HENTAIの野望〜キヴォトス同人誌化珍道中〜   作:伝説の超三毛猫

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新たな挿絵を描きました。キャラ崩壊というかめちゃくちゃなので閲覧は自己責任でオナシャス。
↓スバルの顔芸

【挿絵表示】

あと本文中にもナギサに抗議するユウカがありますが、顔芸に特化させたら特級呪物ができました。そっちも閲覧は自己責任で。


さて、とうとうエデン条約編を始めます…が!
詳しい流れは前編までしか知らぬ!
ちゃんとストーリー読めよ作者よー()


vol.2 ちょっとシリアス?エデン条約前編
性欲=正義


 桐藤ナギサは、ある一人の生徒の処遇に手を焼いていた。

 

 ―――間島スバル。

 トリニティきってのこの問題児が入学してからというもの、トリニティは彼女の一挙手一投足に振り回されてきた。

 

 まず、貞淑と清楚を是とするトリニティを冒涜するかのようなエロ漫画の執筆・販売。

 ただでさえ風紀の乱れるこの行いに加え、一般生徒への暴行。これを見過ごす正義実現委員会ではなかった。

 

 …だが、ここで正義実現委員会がスバルを何とかできたなら、ナギサの頭痛の種にはなっていなかっただろう。

 

『間島スバルを捕らえられなかった』

『彼女は強過ぎる』

『ハスミ先輩が一撃でやられた』

『ツルギ先輩も負けてしまった』

 

 その報告内容を、ナギサは一瞬理解出来なかった。

 羽川ハスミは兎も角、剣先ツルギを退ける者など出てこなかったからだ。

 何かしらの罠にかけられたのかとも思ったが、戦闘の映像を見てその予想も打ち破られた。

 

 単純に強過ぎたのだ。文字通りに。

 正面から戦った末に、ハスミは一撃で屠られ、ツルギも猛烈な大爆発のような攻撃に敗北していたのだ。

 

 それでいてかつ、エロ漫画を描こうとするのをやめる気配がない。

 更にセイアの許可のもと漫画研究部「プレアデス性団」なるものを立ち上げて各部活内からメンバーを集めているという。

 極めつけは、先日ミレニアム学園のセミナーから届いた怒りの抗議。『性行為をしないと出られない部屋』などというふざけた発明を巡って大騒ぎになったという苦情であった。ナギサは相手方のあまりの怒り具合に平謝りをするしか出来なかったが、その内心でこの騒動の犯人を1秒で察した。

 

【挿絵表示】

 

 ゲヘナ学園とエデン条約を結ぶ直前に、このような危険な存在を放置しておく訳にはいかない。そう判断したナギサは、スバルをトリニティから排除する為に行動を始めた。

 

 しかし……しかしだ。

 ナギサのあらゆる策は、スバルをトリニティから追い出すことが叶わなかった。

 

 ある時は、テストを行う際の、スバルの得点ボーダーだけ異様に高くした。しかし、スバルはそのボーダーをやすやすと上回る点を取り、あっさり合格しただけだった。

 

 またある時は、スバルにだけ嘘のテストの日程を伝え、テスト本番の欠席・不参加による不合格を狙った。だが、どこで本当の日程を知ったのか、スバルがソレに引っかかることはなく、本当のテスト当日に来校し、当たり前のように合格していった。

 

 時には、一般生徒への暴行を理由に退学処分にしようと考えた事もあった。しかし、そうなった場合のリスクが大きすぎた。……………『あの戦闘力がトリニティそのものに向けられたら?』……一度そう思ってしまうと、トリニティの生徒戸籍が、スバルを縛る鎖に見えてくる。そうなってしまえば、もうその選択は取れなくなっていた。

 

 更に、ナギサと同じ派閥の、取るに足りない生徒たちが、勝手にスバルの直接排除…つまり殺害を企んで行動を起こした時があった。結果、全員まとめてスバルに病院送りにされた上に、実行犯達の不正の証拠をミカとナギサの前に突きつけられたのだ。

 

『ナギサさんよ。今回のことは、部下?っぽいのが、勝手に暴走しただけだと思うんだ。悪い事は言わねぇし、俺も水に流すからよ………これで手打ちにして終わらせようや』

 

 その言葉を蹴れば明日のクロノスのトップ記事がどうなるか想像がついたナギサは、スバルから証拠を受け取る代わりに暴走した生徒への仕打ちに目を瞑るしかなくなった。コレでとぼければ今度はトリニティが地図から消えるかもしれなかったからだ。

 とはいえ……ナギサは諦めなかった。

 セイアがとある事情でティーパーティーのホストを務められなくなったその日から、是が非でもエデン条約を成功させなければならなくなったからだ。その為には、不確定要素は出来るだけ無くしたい。どこに裏切り者がいるか分からないから。

 

 トリニティの裏切り者………その容疑者は何人かいるが、ナギサが真っ先に対策したのは間島スバルであった。

 正面から戦うのは愚の骨頂。策を練っても生半可なものでは見破られる。補習授業部に入れようにもその理由になるケチが見つからない。頭のいい変態ほど扱いに困る存在はなかった。

 しかし、ナギサは思いつく。間島スバルをトリニティの問題に立ち入らせない方法を。

 

 

 トリニティにいるから厄介なのであれば………物理的に距離を離してしまえば良いのだ、と。

 

 

 

 

 来たる「エデン条約編」に備え、前世のうろ覚えな記憶からあらゆる情報を調べ上げて、先生にレポを提出する。そして必要なものをエンジニア部やヴェリタスに頼む。そんな備えをしながら、エロ漫画を描く日々が続いていたある日のこと。

 俺は、トリニティの掲示板に書かれた通知を、穴が開く程見つめていた。

 

 張り出されていた通知は―――2枚。

 

 1枚は、『補習授業部結成のお知らせ』。

 ここはいい。ヒフミ、ハナコ先輩、コハル…そしてアズサ。彼女らが成績不振で補習授業部に入部することになった旨が書かれている。

 更に、どういうわけか俺の記憶よりも部員が増えていた。具体的にはプレアデス性団の一員―――朝陽(あさひ)ユマと鞠瑠璃(まりるり)ノボリの名前があった。アイツ等なにやらかしやがった。

 まぁ………1000歩譲ってここはいいとしても、だ。

 

 問題は、もう1枚だ。

 

「…『成績優秀者の留学のお知らせ』……!?」

 

 そう。

 成績優秀者には他校に行って見聞を広めて貰うと書かれていたのだ。行き先は………百鬼夜行。

 こんなこと原作にはなかったぞ。エデン条約編を全部網羅はしてねぇけど、こんなイベントは確実になかった。

 

 しかも、だ。その留学者の対象に、見過ごせない名前が書いてあったのだ。

 

『留学対象者

   龍崎クオン

   ()()()()()

       以上』

 

「な……ぁ……っ………」

 

 【悲報】俺氏、エデン条約編において蚊帳の外の可能性大。

 何かの見間違いとか漢字ミスによる別人説を疑ったりもしたが、残念なことにそんな事はなかったようだ。

 これ……確実にナギサが動いてるよな?

 お、俺の事そんなに警戒しなくてもいいだろうが…!

 俺が一体なにしたんだよォ…!!

 

「くそったれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

 その後、留学をどうにか出来ないかと ナギサのいるであろうティーパーティーのテラスに突撃したものの、ナギサが言ったのは断固とした拒絶だった。

 

「もう決まった事ですので。それに……貴方にここまでいらす余裕はあるのでしょうか? 補習授業部に貴方のお仲間さんが入っておりますし……貴方も、百鬼夜行への留学課題が課せられているのですよ」

 

 …つまり、「補習授業部に入れられた俺の仲間と俺自身が退学させられたくなければ、大人しく従え」ってところか。

 初っ端から俺の『トリニティで暗躍プラン』がぶっ潰れたのは業腹だし、その原因は間違いなく目の前の脳が破壊されることしか能のない女である事は明らかだが、ここは退くしかないと。

 

 やってくれたな桐藤ナギサ。

 だが、俺がこの程度で終わると思うなよ。

 

 

*

 

 

 俺ともう一人が出発するのには、5日間ほど猶予があった。流石に長旅になるとティーパーティーでも用意が要るようだ。

 なれば、こっちも用意をさせていただろうじゃないか。

 『エデン条約編』には確実に出なかったであろう人々を巻き込む形になってしまって申し訳ないとは思うが、俺に出来ない事を人に頼むのは当たり前だ。幸い、ツテはシャーレでいくらでも築いてきた。最大限に活用させてもらう。

 先生を始め、ちょいと世話になるかもしれない人々に電話をかけ、交渉し、

 

「す、スバルさん! そんな、スバルさんが、百鬼夜行に行ってしまうなんて」

 

「慌てるな。転校じゃあないだけまだマシだ。それより、俺達も対策を立てるぞ。俺はあと一週間弱でここを発つから、それまでに出来る事はしておきたい」

 

 もちろん、外交だけでなくて部活動……プレアデス性団でも対策会議を練らせてもらった。

 

「セラ!お前に『副部長』を命じたい………俺のいない間、この部活を守ってくれるか?」

 

「お姉様……分かりました!命に代えてでも!」

 

「セイミ!ミレニアムに電話をかけて、エンジニア部に繋いでくれ! 『間島スバル』名義で注文したいモンがある!」

 

「かしこまりました」

 

「他の部員で、人にモノ教えんのに自信あるヤツはついて来い!

 …おら、ユマ、ノボリ。お前らのテストの結果ちょっと見せてみろ」

 

「すっ、スバルさん!お慈悲を~!」

 

「そうっすよ!ジブン、それだけはぁ~!」

 

「言ってる場合か。補習授業部にブチ込まれたんだぞ。危機感持て」

 

 俺のいなくなるプレアデス性団の体制を整えて、普段の活動が出来るようにしつつ、俺の指示なしで下手な行動は絶対に避けるように厳命。

 余った時間は、補習授業部にブチ込まれた部員2人に勉強を教える日々を送った。

 

「いいか。ここでお前らがトリニティをつまみ出されでもしたら、俺達は気持ちよくエロ漫画を描けなくなる。少なくとも俺はそうだ」

 

「スバルさん……」

 

「確かに、最初は一人だった。

 でも今は違う。こんなにたくさんのエロ漫画家の仲間が集まった。

 それを今ここで、失うワケにはいかない」

 

「スバルさん…!」

 

「全ては俺らの性欲を形にするためだ。性欲(イコール)正義……違うか?」

 

「「……!!」」

 

 補習授業部の人数が増えてしまった事で、先生の負担が増えないように。

 それを、少しでも軽くできるように。俺は、俺のできることをしてきた。

 そして―――出発の日。

 

「いってらっしゃい!」

「お体に気を付けて!」

「部活は私達に任せてー!」

 

 部員たちの、そんな頼もしい声を背に受けて、俺は百鬼夜行に向かう事となった。

 移動手段は車だ。運転手は俺らしい。留学に行くってのに、送ってくれる人とか用意してくれないらしい。

 で、俺と一緒に行くヤツだが………

 

「…………」

 

「お、お前が龍崎クオンか!よろしくな」

 

「……変態とよろしくする気はない。あと私は2年だ。敬語を使え」

 

 明らかに当たりの強い正義実現委員会の委員だった。

 青髪のクールビューティーが冷たい視線を向けてくる。

 コイツ100億%監視じゃねーか。あからさま過ぎて罠を疑うわ。

 

「言っておくが、私を倒して逃走など考えないことだ。そうしてもすぐに分かるからな」

 

 ウソだろ、コイツ今自分が監視ですって言いやがった。

 そこで即座に『擬・見聞色の覇気』を四方に飛ばしてみる。

 すると……俺とクオンが乗る車と距離――肉眼では見えない距離だろうが――を保ったまま、誰かがついてきているのが見えた。

 成る程、二重の構えってか。追ってきてるのは……黒髪ぱっつんのスナイパー。コイツも正義実現委員会にいたな。

 

 と、なると。クオンの言う通り、彼女を倒すのは得策ではないようだ。例え監視を2人とも倒せても、定期連絡をしてれば今度は連絡がこないことを怪しまれるだろう。

 ならばどうするか?………決まっている。

 

「おーい、なんか話しましょうぜ。黙ってちゃ気まずくて仕方ない」

 

「貴様と話す事は無い」

 

「そう言わんで、何でもいいんですよ話題なんて」

 

「話す事は無いと言っただろう」

 

「それこそ、『正義』の話でも良いんです」

 

「…貴様にそんな話が出来るとは思わんがな」

 

「イヤイヤ、俺ひとつ知ってるんですよ。

 ……正義の味方を目指した男の、人生の物語を」

 

「…ほう?」

 

 かかった。

 そう思った俺は、正義実現委員会が好きそうな話をすることにした。

 委員会が冠する「正義」……その味方を目指した、ある男の話だ。

 

 ………

 

 ……

 

 …

 

「こうして―――正義の味方を目指した男は…眠るように息を引き取ったのであった。

 34年の苦しい人生の最後が、静かな余生であったことが、彼のせめてもの救いだったのかもしれない…」

 

 「正義」の物語を語り終えた時。

 車内にいたのは、物語を話しきって妙な達成感を得た俺と、後輩の前で号泣するクオンであった。

 話したのは、「正義の味方」がそう簡単ではないことを現す苦難の物語………つまるところFate/Zeroだ。

 分かるよ、クオン。俺も前世でアレ見た時はめっちゃ泣いた。特に切嗣がかわいそう過ぎて。

 

「なぁ……間島スバル……」

 

「なんすか?」

 

「その物語の作者に…人の心はないのか……?」

 

「『ない』って断言しそうなんだよなぁ、あの作者(虚淵)

 

 あときのこもおんなじ事言いそう。

 俺にバッサリと返されたその問いに、クオンは「ふざけるな!馬鹿野郎!」と誰に言うでもなく慟哭していた。まるでロケランで航空機を撃ち落とした直後の切嗣のように。

 そして叫び終わり大方静かになったであろうタイミングを見計らって、俺は口を開いた。

 

「俺にとって正義の味方って、切嗣みたいになる事を意味しそうだと思うんですよね。

 先輩にできますか? 死ぬ必要のない大勢を守るために、死ぬしかない少数を…それが家族や、友達であっても…手にかけることが」

 

「出来ないに決まっているだろう…! そんな、キリツグみたいな判断、下せる訳がないっ!!」

 

「じゃあ『正義』って、何だと思います?」

 

「分からない………私゛は、ツルギ先輩やハスミ先輩を見゛て、正義を知ったつも゛りだった……けどっ!

 キリツグの物語を知った今じゃあ……もう、何が正義かなんて分からな゛いっ………!!!」

 

 慟哭はしなくなったが、未だに涙が止まらないクオン。

 物語に感情移入しやすいタイプかな? 予想外に揺さぶられ過ぎてて逆にびっくらこいたわ。

 いずれにせよ、これはチャンスである。元・大人の手腕を見るがいい!

 

「先輩って多分、「正義」のサンプルが少ないだけだと思うんですよ。

 校則違反者は罰し、ゲヘナは敵……そんな価値観だけじゃ、イレギュラーが来たときに死にますよ、精神的な意味で」

 

「じゃあ……間島スバル、貴様の正義は何なんだ…?」

 

「俺の正義ですか? 性欲です」

 

「せいっ!?」

 

「下世話なイメージがつきまとうかもしれませんが……差別せずに人を愛する。敵意じゃなくて愛を。その愛の源こそが、性欲なのです…!」

 

「愛の、源……?」

 

「そう。エロを愛する心に……もとい、人が人を愛する心に、トリニティもゲヘナも…アリウスも、きっと無いんですよ。

 だから俺らはそれをひっくるめてこう言うんだ。『性欲(イコール)正義』と……!!」

 

「そう…か…」

 

「何なら読みます? 俺が描いた本」

 

「何故今それを持っているッ!!?」

 

 驚かれたが、こんなもん普段から携帯してるに決まってんだろ。

 さて、話を戻すが、監視を倒さずにどうやって無力化するか…だがね。そんなの……懐柔してこっち側に引き込むに決まってんだろォォ!?

 その為に、プリンスメロンの純愛本を持ってきたんだからな!!!

 

 最初は引き気味だったが、性欲=正義を理解するためと吹きこめば、クオンはそれを手に取った。後はこの人の感性に任せるだけ。読ませてしまえばこっちのもんよ。

 ……やがて、俺の描いた純愛本を読み終えたクオンは、一息ついてこう言った。

 

「なぁ…間島スバル。頼みがある。

 ……私を、プレアデス性団に入れてくれないか?」

 

「…何故?」

 

「お前の正義は見せてもらった。でもまだ足りない。

 性欲=正義……その真髄を、そこで知りたいからだ」

 

「…正義実現委員会はどうすんの?」

 

「兼任は可能だ。シフトが少し空くだけ…問題ない」

 

「構わないが、いくつか条件がある。

 まず、プレアデス性団は漫画研究部だ。この留学が終わるまでに……ある程度漫画、というか絵を描けるようにはなってもらうぞ」

 

「それは………そうだな。道理だ。他には?」

 

「呼び方。『スバル』で良いっすよ。フルネーム呼びなんてよそよそしすぎて気持ちが悪いからな」

 

 さて、話を戻そう。

 監視を倒すとマズいこの状況、どうするか決まってると言ったな。答えは、そう………。

 『相手の精神防御を崩して、寝返らせる』に決まってんだろ?

 

「あぁ……!宜しく、スバル!」

 

「こちらこそ、クオン。

 さて、早速だが、俺の監視体制とか知ってたら教えてくれねぇ?」

 

「え……さ、早速裏切れと!?」

 

「違う違う、俺とて真面目にレポートしなくちゃ学籍が危ねーの。

 例えばお前が『間島スバルが反乱企ててる』っつったらそれが嘘でも速攻でオシマイな訳。だから、くれぐれも()()()()()()()()()()()()ってだけだよ」

 

「………そう、だな。プレアデス性団に入ると決めたのは私だ。そこはしっかりやろう。どうせ『常に問題ナシ』…だろうからな」

 

「助かる」

 

 そうして、新たな同志として、正義実現委員会のクオンを仲間に加えた俺は、百鬼夜行の道中における安全をひとつ確保したのであった。

 

 

*

 

 

 一方その頃。補習授業部では。

 

「「性欲(イコール)正義…!」」

 

「せ…せせせっ…正義なわけないでしょ! あんたら何言ってるの!!? エッチなのは駄目!死刑!」

 

「…ユマ先輩…あの人あんな事言ってますよ…どうするっすか?処す?処す?」

 

「勉強に集中しましょ、ノボリちゃん。あの子はあれでも、スバルさんの友達ですよ……」

 

「いやぁー!なんでスバルの仲間が二人もここにいんのよぉ!!もうやだ、帰るー!!」

 

「無理だろう、コハル。補習授業部は、テストで合格点を取らなければ帰れない……」

 

「そうですよ、コハルちゃん。私達、仲間でしょう? 一緒にテストで合格点を取ってイキましょう?」

 

「うわぁぁぁぁん!!!」

 

「あ…あはは……先生、どうか私達を宜しくお願いします………」

 

「うん…………頑張るね」

 

 ナギサに頼まれ、スバルにも託された補習授業部の混沌ぶりに絶句しかけていた。

 プレアデス性団(スバルの仲間)に加えてイヤらしい先輩までいる部から逃げ出したいコハル、それに対する制裁を抑えつつスバルの教えを支えに勉強に取り組む朝陽ユマと鞠瑠璃ノボリ、現実を突きつけるアズサ、そしてギリギリの線をイくハナコ。そして、それらに対して苦笑いしか出ないヒフミ。

 これだけの光景を見ても、「勘弁してくれ」をはじめとしたネガティブワードが出てこなかった先生は、紛れもなく聖人である。

 





Tip!
スバルがFate/Zeroの話を選んだのは、わざとだぞ!確実に正義を信じる人の根幹を揺さぶり崩すために話した策略だ!
あと、今回少し影濃いめに登場したオリキャラ達は、読者が募集してくれた生徒たちだ!ご応募ありがとうございます!
鞠瑠璃(まりるり)ノボリ…1年生、凝り性の化身
朝陽(あさひ)ユマ…2年生、メイドマニア。スバルのエロ本をきっかけにご主人様を探すようになる
六星(ろくぼし)セラ…2年生、副部長
言葉坂(ことはざか)セイミ…1年生、部員。先生を最初から性的な目で見てる
龍崎(りゅうざき)クオン…2年生、正義実現委員会員。スバルの洗脳…もとい天啓を経て、プレアデス性団に入る
ほかの部員もちょっと前の話の好みを訊く下りでちょこっとだけ出ているぞ!!


おまけ・Fate/Zeroを語るスバルとクオンのリアクション

スバル「こうして、ディルムッドとケイネスとの勝負に、切嗣は勝利した」
クオン「勝負…だと…?そんなの勝負ではない!!私の知る勝負では…切嗣のような外道な戦い方は取らない!」
スバル「そう。セイバーもおんなじ事を言った。お前は外道だと。奥さんのアイリも切嗣に説明を求めた。そこで切嗣はこう答えたんだ―――」
クオン「っっっ!!!」



クオン「ち、父親を殺しただと!?正気じゃない!」
スバル「でもね、切嗣は分かってたんだ。シャーレイの頼みを受けられなかったから、村が壊滅したことも。そして、シャーレイのあの容態も、父親の実験が原因だったことも。切嗣の父は、人体実験をすすんで行う『悪い人』だったということも。切嗣は、父を放っておいたら、ますます多くの人が死ぬと確信していたのさ」
クオン「そんな…」



スバル「リスクを承服できない切嗣は、ロケットランチャーを手に持った」
クオン「やめろ…」
スバル「照準を航空機に向ける。そして、切嗣は通信機越しにこう言うんだ。『ナタリア。あんたは僕の、大切な家族だ』――」
クオン「やめてくれキリツグ…」
スバル「そして…引き金を、引いた」
クオン「うわぁぁぁぁぁっ!!!ナタリアぁぁぁっ!!」
スバル(めっちゃ感情移入するやんコイツ。存在しない記憶でも見えてるんか?)



いやぁー、正義実現委員会と補習授業部集めてFate/Zero見せてぇー。そんで感想会開きてぇー。マシロは正義の法則がみだれてオーバーヒート起こすだろうし、ツルギはやるせなくなり過ぎて途中でどっか行っちゃうだろうけど。で、一番マジメに見るのは多分アズサかハナコ。ヒフミはギャン泣きすると思う。

次の『存在しない記憶』の被害者は

  • コハル
  • ハナコ
  • アズサ
  • ミカ
  • イズナ
  • ミチル
  • ツクヨ
  • サオリ
  • サクラコ
  • ミネ
  • ヒナ
  • アコ
  • 先生
  • 黒服
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