再現サンラクの実力や
『……………』
「ッ、ぬ、ごぉお!?」
そして其の結果はサンラクが力で負け、仮面を着けた『サンラク』がサンラクの持つ傑剣との憧焉終刃の柄尻を傑鎚との憧焉終鎚の鏡面で軽く………まるでソフトタッチの如く殴り付けて手からスッポ抜けさせ、再現された
『サンラク』の蹴りを認識していた事で、サンラクが習得しているマクセル・ドッジアーツの半オート回避スキル:
「ぐぶっ!?」
ボンッ!と言わんばかりの圧縮された空気の解放に似たSEと共に、三日月蹴りを放った『サンラク』の間合いがグンと伸び、サンラクが右肘を差し込んだ直後に脇腹を赤い籠脚の爪先で蹴り抜かれた。
先程の回避で五メートルは開いていた間合いが、深厳戟響脚の機能たる【
「こんの…………!」
受け身と転がりで立ち直すも、体力を四割削られた挙句に右肘は痺れが伸し掛かる。二刀流は相手に分が在り、単純な力比べで『負けた』事実からして相性が悪い。
何より相手は歌姫から仮面を授かる前が、ヴァイオリニストのマネキンという『口を持たないのっぺらぼう』である事も、サンラクからすれば『非常に不味い』。
何せ
ならばとサンラクが取り替え、右手に握るはビィラックが作りし片手剣、形状こそ
夜間の起動の為に生み出される刀身は赤く、刀の如き曲剣の姿を示し、昼間で得られた日光の魔力を参照・其の量に応じて飛ぶ斬撃を飛ばす『
銃剣の二刀流、
楽章の合間でワカモーレには予め魔力をチャージし、境光の宝剣も昼間の時間帯にチャージ出来るだけ貯めて備え、装填弾丸より三発発射と共に、夜光刃の飛翔斬撃を手数重視の連斬として繰り出す。
狙いは兎に角『サンラク』の間接部と急所、足周りは深厳戟響脚・腕周りは煌蠍の籠手が覆い、狙える部位が必然的に絞られるが、『ふくらはぎ付近』を狙われると嫌で有り、其処以外を連動して狙われた時に一番嫌な箇所は『太腿と鎖骨の近辺』なのは、他でもない
防御行動を取れば、確実に取捨選択を迫られる、鎖骨を守れば太腿と鳩尾が空き、太腿を守ると当然鎖骨が空く。そして両方を面制圧の如く狙われたなら、ダメコンか防衛専念と必然的に取れる選択肢は狭まれ絞られ、収束して最後には決定的な隙となるのだから!
─────────が、此処で『サンラク』が取った行動は、サンラクの予想に沿いながらも其の道とは『違う物で』。飛翔する弾丸と斬撃が差し迫った中で、今此の瞬間に居た筈の『サンラク』がサンラクの前から消えたのだ。
「ウッソだろ!?」
『サンラク』の背中に靡くマント、魔法を記憶し代行する
先程の三日月蹴りで体力を削られ、瞬間転移で何時やられるか解らぬ以上、カウンターで現状打開の策を掛ける以外に『サンラク』との戦闘に置ける優劣の矢印を変える方法は、今の自分には考え付かない。
自分の死に直結する映像を脳内に発現する、第六感とも走馬灯とも取れる視覚補助スキルたる『フューチャー・ヴィジョン』に、使用者の視界を左右側面にも適応しつつ、敵の位置を視線が自動で追尾して身体の軸を其の方向に動かす『
そして装備中の武器で軌道をなぞって当てる事で、最高ダメージ数値を叩き出す
数度の打ち合いを経た事で、サンラクの脳内で打ち出された結論───────其れは此の『サンラク』のステータスは自分の
先ず間違い無く自分の
フューチャー・ヴィジョンによって見えた、自分の死ぬ瞬間の映像では『雷速初歩移動中に『サンラク』がウツロウミカガミを残して移動し、煌蠍の籠手から水晶弾を発射から地面を叩いて逃げ道を塞ぎ、封雷の撃鉄+
だからこそのフューチャー・ヴィジョン、だからこその阿修羅の覇眼、だからこその星幽界導線………何れ挑む事になるだろうとオルケストラに関する情報を事前に精査し、相手が臨界速の煌蠍の籠手で殴り付けるならば、境光の宝剣を進行ルート上に投げてワカモーレを発射。
其の空隙に
フューチャー・ヴィジョンの通りに『サンラク』が初見殺しの雷速初歩移動と、ウツロウミカガミを移動中に残しながら水晶弾の発射、クロスカウンターの如く境光の宝剣を投げつつのワカモーレ射撃、其処に神律燼風で別離れなく死を憶ふを展開した……………其の時。
『サンラク』の行動がサンラクの見た予測の映像から
「…………は?」
予測された通りに『サンラク』は臨界速を使った、其処まで
百回やって二回か三回成功するかの乱数の領分に在る臨界速中の瞬間転移、其れを『サンラク』は完璧なタイミングで成し遂げ、四歩目の超加速で間合いを一気に潰し、コツンと………臨界速中で有りながらも『あまりにもソフト過ぎるジャブ』を当てた。
「ま、さか…………ブッ!?」
メギャリと、胸部が潰れる程の絶大極まるノックバック、軽い一撃に反比例した極大なる衝撃がサンラクの身体をブッ飛ばす。
そんな御大層な破壊力を発揮し、拳を振り抜いた際の出力で威力とノックバックの比率が変動する、其のスキルの名は
シャコパンチを食らったヒトデの如く飛んで、幸運のステータスが一定以上保有している事で発動した食い縛りで、
そうして漸く、意識が途切れる寸前にサンラクは。歌姫より仮面を授かって立ち塞がった、『サンラク』という存在の
(
鳥頭は正体を知る