VR初心者ゲーマーが往くシャングリラ   作:ガリアムス

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レベリングの開幕




再来の地底湖、戦えスリーゲーマーズ

神代の鐵遺跡に到着し、内部の構造と浮遊しているドローン達を見たオイカッツォが、ブレイヴ・ギャラクシー・ファイターのラスボスステージだと気付いて大興奮し。

 

其れにペッパーが同調して、サンラクがナニソレと言ったのをトリガーに、揃い揃って煽りまくり。サンラクがお前等のレベル幾つと聞いてきたので、オイカッツォが25・サンラクが30・ペッパーが43と答え、今度はオイカッツォを二人で煽り散らかして。

 

途中、サプレスドローン達をサンラクが小鎚を用い、オイカッツォは拳気でブン殴って粉砕しながら、地図のルートに沿って移動を続けていき。

 

そうして目的地へ続く穴に着いて、オイカッツォが先行して降りて行き、アイトゥイルとエムルが格好良い女性だと言ったので、サンラクとペッパーはオイカッツォの中身は男だと言って驚かせ、偵察していたオイカッツォが「はよこいヘタレ共~」と挑発。サンラクはブチギレ、エムルを抱えて先んじて穴へ飛び込み、ペッパーはアイトゥイルを頭に乗せて、慎重に降りて行く。

 

「此処か…レベリングの穴場!」

「まさに、ザ・地底湖だね」

「此処で釣れる、ライブスタイド・レイクサーペントの経験値が美味くてな。期待して良いぞ」

 

三人各々釣竿を握り、地底湖に糸を垂らして獲物が掛かるのを待つ。

 

「そうだ、誰が一番多く釣れるか勝負しようぜ?」

「あ、ヒットした」

「俺も来たわ」

「ちょっと早くない?5秒も経ってないってマジ?」

 

サンラク・ペッパー共に釣竿を引き上げれば、針にはライブスタイド・サーモンが引っ掛かっており、ビチビチと元気に身体を揺らしている。

 

「サーモンかぁ……金に成るかなぁ、コイツ」

「ティークさんに持ってけば、大金だな……」

「ん?ペッパー、何か言った?」

 

サンラクの問いに「ナンデモナイヨー」と答えつつ、兎御殿に帰還してから教えるかと、ペッパーは思う。そんな折に「お、此方も掛かったよ」とオイカッツォ。しかし、釣竿を引き揚げた先に食い付いて居たのは、二人が釣り上げたのと同じサーモン。

 

「ありゃハズレた」

「こりゃ幸運無いと駄目か……」

「幸運一番高いの俺だな、さてさて…おっ食い付いた!」

「またサーモンでしょ?」

「そろそろ食い付いて……!」

 

一度此処を訪れ、ペンシルゴンがライブスタイド・レイクサーペントを釣り上げる様子を見ていたペッパーとアイトゥイルは、小さな魚影の下から大きな魚影が重なるのを目撃する。

 

「サンラク、エムル、オイカッツォ!戦闘準備!来るよ!」

 

引き揚げられた釣竿、サーモンに噛み付く湖鰻蛇の姿。あの日のパワーレベリングで数十体は見て、其の身体構造は記憶に刻まれている。

 

「コイツがターゲットか!」

「オッシャ、ブッ飛ばしてやろーじゃん!」

「全員油断するなよッ!」

「はいさ!」

「は、はいな!」

 

ペッパーとサンラクが各々武器を装着し、其れを開戦の合図としたのか、長い胴体を畝り玖ねらせ、ライブスタイド・レイクサーペントが襲い掛かる。

 

「さて、新スキルの使い心地を確かめますかね…っと!」

 

敵に狙われたペッパーは、装備した湖沼(こしょう)小鎚(こづち)甲皇帝戦脚(エクスパイド.ウォーレッグ)改五(かいご)】を構え、落ち着きながら対処する。

 

ペッパー・サンラク・オイカッツォ共に、四週間のレベリングで規定レベルへ、何れだけ早く至れるかが鍵となり。特にペッパー&サンラクは、ヴァイスアッシュからの条件として、ユニークシナリオの実戦訓練も在るので、ゆっくりしては居られない。

 

超至近距離での打撃・格闘スキルの使用時、自身の耐久値を半減させて、敏捷と器用と相手に対するダメージ補正を追加する、『決戦爍拏(けっせんしゃくな)』を起動。噛み付き攻撃を甲皇帝戦脚を用いた『パウリングプロテクト』で弾き、相手の体勢を崩し切り。

 

そして蹴りによる攻撃時、相手に筋力を参照したダメージを与え、クリティカル時に回避を阻害する『昏倒(こんとう)』の状態異常(デバフ)を付与する脚撃スキル『ナタラージャ』で横っ面を蹴り砕いて、地面に叩き伏せ。追撃に小鎚を用い、打撃スキルの『閂昏打』で、顎にクリティカルを叩き込みながら、サンラク達の方へカッ飛ばす。

 

「皆!」

「ナイス、デバフ付与!」

「ブッ飛ばすぜ!」

 

サンラクが湖沼の短剣を首に刺し、湖沼の小鎚を用いた一人式パイルバンカーこと、スキル『ワンセットバンカー』を叩き付け。オイカッツォはインファイト起動に、拳気【青衝(せいしょう)】とクラッシュアッパーで、サーペントの顎を虐め倒す。

 

「エムル!」

「アイトゥイルおねーちゃん!」

 

エムルがマジックエッジを発動して顎を切り裂き、着弾箇所に重ねる様に、アイトゥイルが新しいスキルの巻物より習得した『魔人斬』が炸裂。

 

ライブスタイド・レイクサーペントを構成しているポリゴンが爆散して、サンラク・オイカッツォのレベルアップを告げるSEが、地底湖に鳴り響く。

 

「おぉ、レベルアップ!確かに経験値が美味いな!スキルレベルも上がった!」

「此方はレベルが4つも上がったよ。新しいスキルも覚えたし、此の調子でバンバ……ん?なぁ、サンラク。其の首輪何だ?アクセサリー?」

 

釣らなければいけない手間抜きにしても、レベリング効率の良さにサンラク・オイカッツォが喜ぶ中で、サンラクの首に巻き付いている首輪に気付いたオイカッツォ。

 

「ん?あぁ、コレ?此方のユニーク関係で入手したもんでな。まぁ端的に言うと、所得経験値半分になる代わりに、レベルアップで貰えるポイントが2.5倍と、スキルレベルや新スキルが大量にゲット出来る様になる、ブッ壊れの首輪」

「………………マジ?」

「マジ」

 

ドヤ顔+鼻に付くキョキョキョ笑いのサンラクに、歯軋り+血涙で「ユニーク…ユニーク…!」と怨嗟を口にするオイカッツォ。

 

「ある程度時間は有ると言っても、余裕が有る訳じゃ無いからね。気を取り直して次やるよ」

「あー!俺もユニーク欲しいなー!!」

「リアルラックが無いと手に入んないからな~?カッツォには一生無理でしょ~?」

「ぜってぇ見付けてやる…待ってろユニーク…!」

 

ユニーク獲得に執念というか、決死の覚悟を決めて燃やすオイカッツォを挟み、ペッパーとサンラクもまた地底湖に釣糸を垂らす。

 

其れから釣り上げられたサーペント達を相手取り、三人と二羽の混合パーティーは戦闘を続け、三人の中で一番スキルを保有するペッパーが攻撃の起点を作り出し、其所にサンラク・オイカッツォが、アイトゥイルとエムルと共に切り込み倒す流れが産まれた。

 

戦闘が終わる度、サンラクとオイカッツォはペッパーが使ったスキルに関して聞きに来て、ペッパーは其れに関するヒントだけを提示する事で、二人に自力での習得を促し。時折ペッパーは、サンラクやオイカッツォに自分の武器を使わせ、使用感を聞いてみたりした。

 

そうしてレベリング開始から、およそ三時間が経過し、午後七時を指す頃━━━━━━。

 

「二人共、短時間で此処まで成ったか。凄いな」

「ふふん、プロゲーマーを嘗めて貰っちゃ困るよ」

「まぁ蓋を開けてみたら、ペッパーとエムルにアイトゥイルが大体の火力を担ってたっていうオチだけどな」

「其れは言わないのが御約束でしょーが……」

 

ペッパー・レベル44。

サンラク・レベル36。

オイカッツォ・レベル39。

 

サンラクは二刀流・斬打二刀流を始め、移動・格闘関連のスキルを、オイカッツォは拳闘や脚撃に関する、様々なスキル習得に成功。

 

ペッパーはサンラクが新規習得した『ドリルピアッサー』の始まりのスキル、『スクーピアス』について教えて貰い、レベルアップで自力習得及び、新しいスキル習得に漕ぎ着け。

 

三人と二羽は此の日の、地底湖レベリングを終えたのであった……。

 

 






開拓者よ強さを求めよ


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