戦いとは謎解き
エターナルゼロが投擲したテンパーボム改が膜を張った
思考を持った莫大量の炎熱エネルギーを保有する
だが其れも一瞬、誰よりも早く落ち着きを取り戻した炸裂グリンピースが無線で此の現象の発生理由を考察し、予想を無線越しに述べ始める。
『あくまで予想だけど…………、さっきの癇癪玉?が凍ったカラクリは『ニラ蝶のエネルギー生産及び操作が起因してる』んじゃないかって思う』
「其の心は?」
『ニラ蝶が周りに貼った膜、アレが『雨粒の中に在る熱を奪った事で出来た氷』と仮定して、今のニラ蝶は『一定距離下に踏み込んだ物体から熱を奪える』………そんな状態なんじゃないかなって』
『要するに近接戦仕掛けたら即死的な?』
『多分というか、癇癪玉が瞬間冷凍された時点で確定とも見て良いかも』
炸裂グリンピースの予想は当たりであり、今現在の焠がる大赤翅が使用している『
解り易く言うならば『領域内に入った有機物や無機物が
(となると近接や物理職は駄目、熱を吸収される以上は氷を殴る前に凍結されて終わり…………──────いや待て)
そんな時オイカッツォが思い出したのは、在りし日の別のクソゲーでペンシルゴンやサンラクと遊んだ際に、サンラクと自分が争っている際に横槍勝利で勝ち誇ったペンシルゴンが言った言葉。
そして在りし日にA-Zとゲーセンで横スクロール型のレトロゲーム媒体で遊んだ際に、本来の相性では不利な筈の相手に対して同属性の攻撃を選ぶという思考で、ゲーム内全国ランキングを塗り替えた彼が言った言葉で。
──────硬い物体を破壊したいなら『同質の物をぶつけるのが一番手っ取り早い』でしょ。両方とも敵勢力なら万々歳、漁夫って賢い生き方しようぜぇカッツォく〜ん???
──────目には目を、歯には歯を。タイトルに有る通り、此のゲームは『属性の有利不利が基本的に成り立たないって罠が有る』。其れに則って相手が氷属性の防御を使った時は、此方は氷属性の攻撃で破壊する。因みに此のゲームで初期属性に風か雷で挑むと五面は滅茶苦茶楽になるけど、最終的なハイスコア狙いなら氷か水がオススメだ
「──────其れぶつけた
「ちょっ、ケイ!?大丈夫!?」
『ケッツォ、何か
「各員に通達!奴が纏ってる氷の鎧は凍結による固定を引き起こす!だから叩くなら『元々が0℃以下に設定されてる氷属性』、もしくは『雨にも負けずに熱吸収も意味を成さないレベルの超火力炎属性』!或いは『雨を利用して雷属性の通電』、此の何れかの属性に準じた
『ならば其の役目、私が果たそうオイカッツォ氏!』
自らの手で古傷の記憶を掘り起こした事で、半ばヤケクソ気味になったオイカッツォだが、声を張り上げて無線を通じてプレイヤー達に通達すれば、いの一番に動いたのはパッセル・コックゴーンであり。
彼はシャンフロをプレイ開始から後衛魔法職としてプレイしながらも、プレイヤーとして『スキルと魔法の両立』を目標にレベリングとレベルキャップの解放、ステータスも魔法職が必須とする
更にはアクセサリー系統の補助とスキルに魔法のバランスを加えた結果、魔法とスキルを両立しようとしたシャンフロプレイヤーに有りがちな結末『中途半端な機動系魔法使い』の領域を越えた結果、彼は『前衛避けタンクと後衛魔法職を高次元で両立する賢者』という、ある種の『コンジャラー前衛』と言っても差し支えない領域に至った、数少ないプレイヤーの一人となった。
「【
事前に
彼の手で開かれた巻物達から飛び出すは、意思を持ったかの様に飛び立つ氷で出来た無数の白い鳥達、雷と黄金の鱗を纏いし巨大なる王蛇、悪魔の如く捻れた角を掲げた凶暴な雄牛の蹄の踏み付けという、端から見ても其の全てが『完全詠唱を以て魔法媒体に刻まれた魔法達』であると魔法職関係のプレイヤー達は理解出来て。
そして放たれた魔法達は焠がる大赤翅の熱量簒奪蛹鎧に直撃し、氷の鳥達の嘴と爪に翼・雷撃を纏う大蛇の突撃・荒振る猛牛の蹄の一撃、其の何れの魔法も氷の膜を砕いて内側から『ガス漏れの様なエフェクト』を空中に垂れ流させた事で、プレイヤー達は氷と雷に上位の炎属性魔法ならば、熱吸収を突破出来ると此の瞬間に知覚したのだ。
「氷繭破砕確認!オイカッツォの予想通り、氷属性が効いてるぞ!」
『よし氷属性魔法でやるぞ!』
『なら私、雷属性をぶつけるわ!』
『物理組はまだ待機!絶対攻撃のチャンスは来る、死ぬ気で魔法職を守れぇっ!』
パッセル・コックゴーンが示した行動と結果がプレイヤーを後押しし、氷と雷の魔力を乗せた攻撃達が次々と生まれては、焠がる大赤翅の氷の繭に叩き付け砕いて行く。
其の様子を焠がる大赤翅は静かに。己を守る繭を氷や雷で砕くプレイヤー達を見て、観て、そして次の刹那に──────
『Vaooooooooooooooooooooooooooo──────!!!』
「『「『「────ッッッッッッ!!?!」』」』」
「っ、全員俺の周りに集まれ!」
オイカッツォの叫びが無線に響いて、プレイヤー達が集合し始める中、焠がる大赤翅は氷の繭を解きて、静かに『灼熱の球体』を…………『赤一色の眼球』を雨振り注ぐ此の戦場に展開し始めた。
其の数は此の戦いへと挑んだオイカッツォ達パーティーの十五人と同じ数、即ち十五個の火焔なる眼であり…………其れは焠がる大赤翅の第二形態にして、
蛹は破られ、視線が向く