HENTAIの野望〜キヴォトス同人誌化珍道中〜   作:伝説の超三毛猫

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投票が少ないの見てると、プレアデス性団のキャラをもっと書き込むべきだったのかなって思います。ですが、その一方であまりにメンバーが増えすぎて書き過ぎてたら本筋からブレるんじゃねぇかって思っているワケです。別のページを作ってスピンオフにしても良いのかなーって考えてたり(考えてるだけ)。


シリアス「まだまだ終わらないZOー!」
ギャグ・スバル・作者「…………」

まだスバルが出てこない上にオリキャラの見せ場しかないので、そういうのを求めていない人はブラウザバックをお願いします。


マシロの義、クオンの決意、セラの意地

 静山マシロは、剣先ツルギと羽川ハスミの補佐にあたり、スナイパーライフルのスコープと耳に付けた通信機越しに先生及び便利屋68と合流したのを確認した。

 便利屋を見たハスミが露骨に嫌悪感を示したものの、先生とツルギに諫められる。

 その様子を見ていたマシロは……何も言わなかった。

 否、言えなかったというべきか。

 その理由を思い出そうとして…

 

「(……いや、今は先生の身の安全が優先だ…!)」

 

 スコープに向き直った。

 どんな理由があるにせよ、今は敵襲の真っ最中だ。やるべき事をやらなければ。

 正義の顕現(アンツィオ20mmライフル)の狙いを敵兵に向け、引き金を引いた。

 その次の瞬間、弾かれたように兵が吹き飛ぶ。周りの敵兵の動きに変化こそあれ、うろたえる様子はない。

 

「(よほど訓練されている。仲間が倒れても動揺を誘えない……なら!)」

 

 レバーを回し、次弾の装填をする。

 スコープから覗く狙い目は……

 

「(敵部隊の……指揮官ッ!)」

 

 ツルギや便利屋を襲い、先生を殺めようとする部隊……それを指揮しているらしき人物。

 ツルギやハスミ、便利屋の面々の攻撃が届きづらい場所に位置取りをしている、仮面の生徒だ。先程の一撃で狙撃を警戒しているのか、遮蔽物に身を隠しながら指示を出しているようだ。

 しかし。マシロの使用するアンツィオ20mmライフルは、人が使用する対物ライフルの中ではトップクラスの攻撃力と貫通力を持つ。分厚いアルミの板を3枚は貫通できる威力だ。

 そこに、マシロ自身の神秘を合わせて放てば、盾代わりにしている瓦礫など、ないも同然だ。

 

「(着弾。目標、沈黙……確認)」

 

 マシロの放った20mmライフル弾が指揮官を中心に大爆発を起こす。

 煙が晴れた先に、倒れた指揮官がいるのを確認してから、再びレバーを回す。

 そうして次々とアリウスの部隊に風穴を空け続ける間、マシロの脳裏には、さまざまな言葉がよぎっては消えていく。

 

『騎士に世界は救えない』

『戦いの手段に正邪があると説きさも戦場に尊いものがあるかのように演出してみせるんだ』

『一体どれだけの若者たちが武勇だの名誉だの、そんな幻想に誘惑されて血を流して死んでいったと思う』

 

 衛宮切嗣の言葉。

 たかがかつての任務で()()から聞いた物語の、いっぱしの登場人物の言葉なのに、それ以降の任務でも、先生に相談した時も………そして今でもなお。脳の隅っこにこびりついて離れない。

 

『分かっているのか切嗣、悪を憎んで悪を為せば、その後に残るのも悪だけだ』

『そこから芽吹いた怒りと憎しみがまた新たな戦いを呼ぶだろう』

『貴方がかつて何に裏切られ、何に絶望したのかは知らない。だがその怒りは、嘆きは、かつて正義を求めたものだけが持つものだ』

 

 それに対するセイバーの言葉。

 マシロにとっても、切嗣の手段は到底受け入れられるものではなかった*1

 彼の過去を知って、先生に相談を持ちかけて………しかし、やはりまだ答えは出ない。

 

 そんなマシロでも、この場において確信している事があった。それは。

 

「誰かの助けになりたい……その想いが、間違いなはずが、ないっ!」

 

 あの話が、そう単純な話ではないのは百も承知だ。

 だけど……初めて正義実現委員会に入った時……己自身に立てた誓いは、ブレていなかった。

 誰かを守る事、悪い奴を止める事、困っている人を助ける事……その『正義』にどうしようもなく焦がれたのだから。

 

 名誉…武勲…手柄……そんなものどうでも良い。そんなもののためにこの場に立っているワケがない。

 全ては守りたいものを守るため。己の良心と誓いに従うため。正しいと思った事を為すのみ。

 例えるなら、迷子の手を引いて保護者に合わせること……そういう正義まで、否定出来るわけが無かったのだ。

 

「私は……先生や、先輩方や、友達を………

 ―――私の正義を、守ってみせるッ!!」

 

 また一発、アリウス生にライフル弾を当てる。

 次も、その次も、リロードを行った直後の一発も……外れることはない。寸分たがわぬその銃弾の軌道は、まさにたった今固まった正義の在り方のようであった。

 マシロは、この日を忘れないだろう。

 己の中に、大切なものや、日常を守るための誓いが…………『賑やかな正義』が生まれ始めたこの日を。

 

 

 

 

 龍崎クオンは、古聖堂が爆発した時、左翼の合流スポットで他の正義実現委員会のメンバー達と共に非常時に備えて待機していた。

 爆発が起こった直後は「ゲヘナが騙し討ちをしたに違いない」と騒ぐ愚か者(トリカス)がいなかった訳ではないが、斥候部隊からの報告によって、すぐさまそうではない事が判明した。

 

 ―――アリウスの襲撃。

 少し前に聖園(みその)ミカと手を組んで侵攻してきた者達の、2度目の襲撃を迎え撃つため、クオンの部隊も出撃したのであった。

 

「はぁぁぁっ!」

 

「クオン!」

 

「はい!」

 

 その中でも特に練度が良かったのが、プレアデス性団と兼任している正義実現委員会のメンバー達……特に龍崎クオン。

 彼女は、手持ちのアサルトライフル―――正義の躍進と名付けたAK-47から放たれた弾丸を正確にアリウス生に当て、無力化に成功している。同じプレアデス性団も兼部する同級生や先輩と即席のコンビネーションをとり、次々とアリウス生を倒していた。

 やがて目に見えたアリウス生はほぼ倒し、残ったアリウスも撤退したのを確認したチームは、他チームと連絡を試みる。それまでは周囲の警戒にあたりつつ待機というのが、チームの方針であった。

 

「? モモトークの通知…?」

 

 部隊を指揮する3年生が他部隊に連絡をしている間、クオンはたまたま気づいたスマホの通知を開く。そこには、単純なメッセが書かれていた。プレアデス性団のセラからだ。

 

『999』

 

「―――っ!!?」

 

 クオンは、このメッセージの意味を知っていた。

 エデン条約調印式の前、プレアデス性団で作戦会議をした際に鮫洲アギトと正義実現委員会も兼任する3年生ひとりが提案したものだった。

 曰く、緊急時に悠長にメッセージを打つ暇はない。あらかじめ簡潔に入力できるサインを決めておき、いざという時はそれを打って送ろう、と。その時に周知されたのがこの『999』なのだ。

 つまり、これが送られたということは……

 

「セラが危ない……!?」

 

 それを見たクオンの行動は早かった。

 愛銃(AK-47)の残弾数を確認して、流れるようにリロードを行う。そして、その他手榴弾や第二(セカンダリ)の武器の確認、しかるのちに部隊を任されていた3年生の元へずかずかと歩いていく。

 

「先輩!」

 

「なっ!? どうした、クオン?」

 

「これを!」

 

 クオンはスマホの画面を見せたのちに、説明していく。

 この番号は、もしもの時に部活―――プレアデス性団内で決めていた合言葉であること。

 それを使用する事が、緊急事態が迫っている事を意味すること。

 プレアデス性団が危ないかもしれないということ。

 説明をした上で、クオンはその先輩に、こう提言した。

 

「この部隊を……いいえ、私だけでも構いません。

 プレアデス性団の救援に向かわせて下さい!」

 

 正義実現委員会は組織だ。個人の感情で動けるわけがない。

 それを理解していたうえでした発言に、先輩は怪訝な顔をした。

 

「…今は他の部隊に連絡中だ。指示を待ってて」

 

「こんな乱戦で連絡がつくんですか!」

 

「でも連絡が繋がるのを待つしかない。勝手な行動は正義じゃない」

 

 組織の中で重要なのは、職務に忠実であるか否かだ。

 スタンドプレーは職務を狂わせるだけでなく、周囲の人間まで危険に巻き込みかねない。

 そんな正義実現委員会の基本中の基本を、先輩は提示した。

 上意下達。それが徹底されてこその治安維持組織だ。ヴァルキューレほどではないが、正義実現委員会にもそのような一面がある。委員たちはそんなことは百も承知で、黒い制服に袖を通している筈だ。

 それに反旗を翻そうとしている目の前の後輩に真意を問うた先輩は、知る事になる。

 

「私はこれでも、私の正義に従っているつもりです」

 

「独断専行を許すことの何が正義なの」

 

「全ては友の為」

 

「友?」

 

「大義のために少数を切り捨てる。

 確かに合理的ではあります。ですが…人の道ではありません。

 勿論、正義実現委員会に入った事に後悔はありません。しかし私にとって、プレアデス性団は、新たな可能性を示してくれた、大切な場所でもあるのです」

 

 かつては、絶対的に定まった正義に従わんと欲し、敵を撃てればそれで良かった。

 しかし、スバルの任務……あそこで聴いた物語がクオンのすべてを変えていった。

 たかがフィクション。されど物語。

 クオンにとって、監視対象として接していたハズのスバルは、新たな正義を見定める相手となり、いつの間にかエロ漫画の道を照らす先達になっていた。そして、プレアデス性団のメンバーと過ごしている内に、心地よさを……覚えていったのだ。

 そのメンバー達の危機に馳せ参じることが出来ない、など…今のクオンにとって、到底容認できないこととなっていた。

 

「もし、トリニティ全体とプレアデス性団を選べと言われたら……私は友のいる組織を選びます」

 

「それは………正義とは言い難い。

 多くの生徒達から、正実失格と言われても仕方のない問題発言だよ」

 

「多くの為に友を見捨てるのも、正義ではありません」

 

「それは……」

 

 先輩が言葉に詰まる。

 それを好機と、クオンは締めくくった。

 

私は…私に恥じない道を選びたいと思います。

 平気な顔して友達を切り捨てる『正義の味方』を選ぶくらいなら……

 私は、胸を張って友達の為に立ち上がれる『悪党』でいたいッ!!

 

「!!!」

 

 先輩は、動揺していた。

 クオンといえば、任務に忠実で「正義」を愛する、将来有望な委員会のエースだったはずだ。

 それを、ここまで言わせるに何があったのか、どんな出会いをしたのか……てんで見当がつかなかった。

 

「……例えその結果、委員会にいられなくなったとしてもか」

 

「これが私の正義です」

 

 嘘をついていたり策略を回していたりするような気配は感じられない。本心からこう言っているのかと思うと、驚きは倍増だった。

 クオンの答えを聞いて、呆れたように先輩はこう言った。

 

「一人でどうにかなるとでも?」

 

「例え一人でも私は行きます」

 

「そんなもの認められるワケがない。これは正義実現委員会として絶対だ」

 

「先輩!」

 

「だから………私達も一緒に行こう」

 

「!」

 

 梃子でも動かないクオンに……先輩は折れたのだ。

 どのみち他部隊とは連絡がとれない。ツルギやハスミにも連絡がつかない。流石にやられたとは思いたくないが、戦闘が激しいのだろう。

 ならば、現場判断で動くしかない。救援を求めているトリニティ生を捨て置くわけにもいかない。丁度後輩の情報網が、救難信号を受け取った事だ。

 そう伝えれば、クオンはクールな表情から一転、ぱあっと笑顔を開かせた。

 

「ありがとうございます、リタ先輩!」

 

「早速動く準備よ。全体に通達しに行く。クオンも手伝って」

 

「はい!」

 

 弾かれたように走っていく。

 そのクオンの表情にも動きにも、迷いなどあるはずがなかった。

 

 

*

 

 

 アリウスの部隊と交戦していたプレアデス性団だが、戦いが始まってからしばらくして、戦況は一気にアリウスに傾いてしまった。

 その理由とは、戦場に突如現れた異形たち。

 人の形をし、顔面と思しき場所にガスマスクをつけた「何か」。

 どこからともなく湧いてきて、プレアデス性団の団員たちに襲いかかる「何か」。

 団員達は、いきなり現れた新勢力に驚きつつも、謎の「何か」を迎え撃ったが………撃ち抜いた時の異変に、誰もが戦慄した。

 

 撃破したと思ったら煙のように消え、暫くすると何事も無かったかのように復活するのだ。

 襲い続ける異形。きりのない攻勢。あっという間にひっくり返された数の利に、ひとり、またひとりと性団の仲間が倒されていく。

 更に、プレアデス性団への受難は、これで終わりではなかった。

 

「ふーん…これがユスティナ聖徒会の複製(ミメシス)ね。思った以上に使えるじゃん」

 

 黒いマスクに大量のピアス、首や手首に巻かれた包帯に、アリウスの制服……その特徴の生徒が、複製(ミメシス)とともに攻め入ってきたからだ。

 彼女の名は戒野ミサキ。アリウススクワッドにおける冷静沈着な実力者だ。

 決して、プレアデス性団のような、性癖以外はほぼ一般的な戦闘力のトリニティ生が勝てる人物ではない。

 

「はっ!」

 

「マズいです!ミヨリ*2ちゃんとヒサメ*3ちゃんもやられました!!」

 

「どうしましょう!? 私も前に出た方が良いですか…!?」

 

「エイア*4さんは前に出ないでください。負傷者の救護に集中を!」

 

 だが、それでも指揮は揺らぐ事は無い。

 否、揺らいではならないのだ。

 何故なら、そうして指揮系統が動揺することそのものが、敗北に繋がる。

 指揮官としてサポートに回っている者であるならば、常に冷静さを保っていなければならない。

 

「ま…また戦線が突破されました!」

 

「くっ……お姉様の回復にはまだ時間がかかるというのに……!」

 

 だが……それは『ある程度実力が拮抗している場合』は、の話であった。

 それなりに実力差が埋まっていれば、冷静な戦略や策略次第では確かに数的に不利な相手を倒しきることは出来るだろう。

 あるいは数的有利に胡坐をかいた結果、思わぬ罠にハマって惨敗を喫することもあるかもしれない。

 しかし、今回の戦闘は遭遇戦だ。しかも、プレアデス性団とアリウス生では、それぞれの練度に明確な違いがあった。

 

 それでも複製(ミメシス)が出るまで耐えきれていたのは、後ろにスバルが眠っている事実があってこそ、という部分があった。

 自分達の大事な部長に指一本触れさせない。彼女が目覚めれば、必ず戦況をひっくり返してくれる。

 そんな希望を持っていたからこそ、普段以上の実力を出し続けられていたのだ。プレアデス性団はよく頑張った方である。

 だが………相手が悪すぎたとしか言いようがない。百戦錬磨の傭兵などよりも経験値の高いアリウス生と、倒しても倒しても蘇り続ける、無限湧きの兵士……正義実現委員会やゲヘナ風紀委員会でも手を焼く相手なのだ。プレアデス性団が遭遇戦で相手取るには、言っては悪いが荷が重かった。

 

「総員、集まって!是が非でも、これ以上の侵攻を食い止めるのです!」

 

「「「「「はい!!!」」」」」

 

 まだ戦える団員たちは、負傷者やいまだ眠り続けるスバルのいる本陣を背に陣形を整える。

 もう本陣は撤退を始めた。ここに残るのは敵を食い止めるための殿だ。陣形も防御重視の鶴翼の散開隊形。これ以上破られたら、もう後がないという背水の陣。

 ミサキはそれに対して、冷静にユスティナ聖徒会を差し向け、スティンガーミサイルの狙いを定める。

 

「全ては無駄、無意味なのに……」

 

 セラを中心とした決意をあざ笑うかのように、ミサイルを放つ。

 回避した団員達は、バラバラにならざるを得ない。崩れたところを、ユスティナ聖徒会で囲って叩けば、もう殿は意味をなさなくなるだろう。

 

「ぐ、ぅぅっ……!! このォッ!!」

 

 ユスティナ聖徒会に銃弾を撃ち込まれた。

 ヘイロー持ちでも、耐えがたい苦痛。

 しかしそれでも、セラは食いしばり、手に持つサブマシンガン(ワルサーMPL)で撃ってきた聖徒会の懐に潜り込んで発砲。カウンターを食らわせて消滅させた。

 その勢いで、続いてミサキに銃口を向けた。

 狙われた事に気付いたミサキは、そこで驚くべき行動に出た。

 

「………」

 

「なッ……仲間を、盾に…」

 

 傍に倒れていたアリウス生を即座に拾って、セラの銃撃の盾としたのだ。

 力尽きた仲間を仲間と思わぬ蛮行に、一瞬だけ思考が止まった。

 その一瞬は、アリウスとの戦いでは致命的となる。

 

「………」

 

「きゃっ!」

 

「足元が留守」

 

「ううっ!?」

 

 懐から出てきた拳銃で一発。

 足元に撃たれたセラは、直後に接近するミサキの対応に遅れた。

 その結果、あっさりと投げ飛ばされ、背に土を付けられたセラは、銃口を突きつけられてしまう。

 そこからミサキは、無言で1発、2発、3発と鳩尾に撃ち込んでいく。

 

「うっ! ぐっ! ぅあああああっ!!」

 

「全ては虚しい。大人しく殺られて」

 

「そんな、ワケには、いきませんのよ!」

 

 アリウスの教えに従い、淡々と攻撃を続けるミサキ。

 それを受け、激痛に悶えつつも、セラは力を振り絞り、ミサキを振り払って立ち上がる。

 

「私は、プレアデス性団の副部長…!

 お姉様のいない間、この部を任された者……!

 あのお方が休んでいる間に、ここで全滅でもされたら……向けられる顔などなくってよ!!!」

 

「はぁ……」

 

 ユスティナ聖徒会やミサキから受けた攻撃で、セラの身体はガタガタだ。起き上がるだけで、膝が笑い、骨が悲鳴をあげているかのよう。

 けれど、気合で限界を突破する。体中が痛いけれど、それでも立ち上がらないわけにはいかないから。スバルに任された事を今やらなければ、絶対に後悔するから。

 

「私は…私が! お姉様に代わり、プレアデス性団を守る!!!

 ここから先は、誰にも行かせない!!!」

 

 スバルに初めて副部長に任命されたその時から、セラはこの役職に誇りを持ってきた。

 そのスバルに頼まれた、託された思いを、絶対に離してやるものか、破らせてなるものか、と。

 傷だらけになった体にムチを打ち、口の端から血を垂らしながら、ミサキとユスティナ聖徒会を睨みつける。

 

「…ハァ。そんな願いを持つこと自体が無駄だって、なんで分からないのかな?」

 

 だが、現実は非情だ。

 ため息をついたミサキが、無機質なユスティナ聖徒会が、立つのがやっとのセラに銃口を向けた。

 そしてそのまま、引き金の引かれるままに、銃弾の雨がセラを襲おうと―――

 

 

 

 

「―――ッ!!?」

 

 したところで、別の方角から鋼鉄の暴風雨が襲い掛かる。

 容赦のない弾幕が、ユスティナ聖徒会の複製たちを貫く。

 かろうじて複製の1人を盾にしたミサキは、まだ伏兵がいたのかと考える。

 

 このタイミングで、こんな銃撃が出来るのは、巨大な組織しかない。例えば―――正義実現委員会。

 

「リタ先輩!アリウスと謎の異形を発見!!」

 

「先輩!重傷者多数です!救護騎士団へ搬送すべきかと!」

 

「総員、二手に分かれて行動せよ!

 負傷者の処置・搬送と敵の対処!

 3秒で別れて、行動開始ッ!!」

 

「「「「「「了解ッ!!!」」」」」」

 

 指揮官らしき小さな学生の号令の下、動き始める黒い制服の生徒達。

 統一化されたデザインの、トリニティの校章。

 

「セラ! 助けに来たぞ!!」

 

「はぁ…はぁ……遅いですよ、クオン…私、もう立つので精一杯です」

 

 そう………同じプレアデス性団にして、正義実現委員会も兼ねる龍崎クオンが、己の部隊を引き連れて、あまりに不利なプレアデス性団を助けに来たのである。

 

*1
人質を取る、騙し討ちをする等。しかし、衛宮切嗣はそれを「世界平和」という目的を達する為の最も相応しい手段として割り切っている。

*2
プレアデス性団部員。PNきのこ山青子。

*3
プレアデス性団部員。PNグレーフロスト。

*4
プレアデス性団部員。PNドクターE。救護騎士団も兼ねて所属する1年生。





Tip!
 プレアデス性団の副部長・六星セラは、スバルから副部長を任命された2年生の女子だ!表立って戦闘についてはスバルどころかハスミやアズサ等にも及ばないが、人一倍責任感があり、また書類関係や事務作業が得意な生徒だぞ!スバルは早い段階でセラの指揮官・リーダー適性を半ば見抜いていたのだ!ちなみに、下級生のはずのスバルを「お姉様」と慕っているのも彼女だ!


おまけ①・スバル&クオン&ユマ&ノボリの固有武器詳細

【名前】機剣ストライフ
【元剣】バスターソード&合体剣
【詳細】
 スバルがエンジニア部に注文して作らせた、合体する大小6本の剣。
 形状の違うそれぞれの剣は、スバルでないと使いこなせない。
 が、名前の由来はかつて同型の剣を使いこなした人間の名前から取っているという。


【名前】正義の躍進
【元銃】AK-47
【詳細】
 クオンが正義実現委員会に入った頃から愛用しているアサルトライフル。
 その名は自らの正義を示すために名付けたものであるが、最近はその名前の解釈が変わってきているようだ。


【名前】ザ・グレイテスト・サービス
【元銃】FN P90
【詳細】
 ユマが所持しているPDW。
 メイドの嗜みの1つとして、茶会の邪魔者や主人を狙う不届き者を「おもてなし」するために、ユマ個人が改良を重ねたもの。


【名前】ソードロマネスク&ゴシックノード
【元銃】コルトコンバットコマンダー.38スーパー
    S&W M29 カウンターボアード
【詳細】
 ノボリが使用する二丁拳銃。
 先鋭的なオートマチックの銃と洗練されたリボルバーの銃は、並べばなかなかの格好良さを誇る。
 しかし、ノボリ本人の銃の腕が壊滅的なため、銃弾が敵を貫く事は殆どない。


おまけ②・スバルがRABBIT小隊と消えたエビの謎に出演したら

ミヤコ「エビが消えました…」
スバル「あーこれ、運営あたりから先生に冷凍エビが8000個くらい届いてんだろ」
サ キ「8000個!!?運営ってなんの運営だ!?」
スバル「ユーザー全員に8000個ずつも配ってたら、エビくらい簡単に消えるっつーの。とゆーワケで運営シバけば終わりだな。犯人はヤス。以上!閉廷だ!」
サ キ「そんな訳あるか!!!」
ミ ユ「あの…先生……違い、ますよね…?」
先 生「違うよ!!?」
※先生の冤罪は晴れたしこの後エビを独占してた不届きな運送業者はRABBIT小隊と大魔王に叩かれて死んだ

シャーレのアイス大作戦!この中の生徒だったら、誰にあげるかな? ※投票が多かった生徒は、次回のおまけでアイス貰った際の台詞が見れるかもしれません!

  • スバル
  • ノボリ
  • ユマ
  • セラ
  • アギト
  • ユララ
  • 他のプレアデス性団の誰か(コメントで…)
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