異世界日記~ファンタジーはいらない~ 作:kohet(旧名コヘヘ)
1日目
異世界転生系のジャンルに巻き込まれた。死んで異世界へというアレだ。
話を一方的に捲し立てて来た駄目そうな女神の話を要約するとそんな感じだった。
勇者適正ある人間を送り込んで他の異世界をより良くしたいらしい。…地域のゴミ拾いでも良いのだろうか?
随分フワッフワな感じなので質問したら、本当は魔王を倒して欲しいが勇者が魔王になられると困ると溢した。
その勇者については大変感心すると同時に、それはダメなのかと舌打ちした。
異世界への環境適応能力は挙げるから辞めてと女神に土下座され、戸惑っていたら強制転移させられた。
以上のことをこの日記に記す。街ではなく、森の中にぶち込んだ恨みは忘れない。
…
3日目
地中の水源発見。靴下製の簡易ろ過装置で水分を補給する。
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5日目
水の確保には無事成功。
人間らしき遺体を発見。所有物と思われるナイフ等が散らばっていたので拝借する。
最低限の弔いはしたが、何れ機会があれば手厚く葬りたい。
場所は…(簡易的な地図と位置情報)
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7日目
体長1mのナメクジをナイフで殺し、内臓を取り出していた最中に幻聴がした。
『レベル2になった。スキル【隠密】、【狩猟】、【サバイバル】を取得した』
そして、現在食用とする為に処理していたナメクジの情報が流れ込んできた。
【判定サバイバル:成功】
『ネオ・セリッドワーム:人間の脳に寄生するフレイヤ―種の幼体が共食いして進化したモンスター。多くの場合、幼体コロニーが破壊されて…』
…ナメクジもどきは内臓を取り除き煮沸すれば食用可とのことだった。
【判定サバイバル習熟度÷10:成功】
『祝福された呪いのナイフ:裏切られ殺された者の最後の呪詛が込められたナイフ。善意の第三者の弔いにより祝福され…』
これまで現地調達した物品の詳細も判明した。…世界を呪いたくなる気持ちは良くわかる。
…
10日目
生活に余裕ができたので気になっていたことを検証してみた。
結果、スキルには大よその補正効果があると判明した。
スキルに関した情報の開示、スキルに即するような動作等に補正がかかる。
サバイバルと狩猟は内容が被るような狩りでは狩猟が優先されるようになっていた。
詳細は不明だが、スキルには優先順位があるようだ。
また、検証していた最中にレベルが3となり、スキル【測量】が増えた。
習熟度が一定に達するとスキルが増えるらしい。
レベルに関しては身体測定で判明したが純粋に運動能力等が上がるようである。
獲物を安定して狩れるようになったが、森からの脱出するためにはあまりにも非力過ぎる。
…この世界が中世ファンタジー文明ということは女神から聞いていた。
森が貴族所有地の場合だとその場で処刑されかねない。
西洋の中世において害獣以外の狩りは貴族の特権のようなものだ。
人間のレベル平均値もスキルもわからない現状は詰みに等しい。
女神は転移基準を勇者適正とか言っていた気がするがサバイバル能力の有無で判定しているかもしれない。どちらにせよ絶対に許さないが。
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20日目
レベル5になった。人気が無さ過ぎる為、貴族所有の森ではないと結論が出た。
では、5日目の遺体は何だったのかが気になる。食い荒らされた後に相当年月が経っていたのかナイフと付近に散乱していた貨幣のようなものの発見が精々だった。
あの時よりもスキルもレベルもあるので再調査してみることにした。
狩猟スキルで弓矢や罠を作成し、サバイバルで可食部や単純な調理が可能になり、測量で地図の精度が上がってはいるが、日記を書いている手記等の資源は有限であるため無駄遣いは出来ない。
今日は【鍛冶師】のスキルを新たに取得した。色々出来そうだが、鉱物の類は未だに見つからない為に簡易土器作成程度にとどまっている。
未だに生きている人との交流がなく衣服も良い状態とは言えなくなってきた。
【裁縫】スキルはあるものの、習熟度の低さと道具がない。
スキルが無駄にあるような気がする。この世界の人間社会はどうなっているのか再調査で分かると良いが…。
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21日目
この世界の人間達と漸く出会えたが面倒なことになった。
レベル5から飛んで15になった。今までの苦労は何だったのか。