VR初心者ゲーマーが往くシャングリラ   作:ガリアムス

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ペッパー、持ち物整理をする(其の一)




ハニーパニック、マーニタイダル、スキルフィーバー

「おぉ、ペッパーやないか。久しいのォ」

「御久し振りです、ティークさん」

 

ユニークシナリオ秘匿同盟を締結し終えた後、サンラクはエムルと共に、ラビッツや兎御殿の散策をすると言ったので、ペッパーはアイトゥイルと共にティークが居る兎御殿・食事処にやって来ていた。

 

「ペッパーが前に卸してくれたライブスタイドサーモン、うみゃあうみゃあとオヤジや他の皆に好評だったぜぃ。また釣れたら卸してくれや」

「其れは良かった。新しく仕入れた物が有るんですが、見て貰っても良いでしょうか?」

「おぅ!見せてみぃ」

 

次は何を見せてくれるかと、期待するティークにペッパーはカウンターへ帝蜂蜜(エンパイアハニー)とエンパイアビーのハチノコを一つずつ、アイテムインベントリから取り出して、彼の目の前に乗せていく。

 

「おおおおおおおおおおおおおお!?!こりゃあ…こりゃあ、帝蜂蜜!!甘味の王様としても名高く、ドミニオンハニーと頂点を争う超絶レア物の蜂蜜やぁッ!其れにエンパイアビーのハチノコ!栄養豊富滋養強壮に効果適面!莫大なエネルギーが獲得可能なレア食材ッ!!ペッパー!おみゃあさん、エンパイアビーの巣を無傷で攻略したのか!」

「はい。ビィラックさんに甲皇帝戦脚(エクスパイド.ウォーレッグ)を改修して貰う為に、エンパイアビーの巣とクアッドビートルを倒して得られた副産物ですね」

 

エンパイアビーの巣は四つ陥落させ、蜂蜜とハチノコも相当数手に入った訳だが、まぁライブスタイドサーモン並の高値には成らないだろう……そうペッパーは思っていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ペッパー!この帝蜂蜜は1つ『30万マーニ』!エンパイアビーのハチノコは1匹『5万マーニ』で卸させてくれんか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………………ほぇ?」

 

ティークが蜂蜜とハチノコに、ライブスタイドサーモン同様、とんでもない価値を提示するまでは。

 

「え………っと、理由を聞いても?」

「応ともよ。先ず帝蜂蜜なんだが、ラビッツに在る甘味処で食える、ラビッツスペシャルパフェを初めとした、最高級の菓子やスイーツに、コイツが材料として使われててな。甘さとコクを求めるならドミニオンハニーが断然良いんだが、優しい味にするなら帝蜂蜜の方が向いとるん。

 

ハチノコはマッドフロッグのタン同様、珍味としても通の間じゃ知らない奴は居ない代物。開拓者が採ってくれんと市場にも流れんからこそ、蜂蜜とハチノコは此れくらいの値段になるんや」

 

スペシャルラビッツパフェやスイーツが、何れくらいの値段になるかは解らないものの、後で調べに行くことにしたペッパーは無言で、アイテムインベントリから帝蜂蜜を20個、ハチノコを30匹取り出してティークに見せた。

 

「エンパイアビーの巣を四つ程陥落させたので…全部卸して貰えますか?」

「ペッパーはん、此れはティークの頭が破裂するのさ」

 

またしてもあんぐりと、顎が外れたように口を開きながら気絶し、アイトゥイルのアッパーカットで復活したティークは、帝蜂蜜20個で600万マーニとハチノコ30匹で150万マーニ、合計750万マーニをペッパー支払い。

 

「あはは…あははは…。オイは今夢を見とる……、高級蜂蜜…ハチノコ…一杯……。あはははは…………」

 

トロットロに蕩ける多幸感で満ち溢れた幸せそうな笑顔と共に、帝蜂蜜とエンパイアビーのハチノコ達をインベントリに収納、店の奥へフワフワしながら入って行った。

 

「さて…アイトゥイル、エルクさんの所に行くよ」

「あの銭ゲバ妹兎が、直ぐにマーニの匂いを嗅ぎ付けてくるからなのさ?」

「まぁ、其れもあるんだけど……。スキルで気になる事があるからエルクさんに質問したいのと、アイトゥイルの使えるスキルをちょっと増やしたいってのがあるかな」

 

戦闘面で自分を支えてくれている彼女に、酒以外でのプレゼントを渡せれば…そう考えたペッパーはアイトゥイルを肩に乗せて、特技剪定所(スキルガーデナー)に出向く………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あらぁ~、ペッパーさんじゃな~い。よく来たわねぇ~」

 

来訪早々、待っていましたとばかりに、営業スマイルで出迎えるエルク。普段の細目は¥のマークになっていて、最早隠すつもりが無いようだ。

 

「御久し振りです、エルクさん。実は今日来たのはアイトゥイルのスキルを増やして、戦略の幅を広げたいのと、俺のスキルにある『選択可能』って文字が、一体何を意味しているのか、其れを知りたくて此処に来ました」

 

レベルアップで習得したスポットエッジ、進化してリュカオーンの右目を抉り裂いたスピックエッジ、其れが更に進化を遂げたアルゼイドエッジ。

 

シャンフロを初めてから、自分の戦いを支え続けたスキルだ、其れが選択式に成った以上はどうすれば良いのかを確かめなくてはならない。

 

「どれどれ~……あらぁ、確かにアルゼイドエッジが、選択可能になってるわねぇ~。其れはスキルが各々、新しい方向に成ろうとしている証なの~。特技剪定所(此処で)なら選択先のスキルの内容や効果、再使用時間(リキャストタイム)も確認が出来るから~積極的に、使って~ちょうだぁい?」

 

そしてあわよくば、スキル合体ついでにスキルの秘伝書や、極之秘伝書も買わせようとの魂胆は丸見えで、商魂逞しいなと思いながらも、ペッパーはアルゼイドエッジの派生先の能力を確認する。

 

 

 

アルゼイドエッジ

シャドウズ・シーク レベル1

or

グロリアス・ストラータ レベル1

 

 

 

シャドウズ・シーク:刺突攻撃スキル。攻撃時にスキルレベルが高い程、ダメージ補正を追加する。此の時、使用者に対する相手のヘイトが高い程、与えるダメージは大きくなる。

 

グロリアス・ストラータ:刺突攻撃スキル。攻撃時にスキルレベルが高い程、ダメージ補正を追加する。此の時、使用者の歴戦値を参照にした、更なるダメージ補正を追加する。

 

 

 

(シャドウズ・シークはヘイトを集めるタイプのスキルと併用すれば相性は良いんだろうけど、グロリアス・ストラータの『歴戦値』って何だろう?ヴォーパル魂みたいな物か?)

 

少しの間、選択式のスキルと睨めっこをして、現在持っているスキルを確認。そうして漸く、ペッパーはエルクに選んだスキルを決めたのである。

 

「エルクさん。アルゼイドエッジは『グロリアス・ストラータ』にします。其れから、現状のアイトゥイルが使えるスキルの巻物をお願いします」

 

「はぁい」とエルクはペッパーのスキルを、彼の望んだ進化先へと進化させて、アイトゥイルが使えるスキルを幾つかピックアップし、目の前の画面に表示する。

 

「アイトゥイル、何れが良い?」

「そうさねぇ……。じゃあ、これと…これに……、あとはこれと、其れから此のスキルが、ワイは欲しいのさ」

「エルクさんお願いします」

「お買い上げ、ありがとうございますぅ~。そしてペッパーさぁん?御一緒にスキルの秘伝書や極之秘伝書も、購入しませんかぁ?」

 

デスヨネーとペッパーは心の中で呟き、最終的に致命武術から『致命蹴術(ヴォーパルけりじゅつ)円月砕(えんげつさい)】』(10万マーニ)と『致命闘術(ヴォーパルとうじゅつ)朗月正拳(ろうげつせいけん)】』(7万マーニ)を購入、何とか出費を50万マーニで押さえる事に成功したのだった……。

 

 

 






金は天下の回り物




Q、ペッパーは何でこんなに蜂蜜やハチノコ手に入ったの?
A、出身:探索家の子による、探索済みエリアに入るアイテムドロップに対するボーナス補正と、巣に損傷を出さないよう慎重に立ち回った結果。あと前に巣を攻略した時の残りも含まれてます。

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