HENTAIの野望〜キヴォトス同人誌化珍道中〜 作:伝説の超三毛猫
※色覚異常に関する表現があります。作者はネットで情報を集めただけの知ったかなので、その辺りを詳しく掘り下げるのはご容赦ください。
「今日と言う今日は観念してくださいね?」
「イヤだっつってんだろ!」
「…セリナ?スバル? 何してるの?」
この日、俺はセリナ先輩から逃げ回っていた。
彼女は、トリニティの救護騎士団の有名な先輩で、誰にも悟られない上に侵入が不可能な場所にも、救護の為なら現れることで有名な人だ。ゲームでの回復のスペシャルでお世話になったんだが……今日だけは捕まるワケにはいかなかった。
ゆえにシャーレの当番を割り振って貰って、トリニティから離れて逃げ切る腹積もりだったのだが…何故ここにいるんだセリナさんよォ!!?
「今日は、スバルちゃんの眼科健診の日なんです。
声はかけてるんですけど、いつもスバルちゃん、すっぽかすので……」
「スバル、ちゃんと健診しなきゃ駄目だよ?」
「うっ……」
「先生も健康に気を遣ってくださいね?」
「うっ…」
セリナ先輩の注意が先生に飛び火している隙に『
「スバルちゃーん、逃げちゃ駄目ですよ〜」
「セリナさん!? なんで『
「よく分からないこと言ってないで受けてくださ〜い」
「無自覚!!? 絶対俺より才能あるってセリナさん!!?」
一体何したらここまで出来るようになるんだ。
この人絶対念能力か何か持ってるわ。
そんなこんなで、なすすべなく検診を受ける羽目になった。
……ずっと前から結果なんて変わってないってのにな。
というか、だ。
「…何で先生の目の前で視力検査?」
「いや、セリナが決めた事だから、私に聞かれてもなんとも…」
いくらシャーレ内で検査とはいえ、先生のオフィス内で視力検査とか正気か?
もっとこう、邪魔が入らないところでやるんじゃないの?
「お待たせしました。じゃあ、スバルちゃんこれで片目塞いでくださ〜い」
「おう」
「今日はコンタクトで矯正で良いですか?」
「オイ先輩…先生の前でそんなことは」
「え、スバル、コンタクトしてたの?」
ほら食いついてきた。この人生徒の事になったら見境なく遠慮せずに根掘り葉掘り聞き出してイくからな*1。
こうなった先生は、納得するまで聞きに来るからな。伊達にセリカのストーカーやイオリの足舐めをやってないってか。
「あぁ。普段からしてるよ……たまーに眼鏡かける時もあるけど」
「目、悪かったんだね」
「別に隠してたわけじゃねぇよ? ただ、言う必要もない事かと思って」
「そんな次元じゃないんですよ、スバルちゃん」
深刻な顔でセリナは言う。
そして、視力検査でよく見るランドルト環の表を張り出すと、続いて先生にとっては見慣れないものを取り出した。
「それは?」
「色覚テストに使うものです」
それは、大小さまざまな丸が集まってひとつの円を作っているかのような絵だった。緑の円の数々の中で、赤の円が9やら6やら45やら、数字をかたどっている。それが、あらゆるカラーバリエーションでセリナの手の中に存在していた。
「じゃあはじめますね。これは?」
「右」
「次はこれ」
「上」
「これは」
「下」
合っている。
ランドルト環の検査は、スバルは大抵を当てていた。
目が悪いとは言っていたが、眼鏡をかけて矯正していれば小さい環も見えるものだ。スバルがあまり言いたがらなかったのは何なのだろうと先生が思った時。
セリナが色覚テストに使うという紙を手に取ったのである。そして、スバルに見せてこう問うた。
「スバルちゃん、なんの数字があるか見えますか?」
赤い円の中に、緑色の円で15と描かれているボードを取り出した。
スバルは、それをじっくり見つめる。先生の方を少し見て、小首をかしげながら答えた。
「
先生は、それを一瞬聞き間違いかと思った。
だがセリナは、それを聞いた後、次のボードをスバルに見せた。
ボードには、
「花の色は?」
「
セリナがボードを変える。今度は、
「布は何色ですか?」
「…
「ちなみに、桃とオレンジは何色に見えます?」
「……
「す、スバル……!まさか、君は……」
「はい。スバルちゃんは…色を…
先生には衝撃であった。
隣で「厳密には3型2色覚に近い症状なんですけど…」と具体的な説明をしているセリナの声さえ、耳に入らなかったほどには。
自身に好意的に接してくれる生徒の一人が、まさかそんな重い障害を抱えているなど思いもよらなかったからだ。
「どうして、そんな事に…」
「中等部の頃、同級生のけしかけたチンピラにボコられた事があってな。そん時、目を執拗に殴られたんだ。それ以降こんな感じよ」
「え、えぇと…チンピラに、ボコられた???」
「ちょっと待て先生。なんだそのリアクションは。
俺だって最初から強かったワケじゃないからな???」
シリアスが死んだ。
だが無理もない話だ。先生は、カイザーの軍を壊滅させるスバルの実力を知っている。最近は、アビドスの対策委員会に戦い方や戦闘力の訓練をしているという話も聞いた*2。
そんなスバルの、「最初から強くなかった」というその発言は、にわかに信じがたかったのである。
だが、検査結果は如実に物語っていた。スバルの目が、正常に機能していないことを。
⋆
「……それで、漫画は描けるのかい?」
「大丈夫っス。あれは基本白黒なんで、描く際にはなんの支障もないんですよ。
……カラーはちょっと手こずりますけどね。青とか黄色とかわかんねーから、金髪キャラは強敵です。二重の意味で」
「そう、なんだ……」
「まぁ、今ではちっとはマシになったと思いますがね」
青や黄色がマトモに視認できないこの間島スバルの目だが、今ではある程度普通の色覚でものを見ること自体は可能になっている。
俺の『擬・見聞色の覇気』を少し目に宿して、あとは前世の記憶とすり合わせれて脳内補正すれば、普通に青や黄色を見る事は可能なのだ。
「じゃあ色覚検査もそれで突破すればよかったじゃないか」と思うかもしれないが、実はこの方法、写真のような生じゃないものには何故か通じない上に、そもそも覇気が使えないと話にならない。おまけに覇気を確実に消耗するから、まる1日フルでオンにするとあとでエライ目に遭う。修行の果てに覇気を身に付け自由に使えるまでは地獄を見たもんだから、『見聞色の覇気』で前世通りの色覚が戻った*3と浮かれた矢先は痛い目をみたもんだ。両膝もついた。
「スバルちゃん、たまに“ズル”して色覚がまともな風を装いますけど、私達は心配してるんですからね」
「うっす…」
「ズルってなに?」
「スバルちゃん、一日何時間か、色覚が元に戻る手品みたいなものを使えるみたいなんです」
「『覇気』な。なんでセリナ先輩はそんなの見抜けるんだか…」
それに、色覚検査を覇気で突破できなかった大きな理由は、セリナ先輩にあった。
なんかこの人、俺が目に覇気を宿して検査に臨もうとすると、「目の力を抜いて下さい~」「ズルはだめですよ~」と俺の覇気を見抜いてくるからだ。
本当になんで分かるんだろうこの人。絆ストーリーでも怪我したり疲れた先生の元にどこでも現れてくることといい、キヴォトス七不思議以外の何者でもないわ。
生半可な実力者よりセリナ先輩の方が怖く見えてきたわ。別の意味で。
「スバル。いつか、フルカラーで漫画を描いてみないのかい?」
「ん? 唐突っすね。まぁ、時間めっちゃかかりますけど、出来なくはないと思います。『覇気』を使いながらの作業になりますが…」
「そうじゃないんだ、スバル」
「え?」
フルカラーってくるんだから、俺は
でも、先生はそれに首を振ってこう言った。
「私にはその『覇気』ってのは分からないけど。
それってつまり、無理をしながら描くってことでしょ?」
「え、いや、そこまで苦なもんじゃないけど…」
「そうなの? …でも、楽でもないんじゃない?
私が言っているのはそういうことじゃないんだよ。
―――スバルの見えてるものをそのまま描けばいい、ってことなんだ」
…最初、先生の言っていることが理解できなかった。
見えてるものを描けばいい? 何を言っているんだか。
『覇気』で普通に見る事ができる以上、それが俺の「見えてるもの」だぞ?
「…俺の視界は『色が欠けてる』世界だぞ?
興味本位ならやめとけよ。多分、ロクな視界じゃあねーぜ。
短時間なら、ちゃんと見える。それが俺の「見てるもの」だ」
「別に、そういうつもりで言ったワケじゃないんだよ。
だって、スバルの見ている世界もきっと間違いじゃない。スバルにそう見えているのなら、それも正解なんだよ。
スバルにしか見れない、特別な世界の景色なんだ。
スバルの見えてるものをそのまま描いてくれれば、きっと私達もスバルの見てる世界が見れる。
…私は、スバルの見ている世界を見てみたい」
……あぁ。俺はすっかり忘れていた。
ブルアカの“先生”は、どうしてあそこまで生徒に好かれるのかを。
彼が生徒を本気で想い、気遣うことのできる、ウルトラお人好しであることを。
イオリの足舐め始め変態行為が目立つが、そもそもイオリを舐めたのだって、ホシノおじさんを助ける為だったじゃないか。
「どうだろう。スバルの……ありのまま見える視界で、カラーの絵を描いて、見せてくれないかな?」
屈託のない笑顔で告げられたそんな言葉を……俺の見ている世界を見たいという言葉を噛みしめながら、そんなことを漠然と考えていた。
「………おう」
顔が熱い。心臓がうるさい。
だから、だろうか。
うわごとみたいなこんな返事しか、返すことが出来なかったのがちょっと悔やまれる。
あの後、いずれ「その視界」でスケッチすることを約束した俺は、照れ隠しにセリナ先輩をターゲットにした。
「す、スバルちゃん……エッチな本を描いてたんですか!!?」
「先輩には、表紙のカラーのチェックをお願いしたかったんですよね! 印刷物のカラーは、まだ正しく見れないモンで。確認お願いします!!」
「で、で、でもぉ…」
「あ、中身は大人である先生に任せるんで大丈夫ですから!」
「わ、私……まだ18じゃないのに…!」
「俺も18じゃないけどコレ描いたんで大丈夫っス」
「なんにも大丈夫じゃありません! スバルちゃんはいけない子です!!」
…と、言いながらも、セリナ先輩は色のチェックをしてくれた。
普段はハナコ先輩やコハルに任せたり、それ以前は『覇気』を使って自力でチェックしてたけど、これでまた1人協力者が出来たような気分になって嬉しかったよ。
「あの…スバル?」
「どうしたんすか先生?」
「真っ昼間からエロ本を読むのは絵面的にマズい気がするんだけど……」
「大丈夫っスよ。それは『出版物の誤字脱字・誤植チェック』ですから、
「
「あー、なんのこった? 俺は黄色とか青とかマトモに見れないからちょっとなー」
「白々しい…」
あ、言い忘れてたがチェックに出した本はヒナモデルの幼馴染シリーズ第5弾・OLものと、美食研究会モデルのわからせ乱○モノだ。
セリナ先輩が滅多に見せない、エッチなものに対するリアクションが見れたのも良かったなぁ。救護騎士団の職務上、肌や裸を見る機会もあるかもだからあんまり期待はしてなかったが、これもまた嬉しい誤算だ。軽く観察したところ器官は大丈夫だけど、行為(特に特殊なシチュ)はまだ耐性が付ききってないようで、乱○モノの詳細を話したら真っ赤になったのが面白かったし可愛かった。次はセリナ先輩をネタに描いても良いですよね?
「先生、失礼します。先日チェックを依頼された書類ですが、計算ミスがありましたので………」
「あ………」
「ゆ、ユウカ……」
「お、ユウカじゃないか!今日当番じゃあなかったよね?」
「…………………」
そこにユウカが紙を持って入ってきた。
そして、俺らを見た瞬間に表情が死んだ。
まぁ……彼女視点から見ると、入ってきた光景は、エロ本のチェックを終えて俺に本を返そうとする先生とセリナ先輩。そして受け取る俺……状況を察するには十分すぎる、か……
「…………間島スバル。申し開きがあるなら聞くわよ?」
「ユウカも読むか?」
「読むかッ!!! なに開き直ってんのよ!!」
「デスヨネー。じゃあ先生、俺は急用を思いついたので帰りますッ!!」
「待ちなさいスバル!!」
「ちょ、スバルここ何階だと思って―――」
引き止めようとするユウカと先生を振り切って、窓から脱出した俺は、そのまま六式の『月歩』でトリニティの寮へ直帰した。
その後、モモトークでセリナ先輩に連絡したのだが………
『買いません!』
『٩(๑òωó๑)۶プンプン』
―――怒られてしまった。
うーん、残念。
Tip!
先生はこの後、ユウカにエロ本を読んだのかと迫られるぞ!ただし、経緯をしっかり説明したこともあり、金庫の中までは調べられることはなかったそうだ!
あと、セリナがスバルの「覇気」を見抜ける理由はセリナがどこにでもスポーンするのとほぼ同じ理由だから、気にしすぎるのは良くないぞ!
おまけ
スバル「お前は最後に殺すと約束したな」
シリアス「そ、そうだ大佐…助けて…」
スバル「アレは嘘だ」
シリアス「ウワアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」
(この小説を読みに来た)お前、どんな女がタイプだァ?
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計算と太ももの強い会計の子
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目的の為なら銀行や先生を襲っちゃう狼娘
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RPGが大好きな純粋っ子
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楽観的でだらけたおじさんっ子
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天真爛漫で、お姫様みたいな子
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胸とタッパが小さいけど戦闘力の高い子
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愛が重くて、ちょっとシャイな狐娘
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顔は怖いけど、実は乙女の夢を秘めている子
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胸もタッパも大きい大型犬メイドさん
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ここぞという時に眼鏡を外す眼鏡っ娘
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ペロロ様が大好きな女の子
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ペロロ様が大好きな女の子が大好きな子
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横からおっぱいがはみ出た、首輪の似合う子
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ミレニアム一の超天才病弱美少女ハッカー
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内心ビクビクな便利屋の美人社長
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ウサギが大好きな小隊長ちゃん
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クールで目つきの鋭い猫派の課長
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イタズラと無茶ブリがお馴染みの小悪魔っ子
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自分を主殿と敬う狐耳くノ一娘
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それ以外(コメントでさり気なく)