一悶着の後先に
どうしてこうなった。
「あのさ、永遠。百」
「なぁに?私のあーくんー?」
「何だ、梓?」
「俺明日、講義やバイトが有るんだけど………何で『ビジネスホテルに連れ込まれたんですか』ね??俺が何か悪い事しましたか???」
「「そうだね、君が悪いんだよ」」
もう一度言おう、どうしてこうなった。
ショッピングモールデートとゲーセンでのナンパ男達相手に一悶着を経て、関係者や関係先から多数の電話が掛かって来たり、此方は一切手を出して無いし向こうが殴らんとしたと説明したり、兎にも角にも今後の大学生活や先々の人生に悪影響が出ないと祈るしか無く。
各陣営各々毎に十分な成果を得られた様子で現地解散から、其々が自分達の居場所へ帰る為に別々の道を行き、そして
そうして部屋に入るや否やベッドに押し倒された挙句、両サイドから二人にキスをされ、首筋やらを舐められたりと、永遠は嫉妬が強めな、百は歓喜が大部分を占めた上目遣いで此方を見ている。
「あーくんさ、ゲーセンでのナンパ男達相手にモモちゃん守ったじゃん?あの時のロシア語の意味………『解ってるよねぇ』〜?私としても『同じ事言って欲しいんだけどさぁ』〜〜〜??ねーねーね〜〜〜〜???」
「梓、あの時の君が言ってくれた言葉。アレで私は『腹の奥底がじんわりと熱くさせられた』………今の今迄に同年代の男子から言われても『こんな感情』は抱かなったのに、私は君のせいで『こんなにも変えられてしまった』んだ」
「アッハイ、本当にすいません逃げません、だから明日の朝までには解放し『『駄目に決まってる
嗚呼、此れは一徹不可避&翌日に影響が絶対出る奴だ。
心の中で
そうして彼は、嫉妬と歓喜の感情を向けた二人の美女達によって、逃れられない宴の渦中に放り込まれたのであった………。
あれから数時間。
梓は永遠と百を抱いて愛を注ぎ続け、其の首筋や指先には二人の歯形と接吻の生々しい痕跡が刻まれ、幾度も動いた事で身体中に汗と潮の雫と白濁の液がくっ付いている。
「うぅ………流石に精力剤やら食事やら備えてない状態で、其々五回戦は幾ら何でもキツ過ぎるわ………」
疲労感に苛まれながらも上半身を起こせば、右には永遠が左には百が居て、其々が先の戦いで絶頂して盛大に潮を吹き、身体を時折ピクンピクンと痙攣させ続け、汗と潮に白濁の液が身体を伝わせていた。
其れは生物が産まれ落ちてから生きる中で培う、次世代へ己の血筋と遺伝子を繋ぎ継承する事に等しく、牝達の艷なる得体をより強く牡に意識させて誘う華の如き、生殖本能を揺さ振る
「………水飲んでシャワー浴びて、ホテル内の自販機で食料買ってこよう………」
流石に此れ以上ヤッたら大変な事になると、二人に布団を掛けて自分はタオルを腰に巻いて移動、部屋に備え付けられた洗面台で水を一杯飲んで呼吸を整え、鏡を見れば歯形と接吻痕が首周りに刻まれており。
「コレどうしたもんか…………ん?」
戸棚の中を探せば、最近のビジネスホテルは其処の所が解っているのか定かでは無いが、まさかまさかのコンシーラー(複数色)が常備されているとは驚かされた。
歯形は流石に無理だが、接吻痕は何とかなれば勘繰られずに済めば御の字という物、取り敢えずはシャワーを浴びて身体を洗い清めて、水気を拭き取ってコンシーラーで接吻痕を隠し、服を着付けてスマフォと財布にカードキーを持ってソソソっと部屋を出る。
壁に取り付けられた案内板で自販機エリアを見付け出し、階段を使って移動から目的地に到着して飲料水にポカリ、カロリーメイトや菓子パン等のアイテムを財布と相談しながら購入して、迅速に部屋へと戻って行く。
(戻ったら戻ったで、また二人とヤる事になりそうな予感するが…………うん頑張ろう)
人には逃げてはならない時が有り、二人と愛と時間を享受する時間は其の中に当て嵌まる。階段を登って部屋前に辿り着いてカードキーでドアを開けて入れば、バスルームからはシャワー音が聞こえ、奥からは永遠が顔を出すや此方に小走りでやって来た。
「やぁやぁ、
「カロリーメイトに菓子パンや飲料くらいしか無かったから、あんまり期待しないでくれ。其れから流石に休み無しのブッ通しは此方が持たん…………」
「あーくんが私や百ちゃんを鳴かせまくってダウンさせちゃうから、片方はムラムラ溜まってハッスルしちゃうんだよねぇ………。御蔭で無限ループだよ、無限ループ」
「すいませんね………でも永遠が綺麗で可愛いのがいけないし、見え無い箇所に甘噛みやキスするのが良くない。─────────そんなに鳴かされたいのかい、子猫ちゃん?」
事実と見栄を張ってみた言葉だったが、どうやら永遠に対し『クリティカルヒット』した様で、赤面と歓喜で彩られた涙目からの口付けに舌を絡める、恋人同士のキスでは王道中の王道パターンでカウンターを仕掛けるという、ある意味数倍の威力でぶん殴られた気分になった。
「…………ホントにギルティですよ、あーくん〜!私の心をキュンキュンさせまくってギルティですよ、あーく〜ん〜………!!!」
「そりゃ良かった。永遠の弱点を一つ知る事が出来たからね」
「ッ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」
赤面からの顔を胸に埋めて両腕でポカポカ小突く、恋人が行うと嬉しい&続けられると痛いが押し寄せるシチュエーションを、恋愛系のゲームでは無く実際に食らう側になるとは、人生は解らない物である。
当然ながら『キュンキュンさせまくった罪(永遠命名)』に問われ、菓子パンやらカロリーメイトに飲料水を『はい、あーんや口移しでやり取り』してイチャ付き、途中でシャワーを浴びてリフレッシュして戻って来た百も加わって、連戦再開の運びと相成り。
そうして朝四時辺りで御開きとなった頃には、梓は他者から見ればヒョロヒョロのエイリアンで、永遠と百はツヤッツヤの状態という光景を伴う形で、世間体も踏まえて其々一度家へと戻る為に朝最速発車の交通機関へ急ぎ足で向かったのであった…………。
食われに食われて