吸血鬼(に関わったら胃が)すぐ死ぬ   作:ケツアゴ

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トガちゃんの一族にオリ設定


ヴィラン連合とヒーロー殺し

 子供の頃に弟と一緒に読んだコミック、僕は三巻までで読むのを止めてしまったけれど世界を支配する魔王に憧れたのが僕のオリジンだ。

 だからこそ魔王になろうとして、当時は唯一の肉親だった弟と敵対しても自分を変えなかった。

 

 それで最後は弟と決別してしまったし、それに……。

 

 

「なあ、先生。体育祭で優勝した餓鬼の個性は狙わないのか? 馬鹿みたいなのも有るけれど、それでも使えるのはあるだろ。てか、なんだよ、あのチート女。ヒーローになる気が有ったら凄くムカついていたぜ」

 

「ああ、確かに暗にヒーローになるのを勧めたのにバッサリと切られたオールマイトには笑わせて貰ったよ。いやいや、あの個性から来るものなのか、それとも遺伝なのかは分からないが愉快な子だ」

 

「……うん?」

 

 そして同時に不快でもあるが、不快さを向けるのは別の相手にだ。

 

 おっと、僕が優勝した子の事を知っていたみたいな口振りだったから弔が怪訝そうにしているな。

 さて、伝えるべきか否か、計画がどう転ぶかで最善が変わって来るんだけれど……。

 

「あの個性と同じ物を別の子から一度貰った事が有るんだよ、芽生えた能力は一部しか同じじゃなかったけれど個人差らしい。優勝した子と違って太陽の光に凄く弱くてね。僕は防ぐ個性を他から貰っていたし、次々に能力が芽生えるのにも興味が有ったから好きだった空を飛べる個性と交換してあげたんだ。でも、どうも僕には相性が悪かったらしく、心配されて返したんだけれどね」

 

 ああ、本当に懐かしい。

 僕が何をやっているのかをあの女が教えなかったから無邪気に僕に甘えて来たあの娘の笑顔はハッキリと目に浮かぶんだ。

 

 だからこそ、弟を僕から奪い、あの子に余計な事を教えた奴に腹が立つ。

 ずっと僕の手元で籠の中の小鳥で居させる予定だったのにね。

 

 

 

「余計な事をして引っ掻き回されても困るし、基本的に放置で良いよ。あの個性は本当に敵でも味方でも面倒でもあるしね。ああ、それと戦うとして、絶対に夜だけは避けるんだ。僕は世界を支配する魔王だけれど、闇が支配する夜だけは吸血鬼の世界だからね」

 

 

 

 

 

 

 

「成る程、その男はヒーロー殺しで間違い無いだろう」

 

 あの無駄毛の剃り残しフェチ殺人鬼との遭遇後、バーニンと共に二人を病院まで運んだ後は警察からの聴取だ。

 尤も僕はヒーロー科ですらない一般人、ヒーローであるバーニンが主で僕は殆ど話さなくて良い、話すとすれば……。

 

 

 

「口から血の匂い?」

 

「うん。僕は個性の特性で血の匂いに敏感なんだけれど、あの剃り残しフェチの口の中から被害者二人の血の匂いが漂っていてさ、刃を嘗めるのを格好良いと思っているのか、僕の強制マイクロビキニ化と似た感じなのかな? その辺を考えるのは警察やヒーローの仕事なんだけどね」

 

「……確かエンデヴァー(加齢臭)の話じゃ生き残ったインゲニウムは戦闘中に急に体が動かなくなったとか言ってやがったな」

 

 流石はプロ、マイクロビキニだの加齢臭だののキーワードが混じっている会話をしながらもバーニンや警察の人達は真面目な顔で考え事をしているや。

 

 何か逆に笑えるね、堪えるのが大変だ。

 

 

 

「あー、情報が足りねぇや。取り敢えず接近戦は避けた方が良さそうだけど、其だと逃げられそうだし、目立たない狭い路地とかで犯行してるからな……」

 

 

 心底面倒だって感じでバーニンは頭を掻いているけど彼女もエンデヴァーも炎系の個性だ、周囲の被害も考えないといけないヒーローの立場は辛いし、つくづくヒーローを目指さないで良かったと思う。

 

 

 

「所でY談って何時まで続くんだ?」

 

「通常だったら数時間なんだけれど変に抵抗があったっぽい感じだから……多分かなりの期間か別の催眠で上書きしないと無理かな?」

 

「じゃあ、日常会話で唐突に性癖について語る奴がヒーロー殺しの可能性があるのか。しかも本人には自覚が無いんだろう? 彼奴、粛清だとか自分では信念で動いているぽかったけど……うわ」

 

 偉そうに自分の信念を語っている最中に剃り残しの良さについて語るのか、凄くシュール、とってもシュール。

 

 襲われる方からすれば二重の意味で嫌だけどさ。

 

 

 

「んじゃあ、私は此奴をマンションまで送ったら事務所に行くけれど……大丈夫か? いや、ヒーロー殺しに顔を見られてるしな」

 

「うーん、取り敢えず……」

 

 今はヒーローとヴィランの犠牲しか表沙汰になっていないけど、バーニンが心配そうにするのも分かるんだよな。

 

「ヌヌ?」

 

 抱っこした腕に力を込めればジョンが不思議そうに僕の顔を見上げる。

 そう、僕を狙う可能性があるって事で、それはジョンも巻き込まれる可能性があるって事だ。

 

 

 

 

 

 

「こんな時は学校に相談するとしようか」

 

てか、流石に事件に巻き込まれたなら報告すべきだよね。

 

 

 

 

 

 

 

「ジョン、馴れない部屋で大丈夫だったかい?」

 

 そして今に至る。

 因みに放課後に向かったのは校内の部屋で、様子見の期間は最低限の荷物を持ち込んだ僕はお昼寝をしていたジョン。

 ベッドから起き上がってヨチヨチと僕に近付いて出迎えてくれる姿はなにもしなくても魅了されてしまうんだ。

 

 

「心操は今頃何をやっているのかな? 取り敢えず晩御飯の準備をしようか」

 

「ヌヌイ」

 

 ランチラッシュ先生に頼んで食材を売って貰ったし、今日はジョンが大好きな鳥の唐揚げにでもしようかな?

 

 僕はニンニクの臭いが嫌いだから入れたくはないんだけれどジョンはニンニク入りの方が好きで、僕には都合が良い能力がある。

 

 

「キキ!!」

 

 そう、ニンニクを簡易的な使い魔として操る能力さ。

 根っ子を手足にして動く目玉のついたニンニク、僕の言う事を忠実に聞く下僕、それがこのニンニク逹だ。

 

「じゃあ今すぐ自分達ですり下ろして」

 

「キキキ!?」

 

「ほら、早く。一匹はニンニク入りの方を混ぜるために残って。右端の君ね」

 

 分厚いマスクを着けてニンニク逹に下ろし金とボウルを指差す。

 後は揚げる時のみ我慢すれば良いだけだし、鶏肉をカットしておこう。

 

 

「確か職場体験って今日で二日目だったっけ? 心操は今頃何をしているかな? あの無駄毛フェチがさっさと捕まってくれれば差し入れでもホークスに渡して貰うんだけれど」

 

 

 僕がそんな風に呟いた頃、とあるバーにて……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前と俺では無駄毛の推しが違う。俺は油断した時に見せる脇、貴様は長ズボンから覗く脛だ。そこに差は無くとも相容れないが……手を組んでやる」

 

(特別意訳:歪ではあるが信念は感じる。相容れないが良いだろう、今の社会を壊したいという目的は同じだ。……手を組んでやる)

 

「……あっ、うん。そうだな。手を組むなら良い。黒霧、取り敢えず帰って貰え」

 

「そうですね」

 

 チョイチョイ性癖を口にするヒーロー殺しに人選を誤ったと悩む男逹が居た。

 

 会話の通じない変態に胃がキリキリ痛むヴィラン連合であったが、これは始まりに過ぎない。

 近い将来、四人の変態と関わる事になるのだから……。

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ……。会話の途中で性癖がどうとか言われたが、手を組むのは誤ったかも知れん。歪なのは信念ではなく奴の性癖かもな」

 

 尚、性癖についての発言に自覚の無い彼からすれば信念について語っている最中に無駄毛がどうとか言われた認識であり、評価としては狂人にして変態、手による拘束フェチ。

 

 ちょっと胃がキリキリ痛むのだが、催眠が解ければ自分の発言を自覚する事になるヒーロー殺しであった。

 

 

 

 

 




他人に個性渡せる 複数能力持ちで裏奴ちゃんが梅干しっぽいとおもって

四人の変態は……主人公が使っていない能力の持ち主➕2
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