戦女神放送局-Commuting Turns into Despair- 作:矢矧草子
3月1日
ポン、ポン、ポン、ポーン
カシュッ
ゴクゴクゴクッ
「あ゛ー。
「お前ら、元気か。
「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの
「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」
「3月は別れの季節ね。卒業の思い出はある?」
「処女の卒業か?」
「なんでもいいけど」
「高校生の時に処女売ったな」
「はあ!」
「おかげでギターを新調できた」
「売ったってどういうことよ」
「どうもなにも、その辺のおじさんに声かけて、買わんかーって」
「い、いくらで」
「10万」
「安くないかしら。でも、援交の何倍? 6倍とかくらい? なら、そんなもん?」
「ブツブツ言ってっと飽きられるぞー。で、姐さんの卒業はいつだよ」
「あ、えっと。私も高校生ね。その時の彼氏と」
「いくらだよ」
「なんで彼氏とエッチするのに金とるのよ」
「あーあ。つまり姐さんの人生は10万くらい損してるってわけだ」
「現在進行形でアンタに搾取されてるから、そんな10万誤差みたいなもん。じゃなくて」
「じゃ、最初のメール」
「はあ。どうぞ」
「砕け散るわさび。今日のパンツの色は何ですか」
「そういえば最初のころやってたわね」
「あれなー。お前らは面白いかもしれんが私らは詰まんねえんだよなー。姐さんって赤系の下着しか持ってねえから」
「あー、言わないでよ。せっかく内緒にしてたのに」
「もうこの際いいだろ。だから色聞いても赤っぽい何かしか出てこねえんだよな」
「しかもアンタは下着嫌いだしね」
「というかキャミだな。締め付けられんのウザいんだよなー」
「別に下着でいいんじゃないの?」
「こう、下着をつけてないって感じがいいだろ。私らしくて」
「知らないけど」
「というわけで今日も姐さんの下着は赤い」
「赤が好きなんだからいいでしょ」
「勝負下着とかあるのか?」
「昔はあったけど。今はないわね。誘惑しようと思ってもすぐ脱がされちゃうし」
「そんな悪い奴がいるのか」
「先に下着だけ脱がされて服の上から触ってくるのよね」
「私とおんなじだな」
「あんたのことよ」
「なんだー。誘惑したいのか」
「ちょっとくらい気にしてくれてもいいじゃない」
「毎日見てんだからいいだろー」
「着替えで見られるのとはちょっと違うじゃない」
「お、姐さんの乙女が出てきた」
「あー、もーいいわよ。次行くわよ。もう一個、砕け散るわさびさんよ。ありがと。
「今かよ」
「今更感はあるけど、ちょうどそろそろなんじゃない?」
「じゃ姐さん」
「アンタが喋んなさいよ」
「話がむず過ぎんだよなー。早く」
「はあ。えっと、北欧神話なんだけど、ヴァルキリーって聞いたことあると思うのよね」
「知らん」
「えっと、ワルキューレともいうんだけど。ほら、ワーグナーの『ワルキューレの騎行』とか」
「あー」
「でね、そのヴァルキリーって、その、総称というか。戦争で誰に勝利を与えて、誰に死を与えるか決める女神のことを言うのよ。たくさんいるのよ。で、その中で『騒音』、あの、
「覚えたか」
「由来は覚えなくてもいいけど、名前は憶えてね」
「よし、いい感じになったし終わるぞ」
「はいはい。この前の日曜日に、THE BACK HORNさんの『コバルトブルー』を投稿したわ。前に投降した『恋心』、『Girls in Wonderland』、『magicaride』も
「絶対聞け」
「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」
「NGなしだ。何でも来い」
「チャンネル登録といいねもよろしく」
「今すぐしろ」
「今日は
「じゃあなー」
「行ってきます」
概要
お前らいつもご苦労!
『チャンネル登録』、『いいね』まだしてねえ奴、今すぐやれ!
メールもよこせ! ラジオネーム忘れんな!
あと、喫煙者は煙草の銘柄も書いとけ!
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