HENTAIの野望〜キヴォトス同人誌化珍道中〜 作:伝説の超三毛猫
そして、コラボ2連続のお付き合いありがとうございました。
中途半端なタイミングで本編とは関係ない話を2話も投げてしまって、楽しみにしてくれる人には申し訳ない……
許してくだされ……カヤがなんでもしますから!
「美味しいおいしい、おいなりさんはいかがですかー?」
熱から立ち直って数日が経った頃。
いつものように、シャーレ当番の日のお昼に、コンビニでお弁当でも買おうかと思っていると、屋台を引いた狐耳の生徒が、声を張っていなり寿司を売っていた。
「おいヒフミ、あれ…」
「あっ、屋台ですね。珍しい…」
「お昼まだだし、行ってみるか」
「はい!」
偶然その日同じ当番だったヒフミと行ってみる。
「いらっしゃ~い! おいなりさんは如何ですか?
今日は会心の出来なんです!それに今は出来たてです! 今が一番美味しいですよ!」
「2個ください!」
「じゃあ俺は4個」
「まいどあり~」
俺とヒフミの注文に、笑顔でいなり寿司を袋詰めにしていく店員さん。
「しっかし店員さん、超カワイイですねー!」
「そ、そうですか?」
「俺の地元でもめったに見られない美少女ですよ!」
「えへへ、ありがとう、ございます?」
「パンツ見せてもらってもよろしいですか?」
「なんてこと聞いてるんですか!?!?」
スパーン、とヒフミのチョップが頭に入る。
目の前で起こった漫才じみたやり取りに、店員さんは笑うだけだ。
「あははっ、面白い冗談を言うお客さんですねー」
「ほんっっっとにごめんなさい、うちのスバルちゃんが…」
「大丈夫ですよ、面白かったですし」
……うーむ。
こうして見ていると。
目の前のいなり寿司売りの子が―――
カルバノク2章については、存在そのものは俺は知っている。
だが、当時ブルアカを始めたての俺にとって、そこまでメインストーリーを読むのは無理だった。ただでさえ最終編を見る為の前提ストーリーすら読み切れていないというのに。
だから俺は、SNSに流れた情報くらいしか知らない。不知火カヤがカイザーと組んでクーデターを仕掛けたこと。不知火カヤがFOX小隊を雇っていること。そして…FOX小隊のビジュアル。こんなもんだ。
だから俺は、目の前の―――名前なんだっけ。
ユキノ?クルミ?ニコ?……だったかの素性さえ分からないのだ。
「スバルちゃん!店員さんに謝ってください!!」
「え? あぁ、スマンスマン、あまりにも綺麗だったのでつい」
「謝罪になってませんよ!!!」
いずれにせよ………この人はのちのキーパーソンであることには違いない。
俺の方から、この子にちょっと探りを入れてみるのも悪くないかもしれない。
……最終章の色彩を対処できなければ元も子もないけれども。
「しっかし、どっから来たんだ、店員さん?」
「私ですか? あっちから来ましたよ」
「子ウサギタウンの方からだと?……人いたのか?売り上げは?」
「いやぁ~、これが全然でして…
もーう1個も売れないんじゃないかとヒヤヒヤしましたよ~」
いや~売れて良かった、と言わんばかりに笑う
その笑みは、普段の生活の一コマに出てきそうなくらいに自然だ。
俺は前世の知識で正体を知っているが、もし知らなかったら、疑わなかったかもしれないレベルだ。
現に、隣で笑っているヒフミは、この人のトークを一切疑っていない。
「あの~、最近聞いたんですけど、子ウサギタウンって確か、カイザーインダストリーが再開発をするとかで話題になっていませんでしたっけ?」
「あぁ、そういえばそうでしたね! 私としたことが、うっかり~」
「まぁ、再開発になったからって、すぐに住んでる人全員追い出せるワケでもないだろうから、行っても無駄なことはないと思うがね」
「えっ?あそこ、まだ住んでいる人がいるんですか!?」
ヒフミの言い方に、違和感を覚えた。
それだとまるで、もう退去が済んでいるみたいな言い方だな。
「それはそうですよ! ニュースになってますもん! ほら見てください!」
そう言って見せてきたヒフミのスマホには、確かにニュースサイトの文面には、カイザーインダストリーによる子ウサギタウン再開発計画について報じられていた。大規模な計画になるようで、住民の退去は避けられないと書かれているが………
「…まぁ、書かないよな」
「え、どういう事です!!?」
「敢えて書いてないんだよ。メディアの常套手段だ。
本当の事の中から飯の種になりそーな事だけ書いてるってことだ」
「そ、それって……どういうことです?」
ヒフミに問われたので、大まかな話はしておく。
お昼時だし、いなり寿司を食べながらなので、深い事までは言わないが。
子ウサギタウンにも、まだ人はいること。そういうヤツの中には、ホームレスややむにやまれぬ理由でそこを離れられない者、生活が苦しい者がいること。
それくらいのことしか説明していないが、ヒフミはどうして、と言わんばかりの表情をした。
「つ、つまり…まだあそこには人がいる、と?」
「特集組んでもウケなさそうだから書いてないだろうってだけでな」
「そ、それは……」
「ま、でも工事が取り消されるなんて噂もあるみたいですよ?」
ここで、静かにしていた店員さんが、俺らの話に割り込んできた。
その表情に変化はない。さっきのいなり寿司を売っていた時のように、にこやかだ。
「浮浪者の集団があそこら辺でカイザーコンストラクションの邪魔をしているみたいでして。
それに、公園にはどこかの学校の生徒もいて、ヴァルキューレですら手を焼いているんだとか」
「そ、それは……」
ヒフミにとっては初耳の情報だったのだろう。目を見開き、店員さんを見ている。
俺もそれに倣うとしよう。出来る限り感情が伝わるように…しかし、大袈裟すぎてバレないように。
「そっちのメッシュちゃんは4個も買ってくれたのでオマケしちゃいますね。
なんでもその子達、その生徒達、エリートだったそうですよ?」
「エリート…?」
「あら、お知り合いでした?」
「いいや。俺の知り合いに学校追い出されたエリートなんていないさ」
「そうですか」
嘘はついていない。なんせ俺、アイツらのことを今やエリートだと思っていないからだ。
卑しい子(予定)と堅物と自爆魔と
そもそもRABBIT小隊は知り合いじゃないから。それ以上の友好度持ってるからね俺は。
まぁ屁理屈だが、この場を誤魔化すには十分だ。
「どうして、そんなエリート達が公園なんかで生活してると思います?」
「わ、分かりません…」
「俺にも検討がつかないな」
「これは推測でしかありませんが、何かを偽装しているのかもしれませんし、何か取り返しのつかない失敗をしたのかもしれません。
―――あるいは、夢を見ているのかもしれません。温室育ちの花が見るような……淡くて優しい、叶わない夢を」
「えっ…えっ……?」
ヒフミがもう、話題についてこれずに困惑している。
これは…俺だけを観察しに来ているのだろうか。
FOX小隊は…不知火カヤはひょっとして、俺を危険視しているとか?
……ありえない話でもないが、確証が全くない。
この段階で、下手な発言はするべきじゃないな。
「(―――でも)」
この店員さんの、遠回りに遠回りを重ねた言葉の中に隠れた、心をチクリと刺すような悪意。
それと同時に感じる……どこか、なにかを諦めるしかないことを悟ったような……奇妙な諦念。
この会話で感じた、目の前の少女から感じた二つの感情が。
俺には、どうしても気に食わなかった。
「そんな夢に浸った生徒達を導く側は、それはもう大変なんでしょうね」
「そうでもないんじゃね?」
「…はい?」
夢に浸った生徒を導くのは大変だろう。
その言葉を俺は、これでもかと言う程の笑顔で否定した。
「えぇと、それは…どうして?」
「夢見る生徒を導くのは大人の義務……そう言いそうなヤツを知っているからかな」
それに。
「
「どういうことですか?」
「店員さんは知らんかもしれないけど…夢は夢でも悪夢って言葉があってだな?」
「え? 知ってますけど…?」
「現実よりもリアリティがあって、現実よりも夢も希望もなくって、ただただ心がじわじわと殺されていく……『夢ならさっさと醒めてくれ』と思うような、すさまじい
「へぇ……いったい、誰が?」
そこでふーむ、と考える素振りを見せた。
そして、あ、と何かを思いついたかのように右手を左手の平に納めて、そこから右手で狐の形を作った。
「今だったら……ちょうど、どこかの狐さんが見てるかもしれねぇな!」
「……………」
「……………」
沈黙が流れる。
目の前の店員さんは、笑顔を崩す様子はない。
そして…どちらもなにも言わないまま、数秒が流れて……
「ストーーップ!ストップです!!」
「「!」」
「あの!スバルちゃん!今度は店員さんに何をしているんですか!?
口喧嘩でも売っているんですか? いい加減に謝った方がいいですって!!」
「大丈夫だヒフミ、喧嘩じゃあない。
ただの言葉遊びだよ、偶然出会った人同士でやった、な」
「そうですよ~、別にそんな気にしなくって結構ですって~」
そう。コレは言葉遊びに過ぎない。
この場において、『RABBIT小隊』も『FOX小隊』も『不知火カヤによる雇用』も『カイザーとカヤの癒着』も一度も誰も口にしていない。
一見意味深に見えて、その実何の意味もない……ただのお遊びにすぎないのだ。
「それでは私、商売に戻りますね~」
「あ、あぁ。引き止めて悪かったな」
「いえいえ、コチラから首を突っ込んだことですので~」
狐耳の稲荷屋さんは、そのまま屋台を引いて笑顔のまま去っていった。
こうして俺は……FOX小隊との――あの娘はのちにニコという名前だったことが判明する――初邂逅を終えたのであった。
「ヒフミ、分かったことがある」
「な、なんですか?」
「あの店員さん、観察した限りだと胸部装甲が薄いな」
「何を言っているんですか?」
「つまり貧乳の可能性が高いと言うことだ」
「何を言っているんですか!!!?」
「あの子でクロッキー*1してみるが、見た限りサラシなんかで潰した胸の形じゃあなかった。多分ほぼ確実にペチャパイだ」
「スバルちゃん!!?」
「もしあの子でエロを描くとしても、胸を使ったプレイは出来そうにない………イヤ、むしろヒロインのコンプレックスをなくすため、逆に使うべきか?パイ○リとか……」
「スバルちゃんそれ以上だめです戻って来て!!!!!!!!」
⋆
稲荷屋さんの店員さんとの邂逅を終えて、思ったことがある。
ミユ達の公園生活―――このままでは、ヴァルキューレやカイザーに押し潰されてしまうかもしれない、ということだ。
もちろん、このことは先生にも話すつもりではあるが……何があるか分かったものではない。
アイツらは、良い奴だ。
それだけじゃあなくって、いないと最終章で詰む可能性も無きにしも非ずだが……
何より、せっかく仲良くなったミユを含めた小隊を見捨てたくない。
とはいえ、これから俺に出来る事は少なくなるのかもしれない。
これらは全部、ブルアカのストーリーを全部読まなかった俺のツケである。
だから、って言うと変かもしれないけれど。
「警察組織の違法を調査する……それがSRTのはずです」
「そういえば、そうだね」
「でも、良いのかな……」
「良いって言ってるだろ先生も。お前らがやることは自分の正義を為す事だけだ」
「イヤ、スバルはSRTじゃないだろ。この作戦知ってどうする気だお前」
「決まってんだろ。
RABBIT小隊による、ヴァルキューレの違法リベート調査と連動する、作戦補助のための
作戦名『フォンテーンのジョーカー』を発動する!!!」
「お、お前が陽動ッ!?!?!?」
コイツ等の為ならば、囮役くらいこなしてみせようぞ。
Tip!
スバルはカルバノク2章について、
・カヤがカイザーと手を組んでテロを企んでいること
・カヤがFOX小隊を雇っていること
・FOX小隊の大まかなビジュアル(名前はうろ覚え)
くらいしか知らないぞ!!
おまけ①・しょーもないケンカ
ミヤコ「間島さん、作戦名長すぎませんか?覚えるのに支障が出ます」
スバル「なんやとォ!?そも月雪チャンの作戦名も安直すぎるやろがい!ウチのシマのガキでももうちょいマシな
先 生「…とりあえず、そのスバルの顔真似はなんなの?眼帯まで持ち出して…」
スバル「え?間島の兄さんのマネだよ」
先 生「私以外には伝わらないよ…」
ミヤコ「この人、間島さんって呼ぶとすぐこの顔真似するんです。少し腹が立ちます」
スバル「ようデカい口叩けたモンやわ月雪チャン…!」
先 生「スバル、喧嘩売らないの」
スバル「はい」
先 生「ミヤコもスバルを名前で呼んであげて。面倒くさくなくなるから」
ミヤコ「はい」
サ キ「なんだこのケンカの治め方…」
おまけ②・とある狐達の会話
①「…どうだった、FOX2?」
②「ごめん、バレちゃったかもしれない。意外としたたかですよ、あの子」
③「うそでしょ!?SRTだった頃の情報でも掘り当てられたっての!?」
①「いや…もうあそこからは情報を探れないハズだ。元SRTのサイトが情報源なはずがない」
④「どーすんの!?私達の存在バレてるってこと!?あの…えっと、間島スバル?って子に?」
①「これからどうなるのかは分からない。いずれ敵対した時の為、ひとまずデータは纏めておけ。今後で必要になるだろう。頼めるか、FOX2」
②「了解」
黒服(CV松岡禎丞)待ってます。イヤ、真面目に黒服のCV誰になるんだろう。今からもう楽しみ。あとマエストロ(CV関智一)とゴルデカ(CV中村&杉田)とかも楽しみだ。
……ベアおば?うーん……田中敦子さんとか?
黒服のCVを予想してみよう!(敬称略)
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松岡禎丞
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諏訪部順一
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杉田智和
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関智一
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中村悠一
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子安武人
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内山昂輝
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花江夏樹
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下野紘
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津田健次郎
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神谷浩史
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福山潤
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その他(各々の予想が欲しい!)