HENTAIの野望〜キヴォトス同人誌化珍道中〜 作:伝説の超三毛猫
プレアデス性団のメインネームドがどんどん増えていきます。
その日、プレアデス性団の部室は騒然としていた。
俺が入った部室内では、2人の生徒が席について黙々と絵を描き、それを他の団員たちが漫画を描くフリをして遠巻きにながめるような様子だった。
「おい、セラ。今日は一体どうしたんだ。露骨にあの二人を避けて……新入部員じゃないのか?」
「お姉様…知らないんですか、あの二人を?」
「有名人なのか?」
そう問えば、セラはあの二人について教えてくれた。
背の高いボンキュッボンのねーちゃんは『
捕えた犯罪者の拷問・裏切者の粛清、破壊工作等の汚れ仕事を一手に担い、戦闘能力もツルギ先輩に並ぶほどとの噂もあり、他校の危険人物リストにも載っているそうだ。
残虐なその経歴から、与えられた二つ名は『フィリウスの処刑人』。
もう一人の三つ編みガールは、同じく元ティーパーティー所属の2年生。名を『
情報部に所属していた来歴があるようで、カイザーの動きを見張っていた生徒の一人だ。ただし、裏ではパテル派……つまりミカの為に動いていた節もあるようで、個人持ちのサイトからあらゆるスキャンダルを流し、他派閥の牽制・撹乱もしていたなんて話も出ているのだとか。
その事もあり、『パテルの
つまり、団員達は、イキナリティーパーティーの恐ろしいメンバーがここに入ってきたモンだから、どう接すればいいか分からない、という事なんだろう。
「よし、ちょっとあの二人と話してくる」
「お姉様!!? 『処刑人』と『鷺』ですよ!?」
「その理論で行くなら俺は『魔王』だ、問題ねぇ」
取り敢えず、俺はまっすぐ二人の先輩の元へ向かう。
どんな経歴があろうと、直接交流しなきゃ分かるもんも分からん。近くの机を引っ張り出して、二人のそれにつけた。
「初めまして、先輩方。分かってるかもしれないけど、自己紹介させてくれ。
俺は間島スバル。好きなタイプは胸板と
「雷久保ユララでーす!パッと見じゃ分かんないような、胡散臭い系の男子がタイプかな!隠れSならなお歓迎!」
「鮫洲アギト。好きな男のタイプは……そうだな、包容力のある年下の男子、とか…」
「大丈夫だ皆、二人とも悪いヤツじゃねーよ!」
「「「「「早ッ!?!?!?」」」」」
俺の判断に皆が戸惑うが、こんなの当たり前だろ。
この間島スバルの異性の趣味センサーは百発百中。性癖が良いヤツに悪いヤツは存在しない。俺の問いを待たずに、しかも嘘偽りなく自らタイプを明かしてくれる奴なら尚更。俺の『覇気』や『念』に引っかからない以上、悪意もナシ。ほぼ確定だ。
「今日は何を描くつもりなんだー?」
「あーしは今ネーム描いてんの!アギト先輩はー?」
「私もネームだ。話の構成をもっと練りたくてな……」
二人の作業の結晶からは、本気で俺達と同じ創作活動をしたいという熱意を感じた。これがティーパーティーのスパイに出来る芸当とは思えない。
「…悪いな、ウチの部員は皆悪いヤツじゃあねーんだが……ティーパーティーとは無縁な奴が多くてな。いかんせん、距離を測りかねてるのかもしれない」
「無理もないだろう。ましてや私は数日前まで、あのヘタレと同じフィリウスに属していたんだ。簡単に信じろという方が無理だろうさ」
「へ、ヘタレ?」
「ナギサのことだよ」
お、おぉう…随分とナギサの事を悪く言うね?
そう問うと、アギト先輩は憤りを隠すことなくこう続けた。
「あの大馬鹿は人を疑い過ぎなんだ。大した証拠もなくダレカレ構わず牢獄かブラックマーケット送り………悪いのかどうか分からん奴を拷問しろとかふざけるなって事だ。
この前の件、補習授業部の本来の目的を知った時は…流石に殺してやろうかと思ったよ、あの視野狭窄女」
「すっげー言うっすね」
「ハナコちゃんと気が合いそう…」
ナギサをボロクソ言うアギト先輩に、ノボリとユマが共感を持った。補習授業部にブチ込まれ、あわや退学の危機に追い込まれたからか、アイツらもアイツらでナギサに思うところがあるのかもしれない。この人もこの人だけど。
「ま、あーしは『パテルの鷺』だからね!ミカさんの一件があってから、あーしに限らずパテルはみーんな肩身が狭いのよ!」
「そうか…ミカはパテル分派だったっけか。
まぁ、ここではそんなん関係ないから、一旦派閥争いなんて忘れて楽しみません?」
「サンキューね、スバルちゃん! そう言ってくれると嬉しいよ! 他の人とも、仲良くなれるといいな!」
一方でユララ先輩はというと、ミカのクーデター未遂の煽りをモロに受けて、トリニティそのものに居場所を見出しづらくなってしまったようなのだ。
しかし、そんなものこのプレアデス性団にとっては全く関係のないこと。馴染んでくれたら嬉しいというものだ。
アギト先輩もユララ先輩も、どうやら共にそれなりの事情があって、この漫研に来たみたいだ。しかし、漫画を描く、というのを真面目にやってくれるなら敢えて追い出したりする理由もない。
俺と新たな先輩二人の会話が聞こえていたのか、それ以降は他の団員も敢えて二人を避けたりせず、普段通りの活動に戻っていく。中には、話しかけてる団員も見えるようであった。
そうして、俺達は平和に漫画を描く時間を過ごしていった。
*
部活終了時刻。
プレアデス性団の部室をあとにした雷久保ユララは、月に照らされた、誰もいないカフェテラスで、スマホを開きあるサイトを立ち上げていた。
―――アイビス・インフォメーションズ。
トリニティを中心にアクセス数が伸びている、ニュース速報サイトの1つ。センセーショナルなニュースが更新される一方で、捏造……とまではいかなくても、文章表現や見出し、編集に扇動的な表現が見られ、あたかも不祥事であるかのように取り上げている記事もちらほら見られた。
しかし、それを見るユララに天啓を得たような気付きの表情はない。むしろ、既知の情報であるかのようで。そして、その画面を見た彼女は愉悦を含んだ笑顔で……
「きゃはっ…アクセス数爆上がりだね!」
……そう。ユララは、この『アイビス・インフォメーションズ』の管理人であった。
普段から様々な人から情報を集め、切り取り操作して、サイトに報道する……それが、彼女のルーティンでもあった。
ユララの記事は、元々人を煽る節のあるものだ。しかし、それを悪びれることもなく続けていた。
嘘は書いていない。騙されるのが悪い。というか騙されたと思っている、『ただ勘違いしただけの人』が悪いのだ。そう考えていた。
ユララは、パテル派の中でも、ミカを気に入っている人間であった。お高く止まらないその姿が好きだった彼女は、それ故にミカと戦ったスバルをよく思っていなかった。
今度書くニュースは、プレアデス性団を皮肉る記事でも書いてやろう。そう思った時だ。
「へぇ〜、めっちゃいいサイト作ってるじゃないすか」
「ひぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?!?!?」
なぜかスバルが隣の席に座っていた。しかもよくよく見れば、スバルも『アイビス・インフォメーションズ』のホームページをスマホで眺めていた。
「い、一体いつから!?」
「先輩が誰もいないカフェへ向かった辺りからですかね」
「最初からじゃん!!? てかなんであーしのサイト知ってんの!?」
「ミレニアムのハッカーの皆様方が5分で見つけてくれました♪」
「それはズルでしょ!!」
つまり、スバルには最初からきな臭い事もバレていた事になる。いくらネットに明るいユララでも、ミレニアムのガチハッカー軍団に勝てるほどのセキュリティなど用意出来る訳がない。
完膚なきまでに特定されたユララは、観念したかのようにスマホを放り、椅子の背もたれに身を委ねた。
「…要するに最初から疑われてたんだ。
もーいーよ。あーしの事、好きにしなよ」
全てを投げ出したに等しい降伏の宣言を聞いたスバルは。
「え、なんで?」
心底何を言っているのか分からない、といった顔をした。
これには、流石のユララも面食らった。
「な、なんでってあんた……今のパテルの扱いがどんな事になってるかって事くらい、知ってるっしょ!?」
「戦犯専門の裁判にかけられて、片っ端から絞首刑に遭ってるとか?」
「違うわ!そこまで酷くない!!」
そんな目に遭っているのは某国のA級戦犯だけである。
せいぜいが「トリニティの恥晒し」と影でヒソヒソ言われるだけである。
大ボケをかましたスバルは、ユララが現在のパテル派について口を開くよりも先に、こう話題を切り出した。
「読ませて貰いましたよ、あんたの記事」
「!」
「人を煽る文面がちょくちょくありますし、ナギサやセイアをディスってもいますけど……ミカについては、一度も悪く書いてませんでしたね。
それどころか、ミカを褒める記事をたくさん見かけます」
「……それが、何さ」
「よっぽど、ミカの事気に入ってるんスね」
月明かりに照らされたスバルが、穏やかな顔を向けた。
そこには、憎しみはもちろん、嫌悪感や敵愾心も存在しなかった。
「ミカがクーデター未遂を起こした時だってそうだ。事実だけを書いた上で『単純な好き嫌いで排除を目論むような軽率な人じゃない』なんて書いちゃって…」
「な!? それ、上げてすぐ消したやつ! なんでそれを知って……」
「ミレニアムのハッカー軍団に頼んだら秒で魚拓を作ってくれたー」
「あんた人の心とかないん!!?」
ただし自重もなかった。
消したハズの記事……それも、感情に振り回されて書いた、ネットライターとしては黒歴史のソレをなんの躊躇もなくブチまけるスバルに、ユララは声を張り上げた。
それに対してスバルは、「ナニをイッてるんですか先輩。人の心がなかったら、むしろここまで調べない」等と言って堂々としている。
人の心がなかったらとか言っているが、そもそもモデルにバレないよう無許可で同人誌を売ったり圧倒的な力とエロで敵対者を黙らせているような奴が言っていいことではないけど。
「俺が先輩の事を調べたのは、疑っていたからじゃありません。単純に、貴女がどんな人か、情報部がどんだけスゴいか、何を狙っているのか…知りたかったんです」
「そんな、こと…」
「最初の性癖の時点で悪い人じゃないのは知っていました。でも、皆の不安は拭えてないようで………変なサイトで薬の売人押し付けられてるんじゃなんてぶっ飛んだこと抜かし出した奴もいたんです」
「薬って…麻薬!?ないない!あーしそんな事やってないし!!」
「分かってます。杞憂で良かったです。まぁ……ちょっと煽動じみたことはしてたっぽいけど」
「うっ」
結局煽動がバレて言葉を詰まらせるユララ。
しかし、ユララを見るスバルに、悪意はやはり、微塵もない。
「大丈夫っスよ、俺なんて百鬼夜行の陰陽部買収したんスから」
「ちょ、い、いまとんでもなく凄まじい事言わなかった!? 買収て!?!?」
「ちなみに先生にしこたま怒られた」
「でしょうね!?」と夜にも関わらずはしゃぐユララ。それに、スバルは笑顔で返した。
「それに、最初に言ったでしょ? 俺達プレアデス性団に、派閥なんてないって! だから……ちゃんと説明しましょう!きっと分かってくれます!!」
俺も一緒に話しますんで、と付け加えるスバルからは、まるで本当に心の底からそう願っているようで。ユララは、この頃にはすっかり、スバルとプレアデス性団への毒気が抜かれてしまったのだった。
「……頼むよ、部長♪」
「モチのロンだぜ♪」
*
―――翌日。
ユララの妙な噂から来る誤解を解き、プレアデス性団の仲間に迎えたスバルはというと。
「あばばばばば………」
「お姉様ーーーーっ!?!?!?」
「「「「スバルさーーーんっ!?!?」」」」
泡を吹いて死んでいた。
武力でツルギやミカを下したスバルを倒せるものなど、容易ではない。更に頭も回るため、彼女を暗殺などまず不可能のハズだが―――
「そ、そんなに地雷だった? あーしのネーム……」
「百合の間に割り込み隊長が大勝利するのはダメだ………」
ユララが作成したネーム………『百合園はシリーズ』を読み終えた途端にこうなったのだ。
ナギサが「ヒフミが寝取られるシチュ」が地雷だったように、スバルにも地雷があった。
百合CPの片割れが男に寝取られるシチュである。スバルは『JK華ちゃんシリーズ』でNTRは確かに描いてきた。だが、百合カップルを男が引き裂くシーンは一度たりとも描かなかったのだ。それは偏に、描いたら自身の地雷で自滅するからであった。
ユララのネームをそうと知らずに読んだ結果、スバルはしめやかに乙ったのである。
そして…このネームで死亡したのは、スバルだけではない。
「う〜ん、う〜ん……鬱エンドは…鬱エンドは死ぬっす……」
「けして……私の記憶から…アレを消して………」
「ノボリちゃんもクオンちゃんも重症ね………」
純愛物が好き過ぎてそれ以外はあまり受け付けないクオン。
実は救いが存在しない鬱エンドが地雷なハピエン勢・ノボリ。
二人もまた、スバルの異変を調べようとしてユララのネームを読み、
混沌とした場が出来上がりつつある中、スバルが首だけをユララに向け、体を震わせながら、最後の言葉を絞り出す。
「安心、しろ、ユララ……」
「す、スバルちゃん………?」
「確かに、俺の地雷だった、けど………っ、
俺は…先輩が、それを描く権利を……いのち、がけで、守りま……っす………」
「う、うそ!?
そんな、あーしなんかの為にっ……!」
「ぐふっ」
「スバルちゃーーーんっ!!!!」
「お姉様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
「「「「スバルさーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんっ!?!?」」」」
なお、スバル・クオン・ノボリの3人はこの後、紅茶と砂糖をブチ込み、エロ本でフタをした段ボールにつめた結果それはもうあっさりと生き返ったのであった。
Tip!
今回の幹部候補2人の名前はプレアデス性団募集から取ったぞ!でも、名前だけは既存キャラやプレアデス性団メンバーと響きや文字列が被ってたりもっといい名前があったりしたので変更しました!ご応募ありがとうございます!
おまけ・新キャラ紹介
ティーパーティーフィリウス分派の3年。
ハスミといい勝負するレベルの高身長&巨乳&ナイスバディ。
元はシスターフッドに所属していたが、ナギサから情報収集力の高さと敵対者へ対する徹底的な容赦のなさを買われて、2年生になると同時にフィリウス分派へと移る。
その後は拷問、裏切者の粛清、破壊工作等の汚れ仕事を一手に担い、戦闘能力もミカやツルギと互角に渡り合えるほどの腕を持つが、物事は極めて慎重に進めるタイプであり、勝てない勝負は挑まない主義。
「フィリウスの処刑人」と呼ばれ、他の学校の危険人物リストのトップに載っている。
人を疑いすぎるナギサとの仲は「ゲヘナの風紀委員長が仲裁しないと戦争になる」と言われるほど最悪であり、今回のティーパーティー脱退時(プレアデス性団加入)には、ツルギが止めていなければナギサは「半殺し以上全殺し未満」になっていた。
ナギサの事は「自分の手を汚す事が出来ないヘタレの意気地なし」「視野狭窄の疑心暗鬼の塊」と散々な評価をしている。
ティーパーティーパテル分派の2年。
身長150センチだが、それなりにフェミニンなスタイルを持つ。水色の髪を三つ編みにしている。
派閥を面倒と思いつつも御高く止まらぬミカを気にいっており、後述の特性で派閥に利益を齎している。
情報収集や人間観察を得意とするアジテーター(扇動者)な気質であり、その集めた情報などを繋ぎ合わせたお知らせのサイト『アイビス・インフォメーションズ』を運営してる。しかし、時たま本当の中に嘘を少し混ぜた情報を意図して撒いて他の派閥の人間にダメージを与えるなどもしている。
性格ははしゃぎやすい聞き上手。しかし、その聞き出した情報を先述のに利用したりもする。(自分からバレたとは分からないよう隠蔽工作も出来る)
自身と気に入る相手に手を出されない限りは特に何もしないが、そのラインを超えた場合はその度合いに応じた報復を必ずする。
おまけ②シン・学園交流会
※もしもスバル達が学園交流会に出たら
推奨レベル:100
ストライカー
鞠瑠璃ノボリ 爆発/特殊装甲
特徴:回避タンク。挑発スキル持ちで、EXスキルとセラのバフが重なったら、高命中スキル以外はまず当たらない。
間島スバル 神秘/軽装備
特徴:とにかく攻撃力が高く、特殊装甲持ちが秒で溶ける。EXスキルを使われたら負け確なので真っ先に倒すこと。
鮫洲アギト 神秘/特殊装甲
特徴:後ろから高火力のEXスキルを放ってくる。範囲攻撃なのでタンクの周りに他の生徒を寄せないこと。
龍崎クオン 爆発/軽装備
特徴:攻撃が会心ダメージ率・被回復率・攻撃力デバフを付与するようになるEXスキルを持つ。デバフを積まれすぎると押し切られる要因になる。
スペシャル
朝陽ユマ 神秘/特殊装甲
特徴:全体回復持ち。生半可なダメージは全快されるので、1点突破で一人ずつ倒していくしかない。
六星セラ 貫通/特殊装甲
特徴:NSで回避バフ、EXスキルで防御デバフを使ってくる。回避バフはノボリ以外に当たれば脅威ではないが、防御デバフが地獄。
全体的な個人総評
私も何度か挑戦したんですが、初見ではスバルに一瞬でツバキを溶かされて敗北。タンクを水着ミヤコに変えても成長不足なのか耐えきれず、しかもスバルがEXスキルを使う前に削りきれないので毎回スバルの「鉄山靠」「テキサス・スマッシュ」「青銀乱残光」の乱舞でブチのめされてます。読者の皆様のクリアパーティーの報告をお待ちしております(存在しない記憶)。
シン・学園交流会、1番ヤバいのは……
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超絶回避盾・鞠瑠璃ノボリ
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我らが大魔王・間島スバル
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フィリウスの処刑人・鮫洲アギト
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正実デバフの鬼・龍崎クオン
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全体回復メイド・朝陽ユマ
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防御絶対下げる副部長・六星セラ