戦女神放送局-Commuting Turns into Despair-   作:矢矧草子

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2月10日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「あのね、キツイわ」

「なにが」

「あんなにチューしてもらったのに、何もないなんて」

「姐さん、オナニーしてねえだろうな」

「してないわよ! だってしたら怒るでしょ」

「怒るというか幻滅する。何のための焦らしだよって」

「でもー」

「でもじゃねえ。今日も仕事頑張ってこい」

「今までで一番憂鬱だわ」

「最初のメール。ヒレカツ。僕と遊んでください。だめだ。次」

「ちょっと。いいじゃないの、遊んでくれるって言ってるんだから一回くらい」

「だめだ。こいつは私のことを知りすぎてる。もっと何も知らない奴と遊びたい。はい、次」

「あらま。かわいそうに。でも多分ネタで送ってるだけだと思うからいっか」

「姐さんもひどいもんだな。次のヒレカツ」

「また彼なの?」

「まだ男か女か決まったわけじゃねえだろ。彼女かもしれねえぞ」

「あら、ごめんなさい」

「東方で誰が一番好きですか」

「これね、まず珍しく花純のコメントがあるわ。えーっと、チルノらしいわね。喧嘩っ早いところが好みで、特に青髪がポイントですって」

「はあ」

「私は茨木《いばらき》華扇《かせん》ね。といっても、東方M-1しか知らないから、そこのキャラ性だけよ」

「何言ってんだか」

「はいはい。あんたは東方知らないもんねー。ごめんねごめんね」

「別にいいし。次。砕け散るわさびだ。初投稿じゃないのか」

「ほら、ラジオ童貞とか言ってた。って、やっぱり。こんなにメール送るやつやっぱり童貞じゃなかったわね」

「あー、はいはい。えー。先日、友人とビールの好みの銘柄について話をしました。意外と好みは分かれるようで、スーパードライか一番搾りが人気が高かったです。お二人は好きなビールや苦手なビールはありますか?」

「私は一番搾りねー。さっぱりしてて飲みやすいわ。スーパードライは辛口すぎてキツイわね。瓶ならいいけど」

「私は全部好きだな」

「いや、特にこれが好きとかないの?」

「私は嫌いなものないし。大好きか超好きかのどっちかだ」

「両津じゃん」

「りょうつ?」

「こち亀の主人公ね。あれと同じこと言ってるわ」

「ん-、あんま知らんから分かんないけど」

「褒められてるからいいのよ」

「じゃあいいか」

「ね、ねえ」

「なんだよ」

「ちょっとチューして」

「番組中だぞ」

「我慢が」

「そこを我慢してこそ、なんとかセックスだろ。行ってらっしゃいのチューだけはしてやるから」

「無理無理。もう今日は終わり。ねえ、おっぱいも」

「だー、うるせえな。おっぱいは今日はだめだ。明日まで我慢だ。チューならいくらでもしてやるから」

「うん」

「じゃあ締めるぞ」

「ばいばーい」

「おい!」

「チュー」

「ちょっ、姐さん。こらっ。配信切るまで待てって。おいー」

「待てないー」




概要
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