次にやる事は
最後は互いに銃火器をかなぐり捨てた、ウィールスマッシャーによる近距離のラッシュ対決に縺れ込んだ果て、紙一重の差で上下反転による回避に間に合った威剣刃のアッパーカットが拳堅伏耀の胴体と胸部を抉り削ってブッ飛ばした事で決着した。
僅差で負けた事が余程悔しかったのか、ルストが『もう一回ッ!』と言ってネフホロに引き留めんとした物の、ホットペッパーも『此方もシャンフロで大切な予定が有るからゴメンね』とやんわり断って、ネフホロよりログアウト。
早めの夕食として昼に新しく炊いた白米と玄米合わせの御飯・大根と油揚げの味噌汁・鮭の塩焼き・人参と胡瓜の浅漬け・梅干しからなる和風定食を作り、大根の葉と皮はしっかり洗って漬物やざく切りにして別の料理に使う為、容器に入れて冷蔵庫に保管。
食後に食器を洗って片し、シャワーを浴びて水分補給にトイレを挟み、シャンフロへとログインしラビッツからホルヴァルキンにファストトラベル後、都市最奥部の地下神殿で
エイドルトにて待機していたアイトゥイルとディアレと共にラビッツに帰還後、ビィラックに黄金のマグマ・
ポイントが有るイレベンタルとフィフティシアの間のエリア・
「やぁやぁ、
パワー is ジャスティスの極みを信条にしながら
他にも双狼戦争の談合前に訪れた黒狼館で見た双子のプレイヤーを初め、元穏健派で実力も上から数えた方が早い粒揃いの精鋭達と、何故かペンシルゴンが一緒に居たのだ。
「因みに位置が解った理由を聞いても?」
「アルトランティア遠征であーくん、ヒトミちゃんにニーナちゃんと連絡取れる様にしてたじゃん?其の御陰でそっちの状況把握出来たのだよん♪」
「あ〜………そりゃそうなるか………」
いざという時の緊急連絡手段をペンシルゴンが悪用すればそうなるとの実例を、まざまざと見せられ付けられる形になった中で「コホン」という咳込みが、漂う空気に風穴を空けて注目が集まった状況からサイガ-100の口を開く。
「改めてペッパー君には感謝を。時間は相応に掛かってしまったが、こうして万全の状態で影狼討伐戦に持ち込む事が出来た」
「メインはサイガ-100さん達黒剣、俺は補助に徹するのみです。其れから一応此れを貸しておきます」
対リュカオーンに有効な、アトランティクス・レプノルカの素材で真化した
七つの穴に三つの宝玉を納めた剣身が現れ、空いた片手で一つずつ宝玉を外し、残り一個になった状態から黒剣の面々を見て。
「…………覚悟は良いですね?リュカオーンを呼び込む以上、俺達はもう後戻りは出来ません」
「無論だ。其の為に準備をして、其の為に鍛えて来たのだから。そうだろう、皆」
『『『『応ッ!!!!!』』』』
「…………其の覚悟に、覚悟を以て応えましょう」
最後の一つを取り外した瞬間、嘗てリュカオーンの光を奪った事でベッタリと
直後、近辺に放置された瓦礫のオブジェクトに質量を持った『重み』と、四足歩行の生物が高所から着地するのと『同じ音』が響き、全員が其の方角を向く中でペッパーは一人、グランシャリオを右手に握り締める。
「サイガはんから聞いっとった、リュカオーンを誘き寄せる得物ってのはホンマやった訳かいな………」
「ポルターガイスト存在らしいから、自分の魔法弓に団長の固有魔法で何とかなるか………」
「うふふ〜………腕が鳴るわぁ………!」
黒剣面々が武器を構え、視界の先の鉄屑の山の頂で狼特有の唸り声と向き合えば、暗闇に黄金の双眼は浮かび、闇が固まり、其の身姿を『狼』の物へと変えていく。
「やぁ、リュカオーン。今回の主役は彼女達の俺はあくまでも補助の立場…………とは言え、俺はお前を相手に手を抜く手緩い真似はしないし、全力でぶん殴るから──────よろしくな?」
『グルルルルルルルル………!』
不敵な笑みと共にペッパーが封熱と封雲の撃鉄達を鳴らし叩き付け、左手に聖盾イーディスと雲の両手に
ペンシルゴンにとっては二回目、ペッパーにとっては三回目、サイガ-100にとっては幾度目ともなる夜襲のリュカオーンの影との戦が幕を明けた。
いざ、影狼狩り