此の戦いに結末を
ユニークシナリオ【兎の国からの招待】。其の実戦的訓練で登場するモンスター達は、何度も戦った事で『単純な高スペックモンスター』か『ギミックモンスター』、そして『特定の行程を踏まなければならないギミックモンスター』の三種類であり、同時におよそ『2~3倍のレベル差が空いた状態』で戦わなくてはならない事が、サンラクは解ってきた。
そしてフォートレス・ボルケートルは、3つの中の内の3番目『特定の行程を踏まなければならないギミックモンスター』という、倒すのにも一苦労するし一番面倒臭いモンスターである。
「先ずは左前足ィ!」
ペッパー&オイカッツォとの地底湖レベリングで、ペッパーからヒントを貰い、実戦的訓練中に習得へ漕ぎ着けた『サンダーターン』が唸り、鋭角ターンと共に足の関節の裏側に在る、『赤褐色のマグマ溜まり』を
『ブォォォォォォォォォォォォォ……!!!』
瘡蓋がパックリ割れるように、塞き止められていたマグマが吹き出して、フォートレス・ボルケートルが悲鳴を上げる。振り上げられるは左足、其れをサンラクは『知っている』。
「足関節の裏側破壊したら、直ぐに回避ィッ!踏み付け発生のフィールドスタンは、ジャンプをすれば………はい余裕で躱わせますぅーーーー!残念だったなァ、火山亀!!!」
アッハッハッハッハッハ!と上機嫌に嗤い、続いて右前足の足関節裏側のマグマ溜まりを、再び致命の包丁で突き崩してマグマを放出させる。
フォートレス・ボルケートルが火山噴火を起こす最大の原因は、巨体の各部に在る『マグマ溜まり』から送られる熱によって噴き出して、火口から放たれる事で起きている事が、さっきの挑戦で漸く解ったのだ。
そしてこのモンスター……身体の随所に在る『マグマ溜まりが発光している限り』、火山弾は飛ばすし、火砕流を起こすわで、近接遠距離共に手が出しにくい相手であった。
では、どうすれば倒せるか?簡単な話だ………『各部に在るマグマ溜まりを破壊して、フォートレス・ボルケートルを出血死』。もとい『出溶岩死に追い込んでしまえば良いのだ』。
「あんなにバカスカ火山噴火に火山弾撃ちまくれる理由が、今までは解んなかったが……熱風攻撃前に全身のマグマ溜まりが発光したから、漸く辿り着けた訳だよ!」
両後足のマグマ溜まりを切り開き、エッジクライムの進化スキル『グレイトオブクライム』で、細かなマグマ溜まりを刺しながら、フォートレス・ボルケートルの甲羅に登るサンラク。
「わちちち!?!」
足裏が焼けて、熱によるスリップダメージが襲い掛かるが、焼け死ぬ寸前にライブスタイド・サーモンを噛って食し、命湖鱗の腰当ての力によって倍増された回復で誤魔化しながら、六艘跳びの跳躍を踏まえてダメージを減らしつつ、小鎚に切り替えて火山回りのマグマ溜まりを、次々と迅速に破壊していく。
『ブォォォォォォォォォォォォォ!!!???』
「このまま出血死になりやがれぇええええええ!!!」
細かな物、大きな物。大小異なるマグマ溜まりが次々と、サンラクの斬打によって次々と破壊されていき、各部各所から溶岩が大量に噴出。
フォートレス・ボルケートルの背中にある小型火山は徐々に其の勢いを、生命活動を停止していく様に、火山灰は最盛期の勢いを失って細く弱い煙となり、軈ては止まり。
そして━━━━━━スッポン特有の長い首を出し、吠えようとした瞬間、額に『超極小のマグマ溜まり』が生まれる。
「ラスイチャァ!!」
残された移動系スキルを全起動させて、サンラクはフォートレス・ボルケートルの額に包丁を突き立て、スキル『ドリルピアッサー』で螺繰り回して破壊。同時に刃を引き抜くや、即座に頭部より離脱。
同時に火山亀の全身から残された溶岩が、怒濤の勢いですっからかんになるまで全て放出され、其の巨体を構成していたポリゴンが花火の様に爆発四散。
同時にレベルアップを告げるSEが鳴り響いた。
「っしやぁぁぁぁ!火山亀攻略完了だぜぇ!」
「サンラクさん、お見事ですわー!」
やんややんやとエムルがサンラクを称え、両手の小鎚を掲げて雄叫ぶサンラク。
「サンラク!攻略出来たか!」
「お見事、なのさ」
「アイトゥイルおねーちゃん!ペッパーさん!」
「おうよ!バッチリ決めてやったわ!」
と、ペッパー&アイトゥイルもヴォーパルコロッセオに到着したようで、サンラクに声を掛けてきた。対するサンラクは目でドヤ顔しつつ、サムズアップを決め。其れに対してペッパーも、サムズアップで返す。
「サンラクは此のまま10体目に行くつもりか?」
「うーん……リキャスト終わってないけど、まぁ何とかなるでしょ」
「すげぇ自信……」
「因みにペッパーは実戦訓練は終えたのか?」
「まぁね、一発クリアしたぜ。其れとレベル50到達と対ウェザエモン戦に向けて、合成スキルの最終調整した所。そっちは何レベ?」
「フッフッフ…さっきのでレベル50だ。ポイント振っとかなくちゃな」
そう言ったサンラクはステータス画面を開き、ポイントを振り分けつつ、スキルを確認していく。
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PN:サンラク
レベル:50
メイン
サブ
体力 30 魔力 10
スタミナ 100
筋力 60 敏捷 100
器用 70 技量 70
耐久力 203 幸運 109
残りポイント:0
装備
左:
右:
両脚:リュカオーンの呪い
頭:
胴:リュカオーンの呪い
腰:
脚:リュカオーンの呪い
170マーニ
致命武技
・
・
スキル
・
・ドリルピアッサー→グローイング・ピアス
・インファイト レベル4→レベル6
・スケートフット→ドリフトステップ
・パリングプロテクト→セツナノミキリ
・ハンド・オブ・フォーチュン レベル3→レベル8
・グレイトオブクライム
・クライマックス・ブースト レベル2→レベル4
・ラッシュスタンプ→ランブルスタンパー
・デュアルストラス→チェイニング・プレス
・クラッシュセンス→モーメントアリアス
・ワンセットバンカー→カルネイドバンカー
・六艘跳び→七艘跳び
・リコシェット・ステップ レベル1→レベル4
・アサシンピアス レベル5
・オプレッションキック レベル6→レベル9
・ムーンジャンパー
・ハイプレス レベル1→レベル3
・
・オフロード レベル2→レベル5
・イプロッションスライサー レベル3→レベル7
・サンダーターン
・ルクスフェイト レベル3→レベル5
・ハイビート レベル4→レベル6
・チェインズブート レベル2→レベル3
・デュエルイズム
・パワーストライク レベル2→レベル4
・衝拳打 レベル1→レベル3
・メルニッション・ダッシュ レベル1
・
・アミュールディルレイト
・ブートアタック
・ブレスドラウム レベル1
・バッツクローシス レベル1
・オーバーヒート レベル1
・ニトロゲイン レベル1
・イグニッション レベル1
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ペッパーが習得のヒントをくれた、攻撃速度加速スキルの『ブートアタック』もだが、地上において即興の鋭角ターンを刻み、更に加速して走れる『サンダーターン』も面白い。
レベル系統のスキルもてんこ盛りで、まだ見ぬ10体目との戦いや墓守のウェザエモンに通用するかどうか、ワクワクする。
「うっし、準備完了だ!エムルー!最後の相手を出してくれー!」
「おぅおぅ、サンラク。もう9体目を倒し終わったんかい」
実戦的訓練・最終10体目との相対を前にし、小鎚と包丁を構えるサンラク。と、モンスターをコロッセオに入れる門の上に、何時の間にかヴァイスアッシュの姿が在り。
其の右手には『封印札と思われる、布と鎖でぐるぐる巻きにされた、木の様な人間らしき者』を抱えていた。
「ヴァッシュの兄貴!」
「先生!」
「「オカシラ!」」
一人と三羽が各々の反応を返す中、ヴァッシュはコロッセオの中に抱えていた者を放り込み、パチンと指を鳴らす。
すると封印の布と鎖が解けて、ゆっくりと其れは動き始めて、『丸い球体がくっ付いた
「兄貴……コイツぁ?」
「むかぁし昔、其のまた昔さぁ。木に融合してでも生き残らんとした『馬鹿野郎共』が居てな、ソイツは其の一人よぉ。名ァ『
達成条件は………━━━━━」
「マジ……すか」
ゴクリと固唾を飲み込んだサンラクは、小鎚と包丁を構え。直後『ノーモーション』の木の根が、サンラクの顔面をブチ抜き掛け、サンラクは首を横へ咄嗟にずらす形で回避する。
「………は?今発生あっ……!?」
初撃を開戦のゴングとし、妄執の樹魔は無数の木の根と共に、『ドス黒いオーラ』を纏った鎖をサンラクに向け、ホーミングによる攻撃を仕掛けて来たのだ。
「うぇおあ!?当然の権利みたく、ホーミングしてくるんじゃねぇ!!」
コロッセオを駆け回り、サンラクが見たのは妄執の樹魔のレベルであり。ギリッと奥歯を噛み締めながら「マジ、かよ……!」と言葉を漏らす。
「さぁ、見せてみな。おめぇさんの『ヴォーパル魂』をよぅ」
最後の敵は、生に執着せし亡者