負けぬ為に出来る事を
『
リヴァイアサン第五殻層「
此の世界で初めて接敵し、紆余曲折の大苦戦の果てに一度は倒したレイドモンスター、前回は火山地帯かつ周りにモンスターは無く、取り込まれたのがドゥーレッドハウル+他モンスターだけだったのが幸いだった物の、今回は周りは樹海に恐竜キメラと恐竜モンスターの『踊り食い』に等しい環境では、討伐難易度は天と地に等しい違いを見せる。
「恐竜キメラと恐竜モンスターを大赤依より先に倒して、奴にエネルギー供給をさせない事!!戦闘参加メンバーをモンスター対処と大赤依対処に分けて下さい!大赤依は此方が受け持ちます!!」
「俺達でキメラ達の処理に当たるんで、ペッパーさん頼みます!!」
「なら私達は遠距離から援護を!!」
「解りました!其れから赤溜まりには特に注意を、いきなり奇襲を掛けて来るので!!」
「翼が生えた!?」
「ゲェッ、気持ち悪ゥ!?!」
「いや違う、何か変態してる!」
「あのキメラレッド、私達が戦ってたドラクルス・ディノコアトル"
「ツインヘッドプテラノドンの不世出個体がベース………あれ?」
戦闘メンバーの中で聞き覚えが有る声が一つ。記憶を辿れば冥響のオルケストラの考察に関して、ライブラリの新大陸側拠点で話し合った時、質問して来たメンバーの中に居た………。
「あ、えっと………あ、思い出した!確か『ミレィ』さんでしたっけ!?」
「おー、凄い。正解ですよ〜、相変わらず凄い記憶力で」
ライブラリは考察クランであるが、単に考察だけで食っているクランでは無い。
其の中には鍛冶や調合関係、スキルと魔法に武器や防具等の『検証』や、得て来た情報を元にしてモンスターやクエストにシナリオの『攻略』を行う
巨大で分厚い
「第一第二は耐久戦なんで、ギミック対処に集中すれば良いんですけど、さっきから血溜まりが広がってて被害が更に拡大してるのですよ〜。此方はキメラを対処しますから、ペッパーさんは大赤依本体の対処御願いします」
「大赤依を見た感じ、だいぶグチャグチャになって来てると言うべきか、第三形態突入前の状態に近いと言う『GyNooooOOOtuaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!』ッ!!?来たッ!」
「えっ何が!?」
「大赤依、何か苦しんでる………?」
貪る大赤依が響き上げた雄叫びは、ドラクルス・ディノコアトル"
『GvuDaosyaoooooooo!!!!!Fureaaaaabiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii!!!!!』
そうして血の奥より噴き出した赤い血が貪る大赤依の全身に振り注いで、三つの頭と巨大な六翼の羽根を生やしながら形を確かな物へと変えて。
胸部にはドラクルス・ディノサーベラスの三ッ頭に、胴体にはドラクルス・ディノウルの鎖帷子の鱗、翼骨や足骨に首を守るが如くドラクルス・ヴィルザークの刃鱗を各部に生やし、同時にフィールドには赤い血溜まりからは赤い結晶で出来た、幾数の結晶塔が地より生えて聳え立つ。
一連の流れの中、彼等彼女等の前に新たなシステム画面として表示された事で、大多数のプレイヤー達は貪る大赤依が『本気モード』へ、一度は貪る大赤依を倒したペッパーは相手が『第三形態』へ突入した事を確信したのである。
『貪る大赤依の力が循環する───』
『赤色の記憶が渦を巻く───』
『
「貪る大赤依の本気モード、正式には第三形態!此れを乗り越えた後に最終形態!相手が群体系始源である以上、
ドラクルス・ディノコアトル"三面六臂"を元にした貪る大赤依が六翼を羽搏かせ、巨体を空へ持ち上げんとする中でペッパーは指示を飛ばしつつ、流れる様に武装達をインベントリアに入れ、ゴルドステラ・スーツシリーズから別の装備へ切り替えた。
彼が其の身に纏うは、中世の剣と魔法のファンタジーが主な世界観だった時に見れば『異質であり浪漫』な、世界の真実の一端が暴かれて以降で有る今ならば『納得と素晴らしさ』が両立する、日本古来の戦人が纏った甲冑ながらも、神代人類の天才と賢人達が束ねた技術の結晶其の物。
墓守のウェザエモン…………ウェザエモン・
神代の歩みを知るパワードスーツが夜天に現れ、白い雪の様な鞘より
「
彼の唱えし言葉と共に、背後に顕われるは紫色の巨大な六芒星の魔方陣。天へと飛び立ち舞い上がり、月光を背に広げる巨翼が地上に影を作った後に、ペッパーの後ろに羽搏き降りる。
其れは機械の鳥にして鴉、然して其の足は鴉や鳥類に猛禽類が持つ二足では無く、日本神話に置ける伝説の鳥たる『八咫烏』を彷彿とさせる三本足。
全長約三メートルの其の機獣、広げた翼は其の二倍近い長さを誇りて、風切に当たる部位はブースターを搭載、二対の主翼には格闘用のブレードと、此の戦術機獣からは
「見せてやる、貪る大赤依。お前が空に羽撃く翼竜ならば、此方は神代人類の遺した希望の翼だ!やるぞ、冥王ッッッ!!!」
『
天王の
其れは貪る大赤依と戦闘していた三十名強のプレイヤー達へ、唐突なボディブローとして突き刺さっただけで無く、幾つかのプレイヤーは笑いのツボをクリティカルでやられ、崩折れた事で他のプレイヤーが援護に入る羽目になったのである………。
ギャップで殴る系戦術機獣
※因みに冥王のネチョさはディープスローターには敵わずとも、聞いてる内に好き嫌いがハッキリ分かれるタイプのAIをしてます。ペッパーは大丈夫なんだが、仮にサンラクが天将王装を着て冥王を呼び出すと、其の口調を聞いた後に数十秒悩んで格納空間に戻します。
幾ら空を自由に飛べるとは言え、奴の声を常に耳元ヘビーローテーションはクソゲーマーでもキツイのだ………。