金晶独蠍戦、決着
※3連続更新の第3陣になります
餓えて死ぬと言う未来を乗り越えた一握りの『其れ』は、同族を喰らいながら、其の身に月光を浴びる事により、其の体躯をより戦闘へ特化した物へと変貌させ、黄金色に染まった身体は月の魔力で、自身の水晶を活性化させての再生する事が可能になった。
其れ故に水晶群蠍は金晶独蠍を『恐れる』。そして金色の暴意がコミュニティに打撃を与えるならば、彼等は己達の命を懸けて、其の存在を排除しに行くのである。身が砕け、命を落とそうとも、未来に種を繋ぐ為に。
「起きろ起きろォ!寝坊助蠍共!ウェイクアップスタンダップグッドモーニング!アーッハッハッハッハァ!」
金晶独蠍と水晶群蠍は敵対関係に在る………水晶群蠍を狩っていた金蠍を目撃したサンラクは、現在全速力で水晶地帯を爆走して行き、行く先々で擬態した水晶群蠍達がアクティブ状態に成るように仕向けていた。
(金蠍と蠍達を互いにぶつけ、モンスター対モンスターの状況を作り出す。其れで金蠍が倒れたら、蠍共は前と同じように谷底に叩き落として、キッチリ終わらせてやんよ!)
後方より迫る金の殺意と、怒濤の如く押し寄せる水晶の津波。サンラクは後方確認と、金晶独蠍の左目に突き刺さった斬首剣の位置を頭に入れ、
グラビティゼロで重力位置を調節後、目に関するスキルの一つで『エネミーの部位を一ヵ所見定め』、攻撃に成功すればダメージが伸びる所謂『集中状態』を作り出す『ディコード・ブロッション』で、金晶独蠍の右目をロックオン。
金蠍の両目を遂に潰した。片や斬首剣、片や短剣。不釣り合いなれど、両者共に耐久に優れた武器達だ。そう簡単に壊れない……とは思いたい。
『ギ…ギギギ………ギ…!!』
「あ、お前ちゃんと『鳴ける』んだな」
短剣から手を離し、慣性を受けた其の身は宙に放り出されて。背に迫る水晶群蠍達を背景としながら、サンラクは金晶独蠍に言った。
「俺ばかりにかまけてばかりじゃ駄目だぜ?オマエを砕く厄災が、もう其所まで来てるんだからな!
右手首の格納鍵インベントリアの輝きが放たれ、サンラクがフィールドから消えた瞬間、入れ替わるようにして水晶群蠍が金晶独蠍に殺到する。
彼等と同じく、空気の震えや音を感知する事に優れている金蠍は、迫る水晶蠍を相手に『逃走』ではなく『迎撃』を選択。針を喪えども己の闘志は燃え尽きず、朱を帯し金の鋏は振るわれて、屈強なる者達を討ち取って。
しかし多勢に無勢とは正に此の事で、耐久面で優れた水晶群蠍達は己の身に纏う水晶の硬度と、幾十の同胞と共に金の暴意を鎮めんとし、命を懸けてぶつかりに行くのだ………。
「ふぅ……『攻撃スキルの重ね掛け』。ペッパーがよくやってる戦法だが、最大出力を叩き付けるっつう『ロマン思考』は嫌いじゃねぇな」
インベントリア内・格納空間にて、サンラクは右手を握って開き、斬首剣の柄尻を叩いた感触を思い出す。バフと格闘、拳撃スキルの八連鎖点火による一撃━━━攻撃を外したり、仕留め損ねれば多大なリスクを背負うアクションだが、ハイリスクだからこそハイリターンは成り立つのだ。
「おっと……そろそろかな?」
そして━━━━━━水晶地帯に打ち捨てられた無数の水晶群蠍の亡骸達を背に、満身創痍ながらも魔力と言う形で闘気を放ち立つ、金晶独蠍の姿。
二つ有る大鋏は左側が取れ、残された右鋏も下鋏が何らかの拍子で落ちてしまいそうになって、金の尾も半分から先が千切れ欠けており、脚も数本失ってまともに歩く事も叶わず、事切れるのも時間の問題に等しい重篤の身。
しかし金晶独蠍は
「マジか……マジかオマエ……!」
背筋が震え、戦慄する。ある種の恐怖、ある種の敬服。戦闘特化のレアエネミーに搭載したAIの凄まじさと、金晶独蠍を産み出した開発者の熱意が、クソゲーマー・サンラクの肌身と記憶に刻まれ、そして伝わった。
「ワリィな、オマエの事を甘く見過ぎてたわ……!オマエは俺が、俺じゃなくちゃ倒せねぇよなァ!」
両目を潰され、視覚と言う情報を失った金晶独蠍は、振動と言う情報のみでサンラクを探し。残された鋏を出鱈目に振り回して、土竜叩きの様に叩き付け。近接攻撃を仕掛けるサンラクには、自身の魔力を蒸気の如く噴き出して、超至近距離の戦闘を拒否してくる。
「ぐっ…!解っちゃいたが、魔力の蒸気が邪魔だ…!」
だったら!と、アイテムインベントリの『奥』から取り出すは、魔力運用ユニット探しで訪れた『
現実・ゲームの両世界でも『兵器』として使われ、壁に隠れた敵を射線上に引っ張り出したり、
音に反応する金晶独蠍の特性、反応した時に巨大な鋏の位置が偶像に被るように、サンラクは右手の煌枹を左脇に挟み、野球クソゲーで培った『デッドボール投球』を調節して投擲する。
コツンと水晶に当たるや、細い腕と丸い手が動き出し。てけてけてけてん♪と音を鳴らしながら、ヤジロベエの様に踊り始め。
其の音に反応してか、金蠍が鋏を振り上げた瞬間に偶像の踊りが『最高潮』に至り、同時に大質量の剛撃が打ち据えられた途端、サンラクはニヤリと笑う。
「爆土の偶像の踊りが最高潮に達した時、土の中より炎は生じる━━━━ってな」
刹那、爆発と衝撃の発生。右鋏の下鋏が、爆発の衝撃で遂に千切れ。上鋏も亀裂が迸って、付け根も限界を迎えた。
「勝機!」
スキル:バルカンスタンパーと
同時に煌枹が真っ赤に染まり、『連接ゲージMAX!』とのアナウンスを報せ、サンラクは金蠍に宣言する。
「此の一撃で決めるぜ、金晶独蠍!」
煌枹の先端同士をガチリと重ね、熱が炎の鎖を作り出して互いを繋ぎ、兎月【煌枹】を
ヌンチャク使いの動画やカンフー映画から学んだモーションを以て回して掴み振るい、掴んでいない空いた棍に煌々と、豪々と焔が灯る。
「スキル━━━━━━」
赤く、紅く、なお朱く。燃える焔は、金晶独蠍から吸収してきた熱であり。円月の弧を描く棍の先端が、黄金色に染まる孤高の蠍の首を『焼き絶ち斬る』。
此のスキルは煌枹で集めた熱を、灼奈棍の『片側の先端に集束』。円月を描く様にして対象の一点を殴り付け、熱を流し込みながら『へし折って焼き斬って落とす』と言う、敵との距離が近過ぎても遠すぎても、其の威力が出せない大技。
然れど直撃すれば、敵エネミーの『総体力が3%以下』であるなら。其の一撃は『問答無用の即死攻撃』━━━━正に致命の名に相違無しの必殺となるのだ。
斬首によって落ちる金晶独蠍の頭、しかし黄金の巨体は事切れる其の瞬間迄も、サンラクに乗し掛かり潰そうとし。其れでも其の身は遂に、力無く大地に倒れ伏す。
「金晶独蠍。インベントリアに兎月、用いる手札を全て使わなきゃ、決して勝てない相手だった。墓守のウェザエモンに匹敵する、凄まじい強敵だったぜ」
構成したポリゴンが崩壊し、サンラクの目の前には金蠍の両目に刺した武器と、報酬たるドロップアイテム達が水晶の大地を埋め尽くすように溢れ返り。
そして彼のレベルアップを告げるSEが、勝利のファンファーレの如く鳴り響いた。
全力で自分の全てを出し切り、策を講じて敵と戦い抜き、其の果てに掴み取った勝利の余韻に浸り、サンラクはゲーマーとして『最高』の台詞を放つ。
「はぁーーー………んんんっ~『楽しかった』ァ!シャンフロ……最高だ!」
楽しい時間はあっという間
金晶独蠍戦後のサンラクのステータス
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PN:サンラク
レベル:99
メイン
サブ
体力 55 魔力 50
スタミナ 150
筋力 100 敏捷 130
器用 100 技量 100
耐久力 3 幸運 209
残りポイント:160
装備
左:
右:
両脚:リュカオーンの
頭:
胴:リュカオーンの
腰:無し
脚:リュカオーンの
アクセサリー
・ダイナボアドール(スタミナ回復時間短縮:小)
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・
1,611マーニ
致命武技
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スキル
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・インファイト レベルMAX
・フォーミュラ・ドリフト レベル1→レベルMAX
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・アガートラム レベル1→レベルMAX
・トライアルトラバース レベル1→レベルMAX
・クライマックス・ブースト レベルMAX
・バルカンスタンパー→マシンガンスタンパー
・プレス・ドミネイト→
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・ストランダイトバンカー→選択可能
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・グラビティゼロ レベル1→レベルMAX
・ヘイト・トランプル レベルMAX
・スカイウォーカー→選択可能
・ストロングプレス レベル6→レベルMAX
・
・
・バリストライダー→ボルテックスムーヴ
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・
・メルニッション・ダッシュ レベル8→レベルMAX
・
・アミュールディルレイト→選択可能
・ジェットアタック→ストリームアタック
・ブレスドラウム レベルMAX
・バッツクローシス レベル5→レベルMAX
・オーバーヒート レベル8→レベルMAX
・ニトロゲイン レベルMAX
・イグニッション レベル7→レベルMAX
・マグナマイトギア レベル6→レベルMAX
・タイフーンランペイジ→ハリケーン・ハルーケン
・ディコード・ブロッション→エントラウス・ブロッション
・パワースラッシュ レベル1→レベルMAX
・
・オーファジール・セイド レベル1→レベルMAX
・
・アサイラムサイン→ルーパス・アサイラム
・スティアウィスパー レベル1→レベルMAX
・アクロバット レベル1→→レベルMAX
・トルクチャージ レベル1→レベルMAX
・チェインズアップ レベル1→レベルMAX
・
・ウォーロック・ティーン レベル1
・
・
・
・パーシスタンド
・
・メロスティック・フット
・テンカウンター
・
・アドレラリン・バースト レベル1
・
・パドロン・スロー
・フローティング・レチュア レベル1
・ゲニウス・チャージャー レベル1
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