VR初心者ゲーマーが往くシャングリラ   作:ガリアムス

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対策の鍵を握るのは




唯一人(ただひとり)へ贈る歌 〜其の九〜

昨日は濃厚な時間だった…………再び現れた(むさぼ)大赤依(だいせきい)をブッ飛ばして討伐し、ユニーククエスト【我が身は人と共に、色災を破る】で倒すべき始源存在の規定ラインまで残り一体となり。

 

其の戦いで宝鍠趙弩剣シャガル=ニュアの持つ切札、皇金剣アンティアレスとの合体能力:極撃形態(アルティマモード)を解放した事により、戦いに参加していたライブラリのミレィ含む多くのプレイヤー達と『オハナシ』して、森人族(エルフ)の里・ティアプレーテンに帰還。

 

其のティアプレーテンから空中機動で前線拠点に帰り、アイトゥイル・ディアレ・ノワ・カルネ=103(ヒトミ)を回収から、海上ギルドに在る鍛冶師組合『鐵打ち達の集い』に居る魚人族鍛冶師(マーマーンスミス)で古匠のル・ジニシィの元へ向かう前、巨人族(ギガント)の女NPC・ヴェイノムスのルギニアスと再会。

 

一度は見間違えられ掛けたが、青の聖杯で性別反転を行い誤解を解いた後、彼女から『アラドヴァルのサンラクに我等巨人族の大使館へ来てくれと、無双の双剣(モラ・ベガルタ)のディルナディアが言っていた』と言伝を受け、其の後に海上ギルドに在る鍛冶師組合『鐵打ち達の集い』へ行き、彼女に宝鍠趙弩剣と皇金剣含めた武器達の修繕を依頼後、前線拠点内の宿でセーブ&ログアウト。

 

そうして今日は大学の講義にバイトで汗水流して帰宅すれば、ギャラクシア・ヒーローズ:カオスの製品版が遂に届いたので、十一月に行われるレオノーラ・ロジャーとのイベント戦にも備えねばなるまい。

 

夕食を取ってシャワーと歯磨きで口を整え、講義の復習をした後にシャンフロへログインして迅速に移動から、鐵打ち達の集いにてル・ジニシィから修繕が終わった武器達を受け取り、本人から『宝鍠趙弩剣と皇金剣は完全修復にもう数時間掛かる』と言われたので、数時間後に取りに戻ると伝えてファストトラベルで致命兎(ヴォーパルバニー)の国・ラビッツの限られた者のみが足を踏み入れる事を許された場所、兎御殿まで戻った所でサンラク・サイガ-0と其々のヴォーパルバニーに征服人形達と遭遇したのだが…………

 

「という訳でペッパー、力を貸して欲しいんだが」

 

ヴォーパルコロッセオに移動し、そして唐突に協力依頼をされた事でペッパーは困惑した。

 

「……………うん、待ってサンラク。ちょっと話の主旨と根幹が見えてないから、話に付いてけないんだけど」

「まぁ軽く纏めるとオルケストラの最終楽章で出て来た『サンラク』をブッ飛ばす為に修行するから、お前が持ってるグランシャリオの力を借りたいってのが本音」

「………………?????????」

「代理回答:オルケストラが産み出した契約者(マスター)の上位互換攻略」

「えっと実は…………」

 

サンラクと契約したエルマ=317(サイナ)に、サイガ-0の話を纏めた所『冥響のオルケストラの第一から第四楽章はランダムに選出された強敵難敵との再現ボスラッシュ、最終楽章はプレイヤーのトレースAIを産み出す。其の再現元のプレイヤーの持つ武器・防具・アクセサリーは愚か、スキルや魔法までも完全にコピーした上で扱いも上な状態、更には二割か三割増しのステータスを以って襲い掛かって来る』───────というらしい。

 

「…………ヤバくね其れ?少なくともオルケストラは『ギミック系なユニークモンスター』の雰囲気がするんだが………」

「言うて俺も二回しか挑んでないから、完全にオルケストラに対する答えを掴めた訳じゃねーけどな…………」

「其のランダム選出された再現モンスターズ乗り越えてる時点で、サンラクのメンタルやら含めて滅茶苦茶強いと思うんだが…………」

 

クソゲーマーは理不尽に対する耐性の強い者が多く、サンラクはそんなクソゲーマーの中でも初見殺しの策を多用する傾向を持つそんな彼が、勝ち筋が見えないと言う冥響のオルケストラ(ユニークモンスター)

 

最終楽章のプレイヤーの上位互換トレースAIの打倒は、オルケストラ攻略に置いて絶対に避けて通れぬ、越えなければならない戦いでもあるという事だ。

 

「解った、取り敢えずサンラクと同じ上裸状態に…………あ、女姿だったわ」

「んじゃ此方も女なるわ」

 

流れる様に青の聖杯、相変わらず判断と行動の踏ん切りが早い。となれば此方も、出来るだけの事をしよう。

 

星帝剣(せいていけん)グランシャリオを右手に取り、刻まれたリュカオーンの愛呪による装備不可の権能を一時的に取り除いた後、くるりと回して左手で鞘を持って柄を右手で抜剣。

 

世界の真理書【深淵編】が宝玉として収まっているのを確認、そうしてペッパーは墓守のウェザエモン………ウェザエモン・天津気(アマツキ)の選んだ御業や選ばなかった御業を使う時と同じ、其の技の一端を『使わせて貰う』という大前提の元に言霊を紡ぐ。

 

「すぅ………ふぅ…………。深淵のクターニッドさん、貴方の御業───────使わせていただきます!」

 

グランシャリオに収められた三つの宝玉、其の内の一つが輝きを放ち、ヴァイスアッシュが力を込めて五つの星に関わる逸品を加えて打ち、真化を重ねて至った業物の鋒に『小さな円が生まれた』。

 

「いくよ、サンラク─────Analysis(アナライシス.)

 

フォンと、まるで一昔前の宇宙戦争で選ばれし者のみが使えた、超光熱のレーザーソードを振った時に似た(SE)と共に光輪は飛び、サンラクの頭上にて停止からのスキャニングを一秒足らずで行い、グランシャリオの鋒へと戻る。

 

「─────Reflexus(リフレクス.)

 

続いて述べた言霊により、グランシャリオの鋒よりサンラクを読み取った光輪はペッパーの頭上に移動、其処から放たれた光を通じて『サンラクの挙動が脳内に広がって』、気付けば左手に傑剣との憧焉終刃(エスカ=ヴァラッハ)を展開・装備し、サンラクが剣か鎚武器の二刀流をやっている時の『逆手持ち交差構えの体勢』になり。

 

「…………やっぱユニークモンスターの技発現はエグいだろ」

「先生の鍛冶が凄いとしか言えないんだよね…………」

「まぁ良い………やれる事は全部やって、あの『サンラク』をブッ倒す経験値を積み重ねる………!」

 

傑剣への憧刃(デュクスラム)&傑剣との憧焉終刃(エスカ=ヴァラッハ)の二刀流で装備し、サンラクもまた逆手持ち交差構えの体勢を以って応じ。

 

サイガ-0達が観客席から見守る中、対オルケストラ・最終楽章:『サンラク』攻略の為の特訓が始まった。

 

 

 






双極よ、交わりて


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