Re:大空スバルの異世界生活(執筆停止中)   作:飽和水溶液_pixiv

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実際の情報との齟齬があったため、前回投稿した03話を少し修正しました。
スバルちゃんって格闘技経験者だったんですね。

『追記』またまたこの話でミスに気づきましたので修正致しました。[精霊回廊]だと、別作品のやつですね。正しくは[精霊回路]です。これについての詳しいことは、今後誰かのホロメンが説明してくれると思いますので、それまでお待ちください。


第一章 04話 傲慢の魔女

「……っっっっったあぁぁぁぁ!!!ゴホッゴホッ……!!」

 

 

さきほどまで感じていた耐えがたい痛みを思い出し、思わず声を荒げて咳き込む。

 

「ハァ、ハァ……痛い、痛い、苦しい……」

 

色々なものが込み上げてきて、吐き気を伴いながら、痛みの元凶であるはずの首元に手を当てる。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーしかし、手を当てたそこからは、血はおろか、傷すらできていなかった。

 

 

 

 

 

「うぅ……あ、あれ……?」

 

 

傷が無かったことに少しだけ冷静になったスバルは、ゆっくりと現状を理解していく。

 

さっきまで、のたうち回るほどであった痛みは消え、呼吸もしっかりできていることに気づき、さらに冷静さを取り戻す。

 

 

「痛く……ない?でもスバル、確かにさっき誰かに切られて……」

 

 

そして、死んだはず……。

 

 

 

否定したいはずの事実を、頭が変に現実的に肯定してくる。

あれだけの痛みと苦しみ、そして力が抜けていく感覚……。あれが死でなかったら、なんだというのだ。

しかし現状、痛みは消え、心臓もしっかり鼓動を刻んでいる。

 

 

「もしかして、夢だったのかな……いや、それにしては……」

 

あまりにもリアルで、生々しい夢。明晰夢にしたってあんな事になるのだろうか……。

 

傷やケガはないものの、汗でびっしょりになってしまった。

 

「そういえば、ここどこ…………っ!?」

 

ようやく冷静になってきた脳内が、またもや襲ってきた驚愕により再度乱れだす。

 

「ちょっと待って、どういうこと!?」

 

 

理解の及ばない現実に、思考が停止する。

スバルが目を覚まし、さっきまでのたうち回っていたそこは……

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーースバルが、異世界に来て最初に見た噴水のある広場だった。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

中世ヨーロッパのような街並み、整備された街路を行きかう多種多様な種族たち。

 

間違いない。ここはスバルが最初に降り立ったオルタナ王国、その噴水のある広場の中心だ。

当然、まだ日は高く、繁華街や商店街は沢山の人で賑わっている様子だった。

 

 

「……どうしてスバル、ここに戻ってきてるんだろう……」

 

先ほどまで見たり、感じたり、傷ついたりしていたものは本当に夢だったのだろうか。それについては、正直まだ疑問の余地があるが、一旦夢であったと仮定する。

 

しかし、であるならば……一体、どこからどこまでが夢だったのだろうか。

 

理解しがたい現状に、スバルは必死に頭を回す。

しかし、その答えが出るよりも先に、聞き覚えのある悲鳴が聞こえた。

声のした方を振り返ってみると、大勢の人だかりができているのが見えた。

藁にもすがる気持ちで、スバルは声のした方に駆け寄った。

人と人の間を潜り抜け、騒ぎの中心に到達する。

 

すると、さっきまで一緒にいたはずの二人がそこにはいた。

 

 

「あなた、ちょっと待ちなさい!」

 

「ぺーこぺこぺこ!待てと言われて待つ盗人がいると思ってるぺこか!」

 

「姫!ラミィにお任せてください!【ヒューマ】!」

 

ラミィがルーナに応え、氷塊の魔法を発動させる。

勢いよく射出されたそれは、案の定、屋根上を走る少女ぺこーらの数センチ横を掠めていく。

 

「いきなり魔法を撃ってくるなんて……当たったら危ないぺこでしょ!」

 

 

「なら、すぐにそれを返して!追いかけるわ、行くわよラミィ」

 

「わかりました、姫!」

 

ルーナの掛け声にラミィが答え、ぺこーらを追うために走り出そうとする。

まずい、折角見つけた二人を見失ってしまう!そう思い、居ても立っても居られなくなったスバルは、二人に声をかける。

 

 

「ちょ、ちょっと待ってよ”ルーナ”!!」

 

 

スバルに声を掛けられ、ルーナはびっくりした様子で振り返る。

最後にルーナの顔を見た時は、スバルのせいで泣かせてしまった悲しい顔だった。

それに……あの場にルーナを一人、残してしまったことが本当に心配だった。でも、見たところ目立った傷とかは無いようだし、本当によかった。

 

 

しかし、そんなスバルの安堵とは裏腹に、ルーナは驚き……というよりは怒りの表情をあらわにしているようだった。

 

 

「あなた……一体、どういうつもりですか」

 

 

ルーナはひどく怒った様子で、スバルをにらみ返してきた。

周りにいた野次馬達も、最初は面白いもの見たさで集まっていたようだが、スバルのたった今発した発言に対し、スバルと”ルーナ”と呼ばれた少女に対して、厳しい視線を向けていた。

 

しかし、そんなことは今のスバルにはお構いなしだった。

 

 

「さっきはごめんね、ルーナを一人にして。スバルにもいろいろあって……とにかく、訳が分からなくて!」

 

 

現状、スバルにも何があったかはわからない。しかし、ルーナを一人置いてきてしまったことに、スバルは謝罪する。

けれども、今ここにスバルとルーナとラミィ……三人が無事でいることだけは事実だった。

そのことに、スバルは安堵の気持ちが沸いた。

 

 

しかし、未だルーナの怒りが収まる様子はない。

 

 

 

「何を言っているのか、私にはわかりません!それに何度もその名前を呼んで……どういうつもりですか!!」

 

 

遂に、我慢の限界とばかりに、ルーナが声を荒げる。

何でそんなに怒っているんだろう。

 

 

「ちょ、ちょっと落ち着いてよルーナ。スバルはただ、ルーナに謝りたかっただけで……本当にごめんね?」

 

「何のことですか!?私には、身に覚えがありません!!それにまた……!どうして、どうして私をその名前で……『”傲慢の魔女”の名前』で呼ぶんですか!!」

 

 

そういわれ、完全な怒りを露わにしたルーナに怒鳴られる。

スバルは、何を言われているのかわからず、言葉が詰まる。

 

 

「初めて会った人のことを、傲慢の魔女呼ばわりするなんて……最低です!」

 

放心状態になっているスバルに、お構いなしにルーナは罵倒を続ける。

 

傲慢の魔女……?いったい何の話をしてるんだ。スバルは本当に身に覚えのない言いがかりに、しかし冗談を言われているわけではないという事は、ルーナの必死な表情から理解する。

 

訳も分からず、口を噤んでいると、憤慨しているルーナをなだめるようにラミィが声をかける。

 

 

「姫、このような者は放っておきましょう。急がないと、賊を見失ってしまいます」

 

ラミィにそう言いわれ、僅かな冷静さを取り戻したルーナは、そうですねとスバルには一瞥もくれず、走っていてしまった。

 

 

 

 

残されたスバルは、未だ状況が呑み込めなかった。

 

 

 

 

 

しかし、次第に厳しくなる周りからの視線に気づき、重い足を無理やり動かしながら、その場を離れていった。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「ルーナ……どうしてあんなに怒ってたんだろう……」

 

 

あの場にいられなくなったスバルは、特に当てもなくフラフラと街中を歩いた結果、人気のない高台のようなところの近くに腰かけていた。

 

 

”傲慢の魔女”。確かにルーナはそう言った。そして、その魔女の名前が”ルーナ”であるとも。

 

 

スバルには、その”傲慢の魔女”と呼ばれる者のことを知らないが、ルーナやその周りの人たちの反応から、口にすることすら憚れる存在であることは、なんとなく理解した。

しかし、少なからずルーナと交流を持ったスバル的にはあのルーナがその傲慢の魔女と呼ばれるような邪悪な存在や、その関係者であるとは到底思えなかった。

 

 

 

という事は、ルーナと傲慢の魔女とは完全に別人であるという事になる。

 

 

「でも、傲慢の魔女の名前もまた、ルーナってことだよね……」

 

 

そこまで内容を整理して、スバルはようやく理解する。

 

 

 

 

 

ルーナが街中で自分の名前を呼んでほしくなかった理由。

 

 

 

 

 

 

 

スバルが、その名前を持つルーナと普通に話したり、優しくしていたことに、疑問を持っていた理由。

 

 

 

 

 

 

 

 

「つまりルーナは、どこぞの悪い魔女と同じ名前で、苦労してきたってことだよね……」

 

 

そこまで理解し、さっきのスバルの行動がより一層悔やまれる。

確かに知っていれば、スバルだってあんな街中でルーナの名前を大声で呼んだりしない。それに、ルーナのあの怒りようだって納得だ。

 

 

「スバル……ルーナに悪いことしちゃったなぁ……」

 

さっきまでの行動を深く反省し、スバルは立ち上がる。

 

くよくよしててもしょうがない。だいぶ気持ちも落ち着いてきたし、今はルーナと仲直りする方法を考えないと。

そう思い、スバルは歩を進めだす。

 

とりあえず、今ルーナと会ってもさっきの今でまた怒られるだけに決まってる。下手したら口すら聞いてもらえないかもしれない。

であるならば、言い方はアレだがまずは恩を売って、話を聞いてもらうところから始めよう!

幸いにもスバルは、ルーナが徽章を盗まれたことも、それを盗んだぺこーらがどこに行くのかも知っている。

残念ながら、さっきぺこーらやルーナたちと出会った路地裏への行き方がわからないので貧民街に先回りすることにしよう。

 

『夢』で見た道をなんとなく思い出しながら、スバルは貧民街へと向かった。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

どこかの路地裏や、時計台の見える噴水のある広場、のように割とどこにでもある場所とは違い、貧民街は王都の西側一帯に位置している、という事で比較的たどり着くこと自体は容易であった。

規模だって違うし、流石のスバルも二度目という事で、盗品蔵にたどり着くのでさえほとんど迷うことはなかった。

一応、先にぺこーらの住処にも寄ったが、まだ帰ってきていないようだった。

 

というわけで現在、盗品蔵の前にスバルは1人で立っていた。

やはりと言うべきか、夢の中で見たものと、今目の前に見えている光景が全く同じで、スバルは驚きを通り越して恐怖していた。もちろん、さっきよりも時間が早いこともあり、まだ日は幾分か高い時間帯だった。

 

「何度見ても大っきいなぁ。いや、見たって言っても夢の中の話なんだけど。それにちょっと......不気味」

 

さっきの夢の中での出来事を思い出し、少し吐き気を催す。

この中ではさっきまで......そんなことを考えると、さらに恐怖に飲まれそうになる。

完全に震えで身動きが取れなくなってしまう前に、早く1歩踏み出してしまおう。

そう思ったスバルは、盗品蔵の扉の前まで行き、先程と同様にノックする。

 

 

 

 

コン、コン.......。

 

 

 

 

しかし、中から応答は無い。

やっぱり、誰もいないのかな。もしかして、また誰かが死んでたりして......。

そんな嫌な予感がよぎり、それをかき消すように、スバルは再度強めにノックする。

 

 

 

 

ゴン、ゴン......。

 

 

 

 

すると、すばるの緊張とは裏腹に、随分と腑抜けた声が帰ってくる。

 

 

「はいはーい、今開けまーす」

 

 

女の子の声だった。

しかし夢の中で、スバルを、その.......切りつけた相手とは、明らかに違う女の子の声。

恐る恐る、といった様子でスバルはその扉が開かれるのを待っていた。

すると、ガチャっと言う音とともに、扉が押し開かれた。

 

 

「いらっしゃいませ~!シオンの盗品蔵へようこそ。本日は買取ですかぁ~?」

 

 

中からは、何とスバルよりも小さい魔法使い?のような恰好をした女の子が出てきた。

上から下まで、紫を基調とした服装。長い袖にハイソックスは履いているものの、へそ出しであることと、ミニスカートであることが起因して、完全に際どい格好になっている。そこに『いかにも魔法使い』と言わんばかりの三角帽子を申し訳程度にかぶっており、それでギリギリ魔法使いと認識できるレベルだ。

ものすごい緊張とともに訪れただけに、スバルは呆然としていた。

 

 

「お客さーん、どーしたの?なんかボーッとしてるけど」

 

 

「……あぁ、ごめん。ちょっと探し物をしててさ」

 

 

「お、お客さん見かけによらず購入希望ですか?おっけー!ささ、どうぞ中へ!」

 

 

そういわれ、店主?の少女に中に招き入れられる。

 

中に入るとすぐに大広間があって、そこにはいくつかの机とテーブルが並べられている。その奥にカウンターのようなものがあり、サイドに二階へと昇る階段がある。よく映画とかでみる酒場のようなところのようにも思えた。そして、建物内のいたるところに甲冑や鎧、剣や槍などの武器、他にも価値のあるのかないのかわからないような骨董品が置かれていた。

 

スバルはそんな屋内をサラッと眺めたが、その中で一つだけ気になったものがあり、視線がくぎ付けになった。それは、現在も明かりを灯している壁掛けのランプだった。それを見て、スバルは最初にこの部屋に来た時のことを思い出した。

 

 

(たしかあの時、この部屋は真っ暗だったような……って言っても、夢の中の話だけど)

 

 

しかし、現在は特に気になるところもなく、ひかり続けている。

 

 

「お客さん、もしかしてあのランプ気に入ったんですか?欲しければ売りますけど」

 

 

スバルが壁掛けランプをずっと見ていた店主が、勘違いしてそんな提案をしてきた。

スバルは別に欲しくて見ていたわけじゃないし、何ならお金も持っていないという事で丁重に断る。

 

 

「あ、いや、大丈夫。それよりも探し物を……」

 

 

「あ、ちょっと待って!先に自己紹介するから!」

 

 

そういって店主は向き直り、コホンと言いながら胸を張った。

この子、子供だからかもしれないけどペッタンコだな。

 

 

「初めまして!私はこの盗品蔵の店主兼、天才魔法使いの紫咲シオンだよ!こう見えて、黒魔術だって扱える超絶優秀な大人のレディーだからね!すごいでしょ!」

 

 

……なるほど、スバルの自己紹介は傍から見るとこんな感じに見えてたのか。たしかに、これならルーナやラミィの反応がアレだったことも納得できるな。

しかし、そんなスバルの様子にもお構いなしに、天才魔法使い店主((笑))のシオンがドヤ顔で誇っている。

 

 

「あ、どうもはじめまして。大空スバルです」

 

 

空気感のバランスをとるために、スバルの自己紹介は簡潔に済ます。

しかし、言動は多少アレだけど、さっきシオン自分のことを天才魔法使いって言ってたよね?見たところ、シオンは人間に見えるんだけど、魔法が使えるのかな?

 

 

「シオンってさ、人間だよね?なのに天才魔法使いなの?」

 

 

「んー?まあ、確かにシオンは人間だよ。……半分だけ、だけどね」

 

 

「半分だけ?」

 

 

スバルは首をかしげる。

他の種族のハーフとか、そういう事なんだろうか。種族婚みたいなものもきっとこの世界にだってあるだろうし、なくはない話なのかなと思う。

しかし、スバルの予想とは微妙に違ったようだ。

 

 

「シオンの体の半分は、精霊回路でできてるの。つまり人口精霊ってやつだね!」

 

 

「精霊回路……人口精霊……?」

 

 

またもや聞きなれない単語に、スバルは首をかしげる。

精霊って、色々な自然や物に宿る霊的なものだっけ?それを人工的に作ったものがシオンってこと?でも、どっからどう見ても普通の女の子にしか見えないし……。

スバルがよくわからないといった様子でいると、シオンが言葉を続ける。

 

 

「まあ、わからないならいいよ。それよりも、スバルは探し物を見つけるために来たんでしょ?何が欲しいの?」

 

 

そういわれ、スバルはここに来た本来の目的を思い出す。

そうだった。ここにはぺこーらに獲られたはずの、ルーナの徽章を探しに来たんだ。

 

 

「シオンあのね、スバル徽章を探してるの。これくらいの大きさで、真ん中に赤い宝石が埋め込まれてて……」

 

 

夢の中で、ルーナに聞いた時と同じようにシオンに伝える。

それを聞いたシオンが、少し考えるような仕草をする。

 

 

「……うーん。今のところ、そういうものは持ち込まれていないなぁ。」

 

 

「本当に?ぺこーらがここに持ってくると思うんだけど」

 

 

「ぺこらに?確かにぺこらはよくここに盗んだものを持ってくるけど……あーなるほどね。スバル、ぺこらにしてやられたなぁ~?」

 

 

シオンがニヤニヤしながら、何かを納得した様子で頷いた。

どうやら、ぺこーらが頻繁にここに出入りしていたという情報は本当だったようだ。

 

 

「まあ、スバルが盗まれたわけじゃないんだけどね。ただ、それをどうしても必要としてる人がいるんだ」

 

 

「ふーん、そうなの?……まあでもスバルには悪いけど、ここでは私の名の下に、一度買取をしたものはお金を払う以外に渡すことはできないよ」

 

 

シオンがはっきりと、少し強めの口調で言い放った。

その様子に、スバルは若干気圧される。

 

 

「それに、たとえそれが盗品であったとしても、盗まれた本人の自己責任。他の関係ないところでならともかく、私の目が届く範囲での不必要な争いは勘弁してよね」

 

 

続けてシオンは言い放つ。泥棒とは盗んだ者より、盗まれた本人の自己責任とは、なるほど耳が痛い。

スバルの元いた世界では考えられない理論だが、ここ貧民街ではこれが常識のようだ。

 

この盗品蔵の店主は、見かけや言動によらず意外とたくましいのかもしれない。盗品が持ち込まれるくらいだ、きっと根っからの悪党なんかもここを利用するはずだけど、女の子一人で切り盛りするだけではなく、そういったいざこざも収められる程の実力があるのだろう。ということは、さっき言っていた天才魔法使いという事も、あながち間違ってはいないのかもしれないな。

スバルは素直にシオンを見直した。

 

 

「というわけで、ぺこらがもしその徽章を持ってきたとしても、きちんと商談として話をしてね。公平性には任せて、ちゃんとシオンが立ち会うからさ」

 

 

商談として話す……あ、まずい。スバル、この世界のお金全く持ってないや。

一番重要なことを忘れていたスバルが、頭を抱える。

 

 

「とりあえず、ぺこらが来るまでここで待ってる?……どうしたのスバル?」

 

 

スバルが悩んでいる様子にシオンが気付き、声をかけてくれる。

それに対しスバルはゆっくりと顔を上げ、恐る恐る言い放った……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あのさ……物々交換とかって、できる?……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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