戦女神放送局-Commuting Turns into Despair-   作:矢矧草子

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2月20日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「最悪ね」

「ヒレカツ。自分のいびきで起きました」

「いびきの原因の一つに、喉の狭窄があるわ。気にしてるなら、瘦せるのが一番かもしれないわ」

「でもそんなこと気にてたら好きなもの食えないだろ」

「だから、瘦せるのがつらい場合はマウスピースを買うっていうのも手よ。耳鼻咽喉科の先生にでも相談してみなさい。そもそも原因がほかにあるかもしれないしね」

「姐さんも金曜日はいびきかいてたな」

「あれはアルコールが原因のパターンだと思うわ。だって、飲んでない日はいびきないでしょ?」

「あんま覚えてねえけど」

「そういうことだからいいのよ。次行きましょ」

「夜までバナナ。貝合わせって気持ちいいんですか?」

「私やったことないから分かんないわね」

「あれなー、難しいんだよなー」

「なにが」

「クリを合わせなきゃならんから、お互いに協力が必要でなー。うまく当たんねえと痛えだけだしよー」

「でもそれって体の相性って感じじゃないの? 結局恋人なんて相性が大事なら別にいいんじゃないの?」

「今度やってみっか。やったら分かるぞ。無駄に疲れるだけで全然気持ちくないからな」

「あー、じゃあ遠慮しようかしら」

「よし、今夜やるか」

「今夜はちょっと、仕事の疲れが」

「セックスしたら仕事の疲れも吹っ飛ぶから大丈夫だって」

「あんた仕事したことないじゃない」

「次々。窓ふき大臣。好きな歴史上の人物は誰ですか」

「これ聞いて何が嬉しいのか分かんないけど。私は高杉晋作が好きよ」

「誰だそれ」

「明治維新の時の長州の人でね。ん-、元勲(げんくん)たちからも一目置かれてたような人よ」

「ん?」

「有名なエピソードは馬関(ばかん)戦争の時の調停役ね。彦島(ひこしま)を割譲しろって言われて古事記を暗唱したという話が残ってるわ」

「つまらん」

「受け入れたら上海のようになる。断れば全面戦争になる。だから相手に折れさせるために、日本は神の国だから誰にも渡せないって唱え続けたと言われてるわ」

「次行っていいか」

「待ってよ。もっと日本史上稀にみる偉人の話を」

「次々。コメント読むぞ」

「はーい。えーっと。今日はタバコ吸わないんですか? あのー、私病院では吸わない人で通ってるから、臭い付けたくないのよね」

「たぶんついてっぞ」

「言われたことないわよ」

「言えねえだろ、普通」

「タバコって臭いわよねって話したことあるわよ」

「遠回しに、臭えって言われてんだろ」

「病院やめようかしら」

「タバコ辞めたらいいんじゃね」

「じゃあ逆に開き直って吸ってやろうかしらね!」

「姐さんってそんなキレやすかったか」

「いつも隠してるだけよ」

「おっかねえな」

「もう締めるわね。先週、相川七瀬さんの『恋心』のカバーを投稿したから。『Girls in Wonderland』と『magicaride』も併せてぜひ聞いてよ」

「聞いてから死ね」

「メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は(はら)(ゆたか)の1句よ。鴨帰る日和(ひより)朱線を強く引く。鴨帰る日和朱線を強く引く」

「じゃあなー」

「行ってくるわ」




概要
お前らいつもご苦労!
『チャンネル登録』、『いいね』まだしてねえ奴、今すぐやれ!

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