戦女神放送局-Commuting Turns into Despair- 作:矢矧草子
ポン、ポン、ポン、ポーン
カシュッ
ゴクゴクゴクッ
「あ゛ー。
「お前ら、元気かー。
「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょ。パーソナリティーの
「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」
「昨日の続きといきたいところだけど、まずは一昨日投稿したカバーの紹介からよ」
「よし」
「今月は
「今日はまた、一段と長いな」
「最近の好きな曲シリーズに感化されてるんでしょうね。ってなわけで、みんな聞いてね」
「500回聞け! あと、前のやつももう一回聞いてこい」
「そこまでしなくても良いけど、でも過去作もたまには聞き直してね」
「じゃ、昨日の続きだ」
「えっとね、乃木坂46の齋藤飛鳥さんの卒業ライブが当たったので、予習をちょっとずつしていくコーナーよ。昨日から始まったわ。今日の最初の曲は、『意外BREAK』。中森明菜を彷彿とさせるサビの妖艶さ。ちょっと冷たい視線が絶妙。ちなみに作業着の女の子は可愛い。私たちの衣装も作業着にしようかな。そうだ。そう提案しよう。いや、それは却下ね」
「勝手に却下すんな」
「じゃあ着るの?」
「会議しだいだ」
「会議っていうか、あんたの好みでしょ?」
「続き読んどけ」
「ゴーカートしたい」
「は?」
「以上よ」
「意味分からん」
「私に聞かれても困るわ。で?」
「この、こいつのちょけた顔良いな。ちょっと口つき出すだろ。良いじゃん。私はこういうやつが大好きだ」
「私は?」
「姐さんがやってもキャラじゃねえから微妙」
「えー!」
「だが」
「だが?」
「予期せぬタイミングであると、それはそれでギャップが可愛い。だからタイミング次第だな」
「乱発しちゃダメってことね」
「そういうこった。姐さんは」
「このね、
「画角か。上からなのが好きなのか」
「たぶんね。なんか重力で潰れたみたいなのが良いんだと思う」
「歪んでんな。次だ」
「はいはい。次は『僕の衝動』。アイドル曲らしからぬ重厚感が売り。そう思ってる。Bメロ最後の単調な感じが良い。どうも私はポイントとして、こういう低音の部分が好きなんだと思う。あとカッコいい。私たちも畑で耕しながら演奏してみよう。そうしよう。却下ね」
「だから勝手に却下すんなって」
「影響受けすぎなのよ、あの子は」
「いいだろ、別に」
「何事もほどほどが一番ってことがよく分かるわね」
「これ最後の赤い服エッチだな」
「巫女服じゃなくて?」
「なんだ? 清純の証のような巫女の存在を汚すのか?」
「まさかあんたにそんな怒られ方する日がくると思ってなかったわ」
「赤ってのが良いんだろうな。たぶん。知らんけど。興奮するんだろ。闘牛もそうだしな」
「闘牛は色で興奮してる訳じゃないらしいわよ。ヒラヒラに反応してるだけですって」
「なんでそういう冷めること言うかなー。姐さんはどうなんだよ」
「なんかね、設定感のちぐはぐに真っ直ぐ見れなくてね」
「は?」
「みすぼらしい時代錯誤な服着ながら農作業してる傍らで、最新技術かのように周りにディスプレイが出てくるの。キモくない?」
「いや」
「遊び道具も風車だったし。ちょっと真面目に見れなかったわ」
「もったいねえ奴だなー」
「仕方ないじゃない。一回気になったら離れないんだから」
「もう、いい。終わるぞ」
「あら、良い時間ね。一昨日、
「絶対聞け」
「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」
「NGなしだ。何でも来い」
「チャンネル登録といいねもよろしく」
「今すぐしろ」
「今日は、
「じゃあなー」
「行ってきます」
概要
お前らいつもご苦労!
『チャンネル登録』、『いいね』まだしてねえ奴、今すぐやれ!
メールもよこせ! ラジオネーム忘れんな!
あと、喫煙者は煙草の銘柄も書いとけ!
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