異世界日記~ファンタジーはいらない~   作:kohet(旧名コヘヘ)

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異世界日記②魔法による契約にも抜け道はある

22日目

昨日、エリーナとかいう聖騎士の団体に遭遇した。

そして、まともな言葉が話せない蛮族扱いされたのもあり話を切り上げた。

 

エリ公らは森にいる人間を探しているらしく、自分であると思われていた。

あの糞忌々しい女神が自分の捜索の為に、無礼者であるエリ公達を派遣した可能性はある。

…可能性はあるのだが、その場合なし崩し的に恩や施しを受ける羽目になる。

それは大変不本意であるので否定することにした。自分以外の可能性もあったのもある。

 

エリ公に先日、故人を埋葬した墓地と形見と思われるナイフを渡した。

エリ公はナイフに違和感を覚えていたようであるが、事実を捲し立てた。

既に目的の人物は亡くなっていたのであろうと言いくるめた。

エリ公は納得しつつも、念のため自分も着いて来るように言ってきた。

自分がそれを拒否して彼女らから簡単に逃げられることを証明し、妥協案を引き出した。

 

(簡単な地図)←の赤丸のところに時間ができたら来ることを確約させられた。

魔法契約はかなり便利であり、例えば死にかけたりすれば目的地へ一瞬で転移する。

自分が瀕死になるか来ないつもりだと強制的に転移されるという内容の魔法契約だった。

結果的に、何も問題なければ必ず行くという内容の魔法契約を結ぶことが出来た。

問題ないと判断する猶予は老衰ギリギリになってかもしれないがそれは言わない。

 

23日目

昨日のガバガバな魔法契約をお互いに確認し、エリ公らと別れることにした。

エリ公らは軟弱なことに森の瘴気とも言うべき空気に大分参っているようであった。

何故自分が平気なのか聞かれたが、故郷はこんな空気であると説明した。

エリ公にドン引きされたが、実際悪魔や悪霊が出るという廃ビル等と大体同じ空気だ。

 

今では懐かしさを感じる故郷、日本では何をしても良い貴重な存在だった。

雑魚では恥も外聞もなく全力で逃げる。逃げようとしない奴を探し出して遊んだものだ。

日本の機関は邪神等の脅威を説いていたが、玩具の独占は良くないと思っている。

楽しい思い出に日記を浪費した。反省しなければ。

 

25日目

先日、エリ公達から色々聞き出せたので現地の情報は大よそわかった。

レベルやスキルの平均等はわからないが、レベル15はエリ公達以下であった。

エリ公曰く、冒険者ギルド基準だと平均より上らしい。

この森は特殊な環境の為、レベル等は関係なく危ないらしい。

エリ公も常にヘルムを被り、空気を直接吸わないようにしていた。

路銀もエリ公から謝礼として押し付けられ、街への地図も手に入った。

サバイバル生活も物資不足である以上、これ以上の滞在は厳しくなる。

隠れ家として良さそうなので地図を作成してから森を出ることを決めた。

 

30日目

森の地図が完成した。地図を書いている手記も残りわずかである。

街へ行きそこから更に別の街に行き、エリ公を撒くつもりだ。

問題ないと確信できれば会いに行くので魔法契約に反していない。

逸脱があれば強制的に転移するのでエリ公らも問題ないはずである。

この遵法意識の高さは現代日本人だからこそ。どこぞの中世蛮族とは違うのだ。

 

 




・エリーナ
エリ公と日記で書かれている女騎士にして退魔師。
王族の血を引く厄ネタ満載の教会退魔部隊隊長。
不審者である男に言いくるめられるが、魔法契約をすることで行動を縛った。
魔法契約の強制力の絶対性を信じているからこそだが、生前に悪魔を幾度となく騙してきた野郎には初見で回避された。

・呪われた森
大国の要所にあるが、瘴気が漂い魔族でも長居はできない糞みたいな土地。
国としては森を焼き払いたいが、人類の防壁でもあるため迂闊に干渉できない。
過去に森を焼こうとしたら瘴気が這い出て周囲の村々を襲い人々がほぼ全滅したこともある。
誰からも必要とされない害悪そのもの。
瘴気に耐性がある人材はいるにはいるが、貴重過ぎて他に任せたい仕事が山ほどある為関わらせたくない。
故に森の詳細を誰も知らない。

耐性持ちでもゲームのステータスでいうなら、8割デバフかかる魔境である。
どこぞの野郎は故郷で慣れ親しんだ瘴気であり、現状は物資不足以外問題ない。
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