影との戦いはヒートアップ
身体が傾く。レペルカウンターを食らったからか!耐久2000の防具で頭まで覆っている以上、俺が黒ペッパーなら此処は打撃じゃなくて、蹴りか首絞めを選択する筈!
見極めろ、相手の選択肢を!足……動かず、手は……伸びた!当時の俺のスキルは握撃が有る!タイミング…3…2…1…!
(コッこ、ッッッ!だああああぁ!)
黒ペッパーの伸びる手……其の手首に向けて
「握撃、だろ?俺がお前なら、此処で必ず握撃を使うって………
言うが早いか、己の身体を重力に身を任せつつ、
「ペッパーはーん!頑張るのさー!」
「負けるなよ、ペッパー」
「あぁ!反撃開始だ!」
前者のスキルは自身と同じか、其れ以上のレベルを持つ相手に対する全ステータスへの10%の強化を。
中者のスキルは戦闘中に1度だけ自己蘇生を据え置きとして、60秒間敏捷・筋力・スタミナを3倍にする能力。
そして後者のスキルは、スキルの熟達に応じた再使用時間の短縮を助けるスキルであり。
「ッ!オラァ!」
『!?』
スタートダッシュからのオーバーラップ・アクセラレートで瞬間移動。黒ペッパーの後ろに回り込み、
致命魂の首輪、致命魂の腕輪による高いステータスポイントの確保と、ウェザエモンとの戦闘を経た事で到達したスキルの更なる進化。バフの総数によって更なるダメージ増加が可能なスキルたる聖攣の神覇業なのだが、たった『3つのバフ』だけで凄まじい吹き飛ばしを繰り出せた。
此れが最大までバフを乗せたなら、一体何れ程の威力に至るのか。そんな事を頭の片隅で考えていると、黒ペッパーが直ぐに立ち上がるや、ステージまでひとっ跳びで戻ってくる。
「良い一撃入ったが……やっぱりフードみたくなってるから、ダメージ軽減が入るか……!」
黒ペッパーがアクタスダッシュを起動させ、ドライブスローでギルフィードブレイカーをぶん投げ。ペッパーは
バリストライダーの鋭角ターンを切って、ハイビートのブーストを受けて一気に加速する黒ペッパーに、ペッパーは
黒ペッパーがギルフィードブレイカーをキャッチし、ペッパーはヴァンラッシュブレイカーを逆手にスイッチ。ジェットアタックによる加速を乗せたダイナモインパクトと、
至近距離で発した衝撃波で、互いにフードがはだけながらも、パリィし合った小鎚を上に放り投げ。黒ペッパーが剛撃+ラッシュ、ペッパーがピッキングアーマー+クリティカルメナス、更に
「オラオラオラオラァァァァァ!!!」
『………………………━━━━!!!』
拳と拳がぶつかり、互いに距離を取る。だが、今のペッパーには黒ペッパーに無い、攻撃手段を持っている。ワンスフリップより始まり、セブンスに至った回転蹴りスキル。進化により選択可能として提示された、二つのスキルである『サイクロンセイル』と『トルネードレッグス』。
前者はスタミナが尽きるまで、連続蹴りを繰り出せる脚バージョンの『
『!??!』
「今の俺の攻撃は、其処まで届くッ!」
同時に響くは、クライマックスを告げる歌声。
『
「良いぜ、再現してやる……!」
ライブスタイド・デストロブスターを仕留めた時、其の時はペンシルゴンとアイトゥイルとパーティーを組んでいた。其の場合、該当スキルは有るが、問題はどうやって其処まで持っていくか………そう思った直後、真横を猛スピードで通り過ぎる『黒い一本の槍』が見えて、黒ペッパーの喉に深々と突き刺さった。
「えっ!?あ、其処等辺はそっちが再現するタイプなのかよ!?」
ウツロウミカガミ→
そして━━━━━━━
「
地殻を叩き砕き、
「ペッパーはーん!ペッパーはーん!」
「ペッパーや、よう頑張ったのぉ」
レッドカーペットのスロープにより、アイトゥイルとポポンガがペッパーに合流。同時に聞こえるは、昨日と同じように戦いの閉幕を告げる歌声だった。
『勇者は再び力を示した。………光を、輝きを、そして強さを。影は貴方を見ています……どうかまた、貴方の魂の歌を……奏でて、繋いで………』
襲われる倦怠感と脱力感、そして遠退く己の意識。ブラックアウト直前、ペッパーが目撃したのはあの時と同じ、リザルト画面だった……………。
『勇者は影法師の試練を越えた』
『魂の音色は紡ぎ、次へ至る………』
『ユニーククエストEX【七星の皇鎧よ、我が元に集え】が進行しました』
『全ての歌を歌う時、影法師の愉快合羽は己の身より離れる』
『残された歌は━━━━━━━二つ』
決着と試練をまた一つ越えて