HENTAIの野望〜キヴォトス同人誌化珍道中〜   作:伝説の超三毛猫

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コラボ3連発にお付き合いいただきありがとうございました。
それでは、ここからはまた茶番パートに入ります。
といいつつ、クリスマス特集と年末年始特別編もやる・カポネ。


先生、クリスマスのご予定は?

 

 キヴォトスも冬が本格的になり、室内外で防寒着が手放せなくなってきた12月の上旬。

 

「先生」

 

「どうしたの、スバル?」

 

「クリスマスのご予定はなにかありますか?」

 

「ブホッ!?!?」

 

「「「「「「「「!!!?」」」」」」」」

 

 俺の問いに先生が吹き出し、当番に来ていた生徒達全員が殺気立った。

 一瞬だけ、ユウカの叩いた電卓の音が強めになった。

 ノアが使っていたシャーペンの芯が折れた音がした。

 せわしなく動いていたアズサが、ヒフミが、セリナが、少しだけ立ち止まった。

 アルちゃんとトキが立ち上がり、椅子がガタッと音をたてた。

 シャーレの外から、先生を見ている気配が強くなった。恐らく堂々と入れない組(ワカモかサオリあたり)だろう。

 そして、この刹那で変化した雰囲気は、先生覗き組(ヴェリタス&ノドカ)にも伝わっただろう。

 今シャーレ(ミドリ・ミカ・)にいない(ホシノ先輩・)先生(ヒナちゃん・)ガチ勢(イズナなど)もまた、この瞬間に何かしらの予感を感じたのではなかろうか。

 そして―――我が姉妹・シロコが、俺を見た。

 

「…シスター。その話は―――」

 

「(考えはある。俺を信じろ)」

 

「(ん)」

 

 口だけを動かしてシスターだけに伝わるように俺の意志を伝えた後、先生を見る。

 先生はせき込みながら、努めて落ち着いた様子で、俺にこう問いかけた。

 

「す、スバル……? 一体何を言っているんだい?」

 

「先生のご予定ですよ。

 誰と過ごすか……までは流石に決まってないでしょうが、プレゼントくらいは用意出来てるんでしょう?」

 

「え゛。えーー…っとねぇ…」

 

「(言葉に詰まるのはマズいだろう)」

 

 先生、目が泳いでいるぞ。

 まさか、まだなにも用意してないんですか?

 話を振っておいてなんだが、こんなにノープランだったとは。

 だが、まだ大丈夫。プランに狂いはない。ましてや、先生がクリスマスプレゼントで悩んでいるなら尚更だ。

 

「いや〜、実はプレアデス性団の皆に渡すプレゼントにゼンゼン当てが無くってですね?

 色々カタログを集めてはみたんですけれど、何を買えばいいのかまだ迷っていまして!」

 

 そう言いつつ取り出したのは、クリスマスプレゼントのカタログだ。このご時世というかキヴォトスクオリティーというか、頼めばすぐに手に入れられるものばかりだ。

 

「先生のことですから、プレゼントの相談に乗ってくれるかな、なんて思いましてね。

 どうです? ここらで休憩でも挟んで、ちょっと一緒に見てみませんか?」

 

 そう。プレゼントに悩む生徒を演じて、さりげなく先生のプレゼントの用意もしてしまおうという作戦なのだ!

 これならば、先生も乗って来てくれるハズだ。クリスマスプレゼントを誰に配るのかは知らないが、参考程度にはなるだろう。

 

「ちょっと待ちなさいよスバル! まだ仕事が残っているのよ? それなのに…」

 

「ユウカ、落ち着いて考えるんだ。仕事というものは1年中出来るが、クリスマスは1年に1回しかない」

 

「だからっておサボりは駄目よ!」

 

「どうしてそこで頭で考えちゃうんだ。やるべきことよりやりたいことだろ?」

 

「ダメ人間の思考じゃないの!?」

 

 ユウカがつっかかるが、それもまた想定内。

 他の面々を言いくるめることが出来れば、流す事が出来るというものだ。

 特に幼馴染のノアを引き込むことが出来れば理想だ。確実に俺の流れに持って行ける。

 だが俺は、いきなりノアを言いくるめにはイかない。急げば仕損じる。これまでの俺の行動を振り返って得た教訓だ。

 焦らず、急がずにカタログを手に取って、パラパラとめくり、これはというページに指を挟む。そして。

 

「我ながら、結構幅広いジャンルを持ってこれたと思うよ?

 このカタログには、モモフレンズのグッズがあるし、ハードボイルド特集のページもあったし」

 

「「モモフレンズ!!?」」

 

「ハードボイルド!?」

 

 ほら、早速3人釣れた。

 アウトローに憧れを抱くアルちゃんと、無類のモモフレファンのヒフミ・アズサなら、こう言えば反応してくれると信じていたぜ。

 

「あっコラ! 人を巻き込まないの!」

 

「そしてこっちには……おぉ!『恋人に送るクリスマスプレゼント特集』がデカデカと!!」

 

「し、仕事に戻りなさい!」

 

 ユウカの顔が真っ赤になった。

 SNSでよくあったユウカ×先生概念だが、どうやら俺のいるこの世界でも、先生はしっかりユウカを口説き落としていたようだ。それに気付いていないのだから、先生も罪深いというか、ユウカが不憫というか。

 だが、今のリアクションを利用しない手はない。

 

「ロマンと実用性を兼ね備えた逸品かぁ………先生?」

 

「なにかな?」

 

「この中で恋人にあげるなら、どれがイイですか?」

 

「「「「「「「「!?!?!?」」」」」」」」

 

 再び、生徒達に激震が走った。

 敢えて誰も聞かなかったことを、先生に聞いたのだ。動揺しないワケがない。

 真っ先に声を張り上げたのは、ユウカだった。

 

「いい加減にしなさいスバル!! そういうのはやめて仕事に―――」

 

「珍しく元気になりましたねユウカちゃん?」

 

「の、ノア!?」

 

「良いんじゃないですか、先生の好みくらい知ってても。

 それとも……知られたら、まずいんでしょうか? うふふ」

 

「べ、別にそういうことじゃなくって……まだ仕事中なのに…」

 

 ここで出てきました、本命・生塩ノア。

 彼女によって、ユウカはしどろもどろになり、俺に文句を言う元気すらなくなりつつある。

 そのやりとりを見ていると、俺の首に誰かが手を回し顔を近づけた。俺の姉妹(シスター)だ。

 

「シスター、抜け駆けはよくない」

 

「そんなんじゃないさ。プレアデス性団の皆へのプレゼントが欲しいのはホント。

 ただな……シスター、お前の先生へのプレゼントの参考になればいいかなー、なんてな?」

 

「……ホント?」

 

「あぁ。シスターの事だ、先生へのプレゼントは私♡とか考えてたりするのか?」

 

「……………すごい、どうして分かったの?」

 

 マジで考えてたのか…。

 そういうエロ系は大好物だし、生徒の誰かは考えていそうだなーとは思ってたけど、シスター。お前もそれでイクのか。

 けれど、先生の性格からして、受け取って貰えない可能性が高い。ならば……

 

「その事は悪くない。むしろもっとやれ。

 だが、先生が受け取って貰えるとは限らないだろう?」

 

「ん、無理矢理にでも受け取ってもらう」

 

「先生が嫌がるだろ……そうじゃなくって、もしもファーストプランがダメだった時の為に、サブプランも用意しておくんだ。銀行強盗の計画も、プランAでトラブルが起こったらプランBに切り替えたりするだろう?」

 

「なるほど、よくわかった」

 

 静かに頷いたアビドススナオオカミさんは、カタログを手に取って、プレゼント特集のページを開きながら、ソファに座って一心不乱に読み始めた。

 全員の集中が途切れそうになった辺りで、先生がパンパンと手を打って注目させた。

 

「皆、そろそろ喉が渇いたんじゃないかな?

 コーヒーでも淹れておくよ、休憩にしよう」

 

「「「さんせーい」」」

 

 そこでシャーレの仕事は、休憩となった。

 

 

 

「スバル、ありがとね」

 

「何の事ですか?」

 

 休憩にはいってすぐ、俺を除いた生徒達は、俺持参のカタログに夢中になった。

 おおかた、先生や友達に送るプレゼントについて話し合っているんだろう。

 先生はというと、気付かれないように俺にお礼を言いに来たのだ。

 

「だってスバル、『プレアデス性団のプレゼントの参考が欲しい』なんて、建前じゃなかったの?

 てっきり私、プレゼントの準備が出来てない私を気遣ってくれたのかと思って…」

 

「プレアデス性団のみんなのプレゼントに悩んでいたのは事実ですけど……実際、プレゼントの準備とかは出来ているのですか?」

 

「全然できてませんでした……」

 

 先生には、俺の気づかいは見抜かれていたようだ。

 けれど、確信はないみたい。先生以外も気付いている様子もないし、先生に相談に来た体を貫いておこうか。

 

「まぁ、良いですよ。この際です、丁度いい機会じゃあないですか。どうです、みんなと一緒にどんなプレゼントを選べばいいか、見てみませんか」

 

「良いの?」

 

「当然です。こうでもしなければ、先生に惚れてる皆が可哀想だ」

 

「え、私に惚れる? 誰が?」

 

 そういうところだぞ先生。

 早く直さないと、生徒に後ろから刺されますからね。

 

 

 

 

 ちなみにだが、その後の仕事はクリスマスプレゼントに気を取られ過ぎて、まったく捗らず。

 

「これだけ人がいて今日提出の書類が全然出ていないのはどういうことですか」

 

「「「「「「「「ごめんなさい…」」」」」」」」

 

 みんな纏めてリンちゃんに怒られたのは内緒だ。

 あとその帰りに俺だけワカモとアスナとRABBIT小隊に襲撃された。解せぬ。

 

 

 

 

「―――で、そんなこんなで悩んだ結果、実施される運びになりました、プレアデス性団+α参加の、プレゼント交換ビンゴ大会~~!!!」

 

「「「「わー!」」」」

 

 パチパチ、と拍手が鳴り響くクリスマスイブの夜。

 俺は、プレアデス性団のみんなとハナコ先輩、ヒフミにアズサ、コハルも招いてパーティーを開いていた。

 悩んだプレゼントだが、全員が1個ずつ持参してプレゼントを賭けたゲームをする、という形になった。

 真っ先にビンゴした奴から好きなプレゼントを持って行っていい、というルールのビンゴ大会にして。

 

「うふふ、こういうクリスマスは初めてですね♡」

 

「私も初めてだ。ビンゴ出来るかどうか…」

 

「ちょ、ちょっと緊張してきたかも…」

 

「大丈夫です!楽しんだもの勝ちですよ!」

 

 ビンゴ大会は、大いに盛り上がった。

 真っ先にビンゴして、プレゼントを持っていく者。

 リーチばっかり続いて、キレる者。

 そもそもリーチすら出ない者。

 全員が全員、最終的にはプレゼントをゲットでき、楽しいクリスマスになったと言えよう。

 

「お、これは……」

 

「スバルちゃんは何をゲット出来たんですか?」

 

「断熱のステンレスタンブラーだ。誰のプレゼントだろう? 少なくともヒフミとコハルではないな…」

 

「ちょっと! 誰よプレゼントの中にエッチな本を紛れ込ませたのは! どさくさに紛れてエッチなのは駄目!銃殺刑!」

 

「コハルのやつ、持ってんな。誰だ?プレゼントとエロ本セットにしたの…来年俺もアレやるか」

 

 ん、俺が何をプレゼント交換に出したかって?

 それはだな………

 

「さ、サミュエラのアロマじゃないですか!

 一体こんなものを誰が…!?」

 

「あ、それ俺だ」

 

「お姉様!!?」

 

「セラに当ったのか。大切に使ってくれよ」

 

「もちろんです!!」

 

 俺も、その気になれば洒落た品を用意することもできるのよ。

 

 

 

 

 ―――ちなみに、その翌日。

 

「ふぁぁ……ん?」

 

 枕元に一枚のカードと封筒を確認。

 カードをめくってみれば―――

 

「ブフォッ!?!?

 ……あいつら、暇なのかよ…

 こういう時にはっちゃけるの何なんだよ…」

 

 

 クリスマスカチューシャを付けた黒服・マエストロと、サンタ服のデカルコマニー、サンタ帽のゴルコンダが仲良く映った写真に「Merry Christmas!」と書かれていて。

 俺は、悪い大人どもの真面目な悪ふざけに戦慄(笑)したのであった。

 ちなみに封筒の中身は商品券だった。ちょっと真面目に社会人っぽいのやめろや。

 





Tip!
ちなみに、ゲマトリアのクリスマスカードはスバルと先生以外には貰ってないぞ!

おまけ・スバルのイベントボイス

ハロウィン
「ハッピーハロウィン!先生は仮装しないのか? あ、先生は生徒に仮装させる側か。…え?そんなことしないって? ダメダメ!先生はもっと欲望に忠実でないと!性欲=正義って言葉を忘れたの!?」

クリスマス
「メリークリスマス! さぁ、盛大に宴を挙げようじゃあないか。七面鳥とケーキの準備はバッチリだぜ!……そしてモチロン、キングサイズベッドのメイキングもなァ!ハッハッハッハッハ!!」
※後半でレジライ並みの顔芸が実施される。

クリスマスに過ごしたいグループは?

  • プレアデス性団
  • 補習授業部
  • アリウススクワッド
  • 救護騎士団
  • シスターフッド
  • ティーパーティー
  • アビドス
  • ゲーム開発部
  • セミナー
  • エンジニア部
  • ヴェリタス
  • 給食部
  • 美食研究会
  • 便利屋68
  • 修行部
  • 忍術研究部
  • 百花繚乱
  • デカグラマトンの3人組
  • ゲマトリア
  • その他(コメントで…)
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