HENTAIの野望〜キヴォトス同人誌化珍道中〜   作:伝説の超三毛猫

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副題:スバルが変えた人達その②
   大魔王の蹂躙

どうやら公式さんが同人誌関連のストーリーを発表したようなので、大いに期待しながら待っています。そのために、アリウススクワッドには(元からそのつもりだったけど)犠牲になってもらいましょう。


我らの恐ろしさを味わえ

 アズサが泣き止んでから、俺達は状況の再確認を行った。

 ヒフミ達と電話し、トリニティの現状の確認。先生の策が上手く伝達し、実行することが決まったらしい。こちらからは……アズサの説得が成功したことも伝えた。

 

「それで、この後なんだけど……俺とアズサで奇襲して先制攻撃をするってことも出来るけどどうする?」

 

『え、先制攻撃!!?』

 

「なに? スバル、武器は持ってきたのか?」

 

 当然だろう。

 どうしても説得できなかった時、ストッパーとしてくっついてでもアズサと行動することも頭に入れてたから、アリウスの軍を吹き飛ばす武器もある程度持ってきている。ガトリングガンや各種地雷・グレネードは持ってきている。

 それらの主旨を武器を広げながら伝えると、「そうはならないでしょ」「ガトリングガンて…ゲリラ戦の意味分かっているのか?」と呆れられた。アズサ、その顔芸(ヴァニ顔)やめろ。

 

「とにかく、だ。先制攻撃からのゲリラ戦の案はどうするよ?」

 

『……やめた方が良いでしょう。こちらが古聖堂に辿り着くまで、複製の無力化の作戦は行えません。エデン条約を取り返す前に逃げられでもしたら面倒です。

 それに奴らはヘイロー破壊爆弾も持っているのでしょう? 万が一があってはいけませんからね』

 

「………分かった。ハナコ先輩が言うなら仕方ない」

 

 説得のお陰でアズサが突っ走ることもない。

 罠の設置や武器の再確認を行いながら、ヒフミ達を待つことにした。

 

 

 

 

 ―――ボロボロになった、通功の古聖堂。

 そこが、トリニティ・ゲヘナ連合軍とアリウスの決戦の地となった。

 戦場の中心、アズサとスバルの前に、アリウスが立ちはだかる。

 ほどなくして、アズサのそばにヒフミが、ハナコが、コハルが、ユマが、ノボリが、辿り着いた。

 

「……お前らがアズサにくだらない夢や叶いもしない理想を吹き込んだ連中か。

 一般生徒と変わらないような連中が出てきて、なんになる」

 

「確かに、私は所詮普通のトリニティ生にすぎません。

 ですがアズサちゃんもアリウスの皆さんも!大きな勘違いをしています!!」

 

「なに?」

 

「私が―――覆面水着団の団長…『ファウスト』であることです!!」

 

「は?」

 

「ヒフミ……?」

 

 アリウススクワッドの連中とアズサが、たい焼きの紙袋をかぶったヒフミを見つめる。

 

「なにを、言っているんだ?

 そんな嘘を、ついたところで―――」

 

「いやアズサ、それ嘘じゃ―――」

 

「「「「誰が嘘だって!?」」」」

 

 いや嘘じゃないんだ、ホントなんだ。

 そう言おうとしたところで、また別の声が遮る。

 声の元にいたのは……ホシノ先輩!超姉妹(マイシスター)!ノノミ先輩!セリカ!アヤネ!

 アビドス廃校対策委員会のみんなが……しかも、覆面水着団スタイルで!!

 なんてことだ……!ヒフミが呼び出していたのか!! 思わぬ味方、非常にありがたい!!!

 

「目には目を、歯には歯を、無慈悲に、孤高に、我が道のごとく魔境を行く…」

 

「ん、それが私達のモットー」

 

「普段はアイドル、夜は悪人を倒す義賊に早変わり♧」

 

「ちょっと!その設定認めてないんだからね!!」

 

「お待たせしました!ファウストさん!()()()()()()()!」

 

 ノノミ先輩を中心にノリノリで決めた覆面水着団。

 でもアヤネが「メフィストさん」って言った事で、戦場に僅かな動揺が走った。

 おい。ちょっと待て、まさか………

 

「ヒフミ。……俺もやんの?

 

「…やってくださいスバルちゃん。リーダー命令です

 

 期待とちょっとした恨みっぽい感情を込めた目でこっちを見るヒフミ。死なばもろともって顔をしてやがる。

 確かに、ヒフミをファウストって呼び出したのは俺だけどさ……でもそれは、お前が覆面水着団団長・ファウストさんである事をブルアカ(ゲーム)で知ってたからであってだな…………

 ………………まぁ、仕方ないか。

 

「ほら、これっ!」

 

「っ!! ……そこまで皆に求められちゃあ、仕方ないなッ!

 ―――変ッ身!!!」

 

 咄嗟に仮面ライダーの変身ポーズ*1をとって、ヒフミから受け取った黒いレジ袋を被る。

 そうして生まれた、黒レジ袋に『6』の番号を被った覆面の女子高生。その名も………

 

「―――覆面水着団・副リーダー『メフィスト』……見・参ッッッ!!!」

 

「「えええええええええええぇぇぇぇッ!?!?」」

 

 ハッハッハ、ユマとノボリが驚いてくれてる。

 だが、俺はカイザーPMCの本隊をほぼ壊滅に追い込んだだけだ。

 ファウストはすげーんだぞ。なにせ、砲撃部隊を率いてカイザーのいち部隊をボコしたこともある。

 ブラックマーケットの銀行も朝飯前に襲えるし、いずれ暗黒街を支配することもできよう。

 

「このお方をどなたと心得る!!

 ブラックマーケットの銀行など朝飯前!生きる災いにして、暗黒街のボス!

 ファウスト様であらせられるぞ!!!」

 

「あの、スバルちゃんその辺に…」

 

「「「「「ファウスト!ファウスト!ファウスト!」」」」」

 

「唱和せよ! 偉大なるファウストの名前を!!」

 

「「「「「ファウスト!ファウスト!ファウスト!」」」」」

 

「や、やめてください! やめて…」

 

 最初はアビドスと俺だけのコールだったが、続けるうちにユマも、ノボリも、アギト先輩やクオン………前回の襲撃で無傷あるいは軽傷だったプレアデス性団までコールに加わり。

 

「「「「「ファウスト!ファウスト!ファウスト!」」」」」

 

「やめてくださいってばぁ!」

 

 いいや、やめないね!何なら全員がコールするまでやってやる!

 と、思ったところでファウストから阿慈谷ヒフミに戻っちゃってる彼女に思いきり引っぱたかれた。

 

「いったい!何をするんだ君は!」

 

「やりすぎです!!」

 

 拗ね気味のヒフミは、顔の赤らみが取れないまま、「とにかく!私が言いたいことは!」と真剣な眼差しをアリウスに向けた。

 ここから、何か重要なシリアスシーンが始まる予感がしたため、慌てて俺もメフィストから間島スバルに戻る。

 

「殺意とか、憎しみとか、それが世界の真実ですとか…

 私はそんなの嫌なんです!そんな暗くて憂鬱で、誰も救われないバッドエンドなんか嫌いです!

 平凡で、大した個性もない私ですが…自分が好きなものについては、絶対に譲れません!」

 

「友情で苦難を乗り越えて!

 努力がきちんと報われて!

 辛いことは慰めて、お友達と慰め合って……!

 苦しいことがあっても……誰もが最後は、笑顔になれるような!」

 

「そんなハッピーエンドが、私は大好きです!

 誰がなんと言おうと、終わりにはさせません!

 まだまだ続けていくんです……私たちの―――青春の物語(ブルーアーカイブ)を!!!!

 

 

 ―――ヒフミの、力強い宣言。

 その場にいた全ての人を釘付けにするような、不思議な迫力のある言葉が終わると同時に………先程まで降っていた霧雨が止み、雲がどこかへ消え去ったかのように青空が澄み渡った。

 ……なんというか、言葉を失った。それと同時に、俺は後悔した。

 こんなシーンがあるなら、メインストーリーを進めておけば良かった。

 

 

「そ、空が…」

 

「これは、一体…!?」

 

「奇跡…?」

 

「奇跡なんか無いッ! あるものか!!」

 

そりゃそうだ。最初から諦めてるヤツに奇跡は降ってこない!

 

 

 錠前サオリの目の前の現実を否定するような怒声に、つい俺は口を挟んでいた。

 ヒフミの熱に当てられたか? まぁいい。言いたいことは言っておこう!

 

 

「バニー…あぁ、どうでもいいか。

 『全ては虚しい』なんて()鹿()()()()()()()()()()()()()()()を本気で信じてるんだからな!

 

「なんだと…!」

 

最初から全部諦めておいて、自分らの宿願が叶うなんて()()を求める方が間違ってるのさ!

 見せてやる……『()()()()()()()()()』奴が見せる、本物の奇跡というものを!!

 

 直後、俺は先生に目を向けた。

 そして一言、先生に聞こえる程度の音量の声で言った。

 

「シャーレ部員、間島スバルが先生に申請する。

 歪んだ曲解を跳ね返す、新たなエデン条約……その調印を!」

 

「ありがとう、スバル。その申請、確かに受け取った」

 

 先生は、俺とヒフミの間……その斜め後ろ辺りまで歩み出ると、通る声で宣言した。

 

連邦捜査部シャーレの名の元に宣言する。

 ―――私たちが、新たなエデン条約機構( E T O )

 

 その宣言と共に、複製(ミメシス)達が不安定に揺らぎだした。

 

 

 

 

 俺と先生が思いついた作戦。

 それは、簡単に言うと『それ元々俺らが発案したものだからね?』という曲解でエデン条約を上塗りし、エデン条約機構を奪い返すというものだった。

 場所は本来調印する筈の古聖堂。そして集まったのはトリニティとゲヘナ。更にシャーレという連邦生徒会長の代理。

 そこでエデン条約を調印すれば、戒律を守る複製達をバグらせることができるのではないか。そういう作戦だ。

 

 作戦は成功。エデン条約機構が2つ現れたことで、複製はどちらに従えばいいか分からず、顕現が思い通り出来なくなったのだ。

 

 ほどなくして始まったトリニティ・ゲヘナ連合軍とアリウス軍の決戦が始まった。

 とはいえ、数的優位を無くしたアリウスは総崩れ。戦場の雰囲気はどちらに傾いているのかなど、言うまでもない。

 

 あらゆる組織がアリウス生や不安定な複製を討ち取っていく中、最も一騎当千の活躍をしていたのは…………アビドスの面々であった。

 

「ん、この辺は綺麗になった」

 

「え〜、まだいるの? めんどくさいなぁ」

 

「な…なんだコイツらは!!?」

 

「また敵です!」

 

「そう。ま、ぼちぼちやりますか。シロコちゃん、セリカちゃん」

 

「ん」

 

「はい!」

 

 まず、ホシノが斬り込む。

 一瞬で前に出たかと思うと、ショットガンの零距離射撃が飛んでくるのだ。それに加えて、身の丈ほどある大盾を展開しながら、高速シールドバッシュを放つ。

 

 それに続くのが、シロコとセリカだ。

 あらゆる遮蔽物をものともせずに高速で接近し、かわせない距離から銃弾を浴びせるのだ。

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」

 

「くそっ!この…」

 

「お返しだ!」

 

「「『』!」」

 

 アリウス生が反撃を試みても、目にも止まらぬ動きで()()()()()()()()()。そして、あっという間に切れた弾のリロード中に反撃されて昏倒する。

 

「なんなんだこのチビ!? ぐあっ!?」

 

「リロード中も攻撃してくる、だと…!?」

 

「これならスバルちゃんの修行の方がキツかったよ〜」

 

 しかも前衛のホシノに至っては、リロードしているというのに目にも止まらぬ弾丸らしいものがアリウス生を貫いていくのだ。

 そんな3人に目を奪われていると。

 

「さぁ、お仕置きの時間ですよ〜♧」

 

 ノノミがミニガンを乱射して、残党を薙ぎ払う。

 

「こ…こいつ……弾が当たっているのに!?」

 

「ぐわぁぁあああああああああッ!!?」

 

「どうなって……が…は…」

 

「皆さん!1時方向に敵の増援!数おおよそ50!」

 

 アリウスの反撃をものともせず、笑顔のままアリウス生を一網打尽にした。

 敵がいなくなれば、空を蹴るように飛ぶアヤネの号令で、全員が一瞬で姿を消して―――否、瞬間移動でもしているかのように肉薄し、アリウスの新たな部隊に奇襲をかけた。

 

 ここまでハイペースで敵をなぎ倒す事が出来ている理由………それは、アビドスの対策委員会が間島スバルから『六式』を教わったことにあった。

 

 六式。それは、海賊が跋扈し海軍が取り締まる世界において、暗殺組織が使用していた技術だ。

 弾丸のような指突を放つ『指銃(しがん)』。人を斬り裂く蹴り『嵐脚(らんきゃく)』。地面を10回以上蹴る超高速移動『(ソル)』。空気を蹴って空を飛ぶ『月歩(げっぽう)』。全身を鋼のように固めて攻撃を弾く『鉄塊(てっかい)』。全身を紙のようにしならせ攻撃を受け流す『紙絵(かみえ)』。これらの総称だ*2

 

 スバルからそれの存在を知ったアビドス委員会は……キヴォトス人にして六式の再現に成功していた。更に一部の者は、スバル以上に六式を極めていた。

 シロコは全ての六式を高水準で身につけ、セリカは『剃』と『月歩』を組み合わせた高機動技『剃刀(カミソリ)』を覚えた。これにより、高速で戦場を駆け巡る事に成功している。

 ノノミは、防御技『鉄塊』を使用したまま動けるようになった。これは所謂『鉄塊拳法』というものだ。銃が攻撃の主体になっているキヴォトスでは鉄塊拳法そのものを使う事は無いが、銃弾を弾く『鉄塊』を()()()()()()()()()というのが恐ろしく有益だ。遮蔽物を使わないミニガン使いが、銃弾を弾く。これ程恐ろしい存在はそうそうないだろう。ノノミは、以前のホシノ並みの防御力を手に入れていた。

 ホシノは、『指銃』を飛ばせるようになった。『指銃・(ばち)』である。キヴォトス人にとって、身ひとつの攻撃術は需要がないが、『指銃』を飛ばす事ができるようになった事で、リロード中の隙や最悪弾切れにも対応できるようになった。暁のホルスが更なる武器を手に入れた瞬間である。

 アヤネは、『月歩』を使いこなすことで、生身で戦場を上から俯瞰できるようになった。そのお陰で、他のメンバーへの支援がより的確に行えるようになる。

 

 さて、ここまで強化されたアビドス対策委員会相手にただのアリウス生が対等に戦えるだろうか?

 ―――答えは否。断じて否である。

 

「あれは…流石に無理。ぜったい勝てない」

 

 ホシノの戦術的鎮圧とノノミの脳筋全弾射撃、そしてシロコとセリカの高稼働戦術でピンボールのように弾き飛ばされるアリウス&複製軍の中から、どさくさに紛れて逃走する一人の少女がいた。

 

「早くサッちゃん達と合流して、逃げ出さなきゃ」

 

 そう呟く彼女………秤アツコの判断は正しい。

 タンクでありヒーラーの神秘も宿す彼女であったが、もし今のアビドスと正面衝突したら、3分以内に鎮圧されるだろう。

 無謀と勇気は違う。全てが虚しいと馬鹿の一つ覚えしかしなかったであろうアリウスで育ったアツコでも、学ぶことは出来るのである。

 

 

 

 

 姉妹(シスター)たち、派手に暴れてるなぁ。

 戦いが始まってから、姉妹(シスター)たちだけでなく、正実や風紀委員、補習授業部も奮闘している……が。この俺も役目を果たそうと動いている。

 雑兵に用はない。俺の狙いは……大物狩り(ジャイアントキリング)。アリウススクワッドの連中に灸をすえてやるとしよう。一応の狙いは錠前サオリ、秤アツコ、戒野ミサキ、槌永ヒヨリ……この4人だ。ヒヨリの見た目は………さっき集まった時に見た。緑っぽい青髪に帽子を被って、ドでかいケースを背負っていたな。そいつ以外の容姿は知っていたから、消去法であいつがヒヨリだろう。これで、奴らを見落とすことはない。

 

「……ん?」

 

「うわぁぁぁぁん!どうして私達だけ痛いんですかぁぁ!苦しいんですかぁぁぁ!

 どうせなら一人でも多く道連れにしてやりますぅぅぅぅ!!」

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

 

「なんだアイツ! 無駄に狙いが正確だぞ!!?」

 

 あ、いた。乱戦の中に、泣き喚きながらスナイパーライフルを乱射している子が、ひとり。

 他のアリウス生たちや再生の遅い複製を盾に、正実の子達を撃ち抜いている。

 アレは厄介だな。即座に無力化しなければ。幸い、アイツの位置からは俺が見えていない。かますなら今。不意打ちからの一発KOを見せてやろう。

 

「『擬・―――」

 

「!!!」

 

 ―――直前で気付いた!

 俺が飛び掛かろうとした刹那、ヒヨリはぐるんと超巨大スナイパーライフル(NTW-20)の銃口を俺に向け、引き金を引こうとしている。

 さっきまで泣き喚いていたのに、冷静なやつめ。狙いは正確だ――――――だからこそ、読みやすい!!!

 

 

 バンッッ!

 ガキィィィン!!

 

「…へ?」

 

 ヒヨリは、抜けたような声しか出せなかった。

 確かに突如現れた敵の、脳天に寸分違わず銃弾を撃ち込んだハズだ。

 だのに……どうして吹き飛ばされない? どうして、そんなふてぶてしい笑顔を保っていられる? どうして、額が真っ黒に光っている?

 その直後。スバルが空に掲げた手に雷光が走った。どういうわけか、澄み渡っている筈の青空から、ゴロゴロと雷の音が聞こえる気がして―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――雷霆』ッ!!!」

 

 ――――――その日、晴れ渡った古聖堂に、巨大な(イカヅチ)が降り注いだ。

 

 

 雷光が消えた後に立っていたのは俺だけだ。周りの複製は余波だけで消し飛び、アリウス生も吹き飛ばされて体勢を大きく崩されている。

 で、脳天から掌底を食らわせたヒヨリだが……全身が真っ黒こげになり、口から煙を吐きながら、白目を剥いていた。息はしているから、殺してはいないが……もう戦闘不能だ。

 ビッグマムの技からインスピレーションを受けて編み出した奥義……『擬・雷霆』。本家みたいにゼウスはいないし、己の覇気と神秘をふんだんに使っただけの技だったが、思った以上の威力が出た。まさかガチの雷が降ってくるとは思わなかったなぁ。

 まぁいいや。あとは残り3人をどうにかして、ベアおば殺して大団円だ。

 思わぬ収穫と、思った通りの戦果を得た俺は、意識のないヒヨリを片手に、残り3人のアリウススクワッドを探すために『擬・月歩』で空中散歩を始めた。

 

 

 

 

 空中散歩は、案外アッサリ終わった。

 何故なら、錠前サオリとアズサをはじめとした補習授業部が集まっている所を見つけたからだ。

 ……どうやら、戦いは既に終わっていたらしい。

 

「罪―――向き合わないと―――」

「――――――どうなる――――――」

 

 膝をつきボロボロのサオリと、両足でしっかりと立つ無傷の先生が、なにやら話していたからだ。

 俺が近づくにつれ、その声は鮮明に聞こえるようになる。

 

 

「罪を犯した人が、その先を生きていくのはすごく難しいことだよ。

 でも…だからって、その人の未来を理不尽に奪っていいことにはならない。

 例え……君達自身が終わりを望んでいても……未来を生きる資格を、持っているべきなんだから」

 

 どうやら、お説教中だったようだ。

 全て虚しいなんて、馬鹿の考えを盲信する連中だ。降参しろと言われて「くっ、殺せ!」とでも返したんだろう。

 生徒の味方である先生が、その言葉に頷くワケないのに、馬鹿なことだ。

 

「お話し中か、先生?」

 

「! スバ―――!!?」

 

 あれ、先生が言葉を失ってる。

 他の補習授業部もそうだ。動揺して………あ、そうか。

 

「こいつか。安心しろ、殺しちゃいない」

 

「ヒヨリッッ!!!」

 

 ヒヨリを雑に下ろす。

 そこに、どこから現れたのか、マスクで覆われた生徒・アツコときのう俺がブチのめした少女・ミサキが駆け寄った。

 そして俺を射殺すかのような目で睨みつける。殺してないって言ってんのに。

 

「持って帰れ」

 

「スバルッ! ヒヨリに何をした!!?」

 

「だーから、殺してないっつったろ」

 

 取り乱すアズサをまるっと無視して、サオリの元に近づいた。

 相変わらず捨て猫みたいに警戒心と憎悪MAXである。

 

「よくも…ヒヨリを……!」

 

「クドいな。殺してないと何度言えば分かる?

 バニバニ言いながら殺そうとしたお前らと一緒にすんな」

 

 俺はボロボロになったサオリを見下ろす。

 その表情にも視線にも、憎悪とか敵意とか、そんなん籠ってない。込める価値もない。

 

「狭い視野に半端な実力…引き際も見誤る……こりゃ悪い大人に騙されて建前吹き込まれもするわ

 

「建前……?」

 

「頭に血が上った今のお前に話しても理解してもらえると思っていない。

 先生からありがたい説教も貰ったろう。俺から言えることはただ一つ。

 ―――その教義を捨てろ。そうすれば、お前らがキヴォトスに殺されることは――」

 

 ない、と言おうとした次の瞬間。

 

 

「―――――――――ッ!!」

 

「「「!!?」」」

 

 

 ナニカが現れた。

 それは、赤いローブをまとった、巨大な修道女を模した異形。

 黄金の円形デザインを背負い、太陽を半分に割ったようなデザインの鉾を持ち、顔は真っ暗で、何も見えない。

 コイツ……確か、ブルアカ(ゲーム)の最終決戦イベや総力戦でたまに見たぞ!!? 名前は、確か……

 

ヒエロニムス……!?」

 

 こんなタイミングで、現れるだと!?

 ……いや、ストーリー知らないからなんも言えないけど、こうなると思わんだろ!!?

 アズサ達も先生も言葉を失っている。サオリ達アリウススクワッドは、この隙に逃げようとしていた。

 

 拳銃(コルトアナコンダ)の銃口をそいつらに向けて……すぐにヒエロニムスの方へ向け直した。どう考えても、こっち優先だ。そう思えるくらいに、プレッシャーの差が歴然としていた。

 

 

「―――――――――ッ!!」

 

「―――!! 皆、備えて!!」

 

 我に返った先生の号令で、皆も武器を構えた。

 そして、突如現れた神学者(ヒエロニムス)相手の、総力戦が幕を開けた。

 

*1
クウガのポーズ

*2
一応、奥義に『六王銃(ろくおうがん)』というものがあるが、これは六式すべてを極めた奥義であるため割愛する





Tip!
スバルに「雷霆」されたヒヨリは、見た目ルフィ達にやられたワンピースの敵キャラ並みにボロボロだ!キヴォトス人の無駄な頑丈さも相まって、死んだようにしか見えなかったらしいぞ!


おまけ・補習授業部+スバルへ同時質問

Q2:中身が入れ替わったら面白そうな組み合わせは?
ハナコ『スバルちゃん・ミネさん♡』
コハル『先生・わたし』
ヒフミ『私・ペロロ様の住まう家の観葉植物』
アズサ『?』←質問が理解できなかった
スバル『ハナコ先輩・サクラコ先輩』

スバル「ハナコ先輩、人の体と入れ替わったら好き放題するだろ」
ハナコ「そ・れ・は…スバルちゃんもでしょう?」
スバル「はい♨」
コハル「駄目!変態は変態同士と入れ替わってなさい!」
アズサ「ヒフミはそれで良いのか?」
ヒフミ「良いんです!私はペロロ様とお近づきになれるなら…人じゃなくなっても構わない!」
スバル「ヒフミの体内に入った観葉植物どうすんだよ。あとコハルもかなりマズいからな」
コハル「え?なんで?私自身が先生になれば先生を監視できるし…」
スバル「先生にお前の■■■(ピッーーー)見られても良いの?」
コハル「……!!!? だめ!絶対ダメ!先生は最低!死刑!!」
先 生「なにがッ!?!?!?!?!?!?!?」



おまけ②・鞠瑠璃ノボリガチャ排出演出

虹封筒
→トリニティの校章
→『ジブンに手伝える事はあるっすか?』
→ノボリ立ち絵・アップ
→「プレアデス性団、鞠瑠璃ノボリ、ただいま到着したっす!出来る事はありますか?未熟な身ですが、頑張るっすよ!」

好きな総力戦は?

  • ヒエロニムス
  • ビナー
  • ゴズ
  • シロクロ
  • ケセド
  • ホド
  • ペロロジラ
  • KAITEN FX Mk.0
  • グレゴリオ
  • プレアデス性団
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