見せろ切札
ヴァイスアッシュの朋友であった今は亡き
修繕に関わったビィラックが言うには、
非物質性の炎属性の槍なる必殺技、本来貫通力に秀でたのが槍の特徴と特色でありながら、アラドヴァルの焼燬は貫通力は乏しく爆発と範囲攻撃に秀でている『何ともチグハグな大技』を保有しながら、其の必殺技はサンラクが所有している武器が持つスキルや能力を見れば『上位かつ指折りの威力』なのだ。
「燃えろ灼熱!燃えろ闘魂!隻腕だろうが弱者だろうが、強者に難敵相手に食らい付いて食い破るのに、手足の本数と多い少ないは関係ねぇッ!!!」
アラドヴァルを握る左手と掲げる左腕が物理的に金炎で燃えているが、体力を減らして此方にスリップダメージを与えている訳では無いらしい。
そして金に輝き、今にも
「シャア、行くぞ皇帝陛下ァ!!」
爆ぜるが如き灼熱と力、数時間戦って皇金世代がペッパー・
そして此処に来る前は愚か、ペッパー含めて
「本当にありがとう、マクセルさん!!!」
マクセル・ポートマン創設、回避を主眼に置いた格闘術マクセル・ドッジアーツの
そしてサンラクは『よく知っている』──────
一つは『己の損壊を覚悟した上で尻尾の先端に在る針を敵対者を貫き仕留める』か、もう一つは『巨躯を大きく振り回して背中から敵対者を空中に放り投げて鋏や針にビームで仕留めるか』の二択であり、そして黄金に輝く皇帝が取った行動は…………後者の大回転による振り落とし兼薙ぎ払いだった。
「其れを待ってたんだよッ!」
普段ならばインベントリアに回収していたのを、いざという時に備えてインベントリに回収していた
「サイナ!歯ァ食い縛って、覚悟を決めろ!」
「問題有りません。
「多分此れは蛮勇だわスマン!!」
「……………
ギャオンギャオン!ともギャリリリリリン!とも言える駆動音を鳴らすサーキュラーソーと、バランスを崩されて威力が落ちた聖剣による横薙ぎ一閃が激突し、激しい火花を散らし合う。
「ッ!?」
だがしかし腐っても金晶独蠍にして次代の水晶群蠍達を守る決戦個体たる皇金世代。
サンラクの突発的な重量不意打ちにすらも耐えて、分霊サンラクに支えられたサイナが振るった
「だからこそ、俺が居る!」
サイナが破壊出来るならば良しとしていたが、腐っても相手は決戦個体だと備えて後詰めを用意していたサンラクは、左手のアラドヴァルを今一度握り締め直し、受け流しによって一瞬止まった聖剣と尻尾の境界線を補助スキル『エンクティム・ルリオーサ』によって見定めと構えに移行。
頭上をサイナと分霊サンラクが通り過ぎ去る時間が『やけにゆっくり』だと思ったが、どうやら優れたスポーツ選手やゲーマーが極限まで集中した一種の『FLOWに近い感覚を得る効果』が有るらしく、詳しく検証しようにも今は一秒たりとて此のチャンスを無駄にしたくない。
「貰うぞ聖剣!
黄金に輝き、幾多の強化と幾多の敵に竜を屠った英傑武器、巨人が担った槍にして剣が巨大なる炎を纏い、聖剣と尾の境界線へ灼熱に燃える穂先を突き付ける。
「お前の聖剣が幾年年月重ねても、此方は古い時代より蘇った英傑武器だぜ!年季と重ねた
刹那、黄金の大爆発が中心点に居たサンラクの視界を埋め尽くし、轟音と衝撃に吹っ飛ばされる中で『パキン!』という、確かに割れた音がハッキリと聞こえた。
吹き飛ぶ中でサイナと分霊サンラクに背中を支えられてキャッチされたサンラクの体力は残り幾許と、其の左手には耐久値限界と武器交換推奨を報せる
そして爆発の煙の中から飛び出し、空中で回転しながらに弧を描いて地面に刺さった、皇金世代の象徴たる聖剣が。
「ひゃっほほぉ〜い!!!こんな所にレアアイテムが落ちてるゥーっ!!!」
アラドヴァルをインベントリに入れ、言うが早いか迅速に動いて聖剣と巨大盾をインベントリに放り込むと同時、皇金世代の動きがピタリと止まった。
其の次の瞬間には以前に潰した片目に、今し方壊した尻尾の付け根を含めた在りと汎ゆる傷口から莫大な光が溢れ出し、一つ一つが剣の形を創り出して傍から見ても『高出力かつ超火力のレーザーソードを展開した発狂モード』───────正式名称『
破壊完了、発狂開始