戦いと演奏は続く
歌姫が奏で紡ぐ声と響き合う旋律が二つの世界をぶつけ、アスファルトとレッドカーペットの地平が鍔迫り合い、高層ビルとアスファルトに劇場の観客席と楽器達が互いを侵食し。
言い表わせば世界の主導権を取り合う『陣取り合戦』に等しい光景ながらも、およそ此の世の現象とは思えない『超常の映像』として隕鉄鏡に映され、一秒一秒の刹那を刻みながら電子の大海へと放流されている。
「くたばれオラァ!」
『……………!』
黄金の龍刃と鍛えた小鎚の鏡面を避け、両腕に銀のエフェクトを纏いながらパリィし、カウンターのアッパーカットを
思考加速によってサンラクが『サンラク』の攻撃を紙一重で回避する視線の先、分霊サンラクと『分霊サンラク』が
「撃鉄解除!【
傑鎚との憧焉終鎚エリサ・ドゥタールを二人の丁度真ん中辺りに目掛けて『サンラク』の眼前、もとい下からアーチ橋放り投げと撃鉄解除に
『サンラク』の拳撃を回避から、最大射程五メートル先に飛んだ直後に撃鉄を使って加速しつつ、
「
封雷の撃鉄を使い熟してからこそ解る、過剰極まるモーション感度を使用者に齎す革手袋の
「ッシャア!」
分霊サンラクと『分霊サンラク』の戦いはサンラクが投げた
サンラクは撃鉄を解除して僅かに空隙が出来た『サンラク』を、リミットオーバー・アクション並びにリミットオーバー・アクセルでブーストを掛けた凄まじい速度で動き、細針の穴に糸を通すが如く手を伸ばして、鎖骨に当たる場所を掴む。
「
踏み込んだ一歩が反時計回りの凄まじき回転と風で背中を押し、思考加速によって恐ろしく相性最高な
「飛んでけ御星様ーーーーーーーーーーー!!!」
投げ先はサイナの居る空間に聳えるビルの更に上、鉄の森林の隙間の更に先に在る夜空目掛けてブッ飛ばし、其のまま回転の勢いを利用しての『分霊サンラク』に
撃鉄は蹴りに入った瞬間に解除済、そして分霊サンラクは数十ヒットの威力で『分霊サンラク』から槍と鏡盾を叩き落とし、射線上に『分霊サンラク』を二刀斬撃で追い込んだ辺り、分霊サンラクは此方の意図を想定して動いてくれている!!
「くたばれ似非分霊!!!」
風と回転に押されて飛んだ赤いブーツによる蹴撃、其れよりも早く横を擦り抜けて『分霊サンラク』を守る様に飛来したトロンボーンとチューバが、サンラクの渾身の飛び蹴りを塞ぎ阻んで止めてしまう。
「チィッ!っおっと!!」
幕末の上空奇襲式袋叩き天誅に有りがちな殺気の感知。
サンラクと分霊サンラクが『分霊サンラク』を挟撃している状況を崩す様に、サイナが展開した空間に投げ飛ばした『サンラク』が摩天楼の壁を走りつつ、
リミットオーバー系列スキルが生きている間に移動、分霊サンラクが手放した鏡盾を持って展開しつつも、投げた傑鎚との憧焉終鎚を爪先で蹴り上げからリフティングでキャッチし、分霊サンラクを守る様にサンラクが構えれば、『サンラク』もまた『分霊サンラク』を守る様にして前衛に着地する。
「オイオイ『俺』、俺の真似っこかよ」
『………………』
プレイヤーのトレースAI、使ったスキルに考え得る行動、封雷の撃鉄を九秒で解除する動き、互いに兵威逸体と言う
此等の要素達が頭に浮かんで繋がって、其の果てにサンラクは一つの結論に至った。
(此の戦いは封星の撃鉄を別のアクセサリーに変えて、封雷の撃鉄九秒目押し解除の成功。そして俺とエピタフ君が
加護と言う名の忖度ガード