吸血鬼(に関わったら胃が)すぐ死ぬ   作:ケツアゴ

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中 2

「へー。君ってゼンラニウムの親戚なのか。身内に犯罪者が居ると将来に響きそうで困るよね」

 

「お願いしますから彼の事は本名でお願いいたしますわ。ヴィラン名だと変態度が凄まじくて」

 

 本戦進出は騎馬戦の上位四チーム、何と普通課二名とサポート課一名を除いたらA組オンリー、ヴィランの襲撃をくぐり抜けたからって注目を全部奪われてB組は面白くないって感じだったのに、これじゃあランクが下だって証明されたみたいだ。

 

 だからか本戦前のレクリエーションじゃB組のテンションが見るからに下がっていたし、僕も自由参加で参加したから適当に流していたんだけれど少し気になった子に話しかけてみればまさかのまさかだ。

 

「股間に花を咲かせて隠しているからマントと靴以外は何も着ないで構わない、だなんて」

 

「でも、ヒーローに抵抗する際に見せた蔦の動きは凄かったらしいじゃないか。君も・・・・・・」

 

「私の髪を一緒にしたら流石に訴えますわよ? そして勝ちます」

 

 個性ってのは体の一部、使わないのは走らなかったり指を握り込んでいるのと同じだ。

 だから私有地では使えるから発散させれば良いけれど、危険だったりする個性は鬱憤が溜まる一方、暴発の危険がある個性の為の施設や個性から来る衝動へのカウンセリングだって間に合っていないのが現状。

 

 割れ窓理論的な理由で禁止されているから抑えられている犯罪は多いんだけれど、平等に一律に禁止しているからこそ枠組みから漏れた人、例えば姉さんみたいなのは生き辛いよね。

 

「花って基本的に見せて虫を誘う為の物だし、露出趣味はそこからかもね」

 

「あの、本当にあの人の話は・・・・・・」

 

「ごめんごめん。僕も両親から姉さんの話を出されたら鬱陶しいし、この位にしておくよ、塩崎さん」

 

 因みに彼女は髪の毛が茨なんだけれど、ゴキブリが髪の間に入った挙げ句に棘で・・・・・・。

 

 

 

 

「本戦に出られないのが本当に残念ですわ。あの方に存分なお礼参りをしたかったのに」

 

 よーし! 僕の仕業だとは言わないでおこう、マイフレンドの個性でも操れると見えなくもないし?

 

 取り合えず目がマジな彼女からは離れる事にしたよ。

 

 

 

 

 

「おい、青白死体顔。絶対に借りは百倍にして返してやる。覚えてやがれ。金魚の糞野郎の分まで叩き潰す」

 

 そして離れた先で爆豪君に絡まれたんだけれど……。

 

「おいおい、この個性溢れる社会でその呼び方はどうなんだい? まさか異形型個性への差別団体の残党かな? ……君がヒーローとして有名になった後で今の会話を録音していたのをマスコミに渡したら楽しそうだ」

 

「テメッ!?」

 

「ジョークジョーク、録音なんかしていないさ。録画は保証しないけれどさ」

 

 さてと、さっさと行こうかな。

 これ以上は我慢出来ないしさ。

 

 

 

 

 

 

 

「なんつーか、お前って日光が苦手なんじゃなかったのか? 本戦が有るってのに随分と活躍してたじゃねぇか」

 

 借り物競争とか個人での種目では一位だったからね、ふっふっふ。

 

「日焼けしやすいけれど日焼け対策はバッチリだから。個性さえ使わなければ僕は只のハイスペックな美少女だ。消耗もそんなに大した事は無いんだよ、元貧弱ボーイ」

 

「最後のは余計だ、ハイスペック自称美少女」

 

 いやいや、ちゃんと元って付けてるのに酷いよ、マイフレンドはさ。

 

 ヒーロー志望な割には貧弱貧弱ぅ! だった心操だけれど、個性が原因で遠巻きにされている同盟の僕が運動が趣味だからと付き合わせて、最初のフルマラソンで限界を迎えさせてしまった後も鍛えたからね。

 試験にこそ間に合わなかったけれど、多分今じゃ合格も運次第で可能かな?

 

 

 ギリギリのギリッギリだけれどさ。

 

 

「去年はスポーツチャンバラだっけ? 僕は興味ないから観なかったけれどね。うちって家庭環境がギスギスしてるから家族仲良くテレビ鑑賞って雰囲気じゃないし」

 

「……そうか。そんなだって言ってたな、悪い」

 

「モーマンタイ、モーマンタイ。抑圧と自分達の常識の押し付けしかして来ない毒親だからね、小さい頃からなーんにも気にしていないから」

 

 だから別に気にする事なんて何一つ無いのに余計に気にしちゃうマイフレンド。

 本番前にテンションを下げちゃったし、ちょっとこの話題は間違いだったかな?

 

 

 

 余計な事を忘れられる様にリラックスさせてあげようかな。

 

 

 

「猥談でもする? ヘイ、純情ボーイ。性癖全部暴露しちゃいなYO」

 

「もう始まるから黙ってろ、自称少女」

 

「え? 美だけじゃなく少女まで否定する?」

 

「するに決まってるだろ」

 

 おっと、ミッドナイト先生が始めるみたいだし黙っておこう。

 

 

 進出したのは僕達を含めて十四名、僕は個性の一部を見せて心操は個性を多分誤認させている。

 反対にサポート課の彼女以外の個性は差はあるけれど観察によって把握済み、心操には体育祭後の買い食い奢りで情報提供済みだ。

 

 それを上手く使えるかどうかとか作戦立案は全部自分でやって貰うし、僕と一回戦で当たったなら全力で叩き潰すよ。

 

 

『本戦の種目はガチバトル! 一対一で戦って貰うわ! それでは組み合わせ抽選を始めます』

 

「AブロックとBブロックでそれぞれシードが一つずつ、優勝目的なら消耗を避けるメリットが有るけれど……」

 

 チラッと客席を見れば品定めにやって来たヒーローやサポート企業の人達、サポート課の彼女は自分の作品を、ヒーロー課は職場体験の為に自分の今の力を、心操は編入の為に、エンジョイ勢の僕以外は戦う回数が多い方が良い。

 優勝するに越した事は無いんだけれどさ。

 

 

 

 

 

「あっ、僕はAブロックの第三戦でシードは麗日って子。個性は会話からして触れた対象の重力操作、心操がサポート課の子に勝ったら色々作れる子か」

 

「俺が勝つの前提か。……まあ、消耗はするだろうが勝てるだろうな」

 

 さてと、抽選の結果、運命の女神は誰に微笑むのかな?

 

 Aブロック

 

 第一シード 麗日

 

 第一試合 爆豪vs切島

 

 第二試合 常闇vs飯田

 

 第三試合 渡我vs芦戸

 

 Bブロック

 

 第一試合 轟vs緑谷

 

 第二試合 瀬呂vs上鳴

 

 第三試合 心操vs発目

 

 第二シード 八百万

 

 

 

「多分さあ、結構な数の人が準決勝は流石にヒーロー科だけだろうって思っていそうじゃないかい? 寧ろそうじゃなければ天下の雄英ヒーロー科の面目丸潰れだろうって」

 

「ああ、そうだな」

 

「じゃあさ、潰してやろうじゃないか。入試時点では合格に値しないって判断された君と、ヒーローに全く興味の無かった僕が表彰台で並ぶんだ。マスコミ連中がどんな風に雄英教師陣の指導力不足を叩くのか楽しみだ」

 

「言い方には同意しないが……同感だ」

 

 多分この時の僕とマイフレンドは非常に悪い顔をしていただろうね。

 

 

 

 

「じゃあ、とことんおちょくってやろうじゃないか! 特にあの爆豪って奴には絶対に恥を掻かせてやるさ」

 

「いや、既に結構致命的なレベルで掻かせてるだろう。流石に可哀想じゃねぇか、これ以上はよ」

 

 えー? もっと遊びたいな、絶対に打てば響くって感じなんだもーん。

 さっきも我慢出来ない所だったんだしさ。

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