其の武器の真髄
其れは
宝鍠趙弩剣の能力は幾つか有る。
一つ目は此の武器に鉱石系や鉱物系、他には宝石系や結晶系のアイテムを喰わせる事で、一定時間其のアイテムの特性を宝鍠趙弩剣に
二つ目に装備者のMPを消費する事で、武器を変形させて武器種其の物を変更する能力で、捻る事で刃と柄の境界線を回したり、刃を飛び出させて折り畳む等の形状を幾多にも変えられ、持ち主のイメージが武器其の物の可能性を引き出す。
そして三つ目。其れは─────────
「開け、そして合わされ!宝鍠趙弩剣、
皇金剣と合体し、宝鍠趙弩剣単体では出来ない『特殊形態』へと移行する能力。
ペッパーの言霊を受けた、多重変形能力を宿す弩弓剣が剣身を開く。直後に皇金剣の後付刃生成に関わる針を、宝鍠趙弩剣が鉱物等を喰らうスペース………或いは剣状態に置ける『柄尻側』に差し込んだ。
皇帝の聖剣と鋏より作られた刃の交わり、見た目は他のゲームで見られる『巨大な弓に刃の無い剣が引っ付いた』という、何ともチグハグな姿だった其れは、次の瞬間には剣で無かった皇金剣に『黄金の刃』がバキバキと、音を立てながら生え。
同時に弓としての役割を遂行する為の『黄金の弦』もまた、弓の先端から生えて中心にて混じり繋がり合った事で、蠍達の皇帝が遺した三刃の煌めきが、此処に一つとなって重なり合った瞬間、ペッパーはとっておきの切札たる形態の名を叫ぶ。
「宝鍠趙弩剣、
戦場に訪れる一瞬の沈黙。プレイヤー達に貪る大赤依でさえも、突如として現れた二振りの黄金の武器の合体という、ロマンと遊び心と男の子の心情を大いに刺激し…………爆発した。
「う、う………………」
「「「「「「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?!!」」」」」」
「「「「合体!!?」」」
「多段変形合体分離弩弓剣と後付刃生成剣の…………合体ッッッッ!!」
「グレートアー◯ェリーだ!グレートゴル◯ランのグレートアー◯ェリーだ!Foooooooo!!!」
「いや此れはグレートエ◯スカイザーの◯イザーソード・グレートバージョンだろ!?バンクが其のまんまやんけ!!」
『Gllllllllluuuuuuuuuuuueeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!!!!!!』
「全員散開ッッッッッッ!!?」
赤く熱を含んだ視線がペッパーに八割、残り二割がプレイヤー達に飛んで、樹海地帯を滅茶苦茶に焼き払う。
「寧ろ此方に来てくれた方が良いんだけどさっ!」
流冥と大天咫の合体薙刀を振るってウツロウミカガミ起動、大絶賛ヘイトを買いに買いまくったペッパーの
「此の形態で一戦闘中に繰り出せる攻撃は『三発』が上限だ」
宝鍠趙弩剣と皇金剣の合体による極撃大弓形態………そして他にも存在する『
然しながら其の光は、二つの武器の耐久値的観点から『三発放つのが限界で』、四発目を撃とうとすれば両方の武器は其の瞬間に
「最大を!最高を!開拓者ならば開拓してこそ、未知と未来は切り拓けるッ!!」
其の手に持つ武器が繰り出せる最高の
自分が居る場所が地上から離れた上空で在る程に、弓で放つ攻撃エネルギーが比例して爆増する
夜が更けて往く程に弓による射撃の威力を高める
駄目押しに
そしてオマケの大出血の大サービスで、空中関連の補助スキル達を此の瞬間に全ベット!!!
「やぁああああああって!やるぜぇッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!」
月と星の生命の輝きが、混海覇印のプレッシャーにも負けぬ程のバフをペッパーに叩き付け、弦を引く雲の指と腕に本体の身体を夜空に支える。
ウツロウミカガミが効果を失い、大赤依の首達が此方に向いた一瞬──────星幽界導線が導き出し、ディトライヴブレイカーで
弦は指を離れ、巨大なる黄金の弩弓に掲げし剣刃が溶け消え、塵として消える刹那に飛んだ金色の灼光が、迎撃として放出された赤い熱線達を。
たった一人を飲み込まんとした殺意の塊を、真正面から其の悉くを喰らい潰し、染め上げて、夜空と樹海の色を今際の刹那に金の熱と光に満たす。
ミリィ含めたプレイヤー達は見て知って、貪る大赤依は見て自らの身体で味わって、そして光を射出したペッパーは其の威力を全身で体感した。
皇金世代が遺した不世出の奥義、皇金時代の最高にして一瞬の輝きに匹敵、或いは其れを上回る程の閃光が示した答えは。
貪る大赤依の…………一番最初に取り込み素体としたドラクルス・ディノコアトル"
其れに付随して貪る大赤依を空から地上へ叩き落とすという、絶対的な勝利への道筋を他者に向けて証明したのである。
「行け…………行けぇ!!!」
「総攻撃ーーーーーーー!!!」
ペッパーの声が、ミリィの声が、開拓者達の背を押した。
大地に墜落した巨躯へと、あるソードメンを纏った者は機巧の鎧を剣へ変えて刃を叩き付け、またあるソードメンの装着者は剣其の物として突撃し。
そしてドラゴメンを纏った者達は、残された有りっ丈のエネルギーをブレスに変え、戦術機を使わぬ者達は此処で出し惜しみは悪と、持ち得た最高火力の魔法とスキル達を発現し、貪る大赤依の身体を斬り潰して貫き、焼き焦がして破壊する。
「此れで………死んねぇえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!」
最後の最後にラストアタックと、ドラゴメンを纏ったプレイヤーに抱えられ、巨大な剣としたソードメンを纏ったプレイヤーが上空から大質量のギロチンアタックとなって、大赤依の首をバツン!と首が斬り落とされて。
『Gyo……Gu,lll……eeeeee…─────────』
其れが一度は倒され、再び地に滲み出た、貪る大赤依の最後の叫びだった。
「貪る大赤依よ。一度は倒され、地で眠った果てに蘇りし、赤い暴食の飛蝗達よ。例えまた世界に現れても、再び俺や開拓者達がお前の進軍を必ず阻んでやる」
赤い血脈の…………赤い飛蝗達の崩壊を見送りながら、上空から降りるペッパーは貪る大赤依に言葉を述べて。
そうして此処に左方始源眷属の赤との戦いは終幕した。
『赤き血の狂乱はここに伐された、しかして血脈は途切れることなく……』
『モンスター
『討伐対象:
『レイドバトルが終了しました』
『参加人数:39/45』
『次レイド開始:719:59:45……』
『ユニーククエスト【我が身は人と共に、色災を破る】が進行しました』
二度目の決着