まだまだ続くよ、ボスラッシュ
取り敢えず再現ウェザエモンは倒した、もといオルケストラが奏でた歌の流れで状況再現を行ってクリアに至らせた。
そしてオルケストラから出された、仮称ウェザエモン楽章の歌詞は──────
『天よりの一閃、重なる光、交錯し…………戦士、刃を見据えて………光を穿つ』
『風は雲を薙ぎ、
『遥かなる古兵、意志を紡ぐ勇者達………戦刃を重ね、天を征する、技を越えて………!』
『そして、墓守は、永く、眠る………、最後に見るは、永劫の想い誓った、愛しき人………』
──────という内容だった。
「再現ウェザエモン相手に色々試せたのは良いが、やっぱ相手が相手と有ってキツいぜ………」
オルケストラが題材として出すユニークモンスターは、奏でる歌詞の条件を満たせば次の段階へ早く進めたが、他のモンスターはそうもいかないのだろう。
オルケストラに挑む際の『一つのライン』として頭の片隅に置きつつ、次の相手は誰やらと待っていれば、エリーゼの歌声が劇場に響いて戦場を変えて行く。
『サンラクの紡いだ物語。第三楽章……【悲劇の終幕を、死後に改め】』
「…………此れは流石に覚えてんだよなぁ………」
エリーゼの歌詞と共にコーラスが更なる盛り上がりと、
サンラクがインベントリアから頭部から少し離れた位置に灯を燈す、
「っと、危ねぇ」
歌詞の内容にフィールドの状況、そしてシチュエーションの逆算から、彼は此れがユニークシナリオ【
そして繰り出される黒布による視線誘導、本質は自身の影を伸ばした上で敵対存在の影に繋ぐ事による手元への転移、そして大鎌による首チョンパで即死を叩き付けるといった、タネが割れていなければ文字通り『
だがサンラクにとって黒死の天霊とは、『既に最適化が済んでいる相手』であると同時に、其の挙動やモーションに予備動作等の情報も『適応済の相手』で。
其れ故に彼は女死神が繰り出す死に直結する影の掴み、状態異常と体力をゴリゴリ削るのデバフオンパレード、更には切り離した影で転移を仕掛ける行動でさえ、其の全てが『折り込み済みの相手』なのだ。
『満ちる瘴気の、霧の中………黒き死の嵐。彷徨い………光、導かれ………首無しの、騎士は、現れる………』
「生憎、お前の動きは既に最適化が済んでんだ。さっさと来いや、
弦楽器のハーモニーが喪失骸将の出現を演出し、再現された渓谷の一画より錆けた斬首剣を持ち、馬に跨った首無しの騎士が登場。
対する黒死の天霊も幾多の生命を屠った鎌を仕舞って、其の手を喪失骸将に伸ばすも阻まれ、同時に流れるは此の楽章攻略に繋がる歌詞。
『巡り、巡りて、巡り合い………死の別離が、二人を………引き裂く、其の前に………。探せ、探せ、記憶を、思い出よ………見付け、追い掛け………』
「『取り戻せ!』だろ?知ってるぜ、後に何すりゃ良いのかもなぁ………!」
再現喪失骸将が再現黒死の天霊と鉢合わせした瞬間、サンラクは周辺を見渡し、喪失骸将の失われた首を抱えてクスクスと
「いぃぃいたぁあああああ!」
『雷光よ、星光よ、引金を引け………!閃よ、駆けて、駆けて………!悪しき霊に………裁きを、下す!』
「もういっちょ頼むぜ、
墓標の大剣を刺突体勢で構えて
「死に晒せオラァ!!!」
背中から串刺しからの振り上げで、生前の死因と同じ開きとし、空中に放り出された喪失骸将の首を
「御届物でーーーーーーーす!!!!」
トドメにオーバーヘッドシュート。オルケストラが再現した故に特殊なのかはそうでないのかは解らない物の、空中を吹っ飛んで行く喪失骸将の首が誘導され、胴体と首が合体した事で焔将軍と喪服の死神は再会し、其の指先が触れ合って重なった。
『そうして、分かれた二人、触れ合いて………遠き別離より、二度と分かたず、共に消ゆ………』
「再現までラブロマンスかぁ…………ポップコーンとコーラ無い?」
無いですかそうですかと思っていれば、曲調が代わり、歌詞が流れ、ゆっくりとした間奏を経て、舞台は一気に切り替わる。
『サンラクの紡いだ物語。第四楽章………【夜空、地の月】』
「うおぉ!?」
劇場が震え、渓谷は消え、代わりに舞台に生えるは無数の
次から次と水晶が生えて、生えて、生えまくり、構築されたバトルフィールドに君臨するは黄金の水晶に身を包む、同族を喰らう事でしか己を満たせぬ偏食個体、そして同時に戦闘特化に進化を遂げた
「……………乱数の揺り戻しが来そうだ」
水晶群蠍に金晶独蠍を使った金策、煌蠍の籠手の補修素材や
大体の挙動やモーションに攻撃手段は知っているも、此の金晶独蠍は『果たして何時倒した時の個体なのか』をハッキリしない事には、変な所で足元を掬われかねない。
「細かい所は歌詞とニュアンスで補完する………!」
いざとなれば乱数の女神に責任転嫁する心積もりで、チャレンジ・ザ・スコーピオン・ハンティング・アゲインッッッッッッッッッッッッ………!!
再現蠍に立ち向かえ。