HENTAIの野望〜キヴォトス同人誌化珍道中〜   作:伝説の超三毛猫

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ブルアカが最終章を終え、復興に入ってきた……はいいんですけど、読むべきストーリーややるべき任務が山積みすぎてそれどころではない&やる気が出ないので初投稿です。



※2023/03/22:スバルのプロフィールの情報を追加しました。
※2023/04/29:文章の表現をいくつか改稿しました。


vol.0 変態降臨編
野望がはじまった…?


 俺はトリニティと呼ばれる高等学院の生徒である。

 名前を間島(まじま)スバル。そう…キヴォトスという、透き通った世界にあるトリニティ総合学院に通う女生徒として、ある日覚醒したのである。

 

 学園都市キヴォトスは、大中小様々な学園が存在し、それらの自治区などなどで形成されているのだが、その中でも大きな学園というのがいくつかある。

 自由と混沌を謳う、粗暴さが目立つゲヘナ学院。

 科学技術に力を入れている新興のミレニアムサイエンススクール。

 そして、格式と礼儀を重んじるトリニティ総合学院………といっても、裏は激ヤバなんだけどな。

 

 表向きはニコニコ平和そうにしているが、裏では腹の探りあいはもちろん、陰謀・策略・騙し合いが行われ、イジメや不正がめちゃくちゃある。

 俺から言わせれば、イジメこそあれどストレートにぶつかり合う学校よりかは1000倍タチが悪かった。かつては重んじられてた倫理・道徳が陰でリンチに遭ってそうな場所に来てしまったモンだ。

 

 そう。俺には前世の記憶があった。

 このキヴォトスについての記憶はそこまで詳しくなかったが、平穏と平和があそこにはあった。

 だから、普通のトリニティ生が当たり前のこととして受け入れている事が、受け入れられなかった。

 自分の地位を上げる?その為に、誰かに媚びへつらう?他の奴らを蹴落とす? ………どうでもいい。

 前の世界でもそういうことが無かったとは言わないが、俺にとっては無縁だった。ただ平穏と自由と、それなりの財産があればそれで良かったのだ。

 放っておいて欲しかったのに、トリニティ生達の策略策謀は、そうしてくれなかった。例えばやつらは、ヘルメットを被った不良なんか雇って俺を襲撃したらしいのだから。

 

 らしい、というのは、俺には襲撃前からと今とで意識が別れているんだから。

 この体になってから、思い出すことはできる。どうやら、他の誰かに嵌められて、ヘルメット団にひどい暴力を受けたようだ。

 それまでの「間島スバル」は、本当に一般的なトリニティ生のようであった。本心を笑顔の仮面で隠し、自分以外の全員を疑いながら、粗を探すような、そんな「一般的」な生徒。中等部からこれとは終わってるな。

 

 疑心暗鬼が有象無象のように生まれ出る、地獄よりも地獄のように生き辛いこの学院生活で、俺は―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エロとは偉大だ……

 

 同人誌を書いていた。しかもエロ方面の。

 イカれやがったコイツと思うかもしれないが―――現に中等部からの友達(ダチ)に「エッチなのは駄目!死刑!!」などと言われたが―――どうか落ち着いて、俺の言い分を聞いて欲しい。

 

 エッチなの……つまり性欲に結びつくものは正直だ。三大欲求の一つに数えられる程、性欲は人間にとっては最も身近で、生命維持に繋がる「欲望」だ。こればかりは、誤魔化しが効きにくいのである。

 

 分かりにくい、という方のために、もっと分かりやすい質問をしよう。

 人は、お腹が減るのを止められるだろうか?

 胸が張り裂けそうな程に悲しい事があり、それにむせび泣いた時……食欲は消え失せるのだろうか?

 ―――否。答えは消えない。

 例え一時的に嘆き悲しんで、食う気がしなくなっても、眠れなくなっても、性に関して「そんな気分じゃない」と突き放しても。

 いずれ、腹の音と共に人は食欲に屈するのだ。悲しみ、泣き疲れてしまったら寝落ちするだろう。時が流れて悲しみに慣れてしまったら、いつか「そういうこと」に興味を示すかもしれない。

 生きている限り……人は欲望には逆らえない。

 なら俺達に出来ることは一つ。日々の食事に感謝し、よく眠り、性欲に正直になる事だけだ。

 

 お分かり頂けただろうか?

 ちなみに俺の友達(ダチ)にはお分かり頂けなかった。解せぬ。

 

 とにかく、俺はエロを追求していく事にしたのだ。

 人の性癖には、そいつの全てが詰まっているといっても過言ではない。

 エロマンガを描くことこそ俺のアイデンティティであり、このハリボテの平和に隠れた、陰謀渦巻く学院で必要になる自己精神剤だ。

 それを邪魔するやつはオールデストロイ。俺の生きる意味を笑う奴は全員ブッ飛ばしてやる。

 

「あらあら、貴方まだ品のない漫画をお描きになっているので? なんと恥ずかしい―――」

 

『擬・「火炎」竜王』!!

 

「ぐふああああああぁぁぁぁッ!?!?!?」

 

エロマンガ(ルフィ)のバックには俺がついてる。よく覚えとけ」

 

 人が人を信用出来なくなってしまったこの学園。

 そんな中で俺が信仰するのは、俺自身の欲望の化身たるエロだけだ。

 長い月を経てそれは確かなものとして俺の心身を支え、強い力となった。それは、俺にとってはあまりに大きな意味と意義を与えるものとなったのだ。

 故に……エロを笑ったり馬鹿にしたりする奴は、天が許しても俺が許さん。

 

「あなたみたいな変態がいたら、この学園の風紀が乱れるのよ!」

 

「撃て撃てー!」

 

『擬・飛天御剣流』

 

「!! あ、あの構えはッ!だめですッ!? アレはまずいッ!止めないとっ!?」

 

「嘘っ、なんで当たらな―――」

 

「こ、こいつ、弾を避けて――」

 

「甘い! 『龍巻閃』!!!

 

「「ぎゃぁぁぁぁあああ!!?」」

 

「そ、そんな…」

 

「さて…あとはお前だけだ」

 

「ヒッ!!?」

 

『擬・筋肉―――」

 

「ちょ、ま、イヤーっ!

 こ、こんな格好させて――」

 

「――バスター』ッ!!!」

 

「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁあんっ!?!?」

 

 この世界は、残酷だ。

 弱いヤツは、死に方どころか生き方さえも選べない。

 

 かつて、俺は弱かった。

 怯えるように人の顔色を窺い、けしかけられたヘルメットのチンピラすら追い払えない。友達(ダチ)は泣かせるし、何より俺の好きなものを鼻で笑われた。

 それをよしとしなかった俺は、あらゆる手段と修行をもって、手に入れたのだ。

 

 エロを楽しむための健康な身体を。

 エロマンガを燃やされないための力を。

 エロマンガに没頭できる居場所を作るための武術を。

 誰が俺の邪魔をしにどんな策略を弄しても、それをすべて上からねじ伏せるために。

 そして、いつか……このキヴォトスの、「ブルーアーカイブ」の可愛い子たちでエロ同人を書くために。

 

 そんな辛い修行の日々でもまた、エロは俺の支えであった。

 それは確かな力となって、今ここに俺を生かしている。

 幸い、この肉体は弾丸一発程度、「痛い」で済む身体だったし、この世界には「神秘」などというドラゴンボールの気や呪術廻戦の呪力みたいなエネルギー的概念があった。いじめ甲斐はあったし、面白い程に力を吸収するかのように強くなっていった。

 そうして、望んでいたものを手に入れたと思ったのだが………

 

「先輩、いました! “魔王”です!」

 

「えっ、魔王!!? どこどこ!!!?」

 

「貴方です! …あっこら! 後ろじゃない!なんで自分は関係ないとでもいうような素振りするんですか!!?」

 

「動かないでください、間島スバル。

 今度は何を企んでいるんですか……!!」

 

 トリニティの「正義実現委員会」と名乗る連中に囲まれてしまっていた。

 どうしてこうなったし。きっかけは…………えーと何だったかな。

 

「また一般生徒に暴行を加えたそうですね……何度目だと思っているんですか!!」

 

「一般…生徒? 誰のことだ? 茂部野か? 群田か? それとも、この前ブッ飛ばした芽須賀か?」

 

「………それよりも遥か多くの生徒が被害に遭っているとの報告があります。大人しくお縄につきなさい」

 

「……巻き添えで誰かケガさせちまったかな」

 

 どうやら、俺を馬鹿にしたヤツを制裁した際に、無関係な子を巻き込んでしまったようだ。

 俺とて、ヒャッハーな無頼漢ではない。巻き込んでしまったなら、誠意くらい見せるべきだ。いくら強くなって、俺をコケにするヤツをぶちのめすようになったとはいえ、ここはしっかりさせるべきだろう。

 ただまぁ、俺を捕まえるヤツがどんな人間なのか、くらいは知っておきたいかな。

 

「…分かった。俺とて無関係の子を巻き込んだのは不本意だ。投降しようじゃないか」

 

「……あれ?なんか、思ってたより冷静そうな人ですね」

 

「油断は禁物です」

 

「でも、今一つだけ聞きたいことがある」

 

「え?」

 

「………なんですか?」

 

 そう身構えなくったっていい。ただ俺の質問に答えるだけだ。

 友達(ダチ)だって即答できた、ごくごく簡単なものだぜ。

 

―――お前ら、どんな男がタイプだ?

 

「「「「は????」」」」

 

 一斉に固まってしまった委員会のメンバーたち。

 性癖にはそいつの全てが入っている。これを聞けば一発でその人の為人(ひととなり)が分かる……ハズなんだが。

 目の前の委員会のメンバーたちは、何をボケっとしている?

 

「…聞き逃したのか? 異性のタイプだよ

 あ、ちなみに俺は、胸板と身長(タッパ)のデカい大人がタイプです!」

 

 俺の性的な倫理観・価値観だが、完全に女の身体に引っ張られている。

 「かつては男だった」という事実が、まるで歴史の教科書に記された事実みたいに実感がなく……というとちょっと変か。とにかく今は「男の記憶があるだけの女」と化していて、転生者特有の「性別が生まれ直す前と後で違って違和感バリバリ問題」とは無縁になっているのだ。

 まぁ、そうであっても書くけどな。可愛い子たちで同人誌を。

 さて、そろそろ誰か答えてはくれないのかな? 正義実現委員会の人達の、男性のタイプ。

 

「……はぁ。タイプなど()()()()()。こんな状況で、そんなくだらない質問などやめてください」

 

「………!!!!」

 

 そう答えたのは、背が高い巨乳の姉ちゃんだった。

 彼女、ブルアカのチュートリアルにいたな。名前は確か、ハスミ……だったかな。

 しかし―――そうか、ハスミ。君、タイプとかないのか。

 そうか、そうか。

 つまりきみは、そんなやつなんだな*1

 

『擬・昇竜拳』!!

 

「が―――!!?」

 

 俺の神速のアッパーカットが、長身のハスミの顎に直撃。大きな羽が生えた身体は、見事に宙を舞った。

 どさり、という音に、全員が固まったような気がした。

 

「「「「ハスミ先輩っ!!!!?」」」」

 

「退屈だ……」

 

「っ!!」

 

「退屈だぞテメェら!!

 テメェらそれでも……人間かぁぁッ!!?」

 

「「「「「いや、人間ですけど!!?」」」」」

 

 残念だ。まったくもって残念だよ正義実現委員会とやら。

 よりにもよって、そんな回答するなんてな。

 性癖にはそいつの全てがこもっている。異性の趣味がつまらん奴はソイツ自身もつまらんって事だ。

 つまらん奴は、得てして権力に目が眩み、人としての分相応の感情さえ捨て去ってしまう。少なくとも、俺がシバいてきた奴らは全員俺の問いにそういった「つまらない」答えを出してきた。

 俺には、嫌いなヤツが2種類いる。

 ……俺の趣味を否定するヤツとつまらないが故に人の感情を捨て去ったヤツだ。

 

「気が変わった。俺は……つまらない連中に捕まる気はない! どうしても捕まえたかったら……俺を倒してみせろォ!!」

 

 その宣言と共に、戦闘が始まった。

 キヴォトスでの戦闘は、銃によるものが殆どだ。何故なら、銃は信頼できるから。

 鉛玉が雨あられのように降り注ぎ、敵をいかに撃ち貫くか。キヴォトス人がなまじ弾丸を「痛い」で済む程度に頑丈だから、攻撃力の高さも求められたのもあるのだろう。だから銃を持たないヤツなどいない。

 だが俺は、戦闘において銃は滅多に使わない。俺にとっての銃の使用は、手加減以外の何者でもないからだ。

 

「た……弾が当たらない!?」

 

「ってゆーか、当たっても弾いてるように見えるんだけど?」

 

『擬・見聞色の覇気』『武装色の覇気』。弾丸なぞ、俺には恐れるに足りないぜ」

 

「は、き………?」

 

「誰もが持つ、人間の意志だ。俺のコレは、それらを鍛え上げた先にある」

 

「「「いやいやいやいやいやっ!?!?!?」」」

 

 委員会の連中が全力で首を振っているが、この覇気の理論が分からないなんて人生損してるぜ。友情・努力・勝利のジャンプの代表格であるONEPIECEには外せない、全ての人が持つ意志の力だぞ。

 これさえあれば、弾丸の対処は雨よりも容易い。ありがとうオダッチ。このキヴォトスでも貴方の理論は正しかった。

 

「はぁぁぁぁぁぁーーーーーっ!!」

 

「「「「「きゃあああああああああああああああああああああああああ!!!?」」」」」」

 

 気が付けば、委員会のメンバーは壊滅寸前。体感時間は…だいたい1分足らずかな?鍛錬の足りない奴らよ。

 

「きえええええええええええええええええええええっ!」

 

「!!」

 

 おおかた薙ぎ払って、とっととトンズラしようとした俺に、何者かが奇声をあげながら突撃してきた。

 俺の見聞色でかわすこともできたが、躱さない方が良いと思ったから受け止める。

 

「てめぇが、これをやったんだな…!」

 

「…お前は……!」

 

「…正義実現委員会、委員長」

 

「大物を引いちゃったな…」

 

「きひひひ……ヒハハハハハァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!」

 

 乱れた髪と血に滴るような天使の輪、そして闇マリクのような顔(芸)。ゲームでは知らなかったが、トリニティ内では有名な人だ。

 剣先(けんざき)ツルギ。正義実現委員会の委員長にして、「トリニティの戦略兵器」の名の通りのトップクラスの戦闘力を誇るらしい。オマケに、戦っているさまは救助対象にも恐怖を与えるとか。

 

「いひひひひ…殺すッ!!」

 

「どあっ!!?」

 

 パワーの高い散弾銃が、この身に撃ち込まれた。

 『見聞色』で予測し、『武装色』で完全ガードしてるにも関わらず、衝撃が身体に響くようだ。

 

「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ!!」

 

「っ! 『擬・流水岩砕拳』!」

 

 次の瞬間、とも言えないレベルに間のないノータイムの突撃に、流れる水のごとき防御の構えで対応する。ツルギの殴打・蹴り・零距離射撃のすべてを受け流す。

 が、それでもいくつか防御を突破して身体に突き刺さってくるんですけど。どうなってるんだコイツ!?

 

「はぁっ!」

 

「シィッ!」

 

「それなら…」

 

 かろうじて突き飛ばして距離を作る。

 これも一瞬で詰められるだろうが、それで十分。

 足元に転がっていた、机の足だったものを拾い、『武装色』を纏って居合の構えで迎え撃つ。

 

『擬・雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃 神速』

 

「ぎぃっ―――」

 

 それは、鬼を斬る剣技の中でも最速の剣。

 呼吸による力を足に乗せ、そのまま使い潰す勢いで踏み抜いて放つ一太刀。

 流石に本物の雷神(ホノイカズチノカミ)には及ばないが、それでも並以上の奴らにも見えない、不可視の速度から放たれた一撃。

 

「ギャハハハハ! アーッハハハハハハハハ!!」

 

「これも効かねぇか……化け物め…!」

 

「きひひひひひひひひひひっ!!

 死ねぇぇっ、魔王ーーーーーッ!!!」

 

 不気味な笑いはやむことなく、暴れるようにばら撒かれる弾丸の嵐。

 やつの攻撃は致命傷には至っていないものの、何分耐えられるか分からない。

 さっきの一撃だって、手ごたえはあったがこっちの手が痺れるかと思ったんだぞ。

 それどころか、こっちの攻撃を受けても尚笑いながら弾幕をぶっ放してくるなど最悪だ。

 

「ぐっ、がっ…!」

 

「そこだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「ぎゃっ!?」

 

 だが、立ち塞がるなら俺は戦うだけ。

 思い出せ。思い出すんだ、間島スバル。

 こういう時こそ、エロは俺に力をくれたはずだ。

 どんな奴とぶつかったとて、退けない意地が、信念が、あったはずだろうが。

 そうだ。エロが………私に勝てと言っている!

 

『擬・北斗神拳』

 

「!!!」

 

「―――『無想転生』、『擬・武装色硬化』!!!

 

「させるかよォォォォォォ!! 死ねェェェェェェェェェェェェ!!!!」

 

 これまでのすべてのエロを………NTRも凌辱も純愛も、全て出し切れ……拳に乗せろ!!!

 

「ハァッ!!!!」

 

「な――――――」

 

 突き出された拳が、触れた途端に黒く光った。

 黒光りするキラキラと光った一突きによって、轟音と共に空間が歪み、ツルギの身体を吹き飛ばし、校舎の壁をぶっ壊した。

 俺自身にも予想外の威力となった一撃は、どうやら吹き飛ばした先のツルギから、意識を奪ったようで。

 でも、俺にはこの現象に心当たりがあった。

 

「『黒閃』……」

 

 打撃との誤差0.000001秒以内に呪力が衝突した瞬間…空間は歪み呪力は黒く光る、というアレだ。

 まさかこの世界で、しかもあんな土壇場にできるとは思っていなかったが、それでもこの、自分中心に世界が回っているかのような高揚感は本物と思っても仕方ないくらいだ。

 名付けるとするならば『擬・黒閃』といったところかな。

 偶発的に起こった事態だったが、また一つ強くなれた。彼女には、お礼の一つでも言わないといけないな。

 

「あ、しまった」

 

 だが、ここで俺は思い出した。

 さっきまで戦っていたツルギに、聞き忘れたことがあったことを。

 すぐさま駆け寄って体を揺すってみたが、起きる気配がない。

 や、やってしまった………!!

 俺としたことが―――

 

「この人の男の趣味聞くの忘れたーーーーーーッ!!!!」

 

 いや、いきなり襲い掛かって来たし終始狂乱モードだったもんだから、聞いてくれるか怪しかったけれども!

 というかそもそも、強すぎてそんなこと聞く暇さえ確保できなかったけれども!

 それでも、俺は俺のポリシーを曲げてしまった!

 

「俺はまだ………弱い!!」

 

 もっと強くならなければ。

 そうしなければ、相手の男の趣味も聞けないし、エロ同人誌を描いて広めるのだって夢のまた夢……!

 こうしてはいられない。更に修行を積んで、レベルを上げなければ。具体的には、さっき偶然できた『擬・黒閃』をもっと経験しなければ。

 幸い、今日と言う日はまだ時間がある! 寝る前までに、黒閃を……「俺の神秘の味」を知っておかなければ!

 

「……急用ができました、ツルギ先輩。また日を改めて、聞きに来ますね。どんな男がタイプかを」

 

 ぐったりしている彼女に聞こえてるかどうか分からないが、とりあえずそれだけ告げて戦場から去る。

 その後俺は、その後は新たに身に付けた力の鍛錬と次描く同人誌のシチュエーション作りに励んだのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――と、いうことがあったんだ」

 

「はぁぁぁぁぁっ!!!? あんた、ハスミ先輩とツルギ先輩と戦ったのッ!?

 馬鹿なの? 馬鹿なんじゃあないの!!? 絶対馬鹿なのよねっ!!!」

 

「何を言う。成績ならお前の方がだいぶ危ないんじゃないか」

 

「そういうことを言ったんじゃない!

 おかしいのよあんたはッ! 退学にされたいの!?」

 

「違うな。全ては俺のエロを守るためだ。

 その為だったら、俺はトリニティそのものとさえ戦ってやろう」

 

「す、スバル!! 大袈裟すぎるわよ!!!

 あとエッチなのは駄目!死刑って言ってるでしょ!!!」

 

 ちなみにだが、このことを友達(ダチ)に話したら死ぬほど怒られた。

 まったく、こいつはエロに興味深々なクセして、真面目ぶるのが良くない点ではあるんだよな。

 そんなんだから、超親友(シスター)にランクアップが出来ないんだ。友達(ダチ)止まりなんだぞ?

 

「あぁ、そうだコハル。次の同人誌だが、幼馴染ものを描こうと思う」

 

「なっ!ななななななっ!? なんで今そんなことを言うの!?

 エッチなのは駄目! 禁止! 死刑!!」

 

「おい、誰がいつ『次はエロを描く』と言った?」

 

「は? え、いやだって、今…」

 

「言ってないぞ。『幼馴染ものを描く』としか言ってない」

 

「あ………」

 

 ホレ見ろ。軽くカマかけただけで自爆してしまった。

 コレを機に、自らの性欲に正直になって欲しいものだ。

 そうしたら、私のエロ同人のネタに使ってやらんでもないというに。

 

「早とちりにもほどがあるな、コハル。エッチじゃないのかもしれないだろう」

 

「ご、ごめん……」

 

「まぁエッチなのにする予定だが」

 

「やっぱりエッチなのにするつもりなんじゃん!!!?」

 

「それも過去作とは比べ物にならない、もんのすっっっごいのにする予定だ」

 

「~~~~ッッッッ!?!?!?!?!?!?!?」

 

 ハッハッハ。コハルめ、あっという間にネコの目と茹でダコみたいな顔になってしまいおった。

 

「エロとは人と人とを裸の心で付き合わせてくれる偉大なものだ。描き続けるに決まっているだろう」

 

「ぜ……」

 

「ぜ?」

 

絶対にダメ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ッ!!!!!

 

 ちょっとからかっただけで、相も変わらずそう叫んで逃げていったのだったが。

 その幼馴染ものを描き上げて創刊して販売された後に、本人に内緒でカバンを調べたら出てきた辺り、期待を裏切らない友達(ダチ)である。

 これだから、コハルは俺の友達(ダチ)なのだ。

 

*1
エーミール構文





Tip!
スバルは、弾丸飛び交うキヴォトスでエロ同人を描く為に力をつけまくってきたのでめちゃくちゃ強いぞ!具体的にはツルギ・ミカ・ネル・ヒナ・ワカモ・ホシノのうち二人と同時に戦っても負けないくらいには強い!


以下主人公のプロフィール

名前  間島(まじま)スバル
年齢  15歳
身長  167cm
誕生日 4月23日
趣味  エッチな本を描くこと 修行 異性のタイプを聞くこと

武 器  HG
固有武器 黒き手心 元銃 コルトアナコンダ.44

トリニティ総合学園所属、部活動無所属、別名「トリニティの魔王」。

貞淑と格式、気品を重んじるトリニティ総合学園の中でエッチな本を描き続けており、それを止めようとする者を片っ端から叩きのめしたというトリニティきっての問題児。
エッチな本を描く事とそれを広める事を使命だと考えており、その為には手段を選ばない。だが一度認めた者には心を開くことも。
銃を持ってはいるが、使わない方が強いという噂もあるようだ。

まず最初の被害者(笑)は…

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