戦女神放送局-Commuting Turns into Despair-   作:矢矧草子

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3月3日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「今日は桃の節句ね」

「あ?」

「ほら、雛祭りよ」

「あー」

「飾ってたでしょ?」

「あれなー。めんどくせえんだよなー。出すのも仕舞うのも」

「ずぼらすぎるでしょ」

「だってよー。なんであんなのに部屋の一角とられなきゃいけねんだよ」

「ん? どんな大きさ?」

「大きさったって。普通だろ」

「何段かあるの?」

「5段だろ、普通」

「アンタ、そんなにしてもらってるのに。ご両親と両祖父母が泣いてるわよ」

「姐さんはどんなだよ」

「私はお内裏(だいり)様とお雛様だけよ」

「誰だよ」

「1段よ」

「じゃあ最初っからそうやって言えよなー。あと、ちっさー。だから姐さん結婚出来ねえんだぜー」

「結婚のチャンスはあったけど、ことごとくカス男だっただけよ」

「それもまた不幸だな」

「あー、もう。メール行くわよ。夜までバナナさん。ありがとう。概要欄の項目増やしてほしい」

「どういうこった」

「あれじゃない? もっとプロフィール載せろって」

「別にそんなのが欲しいならいくらでも書いてやるよ」

「じゃあ、募集しましょうか。何を書いてほしいか」

「よし、決まりだ」

「送ってもらったら、しれっと概要欄を更新しておくから、定期的に確認してね」

「商売根性たくましいな」

「そう来なくっちゃ」

「とりあえず、おっぱいの大きさでも載せとくか」

「前に喋ったネタだから、過去回もチェックよ」

「次。ビッグマックビッグ抜き。昨日10万勝ったから」

「あらよかったわね」

「いいからその金を私らに(みつ)ぐんだよ」

「駄目よ。どうせ人生マイナスしてるんだから、そんなところからむしり取っちゃ」

「姐さん、たまにナチュラルに毒吐くよな」

「毒も何も、人生トータルしてプラスしてる人は一々いつ勝ったとか言わないのよ。年単位で見るのよ」

「あー」

「そういえば思いだしたんだけど」

「なんだ」

「優勝経験。小学校の時、学校の図書館の本の貸し出し冊数全校1位だった。しかも、4年生から3年連続」

「おお」

「すごいでしょ」

「なんか微妙」

「何でよ! 3連覇よ、3連覇」

「いや、分かったけど」

「市の図書館でも本借りてたから、年間150冊くらい読んでたかも」

「よく分からん」

「多分凄いわよ」

「凄さがわからん」

「んもー。せっかく思い出したのにー」

「とりあえず姐さんの肩書ができたってことか。概要欄に書くか」

「あ、ダサいかも」

「なんて書くか」

「そのままでいいでしょ。小学生本の貸し出し冊数3連覇」

「じゃ、それで」

「ま、少しダサいくらいが、むしろちょうどいいかしらね」

「終わるぞー」

「はーい。まずは、THE BACK HORNさんの『コバルトブルー』を投稿してあるわ。『恋心』、『Girls in Wonderland』、『magicaride』も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は折角だから雛祭りの句よ。高浜(たかはま)虚子(きょし)の1句。これぱっと見で、めちゃくちゃ惚れちゃった1句ね。白酒(しろざけ)の紐の如くにつがれけり。白酒の紐の如くにつがれけり」

「じゃあなー」

「行ってきます」




概要
お前らいつもご苦労!
『チャンネル登録』、『いいね』まだしてねえ奴、今すぐやれ!

メールもよこせ! ラジオネーム忘れんな!
あと、喫煙者は煙草の銘柄も書いとけ!
sveidラジオのメールフォーム
https://peing.net/ja/sveid_radio
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