攻略法を見定めたら
『Kyyyyyyyyyyyyyyy!!!!!』
「効いてるぞ!」
「あ、防御固めた!」
「氷か雷属性魔法、急いでッ!」
目を開いた時はビームを霧散させ、氷繭に閉じ籠もったならば氷や雷を叩き付けて破壊する。相手が引いたならば此方は押して、相手が攻めるならば此方は退いてのカウンターをプレイヤー達は繰り返す。
氷繭が溶けて多数の目が浮かび、外敵排除のビームが飛んで来れば、オイカッツォが再び言霊を放ってビームを無効化し、其の隙に物理職がエンタルピーイーターを投げ付けて。
目が閉じられて氷に包み込まれたならば、魔法職は氷と雷を中心とする属性魔法を叩き込んで氷を砕き、一連のルーティーンを行えば行う程に、焠がる大赤翅は其の巨体を目に見えて萎ませているのが解った。
「ねぇ、ケッツォ。コレ物理職出番無し?」
「此のゲームのレイドモンスターって、基本的に『魔法や物理一辺倒で簡単に倒せる難易度では出来てない』んだよ。だから必ず物理職の出番はやって来る…………ハズ!」
「其処は確信持とうよ!?」
「───────いや、物理職にも出番は有るぞ」
アージェン・アウルが問い掛け、もし本当に物理職不要説が確立されれば蛸極王装を取り出した自分の初陣戦が、数日は引き摺るレベルの消化不良に成り兼ねないと、不安を抱くオイカッツォにペッパー・カルダモンが声を上げ。
そんな三人のやりとりを横目にしつつも、萎んでいく焠がる大赤翅を見ているホークアイ、其の直ぐ後ろに居るエターナルゼロが声を掛けた。
「エターナルゼロ、どういう事?」
「焠がる大赤翅、奴の『脅威度』は神代の頃の人類からすると低い扱いだった。其れは奴が『エネルギー生産に集中している間、人類に対して殆ど敵意を見せなかったからだ』。─────だが『神代文明が奴をエネルギー源として利用した時、奴は明確に神代人類に対する敵対行為を取った』…………と、ベヒーモスの焠がる大赤翅に関連するデータファイルの中には、そういった記載されていた」
ベヒーモス統括AIの
他プレイヤー曰く『象牙にバブみを感じる』やら『赤ちゃんとしてオギャる』やら、何が有ったらそんな台詞を吐けるのか?と
ベヒーモスをやり込みまくった結果として、彼は『母性に狂った哀れな存在』という頭がイカれた側の括りに入りつつも『神代の時代にて当時の人類達が直面した、始源存在達に関する知識と脅威に対策関係の知識』、其の一点だけ見るならば。
其の保有量と質は、七クラン連盟を束ねる
「…………つまり、何が言いたいんだい?」
「焠がる大赤翅にとっての熱は、あくまで『副次効果に過ぎねぇ』って意味だ。奴の本質は『尽きないエネルギーの塊であり、同時に
シャングリラ・フロンティアという
識る事により無知は認識に、認識は理解に、理解は対策に、対策は攻略へと地続きに結び付き、一本の線の如く繋がっていく。
オイカッツォは
そして焠がる大赤翅と彷徨う大疫青は全く別のモンスターであり、色こそ違えども其の本質は同じ
「Boooooooooooooooooooommmmmm…………!!」
「ッ!?」
「此の感覚…………!間違いねぇ、
エターナルゼロの叫び声が響き、プレイヤー達が向く中で焠がる大赤翅は一際大きく咆えた。
───────焠がる大赤翅は始源眷族達の中でも、強欲故に暴君たる白き神・右方始源獣アイテールに族する最も忠実な眷族である。
───────ただ己が種の永劫を願った其の蝶は、其れ故に
───────だがしかし、永劫とは即ち安定であり安寧………仮に
───────故に
───────どうか、一時の
───────亡骸は応える。存分に暴れよ、と。嘗ての在りし日に、山河を跨ぎし
『焠がる大赤翅を縛りし盟約が解ける───』
『赤色の巨躯が蘇る───』
『
本番は此処から、ニラ蝶の全力解放