VR初心者ゲーマーが往くシャングリラ   作:ガリアムス

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第二ラウンド突入




摩天越えて、世界を震わせ 〜其の十一〜

高速道路道路と高層ビル群が乱立し粉砕され、瞬く間に再形成されるバトルフィールドは時間経過で上下左右が入れ替わる三次元立体機動戦を彷彿とさせ、飛び散る硝子の煌めきは鏡面に無数の影を映しながら、隕鉄鏡は世界を彩る六つの人影を電子世界から現実世界に黙々と、そして有りの儘の映像を送り続け。

 

同じ夜空と星々の輝きの下、摩天楼に輝く高層ビル群と畝り踊る高速道路達がぶつかり合い、筍の成長の如くビルが高速道路を下から貫き生えれば、高速道路がビルを内側から打ち破ってジャンクションを形成し、其のジャンクションをビルがまた其のビルを高速道路が…………と言った形で無限ループの中にて、サンラク達と『サンラク達』は尚も戦い続けていた。

 

『………………!』

「ちぃっ、()()()…………!」

 

舞い散る硝子の破片が世界に散りばめられ、サンラクが皇金剣(アンティアレス)勇魚(イサナ)兎月(トゲツ)金皇照(こんおうしょう)】&【冥帝輝(めいていき)】に切り替え構え、分霊サンラクは覇刀(はとう):龍神楽(ドラグマ)を回収より境光の宝剣(ルーメリディアン)&傑鎚との憧焉終鎚(エリサ・ドゥタール)を渡して斬打二刀流で挑み。

 

対する『サンラク』は傑剣との憧焉終刃(エスカ=ヴァラッハ)特務用執行機装(SPデューティ・エクスキューデバイス)タイプ:ワカモーレ「エアリアルPD(パイルドライバー)」のコスモバスタースタイル、『分霊サンラク』には勇輝の晶剣(グリッターグリット)&煌蠍の尾鞭剣(ギルタ・アドラスカ)刀剣大神(とうけんだいしん)込の大剣二刀流運用と、唯でさえ少ない魔力(MP)不世出の奥義(エクゾーディナリースキル):兵威逸体(エピタフ)によって更に分けて減らした其れを、尽き潰す覚悟で此方を倒しに来た様だ。

 

(さぁて此の状況、どうすっか………)

 

が、サンラクが気にしているのは『サンラク達』の武器では無く、歌い手がエリーゼからエルマ・サキシマにバトンタッチした事により、『サンラク達』の戦闘スタイルが『押せ押せゴーゴーの攻めっ気全開二方面攻撃型』から『ドッシリ構える比翼連理なカウンター型』に変化している事にあった。

 

おそらく此れはエルマ=サイナという存在がオルケストラにとってのイレギュラーであり、此処まで『サンラク』のガンメタレベルの対策をするAIが弱体化していたのを、彼女のオリジナル(エルマ・サキシマ)を再現した事で安定化。

 

更には此方が『此処まで陣取り合戦』を叩き続けて来た事を学習・対策した結果が、此のバトルスタイルに行き着いた可能性が高い。

 

(取れる選択肢、使える手札、俺とエピタフ君がやれる事。戦いの中で整理しろ、奴等に無い物と俺達に有る物を………!)

 

サンラクというシャンフロでのアバターは、スキルとアクセサリーを用いて開拓者(プレイヤー)最速へと至った存在であり、其の攻撃手段は大多数を『物理』で占めて魔法に由来する物はアラドヴァル含めた銃の機装(デバイス)と、片手で数えられる程度しか無い。

 

現在は兵威逸体で自分(サンラク)達と相手(『サンラク』)達は互いに体力(HP)並びに魔力(MP)の回復が出来ない状態、遠距離攻撃手段として考えられるのは傑剣との憧焉終刃&傑鎚との憧焉終鎚による魔力チャージで銃に弾丸補充、覇刀(はとう):龍神楽(ドラグマ)が自己進化して空気中のマナを固めて斬撃として飛ばすや、灼骨砕身(シャッコツサイシン)で冥帝輝の真髄・冥帝効果(めいていこうか)解放に由来する飛翔斬撃。

 

他にも此のフィールドに出ている月は煌蠍の籠手(ギルタ・ブリル)の月光のエネルギーチャージに反応したので水晶弾飛ばしも対象、やった事は無いが深厳戟響脚(アンピィ・トゥルリテ)の機能で足裏に集めたマナを空気弾として蹴り出したり、碧羅(ヘキラ)&金漆(ゴンゼツ)による風雷斬突弾発射等の手段が此の時点で頭に浮かんで。

 

同時に『サンラク達』は龍神楽に皇金剣と混剛の合金(アダマス・インゴット)を持っておらず、兇嵐帝痕(イデア=ガトレオ)(スペリオル)をコピー出来ていない事で其れに準じた行動は不可という点を加味し。

 

「サイナやるぞ!『コインプリーズ』!」

「絢爛の輝き、月をも照らして不夜の空……!」

 

ある物を使う為にサイナと決めた『合言葉』、歌を歌いながら策を講じるサイナを背に、楽章を通じてゲージMAXとなった金皇照と冥帝輝を合体状態の閠永月(ぎょくようげつ)に移行から、『サンラク』……………では無く『分霊サンラク』目掛けて投げれば、分霊サンラクも此方の意図を読み取ったらしく傑鎚との憧焉終鎚を徐に空中に放り投げた。

 

ライブラリが見付けた対オルケストラの戦略、別のプレイヤーが所有権を持った武器防具やアイテムにアクセサリーがコピー出来ない点を突く、プレイヤーが任意で起動して征服人形(コンキスタ・ドール)が常時制御を行う、征服人形用の装備回収パーツ『回収者』が起動して空中に放り投げられた傑鎚との憧焉終鎚へと小さなコイン、或いはメダルらしき物がピタリと引っ付き。

 

『サンラク』がワカモーレの引金に指を掛けて引かんとした瞬間、宙を舞った小鎚がグイッと引かれて『サンラク』の横っ面に飛来し、境光の宝剣の赤い刀身で『サンラク』は受けたが…………其処には既にサンラクの姿は無く。

 

「未来予知ってのは有るには便利だが、対人戦じゃ其奴は案外『不確定要素(ノイズ)』になるんだぜ『俺』よ。初戦の御返しだ」

 

背面よりの殺気とサキガケルミゴコロによって『超高速移動で背面に回り込んだサンラクが黄金の龍刃で首を刎ね飛ばす光景』を『サンラク』は目の当たりにし。

 

阿修羅の覇眼(アスラズ・ロックオン)真界観測眼(クォンタムゲイズ)の起動で音も無く雷速円周移動で回り込んだサンラクを捕捉するも、其の狙いは刃物による断首では無く胴体を拳で狙っていて。

 

「ほいっと─────!」

 

封雷の撃鉄(レビントリガー)は既に胸に叩き付け、紅蓮の籠手(セスタス)を巻き、過剰伝達(オーバーフロー)による三回ヒット判定叩き付けの勝利の神撃(ヴルスラグナ・スマッシャー)を乗せた拳が空を走るも、其れを阻む様に突き出した『道路標識の看板』がサンラクの拳撃を止めてしまう。

 

『……………!』

「おっとととっとぅ!」

 

ワカモーレの二発の弾丸を過剰伝達込の連続バク転で回避から解除に、ターン奪取と『サンラク』が封雷の撃鉄を引いてのワカモーレと傑剣との憧焉終刃より碧羅(ヘキラ)&金漆(ゴンゼツ)に切り替え、畝る高速道路を走って深厳戟響脚の機能を行使した斬突射撃を仕掛け。

 

此方は紅蓮海の拳帯(レガレクス・セスタス)解除から象牙(ゾウゲ)兎月(トツキ)艷碧(あであお)】と役割模倣(ロールプレイ):龍宮院(りゅうぐういん) 富嶽(ふがく)・改+幕末気配察知+デュエガン無双モードの思考を複合させた挙動で回避。

 

『サンラク』の向こうでは分霊サンラクと『分霊サンラク』の戦いは、言葉を発さずとも深厳戟響脚の機能を使える者達による空中戦が展開され、兇嵐帝痕を持つ分霊サンラクが空中超速回転と閠永月合体解除を是として致命の閠月(イモータリス・ヴォーパル)を乗せた晴天流「廻風(まわしかぜ)」で攻撃し、再現エルマ・サキシマに『分霊サンラク』をガードを引き出させて守らせた。

 

「さぁサイナ!もっと歌を歌え!!謳って世界をお前色に塗り替えたれやぁあああああ!!!」

「───手を伸ばして、手を伸ばして、手を伸ばして。この手が届かぬ空の星も、天を擦る楼閣の上ならば………!!」

 

『サンラク』の金と翠の連刃を皇金剣で受け、混剛の合金を食わせつつ剣身生成からの順手持ちと、覇刀:龍神楽を取り出し逆手持ちで勇魚兎月式二刀流で対抗。

 

此処からは選り好み無し、四の五の言わずに死に物狂いで『サンラク』と『分霊サンラク』にスキルを先に切らせ、後手で持っている物全てを叩き付けて奴等を叩き潰す!!!

 

 






人形よ、スカイスクレイパーに歌え


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