VR初心者ゲーマーが往くシャングリラ   作:ガリアムス

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目標を見定め、そして未来を征け


※今章のエピローグです




インパクト・オブ・ザ・ワールド 〜リバイビング・トゥ・アスカロン〜

新大陸前線拠点で行われた宴は、大盛況の最中に幕を閉じた。

 

ジニシィは当初の目的通り、海上ギルド内に在る鍛冶師組合『鐵打ち達の集い』に在籍、後日リヴァイアサンで魔力運用ユニットを獲得に動き、其の後此方が持って来たアスカロン・リバースの修繕に必要な素材を入手・運搬から、其れを使ってアスカロンを更なる段階へと押し上げる方針を取る事にし、並行して武器防具を修理を行って腕を磨く方針になった。

 

そうしてペッパー達一行はディアレの持つ転移魔法【座標移動門(テレポートゲート)】でラビッツへと帰還、サンラク・ペンシルゴンは各々のパートナーのヴォーパルバニーと再会し、やって来たのはビィラックの鍛冶場で鍛冶道具を磨いていた彼女へ、早速アスカロンがリバース化したのと其のアスカロンを直したいと言ったジニシィの事を説明する。

 

「…………という訳なのですが」

「アスカロンの持ち主の関係者で子孫、そして魚人族の名匠鍛冶師たぁなぁ…………。つまりジニシィっちゅうんは、ワチやイムロンと同じく古匠、延いては神匠を目指しとるっちゅう訳じゃな………」

 

彼女の手により直されて再生成派生(リバースルート)に入り、コーラルホエールの体皮を主体とする素材で納められたアスカロン・リバースを引き出し、暫くジッ………と赫と蒼の剣身を見て沈黙した後、剣を鞘に納め直してペッパーへ返した後に言う。

 

「良い鎚筋じゃ。流石は名匠の腕を持つだけ有るけぇの………、アスカロンも本来の力を徐々に取り戻しとるのが解る」

 

名匠で古匠のビィラックからも見事と言われている事からも、ジニシィは魚人族の鍛冶師としても良い腕を持っていると判断されてか、ホッと胸を撫で下ろす。

 

後日予定通りにリヴァイアサンへ彼女とパーティーメンバーと共に赴いて、名匠鍛冶師が古匠になる為に必要不可欠のマストアイテム・魔力運用ユニットの確保、そしてルストに言った試作型戦術機獣【海王(カイオウ)】の『チューニング』を(VIP)エリア『工廠(コウショウ)』で行い、アスカロン・リバースの強化に必要なアイテムを確保………といった流れが脳内で出来上がった。

 

「ビィラック。深海まで潜って武器やらがダメージ受けたから直して欲しいのと、新しい武器製作と武器強化を頼みたいんだが良いか?」

「自分も御願いします、ビィラックさん」

「ペッパーは親父の鎧を着れるじゃろうに。……………まぁエェ、取り敢えず見せてみぃ」

 

嘗てルルイアスから脱出し、大量の素材をインベントリアから引っ張り出して混乱させられた経験が有るビィラックは、此の時点で既に『何かしらを察してか』、ジト目を二人に向け。

 

対する二人はインベントリアから深海領域で討ち取った、数多の深海性のモンスター達の素材を次から次へと取り出し、最終的に『素材の山が二つ程完成した』事と、海中で用いた武器防具の損傷具合を見たビィラックは、まるで『知ってた』と言わんばかりの表情と共に、其れは其れは大きな溜息を吐いた。

 

「─────────はぁああああああああ…………。……………んまぁ、ワリャ等がそう言って来た時点で大体『そうなると思っちょった』が、実際見せられるとルルイアスん時を思い出すわ」

「海中の戦い自体、シャンフロであんまやってねぇからな」

「あはは………」

 

一体幾つのモンスターを狩ったのか、尽きぬ疑問は程々としたビィラックは一度は見覚えが有る素材や、見た事の無い素材達を物色し………『其れ』を見つける。

 

「…………おぉ、アトランティクス・レプノルカの照鏡骨じゃけぇ。つぅこたぁサンラクは『新しく冥王の鏡盾(ディス・パテル)が欲しい』ってこったか」

「正解、良く解ったな。ずっとペッパーに借りっ放しだったし、漸く二刀流の盾バージョンが出来るんだよ」

「サンラク君、ダブルバックラーでシンバル叩きの真似したいの?」

「誰がブリキのサル人形だゴラ」

 

ゼンマイを巻いて起動した玩具がシャーン♪シャーン♪と音を鳴らし、ギコギコと動く様が脳裏に容易に思い浮かんだペッパーは、サンラクにツッコミを入れられる前に思考の奥隅に追い遣りつつ、ビィラックに注文(オーダー)を述べる。

 

「ビィラックさん。深海性のモンスター達の素材で『紅蓮海の撃鞭(レガレクス・ウィスパー)海喰の雑剣(バスタード・ブルー)』、此の二つの武器を強化出来るだけ行って欲しいです」

「俺はさっきビィラックが察した通り、二刀流する為に『冥王の鏡盾の新造』と、後は一角白鯨の素材でちょくちょく強化して来た『惨毒蜂双針(ヴェノ・スティンガー)の真化』をしてくれ」

「話は聞かせて貰ったわ!!!」

「「「「「!?!」」」」」

 

突然響く声に振り向けば、其処に居たのはずんぐりむっくりの鉱人族(ドワーフ)改宗(コンバージョン)済のプレイヤー、然して掲げる其の名はシャングリラ・フロンティアの名匠鍛冶師であり、同時に古匠鍛冶師に就いたプレイヤー最高峰の鍛冶師イムロン其の人。

 

「冥王の鏡盾は『複数個存在している』、其の敢然たる事実!であるならば其れは、鍛冶による『再現性が在る』という事に等しいッ!故にサンラクさん、其の冥王の鏡盾の作製を『私に任せて貰っても良いかしら』!!?」

 

普段はロールプレイしている(彼女)が、興奮気味故に素の口調で深淵を内封したグルグルの光彩と、真夏の猛暑に等しいギラギラとした眼差しを向けながらに頼む様や、ペッパー達プレイヤーとビィラック達NPCを纏めて戦慄(ドン引き)させる程の圧力を持っており。

 

「で、どーすんよビィラック」

「ワチにいきなり話を振るなや!?………じゃが、そうじゃな………。ワチだけやのうて、他の鍛冶師の手を借りる事も躊躇わん様にした方が良いけぇ。んでイムロン、ワリャは冥王の鏡盾を『どんなデザイン』にするか考えちょるんか?」

「よくぞ聞いてくれた!」

 

徐ろに手首に着けたインベントリアを操作、取り出したスケッチブックもとい半洋紙の束を持ち、ページを捲りに捲って該当部分を見付けたのかバッ!と此方に見せて来た。

 

「シャンフロのスクショ界隈に流れてる冥王の鏡盾、其の展開ギミックは『太陽型』な訳よ!そして私が考えてるのは『円輪形』、つまり広がった時の『鏡面を晒す展開パターン』に差異を着けたいの!」

「あー………同じ武器でも製作者が違うみたいな?」

「そういう事ッッッッ!!!」

 

どうにもイムロンのテンションが滅茶苦茶高い。此の状況で万が一にも断ったのならば、其れこそ『死に兼ねない』レベルの落ち込み具合になりそうだと、ビィラックとヒソヒソ話でコミュニケーションを取った上で、冥王の鏡盾の新造はイムロンが担当し、武器防具の修繕強化はビィラックに任せる方向で話は決着と相成った。

 

イムロンがアトランティクス・レプノルカの素材達を持って意気揚々と、だが鍛冶師としての本懐を果たさんとする真剣な眼差しを見送った彼等彼女等もまた、新たな未来を目指して其々の道を歩んで行く…………。

 

 






道は生命の其々に


※尚此の後サンラクは武田氏からのメールで、風雲プレジ伝の日本語パケ版が片方送られてくる事が伝えられた。後、武田氏はサンラクに彼女が出来た事も独自の情報網で知ったので、御祝の言葉も一緒にメールに載せられてた。

※次章骨組み構築の為、一ヶ月程御休みをいたたきます

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