HENTAIの野望〜キヴォトス同人誌化珍道中〜 作:伝説の超三毛猫
ホシノの曇らせの技が冴え渡るこの作品ですが、ギャグ一辺倒の拙作とどう合わせるかを試行錯誤してこのコラボ編が生まれました。どうぞスバルと斑目(偽)のやりとりをご覧ください。
それでは!このコラボを読む前の三つの注意事項!
1つ、この世界は「HENTAIの野望」本編と「憑依in実験体のアビドス生徒」との世界が合わさったものになっているぞ!先生は女先生だ!
2つ、今回の話の段階では、先生以外は誰も顔無しの素顔を分かっていないぞ!更に、誰も顔無し=班目ユウの真実に辿り着いていない!
3つ、キャラの崩壊があるから耐えられない人は見ないほうがいい!
―――この物語は。
「ふごっ…………風呂の意味ねぇじゃん」
母校と少ない友を守る為に命をかけた、気高き不死身の少年に取り憑いた者と。
「コハル。お前…どんな男がタイプだ?」
「は?」
トリニティの小人に取り憑いた、偉大(意味深)な野望を秘めた元先生が。
同時に存在し、そして出会った世界線。
本来のキヴォトスでは起こり得なかった、異彩放つ物語―――その一幕である。
「…誰だお前?」
「…そりゃコッチの台詞でもあるんだがな」
「そうか。俺は間島スバル。お前の名前と女のタイプは?」
「は? お、女のタイプ?」
「そうだ。で?何だ?」
ブラックマーケットで出会った二人は。
「その仮面どうなってんだ? 食事中でも外さないとは」
「もう慣れた。仮面を汚さず食うのは時間がかかったよ」
「……そんなに素顔見られたくないの?」
「ノーコメントだ」
時に仲良く交流したり。
「まいど~。しっかし、お前さんも男だね~」
「喧しい。お前こそ、こんなものを描くとは思わなかった」
「あれ、知らない? トリニティはな、こういったモンを描く漫研が存在するんだぞ」
「なん……だと……!?」
時にエロ本を売買したりして。
本来の
今回は、その世界線での話をほんの少しだけ、紹介しよう。
*
―――連邦捜査部・シャーレにて。
先生が留守のオフィスにて、1人の仮面を被った少年が紙袋に入った複数の本を前に頭を抱えていた。
彼は、通称『
そんな彼が、彼女から受けた依頼。それは―――
「…この本どうにかしろって何だよ……」
本の題名―――『SoLoveるダークネス*1』、『よらぎ荘の陽奈さん*2』、『やがて私になる*3』………NLから百合系まで、ちょっとエッチな描写のある本ばかり。更に、それら原作の18禁同人誌まである。
つまるところエッチな本の隠ぺいをして欲しい、といった依頼である。
この全貌が明らかになった時、『顔無し』はため息をつき、そして依頼内容を詳しく聞かなかった事を後悔した。そして先生を恨む加工された声が仮面から漏れる。一体どんな神経でこんな頼み事をしたのだ、と。
先生曰く、これらは全て「仕事のツテで預かったり、生徒から没収したもの」らしい。それにしたって、頼む相手が違うだろう。少なくとも大人の女性が異性の学生に頼む事ではない。
だが、受けてしまった以上は仕方がない。なんとかこの本を片付けるべく、紙袋から本を取り出した、その段階で。
「先生ー、いるかー? ちょっと頼みたい事が―――」
「…………」
「…………」
ばったりと出会ったのだ。出会ってしまったのだ。
本を片手に始末に困っている『顔無し』と何も知らずにシャーレのオフィスに入って来た少女―――間島スバル。
スバルと『顔無し』はシャーレ結成最初期に既に面識が出来ており、気心知れた関係になっているのだが………今は、絵面がマズかった。
「…あ~~~、もう1時間遅れてくるわ。じゃ、やる前は手を洗っとけよ」
「待て待て待て待て待て誤解だ誤解ッ!!!!!」
あらぬ誤解が生まれる前に、スバルを引き止めた『顔無し』の危機察知能力と判断力は、何も間違っていない。
⋆
「ふ~ん………先生がこの漫画の整理をねぇ……」
「お前にも手伝ってもらうぞ。放置したら何を吹聴されるか分かったものじゃあない」
「なんで俺、手伝う事前提なの? ……まぁいいけどさ」
その後、事情を話して(強制的に)スバルを仕事の助手に巻き込む事に成功した『顔無し』は、本をどうするか考える。
『顔無し』がまず思いついたのは、自身の隠し場所。あまり人目に入れたくない物はクローゼットに入れて服で隠している。先生にもその手が使えないだろうか……と。
だがそんな考え事を『顔無し』がしている間に、スバルがやっていたことは………先生のオフィスに置かれていた、ぬいぐるみや壁時計をぺたぺた触ることだった。
「……何をしている?」
「決まってんだろ。盗聴器と監視カメラの確認だ………っと、あった」
「先生の部屋に盗聴器仕掛けるヤツがいるのか!?」
「居るんだよ、ミレニアムに…残念なことにな」
そう言って壁時計に埋め込まれていた盗聴器を握力だけで破壊すると、スマホで誰かにメッセージを送るスバル。
『顔無し』には信じられないだろうが、スバルの言った事は事実である。それどころか、望遠鏡で先生を覗く
「けっこー出たな」
「先生、訴えてもいいと思うぞ…?」
「コレで安心してエロ漫画の隠し場所について話し合いが出来る」
盗聴・盗撮の危険性を排除したところで、ようやっと本題に戻って来た。
即ち、先生の依頼―――自称・預かった&没収したエッチ本の隠し場所の確保である。
「さっそくだけどユウマ。隠し場所のアテとかあるのか?」
スバルは、『顔無し』のことを「ユウマ」と呼ぶ。
これは、スバルが「顔無しって言うと『あ…あ…』って言いながら手から砂金出しそう」「つーかお前の声、加工されてるっぽいけどCV内田○馬に似てね?」と言っていたからである。現段階に於いて、スバル以外に彼を「ユウマ」と呼ぶ人間はいない。
ちなみに、これについて本人は「勝手にしろ」とどうでも良さげだった。スバルの言っている事が半分も理解できなかったせいでもあるが。
「この手の隠し場所で王道なのはベッドの下か引き出しを全部抜いた下だが……」
「定石だな。全国の男子98%が真っ先に思い浮かぶ隠し場所だ」
「お前女子だろ……」
「普通の女ならそれでも良いかもしれないが…相手はキヴォトスの女だ。それじゃあ甘すぎる。ミルフィーユのパフェの100倍はあまあまだ」
このキヴォトスにおいて、エロ本を隠す事は困難を極める。
なにせ、スバルは知っている。先生含めた怪我人や病人のためならどこにでもワープして現れる
そんな生徒達相手では、用心はしてもし過ぎることはない。
「言っておくが、定石程度じゃ隠しているなんて言わない。
―――ドラゴン○ールや○NEPIE○Eの単行本の横に突き刺さってるのと同じだ!!」
「そこまで熱くなるかお前…」
「まず最初に聞くが、こういうものを隠す時、ユウマは何を想像する?」
「ん? そりゃあもちろん、どこに隠せば見つからないか、だろ?」
『顔無し』の回答はある意味、常識だ。
そもそも隠すとは、見つかりたくない、秘密にしたいからこそ隠すものだ。
だが、その回答にスバルは首を振る。
「それじゃあダメなんだ。
どんなに取り繕っても、隠すという行為は部屋に何かしらの違和感を生む。そんな違和感を見逃してくれる生徒なんて、両手で数える位しかいない。
アイツらに付け焼刃はまず効かないぞ」
「何言ってんだお前。なにエロ本隠すコーディネーターみたいになってんだお前は」
「部屋にエロ本を隠すんじゃあない。部屋でエロ本を隠すんだ。部屋ごと一新すれば違和感は緩和されヤツ等の鼻も鈍る。この部屋を、エロ本を守るための要塞にするんだ!」
「大袈裟な気がするが……部屋の模様替えはいいかもな」
スバルの提案したのは、部屋そのものの模様替え。
家具の位置等を変えれば、そのどさくさに紛れて本を隠してもバレにくいという寸法だろう。
伊達に「部屋でエロ本を隠すんだ」と豪語していない。
「まずは家具や机の位置を全部入れ替えて、収納全部に鍵をつけよう」
「待て。収納全部にだと? 流石に怪しすぎる」
「大丈夫だ、鍵をかけた場所の中に本は隠さない。
先生の高そうな宝物やら、シャーレの重要書類やら入れておけ」
「……成程な、フェイクと言うやつか」
「その通りだ。
わざわざエロ本を探すようなヤツは、先生を疑ってかかってる生徒くらいのもの。
そういう奴は、まず確実にこのフェイクに引っかかる。そして、その度に疑心は薄れていく。本命に気付かないままな」
ノリだけで悪行を思いつき、完璧な作戦でソレを為し遂げようとする質の悪い変態の割には良い考えだな。
いや、だからこそ、だろうか。突拍子もない考えを損得抜きの感情で思いつくが、実行段階では極端なリアリストになるし、ついでに利益を求める。楽しい事をやるために不安要素は排除し、出来る事を選択・実行する………そんなタイプの人間だからこそ、ここまでの策が思いつくのか。
家具を動かしているさなか、『顔無し』がそんなスバルの提案に感心を寄せて。
「ちなみに本命は普通に趣味用の本棚に入れておこう」
「ん? それだと、普通に見つからないか?」
「下手に隠すことは、女子たちにとって『見つけてくれ』と言っているようなもの。
だったら、隠さないことこそ、奴らに対する最大の隠蔽なのだ!!!」
「ホントにそうか????」
スバルの作戦が進んでいくたびに、「ん?」ってなり。
隠す意味がなくなっている隠し方。
それで本当に、エロ本を隠し通せるのか。
そう思っていると。
「大丈夫だユウマ。この作戦において女子たちの目がエロ本に向くことはまずない」
そう言いながらスバルが取り出したるは、三角木馬。ロウソクのついた燭台。アニメチックな美少女の抱き枕with亀甲縛り。バタフライマスク。ムチ。ギャグボール。その他諸々、妙に妖しい雰囲気と危険な香りの混ざった代物が出るわ出るわ………
「まず先生に向く」
「じゃねーだろ、本の前にトンデモねぇ
完全にシャーレのオフィスが
流石の…というか普通に『顔無し』にとっては見過ごせない事態であった。当たり前である。
「なんでエロをエロで隠そうとするんだ、主旨分かってんのかお前は!」
「当たり前だろ。だから、エロ本を隠すために部屋をそれに合わせた仕様にして…」
「いやこれ、部屋がエロ本になってんじゃねーか」
「部屋くらいどうなっても良いだろ、大義を見失うな」
「大義を見失ってんのはお前だ馬鹿野郎。
そもそもエロいのがバレたらダメな依頼なんだからな?
いくらなんでも教育者としてこの部屋はマズいだろ」
「イヤー、先生だからなー………大丈夫じゃね?
あの人将来的に、生徒の足を舐めたり*4生徒に首輪つけたり*5、大きいものを公衆の面前で触ったり*6水着で放置プレイしたりする*7からな」
「より意味が分からんわ!?
先生がそんなことをするワケがないだろう!」
残念ながらすべて近い将来で先生がやらかすことである。
そうとも知らぬ『顔無し』には、スバルが冗談を言っているようにしか聞こえなかった。
乱暴に18禁道具を片付けながら腹立たし気に声をあげる。
「これ以上ふざけたらつまみ出すぞ」
「あーはいはい。じゃあ、こういうのはどうだ?」
第一の案が却下されたスバルは、次策を『顔無し』に語り聞かせる。
シャーレのオフィスにて。
いつも通りに入室した早瀬ユウカは気付いた。
床に、『SoLoveるダークネス』が立てて置いてあることを。
「ちょっと先生っ、この本はなん―――」
とん、と。
ユウカの指先が、本を倒す。
倒れた先には、ちがう本が立ててあり。その本が倒れた先にも、また立てられた本が置いてあり。
ぱたぱたぱたぱた……と、音を立てて次々と倒れていく。
その先にいたのは……まだ建設中であったドミノが全て崩れるさまと、大事なモノが目の前で壊れた時のような表情をした先生。
そして……ドミノを上から見ると。
『HAPPY BIRTHDAY ユ』
恐らく、ユウカ、と文字を並べるつもりだったのだろう。
もう少しで完成するはずだった先生のサプライズを、自分の手で壊してしまった。
その事実に気付いたユウカは、膝から崩れ落ちた。
「―――ごめん、なさい…先生…」
謝罪するユウカに、先生は何も答えない。
当然だ、謝ったところで、なくなったものはもう戻らない。崩れたドミノは復活しない。また地道に積み直すしかないのだ。
「ごめんなさい……ごめんなさい………」
それでも、ユウカは。
まるで…たった今、人を殺した子供のように。
ただひたすらに、謝るしか出来なかった。
「―――みたいに」
「なるかァァァ!!!」
『顔無し』、今までに見たことのないツッコミである。
まぁスバルの斜め右上に大気圏までブッ飛んだ提案を聞いたら無理もない。
「イヤ、これならエロ本見つけた衝撃も忘れるだろうなって」
「忘れるワケねーだろ!てか忘れられるワケねーだろ!!
下手すりゃ一生モンのトラウマ以外の何者でもないだろうが!!?」
「そうでもないぞ。サプライズパーティーってのは普通の祝いよりも記憶に残るデータがある。プレゼントはサプライズで上書き可能だ。
それに、さっきの
「誤魔化せてねーよ!とんでもねぇヘンタイ爆誕してんだろうが!!!
つーかそもそも、この手は早瀬の誕生日にしか使えないだろ!」
「その場合は文面を『世界中毎日誰かがHAPPY BIRTHDAY』とでもしておけば…」
「なに良い事言ってる風にしてんだ!?」
常識的に考えて、エロ本でドミノした挙句、バースデー仕様で18禁部屋を改造して生徒にエロ本をプレゼントするなど、精神年齢が大人の『顔無し』でさえ考えられない戦慄する光景であった。主に
このままスバルに任せていたら、間違いなくシャーレが見せられない有様になってしまう。そんなものを見たら、生徒に何と思われるか。
「こんなん見つかったら生徒への信頼ガタ落ちどころかゼロを突っ切ってマイナスに突入するだろ!!!」
「そうだな……
「いいワケねーだろ!同人誌のネタを実現させようとすんなエロ漫画家!!!」
「大丈夫だ、女同士なら
「やっぱり主旨忘れてんなコイツ!」
スバルの思考がもう「エロ本を隠す事」ではなく「エロ同人のネタに繋がる展開を引き起こす事」にシフトしきっている。これではもうエロ本隠しコーディネーターの仕事は出来ないだろう。
スバルを簀巻きにして叩き出した『顔無し』は、一人で依頼を成し遂げることに全神経を注いだ。
「とはいえ……奴の言っていた事にヒントはいくらでもあった……」
スバル本人は脱線したものの、スバルが発した言葉の数々から、有益なものを思い出す。
『下手に隠すことは、女子たちにとって『見つけてくれ』と言っているようなもの。』
『鍵をかけた場所の中に本は隠さない。先生の高そうな宝物やら、シャーレの重要書類やら入れておけ』
『部屋ごと一新すれば違和感は緩和されヤツ等の鼻も鈍る』
『――ドラゴン○ールや○NEPIE○Eの単行本の横に突き刺さってるのと同じだ!!』
そして『顔無し』は、おもむろに手に取った『よらぎ荘の陽奈さん』の単行本を、本棚の……『○ラゴンボ○ル』の横にすっ、と入れてみた。
「…………………………いけるな」
天啓を得た。
そもそも、『SoLoveるダークネス』も『よらぎ荘』も、表紙だけではエッチな描写があるか分からない。
その漫画を知らなければ、普通に漫画として本棚にしまっても、なんの問題もなかったのである。
結局のところ、男と変態の考えすぎだったのだ。
何故なら、男は、変態たちは……こういうの、大好きだから!
露骨な性描写のあるものは己の隠し場所同様先生のクローゼットの中にしまっておけばいい。これで、依頼完了だ。
「ふぅ……なんか、遠回りをした気分だ」
「おう、お疲れさん。随分大変そうだったな」
「9割方お前のせいだからな?」
「でも隠し場所の参考くらいにはなったろ?」
スバルのキメ顔に腹の立った『顔無し』だが、言い返せなかった。スバルのアドバイスが役に立ったのは事実だからだ。
もし彼女のアドバイスがなかったら、クローゼットが今よりパンパンになっていたかもしれない。
「……一応、参考にはなった。礼は言っておく」
「そうそう、それで良いの。よし、じゃあ柴関ラーメンでも食べに行こうぜ!」
「分かった」
明るい表情で『顔無し』を柴関ラーメンの屋台へ連れて行くスバル。
幾分か小さくなった屋台から、柴関の大将に注文をするのであったが。
「あ」
「? どうした」
大将がラーメンを茹で始めた時になって、初めて気がついた。
「ユウマ、お前……俺の道具片付けた?」
「え?………………あ」
そう問われて、『顔無し』もようやく気がついたのであった。
「………部屋片付けるの、忘れてた」
―――シャーレのオフィスが、スバルの18禁アイテムによって【見せられないよ!】な状態のままであったことを。
その後、帰ってきたスバルと『顔無し』は、ユウカに正座をさせられ説教される先生を目の当たりにし、「しばらく先生の事は優しく甘やかしてあげよう」と決意したのであった。
Tip!
ちなみにだが、『顔無し』が先生のクローゼットに隠した先生私物()の18禁本は、アスナに一発で見つかったそうだぞ!「ご主人様、これな〜に〜?」とエロ本片手に聞くアスナを見て、先生も斑目(偽)も大いに焦ったらしい!!
あと、身体はコーラでできている氏の「憑依in実験体のアビドス生徒」は絶賛連載中だ!ご確認の程をお願いします!
おまけ・スバルが送ったメール
Toチヒロ
『コタマがまたシャーレを盗聴しておりました♨
OHANASHIを頼む(証拠写真付)』
Toチェリノ
『227号室のノドカがまた先生を盗撮してたぞ(監視カメラの写真付)』
チヒロ「………」
チェリノ「………」
コタマ「……」ダッ
ノドカ「……」ダッ
コタマと ノドカは にげだした!
しかし まわりこまれてしまった!
一番えっちいのは?〜アビドス編〜
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ホシノ
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