夜は深くともやる事をやる
インベントリアに入れていたサイナの予備パーツで斬られた両脚を補修し、エムルのファストトラベルでファステイアへ移動、本命のベヒーモスでエルマ=
「あ、サンラクさんじゃないですか!」
「おぉ、ツチノコさんだ」
「もしやオルケストラで何か進展有りましたか!?」
今し方、象牙作の戦闘用人形と戦っている考察クラン:ライブラリのメンバー(攻略班)を後ろで観察していた数人(撮影班)が、此方の存在に気付いた。
「あー、うん。ウチのサイナの父親に会いに行く為に来た」
「確かアンドリューのラボですよね。行けた人はまだペッパーさんくらいしか居ませんし、そもそも征服人形と契約出来てない我々は真実を知るにも、遠い道を歩いていると言う………」
「
「ミレィさんはキョージュ達とオルケストラについて、未だに考察を続けてますね。後、サンラクさんがオルケストラに関して調べ物したりする時に、力になれとの伝達を受けてます」
ライブラリの雑談を聞いている間、戦闘エリアで吹っ飛ばされて消滅した戦闘用人形をサイナは見ていて。
「
「フッ…………言うじゃねぇか、サイナ。其の心意気、カッコいいぜ」
水晶群蠍達の熱々の
当然ながら此のやり取りを目の前で見せられたライブラリのメンバー達からは、サンラクとサイナの関係に対する質問が起こり、其れが波及して第八階層に着いたり調べ物をしていたプレイヤーにも知られた事で、更なる質問の津波が置き。
其れを適当に流した後に一人と一匹に一機は、漸くアンドリューのラボへと通じるコンソールの前に来た。
「サイナ、征服人形達ってのはアンドリューのラボに行く方法を持ってるんだよな?」
「肯定:
そう言ったサイナはコンソールを操作し、同時にサンラク達の身体は光に包まれる。
「彼は、待っているのです。彼が愛したものを知るべく辿り着いた者を。そして………自らの創造物、
打ち込まれたコードは、アイドルグループとシュテルンブルーム。ペッパーによればアンドリュー・ジッタードールが生前に感銘を受けて、メンバー達の
「行きましょう、
そうしてサンラク達はアンドリューのラボへとテレポートしたのだった…………。
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『やぁ新人類、私がアンドリュー・ジッタードールだ』
テレポートシステムによりアンドリュー・ジッタードールのラボへの到達、同時に出迎えたのはアンドリューの生前の思考を搭載した、ホログラフィックのアンドリューである『アンサーコード・トーカー Type アンドリュー・ジッタードール』。
サンラクがラボ内部を見渡せば、嘗て此のラボに入場してカルネ=
「…………あー、成程成程。コリャ確かにペッパーが言ってた通りだな、ウン」
『ペッパー…………成程、君はペッパー・
サラッと遠回しに馬鹿にされた気分であり、ドルオタにどうこう言われたくも無い上に、
ではデイリーミッション、おのれリュカオーン。
「おぅおぅ、サイナの御父様。喧嘩したいなら受けて立つぞ?…………あ、無理か。だってアンタ『ホログラム』みたいな存在だしな?」
『…………其の言い方からして、君は『ペッパー・天津気の知り合い』と見て良い様だ。君、
「サンラクだ。アンタはアンサーコード・トーカー Type アンドリュー・ジッタードールだろ?」
『…………成程。ペッパー・天津気から私の大方の話は聞いている、そう認識して良いみたいだ』
数度の会話だけで此方の状況を把握したアンドリューは、続いてサイナの方に視線を向ける。
「っ…………」
『エルマ型……317号か、喜しくも嘆かわしい。エルマ・サキシマの美貌が三百十七体存在する事は世界の充実と言っても過言ではないが、其の全てが無事というわけではないのだろう。317号、現在稼働しているエルマ型は?』
「…………解答:
創造主を前にしても最後は揺らがず、勇気を持って己の名前をアンドリューに言ったサイナに、ホログラフィックのアンドリューの表情が微かに固まった。
「そうか、新しく84体も生まれ…………いや待て100体もだと!?あぁ、なんてこった!単純計算で世界は101回も絶望を経験しているッッッ!!!」
ペッパーが語った通り、アンドリュー・ジッタードールのアンサーコード・トーカーは『頭のオカシイタイプの天才』だと、サンラクは此の瞬間に完全なる確信を抱いた。
そして同時に百体の損失を百一回の絶望と述べたのも、エルマ型の大元となった人物のエルマ・サキシマの死もカウントしているとも。
「で、サイナ。お前の父親と会った感想は?」
「想定の二倍弱は度し難く………」
『…………エルマ=サイナ、成程良い名前だ。良いセンスをしているね、サンラク』
「そりゃどーも。……………さて、サイナ。お前はお前の疑問を解き明かす為に此処に来たんだろ?場合によっちゃ、俺が奴をブン殴ってやるから安心しろ」
「…………了解」
エリーゼ・ジッタードールや
「…………」
『……ふむ、流石はエルマ型だ。静寂が似合う、そうは思わないか?サンラクよ』
「おう御父様、空気読めよ」
ベヒーモス統括AIの
「アンドリュー・ジッタードール。
『聞こう。此の身の機能が可能な限りは答えを返す、其れがアンサーコード・トーカーたる私の機能だ』
「……………質問:征服人形は
サイナの問いは
オルケストラはサイナに答える事無く無言を通し、象牙はサイナに『お前は何を言っているんだ』と表情で答えていたならば、アンドリューの思考を搭載したホログラフィックは、如何様な答えをサイナに示すのか?
其の答えは……………
『………ふっ、ふくくく、そう来たか! ふっ、ははははは!此れは傑作だ!!ふくくくく………『此れ』を笑わずしてどうする!電算を限界まで回しても、大笑い以外の解答が見つからない!アンドリュー・ジッタードールという存在の全てが笑えと叫んでいる様だ!ははははは!! 』
「な…………」
まさかの爆笑であり、見方によっては『笑われている』とも取れる、然して創造主の視点からすると『歓喜』とも感じる様な、そんな笑い方だったのだ。
そして其れを見たサンラクは、心の中で呟く………『コレ、ベッタベタなベタ展開だな』───────と。
創造主は答える、其れは素晴らしいという感情からなる物で