Pinkdama-is-awesome   作:てふてふぼうず

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1話/観察

 

 

O-02-k20 「星のカービィ」

 

『あしたはあしたのかぜがふく』

 

リスクレベル TETH

 

攻撃タイプ RED(1〜2)

 

クリフォトカウンター 2

 

管理方法ーー

 

1.アブノーマリティの脱走や試練の際には、星のカービィに『おねがい』することを考えてもいい。ただし、『おねがい』の達成後に必ず対価が支払われる。

 

2. Cost : 3 PE Boxes

 

3. Cost : 3 PE Boxes

 

 

「…はぁ」

 

つい、ため息がこぼれてしまう。

 

 俺の名前はダニエル。この施設の安全部門に所属していて、今はチーフ、その部門のリーダーのようなものを担当している。

 なので、後輩からも頼られるようになって来たんだが……

 

「先輩、どうしたんですか?浮かない顔して…もしかして、まだ昨日のことを引きずってるんですか?」

 

 彼女はメア。紫と黒を基調とした防護服に、複雑な色をした槍を装備した職員だ。俺の後輩でもあり、明るい性格をしている。昨日の鎮圧で、『O-03-60(宇宙の欠片)』の攻撃を引きつけてくれていたのも彼女だ。

 

「まぁ、そんなところだ」

 

 そして彼女の言う通り、俺は昨日のことで悩んでいた。あのあと、『唄』を聞いてしまった職員が唄を口ずさみ始めたり、叫び出したりと少なくない被害が出てしまった。

 管理マニュアルは読んでいた。

 あの時、もう少し早く奴の行動に気付けていれば…と後悔は止まない。

 

「…でも先輩、あんまり気にしててもダメですよ。ここでは職員の死なんて日常茶飯事。いちいち気にしてたら心が持ちません」

「でもなぁ……」

 

 確かに、彼女の言う通りだ …が。同じチームの仲間がいなくなるのはやはり辛い。

 

「おいおい、また落ち込んでんのかよ、ダニエルは。いい加減慣れろよな、この会社に」

 

 こいつはジョシュアと言って、俺の同僚だ。暗い色の防護服に、柄の長い丸鋸を装備している。俺と同じ頃に入社した職員で、よく(人間関係で)トラブルを起こす。

 

「…そしてバカだ」

「あ"?! おいダニエル、声に出てるぞ」

 

 おっとしまった。

 

 それにしても…やはり、仕方ないことだと割り切ることは俺にはできない。そう言った甘い考えを持っていると、この施設では長生きできないだろうが。

 

「ていうか、ダニエル。そんなのに悩む暇があったらアブノマの管理してこい。一応、チーフなんだし」

「そうですよ先輩。こう考えましょう、一つでも多く自分が作業することで、そのアブノーマリティに関するたくさんの情報が集まる。そして、新人職員の事故率も下がる」

 

「…確かに、そう考えれば作業にしっかり集中できるかもしれないな」

 

「でしょう!、そうと決まれば善は急げ!です。さぁ、作業に行きましょう!」

 

「あぁ、ありがとう2人とも」

 

 俺は2人に礼を伝え、次のアブノーマリティの作業へと向かう。この安全部門チーフとして、後輩たちに不安を与えないように、手本となるようにしなければ。

 

 

「ふぅ、やっと先輩に元気が戻りました」

「あいつはお人好しすぎるんだよなぁ。自分が生き残ることだけ考えてればいいのによ」

「…でも、それで助かった人も多いですよ。昨日だってO-03-60(宇宙の欠片)がこれ以上歌わないように、注意を引きつけて被害を抑えてくれたし……そういうところがかっこいい、んですけどね」

 

 

O-02-k03 『星のカービィ』 

 昨日の鎮圧で助けてくれたアブノーマリティーだ。(理解できるかどうかは別として)お礼を伝えたいと思っていたが、こんなに早く再び出会えるとは。

 

「…よし、」

 

 こいつは最近入って来たばかりで、まだ情報が少ない。気を引き締めていかないと。

 

 覚悟を決めて収容室の扉を開ける。そこにいたのは…

 

「くぅー、すぅ〜」

 

 爆睡するピンク玉だった。

…うん、なんだこの愛らしい生物は。頭に黄色い水玉模様の入った紫の帽子、黄色い三日月模様の枕、そして鼻提灯を作りながら幸せそうに眠る姿。これに心を奪われない人間はいないだろう。

 

 恐る恐る近づいてみるが、起きる気配はない。それどころか、いびきすらたてて熟睡する始末。すぐに逃げれるように集中していたが、拍子抜けだ。

 

「うーん…まぁ、仕方がないか」

 

 お礼を伝えるのはまた今度にし、洞察作業を開始する。

 洞察といってもすることは簡単。部屋の掃除だ。持ち込んできた箒で、収容室を清潔にする。

 

 

 ふと、アブノーマリティの方をみる。…さっきと変わらない

  ……いや、鼻提灯が大きくなっている気が…

 そうしている間もどんどん鼻提灯は大きくなっていき、ついにピンク玉の大きさを超えてしまった。

 

「…まずくないか?」

 

 あの鼻提灯が破裂したらどうなるのだろう。アブノーマリティが起き、こちらに危害を加えてくるかもしれないし、何も起こらないかもしれない。

 

 一応、部屋の端っこを掃除しておこう。いつでも、扉に手が届く位置を。

 

 しばらくして、鼻提灯はあり得ないほどの大きさになった。しかも、心なしか震えている気がする。

 

「ヤバイヤバイヤバイヤバイ…」

 

 一刻も早くここから出たい。だが、まだ清掃は終わってないのだろうか。収容室の扉はまだ開く気配がない。

 

「頼む、早く終わってくれ、」

 

 祈りを口にしながら収容室の中を駆け回る。隅から隅までピカピカにし、これ以上ないほどきれいにしたはずだ。…なのに何故扉は開かないんだ?

 

 

 …いやなことを思い出してしまった。部屋を掃除するのはすべて、アブノーマリティの機嫌を良くするため。しかし、このピンク玉は熟睡中だ。辺りの変化には気づかないし、エネルギーの生産もゆっくりだろう。──つまり、扉が開くのにはまだ時間がかかる。

 

「マジかよ…」

 

 とりあえず、扉の前を掃いておこう。そう思って移動したとき…

 

 

パァン

 

 

 小気味よい音と共に、()()()()()()()()

 

「くっ、」

 

 慌ててアブノーマリティの方へと向く。顔を庇い、受け身をとれるようにして。

 視界に映ったのは、目を丸にして、辺りを見回すピンク玉。…まさか、自分の鼻提灯に驚いて起きたとでもいうのだろうか。

 

「むー?」

「あ…」

 

 目が合ってしまった。こちらをみて首を傾げるその姿は…

 

「かわいい…、じゃなくて!」

 

 思わず声が出てしまった。確かにかわいい。だが、警戒は解かない。こちらへと近づいてくるピンク玉をしっかりと見据え、扉を背にして立つ。そのとき、

 

ガッ

 

 収容室の扉が開いた。俺はすぐに収容室から飛び出し、振り向く。

 

 閉まる扉の先には、こちらへと手を振るピンク玉の姿があった。

 

 

「はぁー…」

 

 またもやため息が出てしまう。アブノーマリティの作業には常に命の危険が伴う。そしてこの作業をこれからもずっと繰り返していくのだ。

 …ストレスが半端じゃない。

 

「おい、どうしたダニエル。作業結果が悪かったりしたのか?」

「先輩……この仕事が辛いんです」

 

 この人はミラベル先輩。この施設に初日から勤務している職員で、数少ないランクⅤの1人でもある。装備は赤い扇とピンクの防護服。どちらにも桜の花びらの模様が描かれている。今は新しく解放された教育部門にいるはずだが…

 

「ていうか、なんでここにいるんですか…?」

「なに?私がここに存在してちゃいけないって言うのか?」

「いや、そこまではいってないです」

 

 教育部門から安全部門までは少し距離があるはずだ。なにか用事でもあったのだろうか?

 

「いやなに、昨日の鎮圧の時に駆けつけれなかったから、被害にあった職員に申し訳なくてな。新人職員らに、アブノーマリティの安全な鎮圧方法でも伝受しに行こうかとおもって」

 

「はぁ…その安全な鎮圧方法ってなんですか?」

 

 鎮圧は最も危険な作業だといっても過言ではないのだが、それを安全に行えるのは魅力的だ。

 

「簡単なことさ、

   攻撃される前に倒す」

「それができれば死人は出ないんだよなぁ」

「それか、攻撃を全部よける」

「無理です」

 

 新人職員たちを先輩と一緒にしないでほしい。あんなふざけた芸当ができるのは、前にも後にもこの人だけだ。…いや、都市にはたくさんいるか。『赤い霧』とか『赤い霧』とか『赤い霧』とか

 

「伝授するだけなら業務終了後でもできるでしよう。本当はなんでここに来たんですか?」

「あー、実はな、もうすぐ『試練』が始まるらしい」

「…!『試練』が?!」

 

 『試練』、前回発生した時は大量の収容違反が発生し、施設に甚大な被害を与えた。

 

「しかも、今回のは『白昼』。前回の『黎明』より手強いらしい。だからどこに出現しても対応できるように、ランクの高い職員がいろんな部門に散らばってるわけだ」

「そうだったんですか。で、それはいつ発生すr

 

 

 

 

我々は時に行進し、喜びを分かち合う。

 

 

 

 

……っ!」

 

突如頭の中に言葉が浮かび上がり、陽気で不気味な音楽が流れ出す。

 

『安全部門に『肉体の調和』が出現しました。付近のエージェントは、至急鎮圧に向かってください』

 

 部屋の赤いランプが灯り、スピーカーから音声が流れた。

 

「噂をすれば、なんとやら…だ。みんな、警戒しろ!試練が来るぞ!」

 

『深紅の白昼』が始まった。

 

 




わかりやすいように攻略WIKIにそろえました。
ロボトミ解説

リスクレベル…そのアブノマの危険度
ZAYIN→TETH→HE→WAW→ALEPH
の順に強く、厄介になる。

攻撃タイプ…そのアブノマのしてくる攻撃

REDー物理 WHITEー精神攻撃
BLACKー物理+精神
PALEー死属性(割合ダメージ)

試練…業務時間中に起こるイベント

黎明→白昼→夕暮→深夜
の順で強く、厄介になる。
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