HENTAIの野望〜キヴォトス同人誌化珍道中〜 作:伝説の超三毛猫
というのも、スバルが強過ぎたせいでシリアスに苦戦する絵面が浮かばなかったからです。こんな人に誰がした←
私が戦いを書くとき、最終的な決着を決めてから「この技使おう→どのタイミングで使う?→流れはこうしよう」を超ざっくりと決めて、後は高度な柔軟性を維持しつつ、臨機応変に書きます。
そのため、戦いの描写よりもギャグ描写が書きやすかったりするのですが………皆さんにとって読みごたえのある回になっていたら幸いです。
ヘイロー破壊弾を用いるクロコとの戦いが始まって、俺はまずあることを強要された。
それは―――襲い来る弾丸に対する対処の、選択肢の激減。
これまで俺は戦いにおいて、相手の銃撃に対していくつか選択肢を持てていた。
①射線を予測したり遮蔽物を使ったりして弾丸を躱す。
②『擬・剃』や『擬・紙絵』を使って躱す。
③『擬・武装色の覇気』で全身を纏って、すべて弾く。
④大規模な奥義やカウンター技で敵ごと吹き飛ばす。
だが、この戦いにおいては、選択肢は半分に減らされてしまった。
先程、ヘイロー破壊弾を、そうとは知らずに③の方法で防いだ結果、だいぶ痛手を負ってしまったからだ。
こうなると、④もどこまでセーフなのか怪しくなる。例えば、『擬・フェニックスウイング』でヘイロー破壊弾を弾き返そうとするかどうなるのだろうか。跳ね返せればそれでいいが…③の時と同じく、防げず体内にとぷんと入り、大ダメージをまた負ってしまうかもしれない。どこまでセーフか分からない以上、④もリスキーだ。
この時点で選択肢は半減してしまった。しかも、今戦っている部屋に遮蔽になりそうなものは無い。よって、①もほぼあってないようなもの。実質的に取れる選択肢が②しか残っていない状態になってしまった。
「なら、ヘイロー破壊弾だけ躱せばいいじゃないか」という意見もあるだろうが、そうもいかなかった。
ヘイロー破壊弾には厄介な点が存在することに気が付いたからだ。
「『擬・太極拳―――」
「そこ」
「破の――』…ッチ!!」
それは………普通の銃弾と見分けが全くつかないことである。
これでは、どの弾丸ならガードして良くて、どれを絶対に躱さないといけないのかが全く分からん。
そのせいで、先程から思ったように技を使うことが出来ない。大技を放った直後の、絶対に躱せないタイミングで即死の弾丸を撃ち込まれればジ・エンドだ。
そのせいで、ここぞというタイミングで攻め切ることが出来ていない。銃口を向けられ発砲されちまったら、最悪の可能性も考慮してゴリ押しが出来ず回避に専念するしかないのだ。いやらしいヤツだぜ………変な意味ではなく。
おまけに俺には、ヘイロー破壊弾のことについて考慮しないといけない点がもう一つある。
「(あの即死攻撃、あと何発撃てるんだ……?)」
あんなものをホシノおじさんを含めた俺以外の生徒が受けちまったらどうなるんだ?
まさかたったの一発でヘイローがブチ割れる威力があるのか? 俺だったから即死しなかっただけで、他の面々ではすぐ死ぬ危険性があるとか? ヘイローのない先生が受けたら? シンプルに銃弾の威力で致命傷になっちまうか?
弾数に限りがあるならまぁ良い。限界まで俺に撃たせればいい。でも制限が無かったらどうなる? あんな即死の弾丸を何発も撃てたら?…………想像するだけで背筋が凍る。冗談じゃあない。
ならどうするか? 俺は、クロコに問いかける。
「…なぁクロコさんよォ、さっきの弾丸、あと何発持ってんだ?」
「………」
「言わない、かぁ…まぁ当然だろうな、ゲマトリアと同じ兵器を量産できてるなんて、お前の先生が知ったらどう思うかな?」
「先生はもういない。そんなこと気にしても仕方ない」
「自覚はあるようだな」
そう簡単に口を割るとは思っていない。安易な推理もしない。
だが、俺の言葉へのリアクションは絶対にカギになるはずだ。そのためなら、ハッタリでも何でも使え。時間を稼ぐんだ。
「お前の先生はきっと悲しみ、怒るだろうな? 生徒の為を思い動くあの人が、生徒同士の殺し合いを助長するアイテムを許すとは思えん」
「くどい。死をもたらす者にとってはそんなもの些末…」
「ホントかなぁ?」
「………」
発砲で返事が返ってくる。
だが、これでいい。これで良いんだ。
それを躱していくと、状況も整理されてきた。
「(まずはヘイロー破壊弾の把握! 有限なら撃ち切らせる! それが無理なら、二度と撃てなくする必要がある!)」
良し。
こうして整理してみると、やる事が分かってきた気がするぞ。
そうなると、俺から積極的に攻めない方が良いのかな……いや、それだとヘイロー破壊弾を撃ってこない可能性がある。だったら……
「どうした? 俺を始末するんじゃあないのか?
それとも、始末とか死をもたらすとか、ただの言葉だけか? 中二病の発症にしては遅すぎると思うが」
「…」
「おっと!」
挑発して、気を引かせる。
その効果があったのか、元より俺を殺すつもりだったのかは知らんが、即座に
俺にダメージを与えた弾丸を放った銃と同じものだ。一発目を食らってからというもの、
「『擬・ダイヤモンドダスト』!!」
「今度は、氷……!?」
牽制で放つのは、「聖闘士星矢」で水瓶座のカミュが使っていた、初歩的な拳技。
拳と共に吹雪を放つ、黄金聖闘士の洗礼。それを、クロコは見事な身体捌きで受けきった。
「『擬・
距離を詰めつつ、指先から炎を弾丸のように次々と撃ちだす。
それに対して、クロコはアサルトライフルをしまい、どこからともなくホシノ先輩が持っていただろうショットガンと大盾を取り出した。
あれは、前衛に立ちあらゆる攻撃を防ぎつつ、至近距離で敵を鎮圧するのに最適な装備!
現に炎の連射が着弾し、爆発の連鎖を起こしてもクロコがダメージに悶えた様子がない。だが手は緩めない!
「『擬・
攻撃を放った両手の指を交差。
次の瞬間、十字架を想わせるような火柱が飛んでいく。
着弾と共に、更に大炎上。俺は、このままクロコに肉薄した。
「効か…ないっ!」
「オラァァァァァァッ!!!」
「ふんっ…!」
振り下ろした拳が、シールドに阻まれた。
その隙を突くかのように、ショットガンの銃口をこちらに向けた。
そのまま引き金を引く……その時!
―――ズンッ!!!
「な―――!?」
クロコは、一度防ぎ切ったはずの衝撃が、盾から伝わった。
意識外からの衝撃に、意識を向けてなかったクロコの態勢がわずかにブレる。
それこそ、次の衝撃を思いきり受けるレベルの隙となる。
「あっ……うっ……!!?」
「―――『擬・五連釘パンチ』」
技の宣言は、全て終わった後で。
俺が言い終わるか否かのタイミングで、拳を撃ち込んだ部分―――盾から、時間差で衝撃が3回、伝わった。
ダメージはさほどでもないかもしれない。だが、この戦いにおいて………隙を晒すことは、致命的だ!!!
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」
ガラ空きになった懐に向かって突進する。
そのまま、もう一撃、俺の秘技を…『擬・破壊殺・滅式』でもブチ込んでやる!
渾身の力を込めた拳が、クロコを捉えようとした―――次の瞬間。
スカァ
クロコ―――シロコ*テラーは、盾ごと地面に倒れるようにして、受け身を取った。
「なっ!!?」
スバルの拳は、わずかにシロコ*テラーの身体を掠めるが、致命打にはならず、ただ盾に受け流されるだけとなった。
シロコ*テラーはショットガンと盾を捨て、再び
「ん…思った以上にやる……けど」
シロコ*テラーがアサルトライフルを連射!
それを見たスバルは、『擬・剃』で躱すことしかできない。
弾丸を弾くではなく躱す選択をしたスバルを見たシロコ*テラーは、冷静に分析を済ませていた。
「(私が
シロコ*テラーは、アサルトライフルの通常弾を撃ち続けるだけで、スバルの動きを鈍らせることができる。
どの弾丸が「即死」か分からないまま、スバルは回避行動を余儀なくされる。
そして―――シロコ*テラーは、弾丸を
「こ、これは……!」
俺は気付く。クロコが、弾丸が別の場所を抉っていることに。
「か、壁が……!!」
その弾丸で地形を……廊下の壁をぶっ壊し、俺への攻撃に転用する気でいることに―――!
「や、ヤバイっ!」
壁が崩れこちらに襲い掛かってくる間にもクロコは冷徹に銃弾の装填をしている。
障害物の対処中に仕留める魂胆だってのか!
「させるかぁぁぁあ! 『擬・紙絵』!!」
しなやかな紙のような動きで、落ちてくる瓦礫を間一髪躱していく。
このままここで戦うのは危険だ。いずれにせよ、ココから逃げて、
周りを見てみると、崩れた壁の向こうに部屋が見えた。パッと見何かのコントロールルームだろうか?
このままでは防戦一方になる。一旦引いて、ヘイロー破壊弾をもっと詳しく観察することに徹さないといけない。
そうしなければ……俺だけじゃあなく、皆が危険に晒される。間違いなくこの箱舟戦に勝てない!!
そう判断するが早いか、俺は真っすぐ崩れ行く壁の瓦礫の間を縫いながら、そのコントロールルームに入っていく!
そして、壁にぽっかりと空いた穴から、その部屋の中に入っていって―――カチリ、と何かを踏んだ。
バリバリバリィィィィッ!!!
「ぐおおおおおおおおっ!? 何ィィィィィ!!?」
次の瞬間、俺の全身を今まで味わったことのない電撃が襲う!
ヘイローが無かったら即・感電死していたであろうこの電圧が、何故このタイミングで!?
足元には、露出した電線と何かしらの機械が。まさか、これを見越して事前に仕込んでいたのか!?
「かかった」
シロコ*テラーの無機質な声が響く。
彼女は、事前にEMP……電磁パルスの機雷をスバルと戦う前に仕込んでいたのだ。
ものの見事に引っかかってしまったスバルは、技の発動が一瞬遅れてしまう。
その刹那、既にシロコ*テラーはスバルとの距離を詰め、至近距離まで近づいていた。
「これで、終わり」
スバルの脳天に
だが―――
「いいや、まだだッ!!!」
持てる力を振り絞り、頭を動かすことに成功。
ヘイロー破壊弾はギリギリ危機一髪ってな感じで俺の顔の横を掠り、後ろの壁に着弾する。
右耳から血が噴き出ることも厭わず、攻撃態勢を整えた俺は、次の攻撃を放った。
狙うは―――
「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
―――持っているアサルトライフル!
さっきの攻撃で分かったことがいくつかある。
ヘイロー破壊弾は……おそらく、アサルトライフルの弾しかない、ということだ!
銃に詳しくない人でもなんとなく分かるかもしれないが、銃弾には口径というサイズがあり、銃に合わせた口径を装填して使う。銃口のサイズと弾丸のサイズを合わせないと銃弾が詰まったりそもそも薬室に弾が入らなかったりするのだ。拳銃に大砲の弾が入らないのと同じだ。
だから…おそらく。あのシロコの銃―――厳密に言えばクロコが別世界のシロコだった時から持っていた物だろうが―――を壊してしまえば、もう二度とヘイロー破壊弾は撃てない!!
クロコの境遇的に武器は壊したくなかった。それは……おそらく、もう失われた仲間の形見と思い出の象徴だから。でも……そうも言ってられない。ヘイロー破壊弾の残弾数が分からない以上、二度と撃たせないようにするにはこうするのが一番確実!
「うっ……ぐ…!?」
「庇った……銃を身体で!?」
「うぅぅ……っ!!」
俺の武器折り攻撃を身体で防いだクロコは、銃を庇ったもう片方の手でアヤネの拳銃を取り出す。
だが、今更そんなもので俺にダメージが通ると思っているのだろうか?
―――いや、だめだ! その油断で、一発目のヘイロー破壊弾を食らったことを忘れたのか!!
「ハァ!!」
咄嗟に突き飛ばしたのと、銃声が鳴るのがほぼ同時だった。
クロコの瞳は……動揺していた。まるで、絶対に合っているだろうと踏んでいた問題で不正解を食らったかのように。
「ヘイロー破壊弾が…!」
あっぶねぇ。拳銃の弾にも装填されていたのかよ。
「ほらほらどうしたァ! あと何発なんだその即死弾はよぉぉぉぉ!!!」
「くっ……!」
「余裕がなくなってきたな……つまり、お前さんのヘイロー破壊弾は有限だな? あと何発あるんだ?」
「言うワケ、ない…!」
「1発…? 2発……? 3発……? それともそれ以上?」
もう一度ギリギリでヘイロー破壊弾を躱すことに成功した。
しかし、なるほど…クロコの反応から推測してみたが……ヘイロー破壊弾、弾数制限があるのか。
あと何発かまでは断言できないが……弾数制限があるのならば好都合。このまま、弾切れにしてやるぜ…!
「『擬・ダイヤモンドダスト』!!」
「その技はもう…効かない!」
再び氷の技を使うも、それを躱したクロコは、反撃代わりに弾丸を撃ち続ける。
俺もウッカリ食らうわけにもいかないので、躱さざるを得ないのだが……
そうなると、お互いに激しく動き回ることになるだろう。
俺は落ち着いて、時間を稼げばいいだけ。対してクロコは、余裕があるとはいえ制限時間がある。
そんな心境で、さっきの技が発動して部屋中が冷えた中だ。いずれ……
ツルッ
「!!?」
来たッ! チャンス!到来!!
「滑っ…」
そう。俺は先程『擬・ダイヤモンドダスト』や『擬・十字火』などの氷・炎技を繰り返し、環境の変化を狙っていた。
凍てついた氷が、炎で融けて水になり、床全体に広がって、そこを更に『擬・ダイヤモンドダスト』で凍らせる。
そうすることで床全体を凍らせ、スリップがしやすい状況を作ったのだ。
俺自身も滑るかもしれない危険性があったが………危険なヘイロー破壊弾は、さっき壊れた壁でできた遮蔽物などで身を守ればいい。俺の大雑把な技を躱し続けるクロコの方が、滑る可能性があったというワケだ。
滑らない可能性もあったし、俺が先に滑る可能性もあったが……そうなったらなったでその状況を利用するのみ。
バランスを崩したクロコに突撃。今度こそ、この一撃をブチ込んでやるぜ!
「『破壊殺―――」
クロコが発砲する。
だが、苦し紛れの発砲だったのか、その弾丸は俺の身体を掠ることもなく後方の回廊へ消えていく。
その隙に、懐にまで飛び込めた。相手はバランスも崩している。これなら―――躱せまい!!!
波動の球を纏った拳を、まっすぐ、そのまま―――3つ。
最短距離で、最高速度で、クロコの腹へ叩き込む!!
上弦の鬼の術に、打撃を連続で同時に放つ技術をプラス!
『破壊殺・滅式』重ね『3連釘パンチ』…“擬”を抜いた100%中の100%―――名付けてッ!!!
「―――滅式・参連』!!!!」
三重に重なった波動の拳がクロコの身体にぶつかり。
その中心から大爆発が巻き起こった。
爆炎と爆風と轟音が、第4エリアに鳴り響いた。
Tip!
破壊殺終式・青銀乱残光はどうしたのかというと、スバルはそもそもクロコを殺す気はない(クロコ=別世界のシロコ=プレ先の生徒であることを知っているため)ので、生徒のヘイローを割りかねないオーバーキル攻撃は無意識的に封印しているぞ!
おまけ・好きなラスボス発表ドラゴン
スバル「ゴドー♪ エルギオス♪ ロビカス♪ ヤバい儀式で蘇るヤーツ♪」
スバル「正式名称が~わからないラスボスも~♪ 好き好き大好き~♪」
コハル「なんの歌よそれ」
スバル「ゲームのラスボスで好きなヤツを挙げていく歌だ。前に流行ったらしい」
コハル「最近の流行は分からないわね…」
ヒフミ「あの!でしたらモモフレのゲームの『デミペロロ』様も入れてください!」
モモイ「アイズ・エターナルの『ドルク』もお願い!!」
アリス「英雄神話の『ワイズマン』もお願いします!!」
スバル「待ってろ、今歌詞作るから」
コハル「やるのね……」
拙作の最終章のエンディングテーマは?
-
RE:Aoharu
-
BEYOND THE TIME
-
空色デイズ
-
光の旅
-
僕たちは天使だった
-
ひとりじゃない
-
この道わが旅
-
Wishing(水瀬いのり)
-
ホログラム
-
花の塔
-
その他(存在しない記憶を語る)