戦女神放送局-Commuting Turns into Despair-   作:矢矧草子

51 / 71
3月17日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「今日の最初のメール。セッタのヒレカツ奉行さん。セッタなのね。ありがと」

「私と同じだ」

「いつも喫煙所にいる虫」

「なんだこれは」

「知らないけど。いつも同じとこにいる虫が気になったんでしょ」

「どんな虫だよ」

「そうねー。せめてもうちょっと書いてほしかったけど、これはこれで想像力がはたらいていいんじゃないかしら」

「何を想像したんだよ」

「蛾かしら」

「おお。私はもっとキモイ名前のわかんねえ奴だ」

「キモイってどうキモイのよ」

「なんか触角が生えてて」

「虫は基本生えてるわよ」

「足が長くて」

「まあ、それは種類によるわね」

「そんな奴」

「何もわかんないわね」

「というか、どうでもいい。次だ。ピースの夜までバナナ。喫煙所にガラケーでワンセグ見てるおじさんがいました」

「なんでワンセグ見れなくなっちゃのかしらね。結構便利だったんだけど」

「ワンセグってなんだ」

「あらま。えっと、簡単に言うとテレビよ」

「ガラケーはテレビ見れたんか」

「今も限られた種類のスマホで見れるらしいけどね。iPhoneユーザーは基本的に無理よね」

「別にテレビ見てえことないからな」

「私だっていつも見たいわけじゃないんだけど。たまにふと、見れたら便利だなって」

「はあ」

「ちょうど微妙に時間つぶしたいときとかあるじゃない」

「インスタ見てれば時間消えるだろ」

「あー、そういうのあんまり見ないのよねー」

「エロい女がたくさんいるぞ」

「まあ、それはちょっと興味がわくけど」

「じゃ、次。ウィンストンの舎弟1号。姐さんと同じ匂いを感じるために煙草始めました」

「マジでやめなさい! それはちょっと、影響力が高すぎて困るわ」

「いいじゃねえか。吸うのは勝手だろ」

「あのね、もし何かあっても責任取れないからね。私、吸えなんて言ってないからね」

「ビビりすぎだってー。どうせ種類変えただけだって。こんなので吸い始めるとか、マジのストーカーレベルだって」

「だといいんだけど」

「ま、無理は禁物だぜー」

「そうよ。ほんとに体に合わないとかあるんだから。もしほんとに吸い始めたなら、こればっかりはやめることを本気でお勧めするわ」

「姐さん、顔(こえ)えぞ」

「私は結構マジで怖がってるわ」

「よーし、やめやめ。終わるぞー」

「今日が終われば週末よ。楽しんでいきましょ」

「言い聞かせてんな」

「こうでもしないと怖いのよ。えっと、この前の日曜日に、日向坂(ひなたざか)46さんの『ソンナコトナイヨ』のカバーを投稿しました。過去にカバーした4曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は木内(きうち)彰志(しょうし)の1句。山の湯に膝抱き八十八夜(はちじゅうはちや)かな。茶摘みの歌にも出てくるわね。山の湯に膝抱き八十八夜かな」

「じゃあなー」

「行ってきます」




概要
お前らいつもご苦労!
『チャンネル登録』、『いいね』まだしてねえ奴、今すぐやれ!

メールもよこせ! ラジオネーム忘れんな!
あと、喫煙者は煙草の銘柄も書いとけ!
sveidラジオのメールフォーム
https://peing.net/ja/sveid_radio
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。