神は其れを如何に見るか
海底都市アルトランティアにてサンラクがウェポニアの面々から
「………………はぁぁああ……………」
大きな、其れは其れは大きなまでの溜息を付いた。
「
自分が深海の奥の奥、深海三強の素材を用いた三種の神器全てを揃え、初めて到達可能となる深海深層───────其処に隔離(という名目で追放)した『
死なずが故に死なずの空母鮟鱇たるスレーギウン・キャリアングラー"
クターニッドの
「とは言え…………やはり憑依一体討伐に漕ぎ着けた、一番の要因は『コレ』か」
彼女が見つめるは、ヴァイスアッシュから受けた依頼で神業を探す神匠鍛冶師を探し、マグヌスとの出会いと彼が見せた鍛冶魔法の極致たる
不滅の名を冠する最強種が嘗て使っていた、ジークヴルムの角より創り出した
「マナ粒子を通じて事象に適応し、敵に対するメタを構築による討伐………ジークヴルムの持つ特色を加味して、使う者に己が世界で何を成すかを問い掛ける武器………」
神代最強のマナ・キラーであり、大元のジークヴルムがリスポーンによって大半の力を失った今、其の覇刀は鍛龍に匹敵する力を持っている。
其の上、プレイヤー達との会話から生物の
何よりヴァイスアッシュ……………SS7曰く『冥響のオルケストラにも模倣出来ない代物』が此の覇刀であり、彼が持つ『ある武器達』と同じ模倣不可能のカテゴリー側に存在する事も、創世本人も龍神楽という武器を『異質極まる存在』と見るには充分な理由になったのだ。
「………ヴァイスアッシュが見込んだだけはある、という事かしら?『問い掛ける』という点をしても、ウェザエモン達が『何を求めているのか?』をペッパーが考え、そうして彼が纏った鎧が読み取り、龍神楽に色濃く反映している証拠………」
墓守の英雄に名と魂と鎧、そして未来を託された事で得た『天津気の襲名者』。
深淵の盟主に己と力を分けた鎧の継承者と認められ、鎧を託された『盟主の威光を授かる者』。
黄金の龍王に時代を作り切り拓く、大いなる英傑と認められた『龍王が認めし英傑』。
創世をしても頭一つ所か、確実に三つは抜けているイカれた思考深度を持った彼は、世界の物語が第四段階に移行して世界に蠢き潜んでいた始源存在が現れ、放置した先に存在している『最悪の未来』をプレイヤー達に語り、自らも
事実、プレイヤー達も各地に散らばり始源存在を探す者、新大陸で亜人種達との連絡と連携を模索する者、各所の危険地帯の近辺に拠点を作って素材獲得を目指す者と、其々が其々なりに道を探して出来る事をやり遂げようとしている事が、プレイヤー達のログの変化から察する事は容易い。
「………チートを使っていないし、自力でやっているのも解る。ウェザエモンやクターニッドに、ジークヴルムの事を理解しようとしたのも、まぁ良い………。でも其れは其れとして、やっぱりムカつく………!もう少し苦戦するとかしなさいっての………!」
継久理 創世という人間は、承認欲求と独占欲の相剋による二重螺旋で出来ている。
そして彼女をしてペッパーというプレイヤーは、
認める部分は認めはするが、其れは其れとして認めたくは無いという、気難しさを通り越して地雷原が一切解らない荒野の如き心持ちの人間であり、彼女はオルケストラに搭載した…………もといペッパー対策の為に解禁した
「オルケストラ。ペッパーが攻略に掛かった際に『最も有効となるモンスターを行動ログから選出、複数のパターンを演算して最も効く順番を幾つか導き出して』」
彼というプレイヤーがオルケストラの鎧を手に入れる鍵を持つ存在であり、何れにせよオルケストラへと挑む以上は此方も最大限やれる事をやるのが、世界を作った神としての成すべき事だと。
神が筆を取り、軌跡を描きて世界は変わっていく…………。
神は試練を課す