Pinkdama-is-awesome 作:てふてふぼうず
世界観を伝えるやつですので、
許してカービィ
『ロボトミーコーポレーション』
危険なアブノーマリティを管理し、エネルギーを生産する会社。
その施設で、真っ赤なランプが点灯し、一段階目の警報が鳴る。
──アブノーマリティの脱走だ。
◆
「メア!そっちへ行ったぞ!」
「……っ!先輩、こいつはこちらで引きつけます、その間に攻撃をっ!」
「わかった。全員、今のうちに全力で奴へダメージを与えろ!削り切るぞ!」
「「了解!」」
叫び声と警報の響く廊下で、歪な影と武装した職員たちが交戦していた。
職員は全員、腕に『 N 』の文字が入った腕章を身につけ、武器を携えている。しかし、持っている武器は剣、槍、大砲と、形も大きさも多種多様。
そして彼らが戦うのは生き物とは思えない奇妙な体をした怪物。丸い胴体から4本の長い触手と真っ赤な頭が生えている。しかし、なにより奇妙なのは、その全身がまるで
彼らは真っ赤に染まった廊下で、怪物と戦っていた。
◆
不意に、怪物は動きを止め、触手を地面へと下ろす。そして頭を上げると、口を大きく開いた。
「あの構えは…っ!、みんな、耳を塞げ!」
動きの意味に気がついた職員が、大声で仲間に呼びかける。
…しかし、遅かった
怪物は頭、体、触手の全てを震わせ、不可解な音で構成された『唄』を響かせる。『唄』は黒い波動を伴い、廊下にいた職員全員の耳へと届く。
『彼方からのエコー』と呼ばれたこの唄は、聞いた職員の脳を侵し、精神へ甚大なダメージを与える。
この場にいるのはランクIIや、Ⅲの職員ばかり。まだあまり装備の充実してない、耐性のない者から次々と倒れていく。
「くそっ、まだ…こっちだ、化け物が!」
1人の職員が、頭を押さえながら起き上がり、マッチの突き刺さった灰色の大砲を構えた。
しかし足はふらつき、立っているのでやっとという状態だ。
それに気づいたのか、怪物は歌うのをやめ、まだ動く敵を仕留めようと触手を伸ばした。
「…っ!」
間一髪、頭を横へ振って触手の攻撃を躱す。
頭のすぐ横を通り過ぎた触手は、後ろの壁にぶつかる。
職員は全員満身創痍。一度は避けたものの、もう一度は難しいだろう。対して怪物はまだ余裕がありそうだ。先ほどとは違う触手で、ゆっくりと攻撃の準備をする。
そのとき、
『みんな、よく耐えた!増援が来たぞ!』
廊下に備え付けられたスピーカーから、音声が発せられる。それは職員たちにとって、救いの言葉に他ならなかった。
廊下からエレベーターへとつながる扉が開き、
「ぽよ」
「「………は?」」
職員たちは困惑を隠せないようだ。丸い──つまり人間ではない。
職員たちは次に絶望に暮れた。管理人からの言葉は嘘だったのか…生存は絶望的になった…と。
そんな思いを他所に、丸いシルエットはどんどん近づいてくる。
シルエットの主はやはり、人間ではなかった。ピンク色の肌に、丸いボディ。
落書きの怪物はそれに気づいた途端、先ほどとは比べ物にならないスピードで触手を動かし始める。まるで、何かを恐れるように。
怪物が触手を突き出す。しかし、ピンク玉はそれを難なく躱す。そして、大口を開けると……
続いてそれを飲み込む。その瞬間、あたりが光に包まれた。
光が晴れると、そこにいたのは茶色の帽子、小さな銃を携えたピンク玉だった。
ピンク玉は怪物の触手を華麗に避け、星を撃ち出し反撃すらしてみせる。
落書きの怪物は触手での攻撃はダメだと悟ったのだろうか。口を大きく開き、歌う姿勢になる。
しかし、その隙をピンク玉は見逃さなかった。高く跳び、銃口を怪物へと向ける。そして…
特大の星を撃ち出した。
星は、怪物へと当たり、吹き飛ばす。
吹き飛ばされた怪物は大きな音をたて、廊下の壁へとぶつかった。
怪物の動きが止まり、施設に響いていた警報が止まる。赤いランプも消え、施設は落ち着きを取り戻す。
◆
「大丈夫でしたか⁈おい、すぐに重傷者をメインルームに運べ!投与するエンケファリンの濃度を間違えるなよ!」
危険が無くなったのが確認できると、すぐにオフィサーが駆けつけ、負傷者を運び出した。
動けないものは治療に、動けるものは、次の作業へと向かう。
こうして、命を懸けた鎮圧が幕を閉じた。
拙い文章ですが、よろしくお願いいたします。