シャンフロ第8の街、エイドルト。裏路地を駆使して目的地に到着したペッパーは、一息付いた。
「さて、兎御殿に戻ったら武器の耐久値回復をしなくちゃな……碧千風はもうちょい育成しておくか?」
「ペッパーはん、戻って………きたのさね」
と、近くの扉が開いて、顔を出したアイトゥイルが一気に不機嫌そうな顔をし、一体何事かとペッパーは疑問を抱く。一瞬此のまま放置されるかと思ったが、彼女は扉を開けてくれて、無事に兎御殿へ帰る事が出来た。
「なぁ、アイトゥイル。何でそんなに不機嫌なんだ?」
「……ペッパーはんから、嫌な雰囲気が漂ってるからなのさ」
プイッとそっぽを向いて、頬を膨らませるアイトゥイルに、どうしたものかと悩んでいた時である。
「おぅおぅ、ペッパー。おめぇさん、また『とんでもねぇモン』を手に入れたようだな?」
「うぇい!?先生、何時の間に!?」
背後に居たのは兎の国・ラビッツの頭にして、ヴォーパルバニー達の王であるヴァイスアッシュ。気配も無く突然のエンカウントに、ペッパーは思いっきりビビった。
「ペッパー、おめぇさんが手に入れたモンを出してみな」
「は、はい……」
何処か一つでも傷が付かないように、慎重に恐る恐る、無尽の偶像を取り出して、ヴァイスアッシュに手渡す。其れを見ていたアイトゥイルは、今すぐに其れをブッ壊さんとして、薙刀を構えている。
「あぁ、成程なぁ。アイトゥイルが不機嫌になる訳だぁな。おぅアイトゥイル………気持ちは解るが『コレァ』は『アイツ』じゃあねぇんだ」
「…………すまんのさ、御頭」
偶像を見て何か思う所がある様子のヴァイスアッシュは、黒毛の娘に向けて『相手が違う』と言っている様で。父親の言葉に冷静さを取り戻したアイトゥイルは、薙刀を納めて深呼吸を行う。
「先生……此の偶像のモチーフって一体……」
普段落ち着きがあり、ほわほわしているアイトゥイルが、偶像とは言え此処まで感情を……『嫌悪感』を顕にする存在。彼女とパーティーを組む以上、其れを知らなくてはならないと考えたペッパー、ヴァイスアッシュに偶像の元となった『存在』を問い掛け。
そしてヴァイスアッシュは、ペッパーに衝撃の事実を叩き付けたのだ。
「コイツは『
「えっ…!?あ……っ、…はい、お願いします……」
えっマジで!?マジで言ってるの!?あ、言ってるわ。目がガチとマジだわ。冗談とかなんかじゃあない、本当の事を言ってる目だ。
というかアイトゥイル、友達が居たのか。いや其れよりも、友達を宿敵によって殺されたのであれば、復讐したい気持ちは痛い程理解出来る。かと言って、モチーフにしただけの偶像をブッ壊した所で、失われた命が戻って来る訳は無い。
「アイトゥイル、まさか俺も此の偶像が先生達にとって、因縁が在る相手だとは知らなかった………本当にごめんなさい!腹を切って詫びます!」
「あ、ペッパーはんが謝る事は無いのさ!悪いのは全部ゴルドゥニーネなのさ!」
御世話になっている者達の宿敵たる偶像を持ち込んだ事に対する謝罪として、土下座を行い其のまま切腹も辞さないペッパーを、アイトゥイルが止めんとして。
其れを見ていたヴァイスアッシュは、苦笑いしながらもペッパーに言ったのである。
「まぁ待てよぃ、ペッパー。偶像一つで腹ァ切る覚悟は随分なこったが、何もオイラは『責めちゃいねェ』んだ。おめぇさんが手に入れた
自分の期待に応え、
「其れと……『死に損ないとの戦い』が終わって、サンラクとおめぇさんが『限界点まで到達出来たならぁ』よう、オイラん所に来なァ。アイツが持っている『毒』なら、身体に引っ付いてる犬っころのマーキング。
ソイツを
そしてヴァイスアッシュより、今日一番の爆弾情報のアッパーカットを食らったペッパーは、顎が外れた様に口を開いて引っくり返ったのだった。
「時々思うけど、先生って去り際にヤバい情報で、開拓者の顔面をぶん殴ってくるよね……」
「オカシラはそういう兎なのさ。今更気にしても仕様がないのさ」
ヴァイスアッシュの発言に頭を抱えながら、ペッパーはアイトゥイルと共に、ヴォーパルコロッセオへとやって来た。理由は
アイトゥイルが観客席から見守る中、装備を最早見慣れた中二病チックな物から、SFファンタジー味溢れたサムライアーマーに切り替え、腰に大天咫を指し添えたペッパーは、自身のステータスを確認し━━━━絶句した。
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PN:ペッパー
レベル:53
メイン
サブ
体力 35 魔力 10
スタミナ 110
筋力 310(+200) 敏捷 110
器用 75 技量 275(+200)
耐久力 50001 幸運 50
残りポイント:21
装備
左:
右:リュカオーンの
両脚:無し
頭装備:
胴装備:
腰装備:
脚装備:
FCB:不屈之鎧・天王招来・晴天結実
アクセサリー
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・旅人のマント(耐久力+2)
・無し
所持金:632,150,000マーニ
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致命極技
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致命武技
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・
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スキル
・マチェット・サイサリス
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・セツナノミキリ
・スワロスキースロー
・ライトニング・シャーレ
・ペガサロスワーク→
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・
・
・
・
・
・アクセラレート・ステップ レベル4→レベル8
・
・
・
・ホライゾン・メロス レベル3→レベル7
・アドバンスト・フィンガー レベル4
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・プレジデントホッパー
・スカイウォーカー→選択可能
・エクステンド・オーレイズ
・クロスインパクター
・セブニッシュフリップ
・ナタラージャ レベル9
・
・
・
・
・
・イモータルヴァーツ
・ブレイク・セリオン
・
・デュアルリンク レベル4→レベル8
・
・
・
・ベラスティ・ニー
・ジェスター・タロス
・ファイティングスラッシュ レベル1→レベル5
・
・
・レコメンド・スート
・
・アイズオブセスティ
・
・セルタレイト・ケルネイアー
・
・イグナイトブレイカー レベル1
・
・ナイフズタクト レベル5
・フェイローオブスロー レベル6
・スパイラルエッジ
・セルタレイト・ヴァラエーナ
・ダースティ・クラッチ レベル6
・トーテン・タンツ
・ヴィールシャーレ レベル3
・ゲニウス・チャージャー レベル5→レベル9
・フローティング・レチュア レベル1→レベル5
・ムーヴセドナ レベル1→レベル4
・リトセンス・パラダズム
・
・エクシリア・スライサー レベル1→レベル4
・アゼルライトパウンド
・ミッシングブレイド レベル1→レベル5
・セルタレイト・ミュルティムス
・
・
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大天咫装備してるとスキル滅茶苦茶覚えられそうだなぁとか、致命魂の腕輪ってやっぱり壊れアクセサリーだわとか、また新しい致命秘奥が追加されたり選択可能スキルが増えたから特技剪定所に行かなきゃとか、そう言えば武器の修繕をビィラックに頼んでなかったとか。
そんな諸々の思考を踏まえても、不屈之鎧込みでの
「ヤバすぎでしょ……天将王装。とと、其れよりもだ……えっと天王を呼び出すには、詠唱が必要なのか。掛け声は……『
召喚の為の合言葉を述べた直後、ペッパーの真上に空色の六芒星魔方陣が展開するや、其所から飛び出し現れたるは、白い機械の騎馬。
全長は3mは有ろう其の巨体は天を跳ねて、頭を構築するパーツから白い蒸気を鼻息の様に排熱し、堂々と地上に降り立つや、辺りを一通り見回してペッパーの方を見る。
『最終召喚カラ、幾星霜……貴方ガ、今ノ主人デ在リマスカ?』
キェェェェェェェェェェア、シャベッタァァァァァァァァ!?えっ、機械仕掛けの馬なのに、言葉喋れるの!?えぇ……
「あ、はい。ペッパーです。訳在って此の鎧を継承しました、木っ端の開拓者です。よろしくお願い致します」
ペコリと頭を下げた所、天王はペッパーを見て。そして空を見上げて、染々といった様子で言葉を紡ぐ。
『フム……ドウヤラ、私ガ見ナイ内ニ世界ハ、大キク変ワッタ………トイウ事ノヨウデス』
そして一歩ずつ馬特有の足取りでペッパーに近付き、其の身を低くして言った。
『主人。此レヨリ私ハ、貴方ノ指示ヲ以テ動キマス。貴方ノ腕ト成リ、貴方ノ脚ト成リ、戦イマス』
「主人だなんて…堅苦しくしなくて良いよ、天王。ペッパーって呼んで」
『………其レハ『命令』デスカ?』
「ううん、此れは『提案』。天王は喋れるし、自分でも考えたり出来そうだし、気楽に行こうよ」
沈黙がコロッセオを支配する。命令では無く提案をしたのは、共にウェザエモンと戦う仲間としての発言であり。
『………解リマシタ。ヨロシク、ペッパー』
「よろしく、天王」
其れをどう思ったか、ブロロンと蒸気を吹き出して、天王はコクリと頷いた。其の後ペッパーは天王と共に、人馬形態や甲冑形態時の動きを確認。
途中でヴォーパルコロッセオにやって来た、サンラクとエムルが天王を見て驚きの声を上げ、天王に乗ったサンラクがロデオをして遊んだりし。
そんな時にオイカッツォから、ウェザエモンの超速攻撃に対応出来るように、便秘で修行しようぜとの御誘いのEメールが届いたのをキッカケに、ペッパーとサンラクはEメールアドレスを交換し、サンラクにヴァイスアッシュが言っていた事を伝えた。
最後にビィラックの元で
ユニークモンスターの力、天将王装の実力