其れが示す意味
ユニークモンスター・
オルケストラが居る征服人形達の拠点・
「ふむ……………うむ、成程……………」
そうして一通り目を通し、
「一先ず『冥響のオルケストラのユニークシナリオEX』、クリアおめでとうミレィ君。…………とは言え、其の表情は『あまり嬉しそうでは無い』ね?」
「まぁ、そうなんですよね〜………。いやはや、
「確かに、其の気持ちは解らなくもないよ」
ユニークモンスターの撃破アナウンスと共に凱旋し、教室に戻って来たミレィが齎した真理書を読んだ者達は、浮かれた気分から一気に谷底へ蹴り落とされた様な気分を味わった。
世界の真理書…………其れはユニークモンスターに関係するユニークシナリオEXを
現在ライブラリが持っている世界の真理書は、深淵のクターニッドを満足させて得た深淵編、天覇のジークヴルムを打倒し復活を見届けた天覇編、そしてミレィが冥響のオルケストラの最終楽章のローレライを
そしてクラン:
ミレィが冥響のオルケストラ攻略を成して手にした、世界の真理書「冥響編」…………此れを見ればオルケストラに関わる神代の大いなる遺産は解らずとも、オルケストラという存在の出自やらが解ると歓喜したライブラリだったが─────────其の冥響編には『問題が在った』のだから。
「世界の真理書【冥響編】………
ミレィが持ち帰った真理書は、完全な攻略本でも無ければ設定集でも無い、書物のタイトルには『偽典』と名付けられており………記載された粗方の文章に目を通し、記憶を辿った
もしも前知識無しで
「いやぁ、予想出来そうでしたけどねぇ〜。………まさかハッキリと『分岐』させてくるとは………」
「
「一見すると『何も問題ない風に見える』のが、余計に腹立つ上にタチが悪い………」
「ミレィが偽典からして、サンラクさんは
「流石シャンフロのツチノコ、ルート分岐すらも正しい方を選べたのは伊達じゃないか………」
事前に考察と話し合いをして見出した事柄からルート分岐が有り、実際に見せられた事で彼等彼女等は否応無しに理解するに至った。そして理解出来たからこそ、其の後にライブラリが『やるべき事』は決まっている。
「取り敢えず独奏は正典ルート、フルオーケストラは偽典ルートに改名するが………。此の真理書どう思うよ?」
「そりゃ言われるまでも無いでしょう?」
「此の程度の設定集で、我等考察厨を満腹にさせられるとでも思ってんのかね?シャンフロ運営は」
「オードブルどころかアミューズブーシェにもなりませんな」
「ぶぶ漬け食ってろと宣告された気分やわぁ〜、腹立つぅ…………」
「正体の記載は雑な上に、産まれた起源に過程所か道筋も書かれていない………。言い換えると『速さ重視の突貫工事で作られた、ストーリー序盤までしか載ってない攻略本』みたいな物ですね〜」
「其れは君の世代から随分前の………というか、私世代くらいのゲーマー界隈のあるあるではないのかね?」
「古きを掘り起こす先生が何言ってるんですかねぇ……」
「…………其れでも判ってる事は一つ。此の真理書とミレィ君の情報、オルケストラの正体は『音楽プレイヤー』だという事だ」
得られた情報は有るが、其の先へと進む為の鍵が無い─────────今のライブラリが抱えている問題は其れであり、同時にクランメンバー達も答えを導かんとして会話を加速させ始めた。
「そうなるとオルケストラ関係で、他に調べられる事はまだ有るかな?」
「楽章中の劇場内に更なるギミックとか有ったり?」
「リヴァイアサンとベヒーモス、其々を徹底的に洗い直すのが先決かと」
「影法師の試練も何かしら含んでそうな気がしますよ!」
「勇魚ちゃん相手にギャルゲー再開と、象牙マッマに色々聞いたりする必要有かぁ…………」
「勇魚の奴、愛想良い風に見えて大体好感度固定なのが厄介なんよ。寄り道でルーレットで遊んでた知り合いが、勇魚に冷めた白い目で見られてた」
「頭ギャルゲー畑や頭恋愛ゲーの奴等が、勇魚相手に『こりゃちょっとキツい』って折れ掛けたり、匙投げそうになってる時点で相当だよ………」
「うーん…………、やっぱり
「いやー、その線は無い寄りだと思うけどなー………。ミサイルランチャーやらの危険物を回収してる事をして、要は『彼女達は原始人に核を持たせないよう活動してる』訳じゃない?そしてオルケストラに此処に留まって貰う為に、三つのプロトコルを設定した感じだし」
「音楽プレーヤーに足でも生えるの?」
「ミレィ曰く劇場内の壁に埋め込まれてたらしいし、流石に其の線は薄いだろう。オルケストラの持ち出し案件以外で征服人形が総出で動く事は無いそうだから」
「生徒諸君、積もる話は有るが此方を見てくれ」とキョージュの一声で全員の視線が向いた。
「我々ライブラリの目的は、先陣を切る事にはない。我々は先行く者達を後押しし、拓かれた道を調べ尽くす事こそが使命である」
クラン:ライブラリは情報を即座に公開する事はない。彼等彼女等とて人間でありプレイヤー、他の者達より先んじて情報を愛でる快感を完全に捨て、そして切り離す事は出来ないが、情報を明かす時は何時だって迅速を
「ペッパー君達とは既に談合済み、故にオルケストラのシナリオ発生条件の発表を行う。広報担当諸君、宜しく頼むよ」
「「「了解っす、キョージュ!!」」」
「そして我々は此れより、暫定正典候補者プレイヤーのサンラク君へのサポートも行う。異論は有るかね?」
「「「「有りません!!!!!」」」」
「結構!では早速行動へ移るとしよう!」
考察クラン:ライブラリが本格的に動き出し、そして約一時間後には『冥響のオルケストラで解っている事を纏めたライブラリの記事』が、シャングリラ・フロンティアの情報サイトやWikiを含め、一気に拡散されたのであった………。
至れずとも、進む事を躊躇わない