オハナシの後にやる事は
新大陸の前線拠点に建つNPCが運営する蛇の林檎、其の新大陸支店で食事をしていた所に
紆余曲折有れど、其の戦いで
システムアナウンスとシステムウィンドウの確認で、彼が受注しているユニーククエスト【インパクト・オブ・ザ・ワールド】の第七段階かつ、ユニークモンスターが二体倒されてワールドストーリー【シャングリラ・フロンティア】が第六段階終了する前までに、二つの大陸に蔓延る始源存在を三種以上発見・討伐するという【我が身は人と共に、色災を破る】で最低討伐規定ラインまで残り一体となった。
戦闘後ペッパーはライブラリのミレィ含む多くのプレイヤー達と『オハナシ』し、
蛇の林檎に急ぎ戻れば、店を利用していたプレイヤーにNPCの視線が一挙に向き、ノワを抱えて両肩にディアレとアイトゥイルを乗せたカルネ=
「おかえりだ、
「まぁ一ヶ月経つと再出現するけどね………」
始源存在達を根本から駆逐する術は無い物なのかと記憶を捻り、天覇のジークヴルムのユニークシナリオ【来たれ英傑、我が宿命は幾星霜を越えて】、其の決戦フェーズにて最終試練発動前のジークヴルムが述べた『始源を組み伏せ使役する』というワードを思い出し。
続いて
(ただ貪る大赤依自体は『オートファジー誘発させた後に、大赤依を隔離拘束すれば確実に自滅する』って戦略的考察のファイルに書かれてたから、方法によっては『簡単に倒せる気配が有る』んだよな…………。尤も其れ自体が『簡単じゃないからこそ』大問題な訳で)
思えばサイガ-0が持つ双理の鎧と
白と黒・光と影・表と裏………本来交わる事が無かった要素が一つの形と成って、シャングリラ・フロンティアという
「あのー、ペッパーさん。どうしました…………?」
「始源存在の事で色々考えてて。思えば新大陸の始源存在は赤色以外の情報が出て無いから、広範囲探索必須かなと」
プレイヤーの一人から質問され、此方が答えたのを機と見た他の者からの質問連打を浴びせられたペッパーは、答えられる事柄に関してはキッチリと答え、秘匿する部分はペンシルゴンへ連絡をといった回答を徹底。
一先ず蛇の林檎を出ても付いて来るプレイヤー達の質問の連鎖に次ぐ連鎖を捌いた後、宝鍠趙弩剣や皇金剣を始めとした大赤依戦で耐久値を減らした武器達を回復させるべく、海上ギルドの鍛冶師組合『鐵打ち達の集い』に在籍し、ペッパーが育成に関わる
『ワンッ!』
「む、其の声はノワか?………いや誰だ君は?!?」
ノワの一鳴きと視線の先、大きな巨体でヴァイキング衣装で身形を整えた、年季と箔が付いた鞭を襷掛けの如く巻く、
「えっと、ペッパー・
「…………んん?ペッパー・天津気だと………?」
ルギニアス本人が
果たしてどういう理由かと考えれば、彼女と出逢った時はマクティスシリーズを纏った状態で女の状態だったのを思い出し、ルギニアスがどんな反応をするのか興味半分、周りのプレイヤー達がペパ子ちゃん降臨によるハッスル不可避の頭痛半分の中、青の聖杯で性別反転をすれば其れを目視したプレイヤー達が、刹那に黄色い声を上げた。
「御久し振りです、ヴェイノムスのルギニアスさん」
「おぉ!グランシャリオのペッパー・天津気じゃないか!元気にしている様だな!」
此れを見て確信したのは、巨人族の者達の反応は
「して、グランシャリオのペッパー・天津気よ。君は『アラドヴァルのサンラク』の知り合いであり、彼を連れて来れる数少ない者だと波濤を越えて来た者達が噂しているが、其れは本当なのか?」
「はい。アラドヴァルのサンラクに何か御用が有るのでしょうか?」
「あぁ。実は我々巨人族の長である『
称号【白き竜を落とす者】とアイテムの『白の菌丸核』は白竜ブライレイニェゴのラストアタッカーを証明し、ジークヴルムのユニークシナリオ攻略報酬として配られた『白竜の魔菌』は白竜ブライレイニェゴ討滅の証として機能し、魔菌と関係がある亜人種NPCに対する好感度やイベントに関わる気配を感じる。
他の巨人族のNPC達も羨望を中心とした視線で此方を見ている事からして、身体から出す
そんな一幕を経た後、ペッパーは仲間達を連れて鍛冶師組合『鐵打ち達の集い』へ向かい、丁度別のプレイヤーの武器修繕を終えたル・ジニシィを発見、他の鍛冶師NPCや鍛冶師プレイヤーがペパ子ちゃんの到来に視線を向け、ザワザワとガヤり始めた中で彼女も気付いた様子で声を掛ける。
「おぉ、ペッパーか…………って、何で女の姿になってんだい?」
「まぁ色々有りまして…………武器の修繕を依頼したいのですが、良いでしょうか?」
「見せてみな」
小さく頷いて、
一つ、また一つとカウンターに乗せられる業物の数々に、周り目は丸くなり、向けられる視線は強まり、そして此の世界で現在最もホットな武器として知られる、宝鍠趙弩剣と皇金剣が取り出されれば、必然的に鍛冶師や利用客の視線が一挙に集まる。
「こりゃまた…………、どれもこれも随分な逸品じゃないか」
「何れアスカロンを元在る姿へ神化させる為にも、色んな武器を直してどんな特色を持っているのか、ル・ジニシィさんには知って貰いたいですから」
「…………色んな奴が作った物を見て学べって事かい?」
「はい。色々な武具を直したり触れれば、アイディアも浮かぶ………鍛冶師ってそんな生き物だと思いますから」
「…………解った。アンタの武器、鍛冶師としてキッチリ直させて貰うよ」
武器を預けて彼女にマーニを支払えば、やはりというか利用客や他の鍛冶師から質問連打をペッパーは受ける事になり、更には『ペパ子ちゃん用に作った衣服を着て欲しい』と出て来た者まで現れ、数十秒後に鐵打ち達の集いを統括しているNPCが出張った挙句に、『店内は御静かに』とドスの効いた一喝で静かにさせられ。
其の隙にペッパー達一行は組合を後にし、前線拠点内に在る宿屋に移動から一番良い個室部屋を取って、ペッパーはセーブ&ログアウトをして此の日のシャンフロを終えたのだった…………。
存在価値は単純なだけじゃ測れない