HENTAIの野望〜キヴォトス同人誌化珍道中〜   作:伝説の超三毛猫

117 / 149
今回から、探り探りの執筆になります。
もし、読んでいく中で好みに合わなくなった場合は、評価を下げずにそのまま評価を削除していただけると助かります。
あとこれは余談なんですが、コラボ編で好きなエ□漫画発表したら、超親友が1人できました。嬉しいなぁ……

さて、今回の話ですが先生の危機をコイツらが把握してないワケないよなぁ!!?



先生ストーカー倶楽部

 説明しよう!

 先生ストーカー倶楽部とは、あらゆる個々人の目的の為、先生のプライベートのすべてを把握する事を主な活動としたクラブ活動である!!

 非公認でありながら、メンバー構成はトリニティ・ミレニアム・レッドウィンターを中心に、学区の垣根を超えており、ある意味1番平和的な部活となっている*1

 

「つまり―――この人は知っている可能性があるのさ」

 

「知ってるって……何を?」

 

「あの、スバルちゃん…?」

 

 誤解を解いたセリナ先輩に、まっすぐ向き直って尋ねる。

 

「――実はさっきから、先生と連絡が取れねぇ。

 もしかしてなんだけど、何か知ってたり見たりしてないか?」

 

 突然、セリナに放たれたガチトーンのスバルの質問。豹変した雰囲気に、セリナは息を呑んだ。

 見ただけでも大真面目に尋ねているのが分かる。それだけ真剣なのか、或いは真剣だとアピールしているのか……。

 いずれにせよ、救護騎士団をしているほど性根が善性であるセリナが、顔見知りの真剣な質問に答えない道理などなかった。

 

 

「実は…、ヴァルキューレの生徒の皆さんが先生を護送しようとしているトコロは見たのですが……そこから先は、見ていなくって」

 

「ヴァルキューレ?」

 

「はい。輸送ヘリに載せられて、シャーレのヘリポートから飛び立つところまではこの目で」

 

「それは、いつ頃?」

 

「今日の6時頃です」

 

「6時……連邦生徒会で会議が始まる前か……」

 

 断言したセリナ先輩に、ウソの気配はない。

 つまり先生は、非常対策委員会の会議が始まる前、ヴァルキューレのヘリに載せられて以降、音信不通になっていることになる。

 と、なると怪しくなるのは………

 

「つまり、犯人はヴァルキューレ、ということですか…?」

 

 ……ということになる。

 でも、何故? このタイミングでヴァルキューレが…? カンナやキリノがなんかしたか? それとも、他のヴァルキューレ生か……?

 色彩がやってきてそれどころじゃあなくなるかもしれないってのに。そんなことあるか?

 

「……もうちょっと調べてーな」

 

「ですわね。ヴァルキューレは一枚岩でないでしょうし、何者かがヴァルキューレに扮した可能性もあります。そもそも証言が証拠として強くありませんね」

 

 セラの言うとおりだ。

 セリナ先輩の証言で分かったことは、『先生が朝6時頃にヴァルキューレ生(らしき人?)に連れられて輸送ヘリに乗ったこと』だけ。仮にこれが誘拐の瞬間だったとしても、決定的にするにはまだ補強が要る。

 

「ごめんなさい、あまり力になれていないみたいで…」

 

「何を言っているんです先輩。

 ノーヒントからヴァルキューレ関係にまで絞れた時点で、あなたの証言は有効過ぎる。

 それを元に情報を集めるのは俺達の役目ですよ」

 

「ですが、次はどうなさるおつもりですか?

 ヴァルキューレの生徒をイチから洗う…のは難しいと思いますが」

 

「うん。俺としても、早い所先生の場所を見つけ出したい。

 セラ、D.U.に来ているプレアデス性団のメンバーにここに来るよう伝えてくれ」

 

 俺の指示に「はい!」と気持ちのいい快諾を返したセラが、スマホを取り出すのを横目に、俺もスマホの連絡簿の中から、目的の電話番号を探した。

 

「次はどなたに連絡を取るつもりですか?」

 

「コタマ」

 

「?????」

 

「……あぁスマン、言葉が足りなかったな。

 音瀬コタマ……ミレニアムのハッカー軍団・ヴェリタスの一員だ。 

 先生のあらゆる音を盗聴することを生きがいにしていて、シャーレ中に盗聴器を仕掛けてる」

 

「あの、スバルさん? それだけ聞くと、コタマさんなる生徒が先生のストーカーにしか聞こえないのですが」

 

「コタマ先輩はストーカーじゃありませんよ」

 

 ユマにコタマのことを説明していたら、予想外のところから反論が出た。セリナ先輩だ。

 俺は目を見開いた。まさか…コタマと交流があるっていうのか?セリナ先輩が。

 学校も違うし、趣味も違いそうじゃあないか。予想はつくけど…一体、どんな関係が…?

 

「セリナ先輩。コタマといつどこで知り合ったんです?」

 

「かなり前から、シャーレで一緒に当番をしていますよ。

 その時に、色々聞いたんです。コタマ先輩は、先生との話題作りのために、盗聴器を仕掛けたらしいですよ」

 

「あの、それをストーカーって言うのでは…」

 

「ユマちゃん、盗聴はストーカーではありませんよ?」

 

 いやストーカーでしょ盗聴は。

 そうツッコミたかったが、無駄に綺麗な笑顔をユマに向け、彼女ですらタジタジにしているセリナ先輩を見てやっぱり黙っておこうと決めた。

 そもそもこの人、俺の前でも不可思議なワープを当たり前のように行っている*2からな。ストーカー云々指摘したところで今更なのかもしれない。

 

「ちなみにスバルちゃんは、コタマ先輩をいつ知ったのですか?」

 

「前にヴェリタスに依頼したことがあってな。ミレニアムに足を運ぶことも多かったし、その縁で仲良くなってな。

 当然、コタマのことも盗聴のことも、ある程度は知っている」

 

「思ったんですけど、コタマ先輩は3年生ですよ?」

 

「初めて知った時はひっくり返ったよ。でもその時にはもう呼び捨てが定着してたからなぁ……それからもずっとこの呼び方してるわ」

 

 電話をかけたスマホの先からチヒロ*3の声が聞こえるまで、セリナ先輩とそんな雑談を交えていた。

 

 

 

 

『成程、先生が………道理で今日急にシャーレ内の盗聴が出来なくなった訳です』

 

 チヒロから代わったコタマは、俺とセリナ先輩がした説明に何かが腑に落ちたようなリアクションを返した。

 

「盗聴が…」

 

「できない、ですか?」

 

『えぇ。割と奮発した電磁妨害に耐性のあるタイプの盗聴器からも音が拾えなくなっていまして。恐らく、いい性能の妨害電波装置(ジャマー)を使っていますね』

 

「ちなみに、いつから妨害が起こりましたか?」

 

『朝7時前からです』

 

 ジャミングは先生がヴァルキューレのヘリに乗ったあとか……これ、本格的に誘拐の線が濃くなったな。

 状況から見て、ヴァルキューレの誰かが先生を誘拐したように見える。だが……そう結論付けるには、違和感がある。

 

「ヘリで迎えにきたヴァルキューレ生、その直後にジャミングされたシャーレ……きな臭くなってきたな」

 

「ま、まさか本当にヴァルキューレが……!?」

 

「落ち着けユマ。確かにこの状況、ヴァルキューレが怪しい。

 だが、妙にひっかかる点がある」

 

「引っかかる点、とは…?」

 

「ヴァルキューレの資金力。

 元々冷遇されていたこともあり、資金に余裕はないハズだ。

 カイザー相手にリベートを行うくらいにはな……情報では一足先を行っているヴェリタスはその辺知ってるんじゃないか?」

 

『! 確かに、少し前そんな不祥事で炎上していましたね……』

 

 アレはほぼカイザーコンストラクションの不祥事として報道されていたが、そもそも相手は警察組織・ヴァルキューレ。

 人一倍高い倫理観と正義感を持ってしかるべきハズの警察が、企業と内通してお金儲けをしていたなんて、信用ガタ落ちで済めば良い方だ。

 だがそれは逆説的に、ヴァルキューレは元々予算に余裕はない、ということにもなる。

 果たしてそんな組織が、シャーレの先生の出迎えとはいえ、ヘリを直接用意して先生を迎えに行く、なんて羽振りの良い真似ができるだろうか?

 

「そう言われてみれば……確かにヴァルキューレが先生の為だけにヘリを用意するのは不自然ですね」

 

「では、セリナさんが見た生徒はいったい何だったのです?」

 

「少なくとも、私が見たのはヴァルキューレの生徒でしたが……」

 

変装…………って言うのはどうだろう?*4

 

「スバルさん、そこで『どうだろう?』って言うのは如何なものかと」

 

 テキトーに思いついた可能性を口にしたら、ユマにジト目を向けられた。

 リゼロのスバルに呆れるレムラムみたいな趣を内心感じていたが、よくよく考えてみると、「あれ?」って思った。

 イキオイで言ってみたものの……可能性としては無きにしも非ず、じゃねぇのか? と。

 

「シャーレで何があったのか知りたいな。

 不自然な出迎えをするヴァルキューレ生に、急に妨害装置(ジャマー)が持ち込まれて内情が把握できなくなったシャーレ……

 不確定要素は多いが、()()()()()のは確実だ」

 

 徐々に固まっていくシャーレの先生行方不明事件の情報。

 このタイミングで、セラが呼んだノボリ・アキ・クオンが合流した。

 情報共有した時に、クオンが「何故セリナはその場面を目撃出来たんだ?」と聞いたのだが、セリナ先輩はかわいく微笑み、「偶然です!」と答えるだけだった。

 

 

 

 

「他に何か手がかりはないのですか?」

 

 現段階で動けるプレアデス性団のメンバーが全員揃ったところで、情報を共有しておく。

 セリナ先輩の目撃証言、コタマの盗聴情報……どれも重要なピースには違いないのだが決定的じゃない。

 俺には、もう一人……先生の目撃情報を持っているかもしれない人物に心当たりがある。

 

 天見(あまみ)ノドカ。

 レッドウィンターに属する、227号教室の生徒にして、常に先生のことを望遠鏡でNOZOKIまくっている、生粋のHENTAIストーカーだ。

 だが、それを言う前に思い浮かんだ懸念点があった。

 

「(接点のない俺が彼女を詳しく言っても良いモンか…)」

 

 彼女のことは、原作(ゲーム)を通じて知っている。

 だがしかし。俺は―――間島スバルは、3年前にキヴォトスで意識を得て以降……天見ノドカとは()()()()()()()()()()()()

 シャーレの当番で偶然一緒だった時もあったが………言ってしまえば接点はそれだけだ。

 にも関わらず、ここで俺がノドカのことを話してしまったら、怪しまれないだろうか?

 一瞬……ほんの一瞬だが、そんな疑問が、脳裏を掠めてしまった。

 

「(いや…何を躊躇っている。ここで先生に何かあったら即・キヴォトス滅亡だ。こだわってる場合か…!!)」

 

 頭を振って、そんな些細な疑問を追い出す。

 この後色彩が来るんだ。それを退け生き残るには、先生の力は必要不可欠。

 そうだ。この程度の事で、足を止めていられない…!

 

「後は、ノドカの連絡先さえ分かれば良いんだが…」

 

「ノドカ? ノドカって…レッドウィンターのノドカちゃんですか?」

 

「セリナ先輩? 知ってんのか?」

 

「連絡先持ってます」

 

「……なんで??」

 

「シャーレの当番でご一緒した時に話をしまして、その時に」

 

 瞬間、俺は詳しく聞くのをやめた。

 だって恐ろしいもん。君ら、一体どんな話題で盛り上がったんですか!? 怖すぎて聞きたくないんですけど俺ェ!!?

 ……ひとまず、連絡してくれるかとセリナ先輩にお願いしたところ、快諾してくれた。

 セリナ先輩から事情を聞いたノドカは、案の定というべきか、その時先生を覗いていたという。その時の様子をセリナ先輩からの頼みで快く話してくれた。

 

『いつものように、先生のシャw…朝の日課を観察していたら…なんと、ヴァルキューレの生徒が迎えに来て、ヘリに乗せたんです』

 

「今先生のシャワーって言いませんでした?」

 

『言ってません!!』

 

 イヤ言っただろ。セラのツッコミにソレで誤魔化せると思うんじゃあない。

 だが、ノドカは他にも言いたいことがあると言った様子であったため、黙って続きを聞くことにする。

 

『それで、ヘリのことなんですけども……その時私の角度から、ヘリの中がたまたま見えたんですけど……見えちゃったんです。機械の兵隊とタコのエンブレムが!』

 

「た、タコのエンブレムだと!!?」

 

 証言から出た、特徴的過ぎるロゴ。

 タコのロゴなんて、この世界に一つしかない。

 王冠をかぶったタコのロゴマーク。それを利用している企業は…あまりにも有名だった。

 

「カイザー……!!!」

 

「ここに来て犯人が分かりましたわね…」

 

 そしてそれは、俺みたいな特殊な記憶を持たない生徒達にも明確な事であった。

 色彩が来るかもってタイミングでカイザーのしでかしが割り込んでくるってのか……

 しかもヴァルキューレに変装してまで! どうやら、よっぽど先生を敵視し、このキヴォトスを好き放題したいらしいな。

 

「ありがとな、ノドカ。値千金の情報だった」

 

『いいえ、大したことじゃないですよ。

 それに、他にも見た……がありまして…』

 

「? どうしたノドカ。ノイズが走ったぞ」

 

『え? ほ、ホ…トだ! ちょ…………だ伝………ザザザ―――』

 

「あ、あれ? 電話が切れちゃいましたよ!?」

 

「何があったんだ?」

 

 何か他にも言いたげだったが、ノドカがそれを言い切る前に、セリナ先輩のスマホの砂嵐が酷くなり、しまいには電話が強制的に切られてしまった。

 どうやらその異変は先輩のスマホだけのものではないらしく、他のプレアデス性団のスマホも圏外になってしまっている。

 俺のスマホも例外じゃあないようだ。試しに超姉妹(シスター)に繋げようとしたが、まったく繋がらなかった。

 

「電波を封じてきやがった……街レベルで……」

 

「そんなこと、どうやって…!?」

 

「出来てるんだから今はそこは後だ。……先生を探しに行くぞ」

 

「それは……今ここにいる人たちだけで、ですか?」

 

 今ここにいるのは、俺、セラ、ユマ、ノボリ、クオン、アキ……そして、セリナ先輩だ。

 セリナ先輩以外は俺の部員だから一声かけりゃあ良いだろう。後は、たった一人の意思を確認するだけだ。

 

 

「セリナ先輩。俺達はこれから、先生の行方の手がかりを探しにシャーレ付近まで行ってみますが……貴女はどうしますか?

 先輩は俺らに付き合う義理はない。ここも危険になるから、離れるなら早くした方が良いですよ」

 

 セリナ先輩はゲームでもリアルでも優秀すぎるヒーラーだ。怪我人が出た時に来てくれるのなら助かる。

 そうは思っていたが、言わなかった。その事を言ったら間違いなくついてくると思ったからだ。大人だった者として、こういう場面で、セリナ先輩相手に、ズルい言い方はしたくなかった。

 

「…私も行きます。もし、先生が怪我していたら大変ですから」

 

 だが、先輩の救護騎士団の精神は、いまだ強く燃えていたらしい。

 揺らぐことのない瞳とハッキリとした言い方から感じた決意は、本物である。

 俺は彼女を気遣って、頼み方を少し考えたが、それは余計なお世話であるみたいだ。

 

「解った。

 …お前ら、行くぞ。

 出来るだけ目立った戦闘は避け、カイザーを静かにブチのめしつつ、先生を探すぞ

 

「「「「「了解!!」」」」」

 

 プレアデス性団の皆と、1人の救護騎士団。

 一見アンバランスだが、実はバランスの取れまくった急造チームが、シャーレに向かって進軍を始めた。

 

*1
なってないし、何ならこの設定は現段階でスバルの脳内にしかない

*2
本編『視力検診』『先生、あなたいつかホントに刺されますよ』『ワイシャツの中にヒフミTシャツを着てそうな人』等参照。

*3
各務チヒロ。ヴェリタスの副部長。

*4
成歩堂龍一風のにやけ顔とポーズをしつつ




Tip!
スバルは最終章の記憶をあまり持っていないので、カイザーが連邦生徒会を乗っ取ったり、先生を拉致ったり、サンクトゥムタワーを掌握して戒厳令を出した事さえ知らなかったぞ!


おまけ・あなた達はストーカーですか?

セリナ「ひどいです……私が先生のストーカーをするわけないじゃないですか! 私はただ怪我をした方を助けたいってだけで…先生もその一人なんです!」
コタマ「違います。私は先生のあらゆる音を集めたいだけです。先生の危機をすぐに聞きつけるためでもありますし、そもそも盗聴は犯罪じゃありません」
ノドカ「何てこと言うんですか!! 私は先生の素敵なお姿を少しも見逃さずにこの目に焼き付けたいだけです!それのどこがストーカーだと言うんですか!!!」

スバル「先生、判定」
先 生「セリナは…私が体調を崩したらすぐ来てくれるよ?ちょっとタイミング良すぎるけど。コタマも当番の時は気が利くよ。盗聴器は控えて欲しいけど……それに、ノドカもノドカで直接会いに来てくれていいのに………」
スバル「(やんわりとイッているけど全員ストーカー判定出てね?コレ……)」

先生ストーカー倶楽部の名誉会長は?

  • ワープ魔法使い・セリナ
  • NOZOKI魔・ノドカ
  • 盗聴の鬼・コタマ
  • ん、先生を襲う・シロコ
  • 災厄の狐・ワカモ
  • 主殿の忍び・イズナ
  • その他(意見のコメントを!)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。