めんどくさがり屋の極地   作:暇人

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先輩の名前を出すタイミングを完全に逃してるんだよなぁ。

1話目で出そうと思ってたのにど忘れしてて面倒だからそのままにして進めてるけどぶっちゃけもうタイミングが無い。

ここまで引き伸ばす程のネタがある訳じゃないしね。いつ出そう。


4話目

 

 

 

その日の先輩は美術館にいた。もちろん学校は休みでは無い。つまりはそう、サボりである。

 

さて、そんなサボり魔であり何ものにも興味を示すことがないそんな男がなぜ美術館にいるのか、それは。

 

「……うーむ。やはりこの彫刻はいいな。おっぱいがでかい。素晴らしい造形美。人体の神秘だな」

 

なんとも下品な理由である。

堂々と彫刻の前で仁王立ちの姿で構える彼ははたから見たらどう映るのだろうか。

 

熱い眼差しで見つめる姿はまさしく紳士である。……もっとも紳士の前に変態の2文字がつくだろうが。

 

さて、その時ポケットの中の端末が震えた。

取り出してみると一通のメールが送られてきていた。

内容は、

 

「……無視でいいや」

 

彼にとってはどうでもいい内容。

返事を返すことなく、追加でメールが来ないように電源を落としポケットへしまった。

 

さて、めあてのものを目に収めた。ここに長居する気もない。

帰りにラーメンでも食べようかななんてことをかんがえながら出口に向かっていた時だった。

 

「……」

 

一つの絵が先輩の目に止まった。

 

それは人物像。描かれてるのは一人の女性。

系統的にはモナ・リザや青いターバンの少女のような構図。

そんな絵画を見て先輩は一言。

 

「……これはいい大きさのおっぱいだな」

 

どこまで行っても先輩だった。

 

彫刻のように裸では無い。しかし、それ故に感じられる美がある。

彼はまた新たな形の美しきおっぱいを手に入れることが出来、満足気にうなづいた。

これからはこの作者の作品も追ってみよう。

 

そうして作者の名前を確認するとそこには、

 

──マリオ・ロッソ

 

「………」

 

特徴が無さすぎて忘れそうな名前だ。しっかりメモしておこう。

そう考え端末のメモに記そうと、

 

「電源落としてたわ…」

 

ついさっき落とした電源。つければいいだけの話だろうが、何故だろうか。電話が落ちてるのを確認した途端メモをひらくのすら億劫になっている。

 

そんな時だった。

 

「貴方はこの絵を見てどう思った?」

「ん?」

 

声のした方を向くとそこには……"痴女"が立っていた。

 

一言で言うならまさに裸エプロン。

巨大なふたつの山がそびえ立つ姿まさに圧巻。そしてそれを隠す1枚の布。

その布にはいくつもの塗料が飛び散るように染色されている。

ジーンズを履いてはいるがそれよりも胸。胸、胸、胸。

 

「……おっぱいだ」

「え?」

「いや、気にするな。素晴らしいものを拝めたことに感動しただけだ」

「……そう」

 

2人の会話はそこで終わった。

先輩の言葉に不快感を持つことなくただ隣で目の前の絵を見る痴女と絵を見ているようで実際は先程目に飛び込んできた芸術を頭の中で反復させている先輩。

 

今日はいい日だ。まさか、目的の物を見るついでに素晴らしい作品と素晴らしい本物を目にできた彼の心は満足していた。

 

さて、腹でも膨らませて帰るとするか。そうして彼は歩き出した。

 

「……」

「……」

「……」

「……」

 

出口をくぐると空は晴れ渡っている。

綺麗な青空に浮かぶかがやく太陽。まさに今の彼の心を表してるかのようだった。

 

「……」

「……」

「……」

「……」

「……なんか用?」

 

歩く彼は後ろを振り返りながらそう聞いた。

着いてきていたのは先程出会った痴女。

彼女は人目もはばからずに裸エプロンで先輩の後ろを着いてきていた。

 

「どこに行くの?」

「腹減ったからラーメン」

「まだお昼には早い」

「そんなことどうでもいいの。腹が減った、だから食べる。それ以外の理由はいらないでしょ」

 

そうして歩き続ける先輩。

いつの間にか痴女も隣を並んで歩いている。

 

なぜ着いてくるのか。そう思わないでもない彼だったが、別にいっかと彼女の胸を見て思う。

これも役得さ。そう納得して2人は一緒にラーメン屋へと入っていった。

 

 

 

●●●

 

 

 

程なくして腹ごしらえを済ませた2人は店を出た。

痴女が食べるのが遅かったがここは(変態)紳士先輩。食べ終わるのを(胸を見つつ)待ちさらに奢るといった漢を見せた。流石である。

 

「……ふぅー、それで?改めて聞くがなんか用かな、痴女っ子ちゃん」

 

隣に立つ彼女に問いかける先輩。

彼女は無言で先輩の顔を見つめていたがやがて口を開いた。

 

「………服を脱いで欲しい」

「おいおい、最近の若いのは積極的すぎやしないか?こんな往来のど真ん中でおっぱじめようとかなかなかの癖だな」

「……?あなたの体を見せて欲しい」

「これまたどして?」

「……私は、私の書く絵のモデルを探してる」

「ほう、ヌードデッサンモデルの候補に見初められたということかね?嬉しいねぇ。でもめんどいからパスで」

 

そう言って彼は歩き出した。

別に逃げた訳では無い。彼にはこの後愛すべき後輩との予定があるため学園に向かうだけだ。

しかし、それでも後ろから着いてくる痴女。

 

「……」

「……」

「……」

「……っ」

「……」

「……はぁ」

「……」

「……はぁ…はぁ」

「……」

 

後ろを振り返ってみると肩で息をしながらしゃがみこむ痴女。

 

「体力無さすぎじゃない?」

「……はぁ…はぁ」

 

先輩も彼女のもとへ行き、しゃがみこみ目線を合わせた。

整った顔立ち。しかし、その肌は少し青白い。

 

こんな様子の人物を彼は1人知ってる。もっともその知ってる人物ほどではないが。

 

「体弱いのに無理は良くないでしょうよ」

「……」

「お水飲む?」

「……飲む」

 

その言葉を聞いて近くの自販機で水を購入。

冷えたペットボトルをいつの間にか近くにあったベンチへと移動し休む彼女へ手渡した。

 

「……モデルになるのは個人的にはいいんだけどさ。俺にも予定あるわけよ。さすがに初対面の人との時間を優先にはできんでしょ」

「……」

「時間ある時にまた声掛けてよ。何も無かったら付き合ってあげる。痴女っ子ちゃん可愛いし。あとおっぱい大きいし」

「……じゃあ、連絡先」

 

そう言って渡してくる端末。

先輩はそれを手に取り慣れた手つきで自分の方と彼女の方の端末にそれぞれ連絡先を登録した。

 

「ほい、返す」

「……ん」

「そんじゃちゃんとお家に帰るんだよ。顔色悪いし。しっかり休むよーに」

「……」

 

そうして先輩は手を振り学園へと歩き出し。

それを見た彼女もまた手を小さく振り返した。

 

こうして先輩の端末に痴女っ子ちゃん、『サラ・ブラッドリリー』の連絡先が登録された。




サラのおっぱいぱいはいいよね。
裸エプロンっていいよね。
病院設定もいいと思います。

癖の塊です。

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