話を聞いて考えよう
片やビィラックには武器の修繕依頼と製作しただろう二本目の
「あ、ペッパーさん!」
「ペッパーさん、こんばんわです!」
「やぁ、二人共。此処に戻るのも久し振りじゃない?」
「はい!最近は忍者の皆さんに『龍星忍になる為の方法』を教えたり、ノワルリンドさんとジークヴルムさんの修行に同行したりしてました!」
「えっと僕はエルドランザさんと海に潜ったり、海中でお魚さんを釣ったり大陸棚で採掘したり、魚人族の皆さんの御使いを手伝いましたね」
秋津茜から聞き慣れない単語が飛び出したり、ノワルリンドとジークヴルムが修行していたり、レーザーカジキはレーザーカジキで色々やっていたりと、相変わらず旅狼面々は自由気ままにマイペースな自然体で
「あ、ペッパーさん!来たわね!」
「はい、ペッパーです。其の様子からして、完了と見て良いでしょうか?」
「そうっ!私はまた、成し遂げたわッ!貴方が渡してくれた素材達、姉弟子が古匠鍛冶師として初めて産み出した
パパパパーン!なるSEが聞こえてきそうな雰囲気の中、取り出されたイムロン製の煌蠍の籠手は、ビィラック製よりも水晶柱や針が細身を帯びており、全体的な厚さを削って横幅を広げて盾としても運用可能な状態にしたスタイルとなっていた。
「おぉ!………何というか、所々にエッジが効いてると言うか、尖端恐怖症の人には効果抜群な見た目と言うか………」
「私が作った煌蠍の籠手は、耐久面のリソースの一部を攻撃面に回してるからね。ほら、甦機装って
「其れ
ロールプレイが崩れて素の口調に戻っているが、ロマンを追う者の気持ちは解らなくも無いので、イムロンの言い分にも筋が通っている。
近い内に
「ペッパー、ワリャが注文しとった宝鍠趙弩剣が出来たけぇ。残っとる
「ありがとうございます、其のままで御願いします。其れから武器の修繕と聞きたい事が有るのですが、良いでしょうか?」
「構わん。見せぃ」
ビィラックより現物を受け取り、リュカオーンとの戦いで損耗した武器達を取り出せば、やはりと言うかイムロンの視線が注がれている。
其の視線は様々な武器達、もとい其の中でもビィラックが一番最初に作った宝鍠趙弩剣と
「宝鍠趙弩剣と皇金剣が、だいぶボロボロじゃな………」
「ちょっとリュカオーンの影と殴り合ったので」
「………ちょっと所か、ワチから見ても大事じゃろがい。まぁエエ………他は数時間で直せるが、此の二つは完全修復に三日は掛かるけぇの。早くても五日は必要じゃ………が、其処にイムロンが居るから半分仕事を回してやれや」
「という訳なんですが………『やるッ!!!』アッハイ」
イムロンの心情を察してか、ビィラックの提案で多数の武器達を分担して直す方向で話は進み、宝鍠趙弩剣と皇金剣はビィラックが担当し、他の武器達はイムロンが担当する方向で決まった。
取り敢えず武器修繕の話は付いたので、此処からはエレメオールブレイカーの強化プランを二人に聞く事にする。
「ビィラックさん、イムロンさん。修繕始める前に少し聞きたい事が有るのですが、良いでしょうか?」
「ん?何じゃ?」
「何々、何か武器作り?」
「えっと、黄金のマグマや冥府の王水含めた最高峰の素材で鍛冶が出来るじゃないですか。マグマは土で王水は水で、此の世界の基本属性は火水風土の四属性であり、其れと四属性の小鎚武器たるエレメオールブレイカーが何かしら関係が有るんじゃないのかな?…………と思いまして」
ロックオンブレイカーの製造秘伝書とエレメオールブレイカーを取り出し、古匠鍛冶師に至った二人の鍛冶師に見せ、此れで何かしらの強化のヒントや情報の断片でも得られれば万々歳としつつも、多くは望まずに答えに至る道筋を探す心持ちで居る。
「四属性の小鎚武器かぁ………確かコレってダメージ計算時に火水風土の四属性の判定が入る、私が作った超猫じゃらしLv.100と同じ多段ヒット武器の部類に有るのよね〜。武器の元になったモンスターの特色が、四属性を同居させてるのかしら?」
「何時見ても不思議な小鎚じゃけぇ………本来複数の属性を宿すんは難しいんじゃが、モンスターに由来している物は同居させる事も可能なんじゃ。鉱物喰いの蚯蚓や在りと汎ゆる鉱物を食らった蠍の皇帝も、其の括りに入るんじゃろうなぁ」
フラグ建築無しと来た………おそらく何かアイテムを揃えてないのか、強化に必要な別のフラグを建ててないかだが、ユニーク小鎚三兄弟達の別武器派生のユニークシナリオ発生で考えられるパターンは、此の場合は前者だろう。
アーテクレイブレイカーを
「あ、あの〜…………」
そんな時に声を掛けたのは、此処まで成り行きを見守っていたレーザーカジキであり。
「四属性の武器、自分が持っている物なんですが………。コレとか、どうです………か?」
そう言った少年が取り出した物…………『
鍛冶師プレイヤーのイムロンでさえ、長くシャンフロの
入手難易度や其の希少度合いから『レア武器中のレア武器』の座に君臨し、魔法職ならば誰もが一度は手にしたいと願い、そして手に入らず挫折した
彼の持ち物