戦女神放送局-Commuting Turns into Despair-   作:矢矧草子

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3月9日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「最初のメールよ。初投稿。一ヵ月(はかり)の上生活さん。サントーリオ・サントーリオかよ」

「は?」

「そういう医者が昔居たのよ。いいわ。ありがと。姐さんに血を抜かれたい。なんなら失敗されたい」

「よかったじゃん」

「イヤよ、キモイわね」

「もしかして、姐さんの最初のファンじゃね?」

「最初の頃はこういうキモいのに粘着されるのね。我慢するしかないかしら」

「我慢じゃなくて喜べよ」

「どう解釈したら喜べるのかしら」

「箱推しじゃなくて、個人にファンがついたんだぞ。私らもそういう時期になってきたってこったろ」

「まあ、そうなんだけど」

「よし、サントーリ? お前は今日から姐さんの舎弟第1号だ」

「ファンですらないのね。あと、一ヵ月(はかり)の上生活さんね」

「姐さんのファンはそういう設定でいこう」

「ファンをファミリーって呼んだりするあれね」

「そういうこった」

「嬉しいのか悲しいのか。次よ。しろまるさん。リベンジね」

「リベンジ?」

「昨日、変なメール送ってきた人よ。えっとー。広辞苑は第何版が好きですか?」

「姐さん、広辞苑持ってなかったっけ?」

「第6版ね。昔クリスマスにネダったわ」

「じゃあ、6版が好きと」

「こういう方向で来るのね。わかったわ」

「なんだよ」

「もし意識的にふざけてるなら、ハードル高くなってるから。気を付けてね」

「何の話だよ」

「アンタは気にしなくていいわ」

「よし。次。ヒレカツ。カツ丼の卵が食べたいなら、親子丼を食べればいい」

「とても分かるわ。親子丼おいしいのよねー」

「意味わからん。カツ嫌いなのか?」

「モタレるのよ」

「歳か」

「体力の問題よ」

「強情だな」

「事実だから」

「次。夜までバナナ。巨乳セーターのお姉さんが喫煙所にいました。いいな、それ」

「見ちゃうわよね」

「セーターってのがポイントだよな」

「そうね。巨乳なのにセーター着てパツパツにしてる人は見せつけてるだけよ。たくさん見てあげなさい」

「私なんか話しかけちゃうぜ」

「何話すのよ」

「触ってもいいですかって」

「やば」

「50%くらいで揉める。おすすめだぜ」

「女だからじゃない?」

「ラジオ聞いてるお前らも聞いてみな。いけるかも」

「やめときなさい。刑事事件になる前に。アンタも責任取れないでしょ」

「なんで私が責任とるんだよ。いい大人が自分でやったことくらい自分で責任もて」

「ごもっともで」

「よし、終われ!」

「どういう命令よ。まったく。えっと。THE BACK HORNさんの『コバルトブルー』を投稿してます。『恋心』、『Girls in Wonderland』、『magicaride』も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「3日後には新しいカバー曲を投稿します。今月は朱音が選ぶアイドル曲よ」

「待っとけ!」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は中村(なかむら)草田男(くさたお)の1句。妻抱かな春昼(しゅんちゅう)の砂利踏みて帰る。春の昼って書いて、春昼(しゅんちゅう)ね。妻抱かな春昼の砂利踏みて帰る」

「じゃあなー」

「行ってきます」




概要
お前らいつもご苦労!
『チャンネル登録』、『いいね』まだしてねえ奴、今すぐやれ!

メールもよこせ! ラジオネーム忘れんな!
あと、喫煙者は煙草の銘柄も書いとけ!
sveidラジオのメールフォーム
https://peing.net/ja/sveid_radio
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